最近の用語解説

時空

Lorentz幾何や相対論で重要な時空という概念について定義を述べる。
20231219

Generic条件(Lorentz幾何)

Lorentz幾何学において曲率に関する条件であるGeneric条件について述べる。
20231212

共形変換

共形変換の定義を述べる。
2023128

モジュラー束

モジュラー束とは、モジュラー律と呼ばれる順序のついた二元に関する自己双対的な条件を満たす束のことである。環上の加群の部分加群の為す束や、群の正規部分群の為す束はモジュラー束の典型例である。
20231117

束(lattice)とは、任意の二つの元が上限および下限を持つ半順序集合のことである。二元に対して上限を対応させる二項演算と、下限を対応させる二項演算とを持つ代数構造としても定義することができる。
20231117

半順序集合

半順序集合(partially ordered set, poset)とは、半順序と呼ばれるいくつかの公理を満たす関係を備えた集合のことである。自然数や実数などの集合と通常の数の大小関係を考えたものや、ある集合系とその包含関係を考えたものが例である。 半順序集合の二元は必ずしも比較可能でなくてもよいという点で全順序集合を一般化したものであり、束などの重要なクラスを含む。
20231115

距離(グラフ)

グラフ $G=(V, E)$ の$2$頂点 $v$, $w$ 間の距離とは、$v$ と $w$ を結ぶ道の長さの最小値のことである。
20231114

二部グラフ

二部グラフとは、$2$つの頂点集合からなり、辺がすべて異なる頂点集合に属する点どうしを結ぶものをいう。二部グラフの概念はさらに、$r$ 個の頂点集合からなる $r$-部グラフに拡張される。
20231114

アーベル圏

アーベル圏(Abelian category)とは、任意の射が核と余核をもつなど、いくつかの条件を満たす圏のクラスである。完全列の概念を定式化することができることと鎖複体からホモロジーやコホモロジーを取り出せることから、ホモロジー代数を展開する土台として基本的な役割を果たす。実際、環上の加群のなす圏や位相空間上の加群に値を取る層のなす圏などを例として持ち、それぞれの圏で個別に展開されていたホモロジー代数はアーベル圏において統一的に扱うことができる。
20231114

くし空間

くし空間(櫛空間、Comb space)とは、位相空間論において重要な反例としてしばしば挙げられる有名な位相空間である。
20231111

最近の参考書

グラフ理論入門の表紙
グラフ理論入門
グラフ理論について基礎的な内容を解説する。
20231015
加法的整数論の表紙
加法的整数論
加法的整数論は、整数や自然数などの加法的な性質について扱う理論である。すなわち $\mathbb{Z}$, $\mathbb{N}$, より一般にある加法半群 $G$ の要素 $g$ を、$G$ の部分集合 $A_1, A_2, \ldots, A_k$ の要素の和 $$g=a_1+a_2+\ldots +a_k\ (a_i\in A_i)$$ としてあらわす方法について扱う理論である。 すべての自然数が$4$つの平方数の和であらわされるというLagrangeの定理、 $4$ 以上のすべての偶数が$2$つの素数の和であらわされるというGoldbachの予想、 与えられた数 $n$ 以下のすべての整数が、ある部分集合 $A$ について、一定の個数以下の $A$ の要素の和であらわされるとき、 そのような部分集合 $A$ で要素の数が可能な限り少ないものをもとめる郵便切手の問題などが加法的整数論で取り扱われる。
2023929
篩法の表紙
篩法
篩法 (sieve method) は、全体集合から、与えられた条件をすべて満足する(あるいはいずれも満足しない)ものの個数を評価する技法である。 最も古い篩法は、与えられた範囲内の素数をすべて発見するEratosthenesの篩であるが、20世紀になって篩法が素数に関する様々な問題の研究に盛んに用いられるようになり、近年では他の数論や組合せ論の問題への応用も行われるようになっている。 この参考書では、20世紀以降飛躍的に進展した、篩法の素数に関する問題への応用について解説する。
2023929
因果階層の表紙
因果階層
因果階層(causal hierarchy)とは、Lorentz多様体の特徴的な因果構造についての性質の包含関係の事である。 その包含関係は、Non-totally vicious ⊃ chronological ⊃ causal ⊃ distinguishing ⊃ strong causal ⊃ stably causal ⊃ causally continuous ⊃ causally simple ⊃ globally hyperbolic である。 この記事では、それぞれの定義と例、またいくらかの顕著な定理について述べる。 この分野の国内での広く知れ渡った和訳の文化はおそらく確立していないため固有名称については英単語のままで解説する。
2023919
代数幾何学入門の表紙
代数幾何学入門
代数幾何学において、もっとも基本的な対象は、多変数多項式の零点、あるいは複数の多変数多項式の共通の零点全体の集合としてあらわされるアフィン代数的集合である。その中でも、アフィン平面上の代数曲線がもっとも基本的な対象となる。 そこで本テキストではアフィン代数的集合の一般論の基礎と、アフィン平面上の代数曲線の概念について解説し、ついで平面上の代数曲線を射影平面上で考察することで、より見通しのよい理論が得られることを解説する。
2023918
有限体入門の表紙
有限体入門
有限体の基本的な性質と応用
202399
特殊相対性理論の表紙
特殊相対性理論
特殊相対性理論は重力を含まない電磁力学の理論としてEinsteinにより提唱され、現代ではMinkowski時空の幾何学として定式化される。
2023724
初等整数論の表紙
初等整数論
本テキストでは、整数の性質について取り扱う。 整数の性質についての研究は初等幾何学と並んで、最も古い数学の分野のひとつである。直角三角形の3辺の長さとなる正の整数、つまり $$a^2+b^2=c^2$$ となる正の整数 $a, b, c$ の組は非常に古く、古代バビロニアや古代エジプトでも知られていたと考えられている(たとえばバビロニアの粘土板プリンプトン322には $65^2+72^2=97^2$, $12709^2+13500^2=18541^2$ をあらわすと思われる記述がある)。$6$ の($6$ 自身を除く)約数の和が $6$ に一致し、$28, 496, 8128$ も同様の性質をもつことは、古代ギリシアのピタゴラス教団では知られており、完全数と呼ばれ崇拝の対象となっていた。ユークリッドの「原論」では公倍数や公約数、素数に関する基礎的な定理が記されている。 本テキストでは、こうした整数の性質や関係について取り扱う。
2023630
入門テキスト「ガロア理論の基礎」の表紙
入門テキスト「ガロア理論の基礎」
ガロア理論について解説する。
2023614
入門テキスト「環論の基礎」の表紙
入門テキスト「環論の基礎」
環論の基礎について解説する。
2023614

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