一様同相写像(uniform homeomorphism)とは、距離空間の間の全単射 $f$ で、$f$ と逆写像 $f^{-1}$ がともに一様連続であるものをいう。一様同相写像は同相写像であり、互いに近づいていく点列の組、Cauchy 列、完備性、全有界性を両方向に保ち、完備化どうしの一様同相写像にただ 1 つに延びる。一方、同相写像はこれらを保たず、開区間 $(-1,1)$ と $\mathbb{R}$ は同相だが一様同相でない。有界性は一様同相で保たれず、どの距離も有界な距離と一様同値であって、コンパクトな距離空間では同相写像と一様同相写像は一致し、$\mathbb{R}$ の空でない区間は位相では 4 種類、一様同相ではちょうど 7 種類に分かれる。
開区間 $(-1,1)$ と実数直線 $\mathbb{R}$ は同相写像で結ばれる。位相の言葉では区別できない 2 つの空間だが、距離空間として見ると、$\mathbb{R}$ は完備距離空間で $(-1,1)$ はそうでなく、$(-1,1)$ は全有界で $\mathbb{R}$ はそうでない。同相写像は「近い点を近い点に写す」ことを各点のまわりでしか保証せず、近さの程度が場所によっていくらでも変わってよいからである。
近さの程度を空間全体で一様にそろえて保つ全単射、すなわち写像とその逆写像がともに一様連続であるものを 一様同相写像 という。一様同相写像で移り合う 2 つの距離空間は、Cauchy 列、完備性、全有界性、完備化を共有する。この記事では、一様同相写像の定義と例、一様同相で保たれる性質と保たれない性質(thm-unihomeo-invariants、prop-unihomeo-bounded)、一様同相写像が完備化の一様同相写像に一意に延びること(thm-unihomeo-completion)を示し、応用として実数直線の区間が一様同相でちょうど 7 種類に分かれることを証明する(thm-unihomeo-intervals)。位相の上では区間は 4 種類にしか分かれない。
距離空間 $(X,d_X)$ から $(Y,d_Y)$ への写像 $f$ が一様連続であるとは、任意の $\varepsilon>0$ に対して $\delta>0$ があり、$d_X(x,x')< \delta$ ならば $d_Y(f(x),f(x'))< \varepsilon$ となることであった(一様連続 の記事の定義「一様連続の定義」)。
$(X,d_X)$、$(Y,d_Y)$ を距離空間とする。全単射 $f\colon X\to Y$ が 一様同相写像(uniform homeomorphism)であるとは、$f$ と逆写像 $f^{-1}\colon Y\to X$ がともに一様連続であることをいう。一様同相写像 $X\to Y$ が存在するとき、$X$ と $Y$ は 一様同相 である(uniformly homeomorphic)という。
一様連続写像は連続なので(一様連続 の記事の命題「基本性質」の 1)、一様同相写像は同相写像である。恒等写像は一様同相写像であり、一様同相写像の逆写像も一様同相写像である。一様連続写像の合成は一様連続なので(同じ命題の 2)、一様同相写像の合成も一様同相写像である。したがって「一様同相である」は距離空間の間の同値関係である。
同じ集合の上の 2 つの距離を比べるときは、恒等写像を使う。
集合 $X$ 上の 2 つの距離 $d_1,d_2$ が 一様同値(uniformly equivalent)であるとは、恒等写像 $(X,d_1)\to(X,d_2)$ が一様同相写像であることをいう。すなわち、任意の $\varepsilon>0$ に対して $\delta>0$ があり、$d_1(x,x')< \delta$ ならば $d_2(x,x')< \varepsilon$、$d_2(x,x')< \delta$ ならば $d_1(x,x')< \varepsilon$ となることである。
この定義は Eng89 Exercise 4.1.B(b)(p. 257)と同じである(そこでは 2 つの向きに別々の $\delta$ をとっているが、小さい方をとれば同じ条件になる)。一様同値な距離は同じ位相を定める。逆は成り立たない(ex-unihomeo-counterexamples の 2)。
一様空間 の言葉では、一様同相写像は「写像と逆写像がともに一様連続な全単射」として一様空間の間で定義され、一様同型(uniform isomorphism)とも呼ばれる(Eng89 §8.1、p. 435)。距離空間の一様同相写像は、距離から定まる一様構造の間の一様同型と同じものである。
同相写像 $f$ は、点 $x$ ごとに「$x$ の十分近くの点は $f(x)$ の十分近くに写る」ことを保証するが、「十分近く」の幅は $x$ によって変わってよい。$(-1,1)$ から $\mathbb{R}$ への同相写像は、端に近づくほど区間を大きく引き伸ばすので、端の近くでは小さな幅の差が大きな差に写る。一様同相写像では、この幅を空間全体で共通にとれる。そのため、一様同相写像は「どこまでも近づいていく点列」や「互いに近づいていく 2 つの点列」の概念を両方向に保ち、それで定まる完備性や全有界性も保つ。
