モジュラー束とは、モジュラー律と呼ばれる順序のついた二元に関する自己双対的な条件を満たす束のことである。環上の加群の部分加群の為す束や、群の正規部分群の為す束はモジュラー束の典型例である。
12日前
束(lattice)とは、任意の二つの元が上限および下限を持つ半順序集合のことである。二元に対して上限を対応させる二項演算と、下限を対応させる二項演算とを持つ代数構造としても定義することができる。
12日前
半順序集合(partially ordered set, poset)とは、半順序と呼ばれるいくつかの公理を満たす関係を備えた集合のことである。自然数や実数などの集合と通常の数の大小関係を考えたものや、ある集合系とその包含関係を考えたものが例である。
半順序集合の二元は必ずしも比較可能でなくてもよいという点で全順序集合を一般化したものであり、束などの重要なクラスを含む。
14日前
グラフ $G=(V, E)$ の$2$頂点 $v$, $w$ 間の距離とは、$v$ と $w$ を結ぶ道の長さの最小値のことである。
15日前
二部グラフとは、$2$つの頂点集合からなり、辺がすべて異なる頂点集合に属する点どうしを結ぶものをいう。二部グラフの概念はさらに、$r$ 個の頂点集合からなる $r$-部グラフに拡張される。
15日前
アーベル圏(Abelian category)とは、任意の射が核と余核をもつなど、いくつかの条件を満たす圏のクラスである。完全列の概念を定式化することができることと鎖複体からホモロジーやコホモロジーを取り出せることから、ホモロジー代数を展開する土台として基本的な役割を果たす。実際、環上の加群のなす圏や位相空間上の加群に値を取る層のなす圏などを例として持ち、それぞれの圏で個別に展開されていたホモロジー代数はアーベル圏において統一的に扱うことができる。
15日前
くし空間(櫛空間、Comb space)とは、位相空間論において重要な反例としてしばしば挙げられる有名な位相空間である。
18日前
弧状連結空間 (道連結空間、path connected space, pathwise connected space) とは連結空間より強く"つながっている"位相空間でありしばしば連結であるよりもつながっていることが直感的に理解しやすい。しかしながら弧状連結性も少し直感との乖離があるため注意が必要である。また$n$-連結との関係で$0$-連結とも呼ばれる場合がある。
18日前
共終数とは、すべての順序数について定まる順序数のことである。順序数 $\alpha$ の共終数 のことを $\mathrm{cf}(\alpha)$ と表記する。
18日前
位相空間 $X$ の部分集合 $A$ について、$A$ の閉包 $\overline{A}$ とは$A$ を含む閉集合のなかで最小のもののことである。
18日前