絶対値を含む関数のグラフ(graphs of functions with absolute values)とは、$\lvert f(x)\rvert$ や $f(\lvert x\rvert)$ など、絶対値を含む関数のグラフである。$y=\lvert f(x)\rvert$ のグラフは $y=f(x)$ の $x$ 軸より下の部分を $x$ 軸で折り返したもの、$y=f(\lvert x\rvert)$ のグラフは $x\ge0$ の部分とそれを $y$ 軸で折り返したものを合わせたもの。実数全体を点 $p_1<\cdots<p_k$ で区切った各区間で 1 次式になる連続な関数は、$\alpha+\beta x+\sum c_i\lvert x-p_i\rvert$ と 1 通りに書け、$c_i$ は $p_i$ での傾きの増え方の半分、$\beta$ は両端の傾きの平均である。
6時間前
累乗の塔(power tower)とは、$a>0$ に対し $a_1=a$、$a_{n+1}=a^{a_n}$ で定める数列 $a,\ a^a,\ a^{a^a},\ldots$ のことで、累乗は上から計算する。$a>1$ のとき、収束するのは $a\le e^{1/e}$ のときに限り、極限は $a^x=x$ の最小の正の解($a=\sqrt2$ なら $2$)である。$0<a<1$ のとき、収束するのは $a\ge e^{-e}$ のときに限り、$a<e^{-e}$ では奇数番目と偶数番目が $a^p=q$、$a^q=p$ を満たす異なる値 $p<q$ に収束する。系として、$y=a^x$ と $y=\log_ax$ のグラフが直線 $y=x$ の外で交わるのは $0<a<e^{-e}$ のときに限る。
6時間前
指数方程式・対数方程式(exponential and logarithmic equations)とは、未知数が指数の位置や対数の真数の位置にある方程式である。$a>0$、$a\ne1$ のとき $a^{f(x)}=a^{g(x)}\iff f(x)=g(x)$、「$f(x)>0$、$g(x)>0$、$\log_af(x)=\log_ag(x)$」$\iff$「$f(x)=g(x)>0$」であり、不等式では $a>1$ なら向きを保ち、$0<a<1$ なら向きが逆になる(対数では真数が正の範囲で)。理由は指数関数と対数関数の狭義単調性である。$t=a^x$ とおくと、$a^{2x}+pa^x+q=0$ の実数解は $t^2+pt+q=0$ の正の解と 1 対 1 に対応する。真数条件を確かめないと余分な解が残り、$\log_ax^2=2\log_ax$ と書き換えると負の解を失う。
7時間前
安定∞圏(stable ∞-category)とは、零対象を持ち、ホモトピー的な引き戻し正方形と押し出し正方形が一致する∞圏である。ファイバー列と余ファイバー列が交換し、懸垂とループは逆同値となる。スペクトルと導来∞圏を例として説明し、点付き空間と通常のアーベル群の圏が安定でない理由を示す。
7時間前
Δ-システムと強制法の鎖条件(Δ-system and chain condition in forcing)とは、条件の台を Δ-システムに整え、共通の根上で値の一致する条件を選んで両立性を示す方法と、その結果得られる鎖条件のことである。特に $\mathrm{Add}(\omega,\lambda)$ はこの方法で $\aleph_1$-Knaster 性と可算鎖条件を持つ。同じ議論は台直積や位相空間の直積へ広がり、ジェネリック拡大での基数・共終数の保存に用いられる。
7時間前
対数の底の変換(change of base of logarithms)とは、底の違う対数を 1 つの底の対数の割り算で書き直すことである。$a,c$ が $1$ でない正の実数、$b>0$ のとき $\log_ab=\dfrac{\log_cb}{\log_ca}$ が成り立つ($a\ne1$ なので分母は $0$ でない)。$a^x=b$ の両辺の $\log_c$ をとれば示せる。系として、$a,b\ne1$ のとき $\log_ab\cdot\log_bc=\log_ac$、$\log_ab=\dfrac1{\log_ba}$ が成り立つ。底の違う対数関数は定数倍 $\log_ax=\dfrac1{\log_ca}\log_cx$ で移り合い、グラフは縦方向の拡大・縮小(底が $1$ をまたぐときは $x$ 軸に関する折り返しを含む)で重なる。
7時間前
Stolz–Cesàroの定理(Stolz–Cesàro theorem)とは、数列の比の極限を差の比から求める定理である。$(b_n)$ が狭義単調増加で $b_n\to+\infty$ のとき、$\frac{a_{n+1}-a_n}{b_{n+1}-b_n}$ が $L$(実数か $\pm\infty$)に収束すれば、$\frac{a_n}{b_n}$ も $L$ に収束する。$a_n,b_n\to0$ で $(b_n)$ が狭義単調減少のときも、$L$ が実数なら同じ結論が成り立つ。l'Hôpital の定理の数列版で、$b_n=n$ とすると「収束する数列の平均は同じ値に収束する」になる。和の公式がない和にも使え、たとえば $p>-1$ で $\frac{1^p+\cdots+n^p}{n^{p+1}}\to\frac{1}{p+1}$ が得られる。逆は成り立たない。
7時間前
sinを繰り返す数列(iterated sine sequence)とは、$0<x_1<\pi$ から始めて $x_{n+1}=\sin x_n$ で定める数列である。すべての $x>0$ で $\sin x<x$ なので、この数列は単調に減って $0$ に収束する。不動点 $0$ での $\sin$ の傾きが $1$ なので縮小写像の定理は使えず、収束は遅い。$x-\frac{x^3}{6}\le\sin x\le x-\frac{x^3}{6}+\frac{x^5}{120}$($x\ge0$)から $\frac{1}{x_{n+1}^2}-\frac{1}{x_n^2}\to\frac13$ が分かり、Stolz–Cesàro の定理により $n x_n^2\to3$、すなわち $x_n$ と $\sqrt{3/n}$ の比は $1$ に近づく。
7時間前
数列の平均の極限(limit of averages of a sequence)とは、数列 $(a_n)$ の最初の $n$ 項の平均 $\sigma_n=\frac{a_1+\cdots+a_n}{n}$ の極限である。$a_n$ が実数 $\alpha$ に収束すれば $\sigma_n$ も $\alpha$ に収束し、$a_n\to+\infty$ なら $\sigma_n\to+\infty$ である。逆は成り立たず、$a_n=(-1)^n$ は収束しないが平均は $0$ に収束する。項がすべて正で $a_n\to\alpha>0$ なら相乗平均 $\sqrt[n]{a_1\cdots a_n}$ も $\alpha$ に収束する。さらに $c_n>0$ で $\frac{c_{n+1}}{c_n}\to L>0$ なら $\sqrt[n]{c_n}\to L$ である。
7時間前
エジプト式分数(Egyptian fraction)とは、正の有理数を互いに異なる有限個の単位分数 $\frac1d$ の和で表したものである。$0<\frac mn<1$ に対し、残りの分数以下で最大の単位分数を引くことを繰り返す方法(貪欲法)では、残りを約分せずに書いた分子が 1 回ごとに真に減るので、高々 $m$ 回で止まり、分母は真に増える。よって $0<r<1$ の有理数はすべてエジプト式分数で表せる。$\frac1k=\frac1{k+1}+\frac1{k(k+1)}$ を使うと表し方は無数にあり、貪欲法の表し方は項数が最少とは限らない($\frac9{20}=\frac13+\frac19+\frac1{180}=\frac14+\frac15$)。$1$ 以上の有理数も、$1+\frac12+\cdots+\frac1N$ と貪欲法を組み合わせて表せる。
7時間前