列型空間(sequential space、点列空間)とは、点列の極限に関して閉じた部分集合が必ず閉集合になる位相空間である。第1可算空間はFréchet–Urysohn空間であり、したがって列型であるが、逆は一般に成り立たない。列型空間は商空間と任意の余極限で保たれ、ちょうど距離化可能空間の商として得られる。一方、任意の部分空間や積では保存されない。
37秒前
ホモロジー代数(homological algebra)とは、複体の微分が完全でない度合いをホモロジーとして測り、完全列・分解・導来関手を通じてその情報を計算する理論である。加群の圏から出発し、アーベル圏、導来圏、安定∞圏へ一般化される。鎖写像のホモトピー不変性、短完全列から生じる長完全列、射影・入射分解によるExtとTorの構成が中核をなし、代数的位相幾何学・代数幾何学・表現論に共通の言語を与える。
2分前
箙の表現(quiver representation)とは、有向グラフである箙の各頂点にベクトル空間を、各矢にその向きに沿う線形写像を割り当てたものである。表現の射は矢写像と可換する頂点ごとの線形写像の族であり、表現は圏をなす。有限頂点箙では、箙の表現の圏は道多元環の左加群の圏と同値になる。この対応により、加群の問題を頂点と矢に分解された線形代数として扱える。有限箙の道多元環が有限次元であることは、箙に有向サイクルがないことと同値である。
4分前
モノイダル圏(monoidal category)とは、対象を掛け合わせる双関手、単位対象、結合律と左右の単位律を表す自然同型を備え、それらが五角形公理と三角形公理を満たす圏である。集合の直積、加群・ベクトル空間のテンソル積、自己関手の合成を共通の形式で扱い、内部のモノイド対象は通常のモノイド、代数、モナドなどを統一する。組紐や対称性を追加でき、任意のモノイダル圏は厳格モノイダル圏とモノイダル同値になる。
5分前
距離化可能空間(metrizable space)とは、その位相が何らかの距離の開球から生成される位相空間である。適合する距離は一意ではなく、任意の適合距離 $d$ を $\min\{d,1\}$ に切り詰めれば同じ位相を与える有界距離が得られる。また可算個の距離化可能空間の直積は、各座標の有界距離を重み $2^{-n}$ で足した距離によって距離化可能である。一方、非可算積は一般に第1可算性を失い、距離化可能とは限らない。
5分前
Tits系(Tits system)とは、群 $G$ の二つの部分群 $B,N$ に公理を課し、$G$ をWeyl群 $W=N/(B\cap N)$ で添字付けられた両側剰余類へ分解する構造であり、BN対とも呼ばれる。公理からWeyl群のCoxeter系、Bruhat分解、標準的放物型部分群が得られる。本記事では公理、Bruhat細胞のwell-definedness、$\mathrm{GL}_2$ の完全な検証、建物との関係を説明する。
7分前
局所副有限群の表現(representations of locally profinite groups)とは、単位元がコンパクト開部分群の基本近傍系をもつ位相群 $G$ の複素表現を、各ベクトルの安定化群が開となるsmooth性のもとで研究する理論である。コンパクト開部分群 $K$ の固定部分 $V^K$ が表現を組み立て、すべての $V^K$ が有限次元なら許容表現という。Haar測度から作るHecke代数 $C_c^\infty(G)$ はsmooth表現に作用し、平均化冪等元 $e_K$ は $V^K$ への射影を与える。$p$進簡約群や局所Langlands対応の基礎となる。
8分前
Hopf代数(Hopf algebra)とは、単位的結合代数に、積と両立する余積・余単位と、群の逆元に相当する対蹠射を備えた代数系である。群環、普遍包絡環、有限群上の関数環を統一し、余積は表現のテンソル積、余単位は自明表現、対蹠射は双対表現を制御する。双代数には対蹠射が存在しない場合があり、Hopf代数ではその存在が本質的である。
10分前
普遍ネット(universal net, ultranet)とは、台集合の任意の部分集合について、ネットが最終的にその中に入るか、最終的にその補集合に入るかのどちらかを満たすネットである。超フィルター補題を用いると任意のネットは普遍部分ネットを持ち、普遍ネットでは集積点と極限が一致する。そのため位相空間のコンパクト性は、すべての普遍ネットが収束することと同値であり、座標射影との組合せからTychonoffの定理のネットによる証明が得られる。
12分前
フレーム(frame)とは、任意上限と有限下限をもち、有限下限が任意上限に分配する完備束である。位相空間の開集合全体は和集合と有限共通部分によってフレームをなし、連続写像は逆像により反対向きのフレーム準同型を誘導する。ロケール(locale)はフレームの圏の反対圏の対象として、点集合を先に置かず開集合の代数から空間を捉える概念である。本記事では定義、開集合フレーム、反変性、空間的ロケールとの違いを扱う。
13分前