$s\le t$ としてよい。$0\le s\le t$ なら、$u=s^{1/3}$、$v=(t-s)^{1/3}$ について $(u+v)^3\ge u^3+v^3=t$ なので $t^{1/3}-s^{1/3}\le(t-s)^{1/3}$ である。$s\le t\le0$ なら $-t,-s$ に同じことを当てる($x\mapsto x^{1/3}$ は奇関数)。$s<0< t$ なら、$a=t^{1/3}$、$b=(-s)^{1/3}$ について、$x\mapsto x^3$ が $[0,\infty)$ で凸であることから $\bigl(\frac{a+b}2\bigr)^3\le\frac{a^3+b^3}2$、すなわち $t^{1/3}-s^{1/3}=a+b\le2^{2/3}(a^3+b^3)^{1/3}=2^{2/3}(t-s)^{1/3}$ である。
$(X,d_X)$、$(Y,d_Y)$ を距離空間、$f\colon X\to Y$ を全単射とする。
1:一様連続 の記事の命題「点列による特徴づけ」により、$f$ の一様連続性は「$d_X(x_n,x'_n)\to0$ ならば $d_Y(f(x_n),f(x'_n))\to0$」と同値である。$f^{-1}$ の一様連続性は、$Y$ の点列 $(y_n),(y'_n)$ について「$d_Y(y_n,y'_n)\to0$ ならば $d_X(f^{-1}(y_n),f^{-1}(y'_n))\to0$」と同値であり、$f$ が全単射なので $y_n=f(x_n)$、$y'_n=f(x'_n)$ と書き直せば、1 の逆向きの矢印と同じである。
2:一様連続写像は Cauchy 列を Cauchy 列に写す(Cauchy列 の記事の命題「一様連続写像による保存」)。これを $f$ と $f^{-1}$ に当てればよい。
3:$X$ が完備とし、$(y_n)$ を $Y$ の Cauchy 列とする。2 により $(f^{-1}(y_n))$ は $X$ の Cauchy 列なので、ある $x\in X$ に収束する。$f$ は連続なので $y_n=f(f^{-1}(y_n))\to f(x)$ である。よって $Y$ は完備である。逆向きは $f^{-1}$ について同じ議論をすればよい。
4:一様連続写像による全有界な集合の像は全有界である(全有界 の記事の命題「有界性・部分集合・閉包・一様連続像」)。$Y=f(X)$、$X=f^{-1}(Y)$ に当てればよい。$\square$
1 は、一様同相写像が「互いに近づいていく点列の組」を両方向に保つ全単射として特徴付けられることを述べている。3 と 4 の性質は、一様同相写像で保たれるので 一様不変 な性質と呼ばれる。同相写像はこれらを保たない(ex-unihomeo-counterexamples)ので、完備性と全有界性は位相的な性質ではない(全有界 の記事の注意「全有界性は位相的性質でない」)。
一方、有界性は一様不変でない。
$(X,d)$ を距離空間とし、
$$
d_1(x,y):=\min\{d(x,y),1\},\qquad d_2(x,y):=\frac{d(x,y)}{1+d(x,y)}
$$
とおく。$d_1,d_2$ は値が $1$ 以下の距離であり、どちらも $d$ と一様同値である。とくに、どの距離空間も有界な距離空間と一様同相であり、有界性は一様不変な性質でない。
距離の公理のうち、$d_i(x,y)=0\iff x=y$ と対称性は $d$ から明らかである。三角不等式を示す。$a,b,c\ge0$ が $a\le b+c$ を満たすとき、$\min\{a,1\}\le\min\{b,1\}+\min\{c,1\}$ である。右辺の一方が $1$ なら右辺は $1$ 以上で、左辺は $1$ 以下だからであり、そうでなければ右辺は $b+c\ge a\ge\min\{a,1\}$ だからである。また $\varphi(t)=t/(1+t)=1-1/(1+t)$ は $[0,\infty)$ で単調増加で、$\varphi(b+c)=\frac{b}{1+b+c}+\frac{c}{1+b+c}\le\varphi(b)+\varphi(c)$ なので、$\varphi(a)\le\varphi(b+c)\le\varphi(b)+\varphi(c)$ である。$a=d(x,z)$、$b=d(x,y)$、$c=d(y,z)$ とすれば $d_1,d_2$ の三角不等式を得る。
一様同値性:$0< \varepsilon<1$ とする($\varepsilon$ が小さいほど条件は強いので、これで足りる)。$d_1(x,y)< \varepsilon$ と $d(x,y)< \varepsilon$ は同値である。$d(x,y)< \varepsilon$ なら $d_2(x,y)\le d(x,y)< \varepsilon$ である。$d_2(x,y)< \varepsilon/2$ なら、$\varphi$ の逆関数 $s\mapsto s/(1-s)$ が単調増加であることから $d(x,y)< \frac{\varepsilon/2}{1-\varepsilon/2}\le\varepsilon$ である。よって def-unihomeo-metrics の $\delta$ として、$d_1$ には $\varepsilon$、$d_2$ には $\varepsilon/2$ をとればよい。$\square$
