くし空間

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くし空間

くし空間(櫛空間、Comb space)とは、位相空間論において重要な反例としてしばしば挙げられる有名な位相空間である。

定義

以下で定める $C\subset \mathbb{R}^2$ に相対位相を入れた位相空間 $C$ をくし空間と呼ぶ。 $$C\colon= \{0\}\times[0,1]\cup [0,1]\times \{0\}\cup \left\{\frac{1}{n}\mid n \in \mathbb{N} \right\}\times [0,1]$$

重要な位相的性質

  • くし空間 $C$ は可縮であるが局所可縮でない
  • くし空間は原点 $\{(0,0)\}$を強変形レトラクトとして持つが、 $\{(0,1)\}$ は(くし空間が可縮であることから変形レトラクトではあるが)強変形レトラクトではない。
  • 原点抜きくし空間 $C \setminus \{(0,0)\}$は連結であるが弧状連結でない

連結かつ局所弧状連結 $\Longrightarrow$ 弧状連結 であるから原点抜きくし空間は局所弧状連結ではないことがわかる。(実際にはくし空間そのものが局所弧状連結でなく、さらに強くどちらも局所連結でもない。)

関連項目