Lusternik–Schnirelmann圏数

同義語:Lusternik-Schnirelmann圏数LS圏数Lusternik–Schnirelmann category

概要

Lusternik–Schnirelmann圏数(Lusternik–Schnirelmann category)とは、空間 $X$ を「$X$ の中で一点に縮められる開集合」$k+1$ 個で覆えるような最小の $k$ のことで、ホモトピー不変量であり、可縮な空間では $0$、球面では $1$ である。正の次数のコホモロジー類の積で $0$ でないものの最大の長さ(カップ長)が下界を与え、連結な有限単体複体では次元が上界を与える。$T^n$、$\mathbb{RP}^n$、$\mathbb{CP}^n$ の圏数は $n$ で、滑らかな閉多様体の上の $C^2$ 級関数は少なくとも $\operatorname{cat}+1$ 個の臨界点をもつ。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: カップ積, 可縮空間, ホモトピー, 単体複体

Lusternik–Schnirelmann 圏数(Lusternik–Schnirelmann category)$\operatorname{cat}(X)$ は、空間 $X$ を「$X$ の中で一点に縮められる開集合」で覆うのに何個必要かを測るホモトピー不変量である。この記事では、$k+1$ 個で覆えるときの最小の $k$ を $\operatorname{cat}(X)$ とする流儀をとる。可縮な空間は $\operatorname{cat}=0$、球面は $\operatorname{cat}=1$ である。
L. Lusternik と L. Schnirelmann は、閉多様体の上の関数の臨界点の個数を下から押さえるためにこの量を導入した。$\operatorname{cat}(X)$ を直接計算するのは一般に難しいが、カップ積の長さが下界を(lsc-thm-cup)、単体複体の次元が上界を(lsc-thm-dim)与え、両者が一致すれば値が決まる。この記事ではこの 2 つの評価を証明し、トーラス・射影空間の圏数を求める。

定義

空間の中で可縮な部分集合と LS 圏数

$X$ を空でない位相空間とし、$I:=[0,1]$ とする。

  1. 部分集合 $A\subset X$ が $X$ の中で可縮であるとは、包含写像 $A\hookrightarrow X$ がある定値写像とホモトピックであることをいう。すなわち、連続写像 $G\colon A\times I\to X$ と点 $x_0\in X$ で、$G(a,0)=a$、$G(a,1)=x_0$($a\in A$)となるものがある。
  2. $X$ の Lusternik–Schnirelmann 圏数 $\operatorname{cat}(X)$ を、$X$ の中で可縮な開集合 $U_0,U_1,\dots,U_k$ で $X=U_0\cup\dots\cup U_k$ となるものが存在する最小の $k\ge0$ とする。そのような有限個の開被覆がなければ $\operatorname{cat}(X)=\infty$ とする。
流儀の違い

覆う開集合の個数そのもの(この記事の $\operatorname{cat}(X)+1$)を圏数と呼ぶ文献もある(たとえば Web17 Definition 3.1, p. 15)。開集合の代わりに閉集合で覆う定義もあり、多様体では一致する(同 Remark 3.2)。$A$ 自身が可縮なら $A$ は $X$ の中で可縮だが、逆は成り立たない。たとえば円板 $D^2$ の中の円環 $\{1/2<|z|<1\}$ は可縮でないが、$D^2$ は可縮なので $D^2$ の中では可縮である。

$\operatorname{cat}(X)=0$ は、$X$ 自身が $X$ の中で可縮、すなわち恒等写像が定値写像とホモトピックであることなので、$X$ が可縮空間であることと同値である。

カップ長

可換環 $R$ について、正の次数の類 $\alpha_1,\dots,\alpha_k\in H^*(X;R)$ で $\alpha_1\smile\cdots\smile\alpha_k\ne0$ となるものがある最大の $k$ を、$X$ の $R$ 係数のカップ長といい $\operatorname{cup}_R(X)$ と書く。正の次数のコホモロジーが $0$ なら $\operatorname{cup}_R(X)=0$ とし、$k$ に上限がなければ $\infty$ とする。

