巡回群

提供: Mathpedia


巡回群

巡回群(じゅんかいぐん、cyclic group)とは、1個の元によって生成される群のことである[1]。その名に反して、生成元の位数が無限となるものも存在する。同型の違いを除いて、巡回群は位数によって完全に特徴づけることが出来る。

定義

群 $G$ のある元 $g$ が $$G=\{g^n|n\in \mathbb{Z}\} $$ を満たすとき、 $G$ は巡回的(じゅんかいてき、cyclic)であるといい、巡回的な群のことを巡回群という。

表記

巡回群は「単項生成な群」とほぼ同義であるから、生成元を用いて $\langle g \rangle$ のように書かれる。

抽象群としては、位数 $n$ の有限巡回群は $C_n$ などと書かれる。剰余類群と同一視して $\mathbb{Z}_n$ や $\mathbb{Z}/n\mathbb{Z}$ と書かれることもある。

無限巡回群は整数全体のなす加法群と同一視されて $\mathbb{Z}$ と書かれることが多い。

関連項目

  1. 厳密には自明群も含まれる。自明群は通常0元生成とされる。