Mathpediaの理念

Mathpediaとは大学レベル以上の数学を中心に、現代数学を整理する事を目的にしたプロジェクトです。プロジェクトの運営は一般社団法人数学市民化プロジェクトが行っており、運営資金はプロジェクト発足人及び一般支援者からの寄付により担われております。我々がこのプロジェクトで目指すミッションは、以下の3つです。

現代数学を整理し見通しを良くする

比較的直観的な計算が中心となる高校までの数学と異なり、大学以降で扱われる数学は極めて抽象度が高く、様々な切り口から個別の理論へと分岐しており、その学習の道筋や全体像を把握するのは容易ではありません。大学の数学課程においてさえも、学部までのカリキュラムは各分野の基礎事項を点在的に扱うのみであり、大学院との専門的な分野との間に大きなギャップが生じてしまっているのが現状だと我々は認識しております。我々の第一の目的は、それらの複雑に分岐した現代の数学理論への道筋を作るべく、既存の数学理論を可能な限り整理し、体系づいた学習カリキュラムを構築することです。その具体的な手段として、Mathpedia上のテキストコンテンツや用語辞典、ゆくゆくは動画解説などを充実させていきたいと考えております。

数学を学ぶ方々を経済的に支援する

これらの数学コンテンツを作成するにあたっては、複雑な数学理論を自らの手で整理し理解を深めた先駆者の方々の手を借りなければなりません。しかし、現代においてはそのように高度な数学を整理し理解を深めることは数学者にならない限りは直接的な経済活動にはなりえず、数学を志す学生の方々は厳しい経済環境を強いられているのが現状です。我々の第二の目的は、それらの数学の開拓者の方々を経済的に支援する事です。その一環として、まずは一定の人数のMathpediaの記事を執筆していただける方々を募り、一定の執筆料をお渡しする事としております。また現時点では計画をしておりませんが、仮に今後より多くの活動資金が集まれば、経済的に困窮した学生や研究者の方々への資金援助などを行っていきたいと考えております。

助け合える数学コミュニティを作る

このように、現代社会において大学・大学院で数学を学び・研究するのは容易な道ではありません。元々数学が好きで学問の道に入った人であっても、経済的に困窮し疲弊してしまったり、延々と続く抽象的な議論が嫌になって投げ出してしまう経験をされた方も少なくないのではないでしょうか。数学は極めて高いレベルの厳密性や幅広い抽象理論への理解が必要とされ、一歩隣の分野に踏み出せば初歩的な事も分からなくなってしまう孤独な学問です。だからこそ、我々は数学という学問と向き合ううえで最も大切なことは助け合いの精神だと考えます。数学を過去学んだ者からこれから学ぶ者への学術的なバトンタッチ、経済的に余裕がある者から経済的余裕が乏しい者へのバトンタッチを通して、必ずしも学術的環境・経済的環境に恵まれていなくとも、人類未踏の新たな境地に達することが出来る人々が現れてくるはずだと我々は信じております。Mathpediaはあくまでその一手段に過ぎず、我々は今後も新たな取り組みを試行錯誤し、助け合える数学コミュニティづくりに勤しんでまいります。

Mathpediaを支援する

運営者のTwitter

技術提供および開発

技術提供・開発 Mathlog