基本性質

ホモトピー不変性

連続写像 $f\colon X\to Y$、$g\colon Y\to X$ が $g\circ f\simeq\mathrm{id}_X$ をみたせば $\operatorname{cat}(X)\le\operatorname{cat}(Y)$ である。とくに、ホモトピー同値な空間の LS 圏数は等しい。

要点:$Y$ の被覆 $V_i$ の逆像 $f^{-1}(V_i)$ は $X$ を覆い、その包含は $g\circ f$ を経由して定値写像とホモトピックになる。

詳しい証明を開く

$Y=V_0\cup\dots\cup V_k$ を $Y$ の中で可縮な開集合による被覆とし、包含 $j_i\colon V_i\hookrightarrow Y$ が定値写像 $c_i$ とホモトピックであるとする。$U_i:=f^{-1}(V_i)$ は $X$ の開集合で $X$ を覆う。包含 $U_i\hookrightarrow X$ は、$g\circ f\simeq\mathrm{id}_X$ を $U_i$ に制限すれば $g\circ f|_{U_i}=g\circ j_i\circ f|_{U_i}$ とホモトピックであり、これは $g\circ c_i\circ f|_{U_i}$、すなわち定値写像とホモトピックである。よって $\operatorname{cat}(X)\le k$ である。ホモトピー同値なら $X$ と $Y$ を入れ替えて逆の不等式も得る。$\square$

主定理:カップ長による下界

カップ長による下界

任意の空でない位相空間 $X$ と可換環 $R$ について
$$ \operatorname{cup}_R(X)\le\operatorname{cat}(X) $$
である。すなわち、$X$ が $X$ の中で可縮な $k+1$ 個の開集合で覆えるなら、正の次数の類 $k+1$ 個のカップ積はすべて $0$ である。

$X=U_0\cup\dots\cup U_k$ を $X$ の中で可縮な開集合による被覆とし、$\alpha_0,\dots,\alpha_k$ を正の次数 $d_0,\dots,d_k$ の類とする。
段 1:相対類への持ち上げ。 包含 $\iota_i\colon U_i\hookrightarrow X$ は定値写像 $c$ とホモトピックなので $\iota_i^*=c^*$ であり、$c$ は 1 点を経由するので、正の次数では $c^*=0$ である。よって $\alpha_i|_{U_i}=0$ である。対 $(X,U_i)$ の長完全列(特異コホモロジー の定理「対の長完全列」)
$$ H^{d_i}(X,U_i;R)\xrightarrow{j_i^*}H^{d_i}(X;R)\xrightarrow{\iota_i^*}H^{d_i}(U_i;R) $$
により、$\alpha_i=j_i^*\beta_i$ となる $\beta_i\in H^{d_i}(X,U_i;R)$ がある。ここで $j_i^*$ は相対類を絶対類とみなす写像である。
段 2:帰納法。 $W_r:=U_0\cup\dots\cup U_r$ とおく。$\alpha_0\smile\cdots\smile\alpha_r=j^*\gamma_r$ となる $\gamma_r\in H^*(X,W_r;R)$ があることを $r$ に関する帰納法で示す。$r=0$ は $\gamma_0:=\beta_0$ でよい。$r$ で成り立つとすると、$W_r$ と $U_{r+1}$ は開集合なので、相対カップ積
$$ \gamma_{r+1}:=\gamma_r\smile\beta_{r+1}\in H^*(X,W_r\cup U_{r+1};R)=H^*(X,W_{r+1};R) $$
が定まる(カップ積 の定義「開集合の対の相対カップ積」)。同記事の定理「相対カップ積の基本性質」の 3 により
$$ j^*\gamma_{r+1}=j^*\gamma_r\smile j^*\beta_{r+1}=(\alpha_0\smile\cdots\smile\alpha_r)\smile\alpha_{r+1} $$
である。
段 3:結論。 $r=k$ では $W_k=X$ なので $\gamma_k\in H^*(X,X;R)=0$ であり、$\alpha_0\smile\cdots\smile\alpha_k=j^*\gamma_k=0$ である。$\square$

$k=1$ で $U_0,U_1$ がそれ自身可縮な場合は、カップ積 の命題「可縮な 2 つの開集合の和」である。lsc-thm-cup は、Hat02 §3.2 の演習 2(p. 229)の「$n$ 個の可縮な開集合の和では、正の次数の類の $n$ 重のカップ積がすべて $0$」を、空間の中で可縮な開集合に広げたものであり、同じ主張と証明が Web17 Theorem 3.7(p. 16、覆う個数で数える流儀)にある。

懸垂の圏数

空でない空間 $Y$ の懸垂 $SY$ について $\operatorname{cat}(SY)\le1$ であり、$SY$ の正の次数の類どうしのカップ積はすべて $0$ である。

$SY$ から一方の懸垂点を除いた 2 つの部分 $U_+,U_-$ は可縮な開集合で、$SY$ を覆う(懸垂 の命題「2 つの錐による分解」)。よって $\operatorname{cat}(SY)\le1$ であり、後半は lsc-thm-cup による。$\square$

次元による上界

$K$ を有限の幾何的単体複体とし、$|K|$ をその多面体とする。$K$ の頂点 $v$ について、$v$ を頂点にもつ単体の開単体の和集合 $\operatorname{st}(v)$ を $v$ の開星状体という。$x\in|K|$ の $v$ に関する重心座標を $t_v(x)$ とすると($v$ が $x$ の台の頂点でなければ $0$)、$\operatorname{st}(v)=\{x\mid t_v(x)>0\}$ である(単体複体 の補題「各点の台」)。

次元による上界

$K$ を次元 $n$ の有限単体複体とし、$|K|$ は連結であるとする。このとき $\operatorname{cat}(|K|)\le n$ である。

開星状体の性質。 有限単体複体 $L$ の頂点 $v$ について次が成り立つ。(a) $t_v$ は各単体の上でアフィンで、単体は有限個の閉集合なので $|L|$ の上で連続であり、$\operatorname{st}(v)$ は開集合である。(b) $\operatorname{st}(v)\cap\operatorname{st}(w)\ne\emptyset$ なら、共通の点の台が $v,w$ をともに含むので、$v$ と $w$ は $L$ の 1 つの単体の頂点である。(c) $H(x,s):=(1-s)x+sv$ は $\operatorname{st}(v)\times I$ を $\operatorname{st}(v)$ に写す。$x$ の台を $\tau$ とすると $(1-s)x+sv\in\tau$ で、その $v$ 座標は $(1-s)t_v(x)+s>0$ だからである。$|L|$ の位相は $\mathbb{R}^N$ からの相対位相なので(単体複体 の命題「有限単体複体の多面体の位相」)$H$ は連続であり、$\operatorname{st}(v)$ は $v$ に縮む。
被覆の構成。 $K'$ を $K$ の重心細分とする。$K'$ は $|K|$ を多面体とする単体複体で、頂点は $K$ の単体 $\sigma$ の重心 $b(\sigma)$、単体は鎖 $\sigma_0\subsetneq\dots\subsetneq\sigma_r$ の重心が張る単体である(重心細分 の定理「重心細分は単体複体の細分である」)。$k=0,1,\dots,n$ について、$K'$ での開星状体の和
$$ U_k:=\bigcup_{\dim\sigma=k}\operatorname{st}(b(\sigma)) $$
をとる。$x\in|K|$ の $K'$ での台が鎖 $\sigma_0\subsetneq\dots\subsetneq\sigma_r$ の単体なら $x\in\operatorname{st}(b(\sigma_0))\subset U_{\dim\sigma_0}$ なので、$U_0,\dots,U_n$ は $|K|$ を覆う。同じ次元の異なる単体は鎖をなさないので、$b(\sigma)$ と $b(\sigma')$($\dim\sigma=\dim\sigma'$、$\sigma\ne\sigma'$)は $K'$ の 1 つの単体の頂点にならず、(b) により $U_k$ は互いに交わらない開集合 $\operatorname{st}(b(\sigma))$ の和である。
$U_k$ が $|K|$ の中で可縮なこと。 $|K|$ は連結で、各単体は弧状連結なので、弧状連結成分は単体の和として開かつ閉になり、$|K|$ は弧状連結である。点 $x_0$ を固定し、各 $\sigma$ について $b(\sigma)$ から $x_0$ への道 $\omega_\sigma$ をとる。$x\in\operatorname{st}(b(\sigma))$ について $G(x,s):=H(x,2s)$($s\le\frac12$)、$G(x,s):=\omega_\sigma(2s-1)$($s\ge\frac12$)とおくと、各 $\operatorname{st}(b(\sigma))\times I$ の上で連続で、これらは $U_k\times I$ の互いに交わらない開集合なので、$G\colon U_k\times I\to|K|$ は連続である。$G(x,0)=x$、$G(x,1)=x_0$ なので、$U_k$ は $|K|$ の中で可縮である。よって $\operatorname{cat}(|K|)\le n$ である。$\square$

連結という仮定は外せない(lsc-ex-counterexamples)。

例

球面

$n\ge1$ について $\operatorname{cat}(S^n)=1$ である。北極を除いた部分と南極を除いた部分は、立体射影によりどちらも $\mathbb{R}^n$ と同相で可縮なので $\operatorname{cat}(S^n)\le1$ であり、$H^n(S^n;\mathbb{Z})\ne0$ なので $\operatorname{cup}_{\mathbb{Z}}(S^n)\ge1$ である。$S^n$ は懸垂でもある(lsc-cor-suspension)。

射影空間とトーラス

$n\ge1$ について
$$ \operatorname{cat}(\mathbb{CP}^n)=\operatorname{cat}(\mathbb{RP}^n)=\operatorname{cat}(T^n)=n $$
である。ここで $T^n=(S^1)^n$ は $n$ 次元トーラスである。一方 $\operatorname{cat}(\mathbb{CP}^\infty)=\infty$ である。

下界。 コホモロジー環 の節「代表的なコホモロジー環」により、$H^*(\mathbb{CP}^n;\mathbb{Z})=\mathbb{Z}[\alpha]/(\alpha^{n+1})$ では $\alpha^n\ne0$、$H^*(\mathbb{RP}^n;\mathbb{Z}/2)=(\mathbb{Z}/2)[\alpha]/(\alpha^{n+1})$ では $\alpha^n\ne0$、$H^*(T^n;\mathbb{Z})=\Lambda_{\mathbb{Z}}[\alpha_1,\dots,\alpha_n]$ では $\alpha_1\cdots\alpha_n\ne0$ である。どれもカップ長は $n$ 以上なので、lsc-thm-cup により $\operatorname{cat}\ge n$ である。$H^*(\mathbb{CP}^\infty;\mathbb{Z})=\mathbb{Z}[\alpha]$ ではすべての $k$ で $\alpha^k\ne0$ なので、$\operatorname{cat}(\mathbb{CP}^\infty)=\infty$ である。
射影空間の上界。 $K=\mathbb{R}$ または $\mathbb{C}$ とし、$U_i:=\{[z_0:\dots:z_n]\mid z_i\ne0\}$($i=0,\dots,n$)とおく。$U_i$ は開集合で $K^n$ と同相なので可縮であり(射影空間 の命題「アフィン座標近傍と多様体構造」)、$n+1$ 個の $U_i$ が全体を覆う。よって $\operatorname{cat}\le n$ である。
トーラスの上界。 $S^1=\mathbb{R}/\mathbb{Z}$ とし、$p_j:=j/(n+1)$($j=0,\dots,n$)と $\varepsilon:=1/(3(n+1))$ をとる。$A_j\subset S^1$ を $p_j$ を中心とする半径 $\varepsilon$ の閉じた弧とすると、$p_j$ どうしの距離は $1/(n+1)$ 以上で $2\varepsilon$ より大きいので、$A_0,\dots,A_n$ は互いに交わらない。$U_j:=(S^1\setminus A_j)^n$ とおくと、$S^1\setminus A_j$ は開区間と同相なので $U_j$ は可縮な開集合である。点 $(t_1,\dots,t_n)\in T^n$ について、各 $t_i$ は高々 1 つの $A_j$ にしか属さないので、どれかの $t_i$ を含む $A_j$ は高々 $n$ 個であり、$n+1$ 個の $j$ のうちどの $t_i$ も $A_j$ に属さないものがある。その $j$ について点は $U_j$ に属するので、$U_0,\dots,U_n$ は $T^n$ を覆い、$\operatorname{cat}(T^n)\le n$ である。$\square$

これらの例では、カップ長による下界と、具体的な開被覆による上界が一致して値が決まった。$\mathbb{CP}^n$ は実次元 $2n$ の多様体だが圏数は $n$ であり、次元は圏数の上界として一般には粗い。

臨界点の個数

Lusternik–Schnirelmann の定理

$M$ を滑らかな閉多様体(コンパクトで境界のない多様体)とし、$f\colon M\to\mathbb{R}$ を $C^2$ 級の関数とする。このとき $f$ の臨界点の個数は $\operatorname{cat}(M)+1$ 以上である。

定理の所在

Web17 Theorem 1.1(p. 2。覆う個数で数える流儀で述べられている)であり、同論文の §1 と §2(pp. 2–14)に勾配流と Conley 対による証明がある。この記事では証明しない。臨界点が無限個なら主張は明らかなので、有限個の場合が本質である。

lsc-prop-examples と合わせると、$T^n$、$\mathbb{RP}^n$、$\mathbb{CP}^n$ の上の $C^2$ 級の関数は、Morse 関数でなくても少なくとも $n+1$ 個の臨界点をもつ。$\mathbb{CP}^n$ ではこの下界は最良で、臨界点がちょうど $n+1$ 個の Morse 関数がある(Morse理論 の命題「複素射影空間の上の Morse 関数」)。一方、関数が Morse 関数なら、Morse理論 の定理「Morse の不等式」により臨界点は Betti 数の和以上あり、$T^n$ では $2^n$ 個以上になる。LS 圏数の下界は、退化した臨界点を許す代わりに弱くなる。

反例

外す条件反例成り立たなくなること
$\lvert K\rvert$ が連結(lsc-thm-dim)2 点からなる空間 $\{a,b\}$(次元 $0$)$\operatorname{cat}(\lvert K\rvert)\le\dim K$
$M$ がコンパクト(lsc-thm-critical)$M=\mathbb{R}$、$f(x)=x$臨界点が $\operatorname{cat}(M)+1$ 個以上あること
反例の確かめ
確かめを開く

1 行目:$\{a\}$ と $\{b\}$ は開集合で、包含は定値写像なので $X=\{a,b\}$ の中で可縮であり、$\operatorname{cat}(X)\le1$ である。$X$ 自身は、恒等写像を定値写像に結ぶホモトピーがあると $a$ から $b$ への道ができるが、$X$ は連結でないので道はなく、$X$ の中で可縮でない。よって $\operatorname{cat}(X)=1>0=\dim K$ である。

2 行目:$\mathbb{R}$ は可縮なので $\operatorname{cat}(\mathbb{R})=0$ だが、$f'(x)=1\ne0$ なので臨界点は $0$ 個である。

補足

  • H 空間との対比:lsc-cor-suspension のように懸垂ではカップ積がすべて消えるが、H空間 ではカップ積が消えるとは限らない($S^1,S^3,S^7$ のように消える例もある)。たとえば James簡約積 $J(S^2)$ は H 空間で、$x_1^k=k!\,x_k\ne0$ がすべての $k$ で成り立つので、lsc-thm-cup により $\operatorname{cat}(J(S^2))=\infty$ である。
  • 閉集合による被覆:閉多様体では、開集合の代わりに $M$ の中で可縮な閉集合で覆っても同じ値になる(Web17 Remark 3.2)。

関連項目

参考文献

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