$d_1$ は Eng89 Theorem 4.1.3(p. 250)、$d_2$ は同書 Exercise 4.1.B(a)(p. 257)の距離で、$d$ と一様同値であることは同書 Exercise 4.1.B(c) にある。$\mathbb{R}$ に $\min\{\lvert x-y\rvert,1\}$ を入れた空間は有界だが、通常の距離の $\mathbb{R}$ と一様同相である。全有界性と違い、有界性は「いくつの小さな球で覆えるか」ではなく「1 つの大きな球に入るか」なので、遠くの距離を一律に切り詰めるだけで変わってしまう。
$X$ をコンパクトな距離空間、$Y$ を距離空間とする。同相写像 $f\colon X\to Y$ はすべて一様同相写像である。
したがって、コンパクトな距離空間の間では「同相」と「一様同相」は同じである。とくにコンパクトな距離空間 $X$ 上では、同じ位相を定める 2 つの距離は一様同値である(恒等写像に当てる)。
距離空間 $X$ の完備化とは、完備距離空間 $\widehat X$ と稠密な像をもつ等長写像 $\iota_X\colon X\to\widehat X$ の組であり、等長写像による同一視を除いてただ 1 つに決まる(完備距離空間 の記事の定理「完備化の存在と一意性」)。
$(\widehat X,\iota_X)$、$(\widehat Y,\iota_Y)$ をそれぞれ距離空間 $X,Y$ の完備化とし、$f\colon X\to Y$ を一様同相写像とする。このとき一様同相写像 $\widehat f\colon\widehat X\to\widehat Y$ で
$$
\widehat f\circ\iota_X=\iota_Y\circ f
$$
を満たすものがただ 1 つ存在する。とくに、一様同相な距離空間の完備化どうしは一様同相である。
$A:=\iota_X(X)$、$B:=\iota_Y(Y)$ とおく。$A$ は $\widehat X$ で、$B$ は $\widehat Y$ で稠密である。$\iota_X\colon X\to A$、$\iota_Y\colon Y\to B$ は全射な等長写像なので一様同相写像であり(ex-unihomeo-examples の 1)、
$$
g:=\iota_Y\circ f\circ\iota_X^{-1}\colon A\to B
$$
は一様同相写像の合成なので一様同相写像である。
存在。$g$ を $A\to\widehat Y$ の写像とみると一様連続であり、$\widehat Y$ は完備なので、完備距離空間 の記事の定理「一様連続写像の延長」により、$g$ を延長する一様連続写像 $\widehat f\colon\widehat X\to\widehat Y$ がただ 1 つある。同様に $g^{-1}\colon B\to A\subset\widehat X$ を延長する一様連続写像 $\widehat h\colon\widehat Y\to\widehat X$ がある。
$\widehat h\circ\widehat f\colon\widehat X\to\widehat X$ は連続で、$a\in A$ について $\widehat h(\widehat f(a))=\widehat h(g(a))=g^{-1}(g(a))=a$ である。恒等写像 $\mathrm{id}_{\widehat X}$ も $A$ 上で恒等写像に一致する連続写像なので、同じ定理の一意性(恒等写像 $A\to\widehat X$ の連続な延長はただ 1 つ)により $\widehat h\circ\widehat f=\mathrm{id}_{\widehat X}$ である。同様に $\widehat f\circ\widehat h=\mathrm{id}_{\widehat Y}$ である。よって $\widehat f$ は全単射で、逆写像 $\widehat h$ とともに一様連続なので、一様同相写像である。$x\in X$ について $\widehat f(\iota_X(x))=g(\iota_X(x))=\iota_Y(f(x))$ である。
一意性。$\widehat f\circ\iota_X=\iota_Y\circ f$ を満たす一様同相写像は、$A$ 上で $g$ に一致する連続写像なので、延長の一意性により上の $\widehat f$ に等しい。$\square$
逆は成り立たない。完備化が一様同相でも、もとの空間は同相でさえないことがある。$X=(0,1)$ と $Y=(0,1)\setminus\{1/2\}$ の完備化はどちらも $[0,1]$($\mathbb{R}$ の閉包)だが、$X$ は連結空間で $Y$ は連結でない($(0,1/2)$ と $(1/2,1)$ に分かれる)ので、$X$ と $Y$ は同相でない(連結空間 の記事の定理「連続像は連結」)。完備化は「穴を埋めた空間」を与えるが、どこに穴があったかは覚えていない。
$\mathbb{R}$ の空でない区間に通常の距離 $\lvert x-y\rvert$ を入れて、一様同相で分類する。$a< b$ を実数とする。区間は次の 7 つの型のどれかである。
| 型 | 区間 | 端点のうち区間に属する個数 | 完備 | 全有界 |
|---|---|---|---|---|
| 1 点 | $\{a\}$ | ― | ○ | ○ |
| 有界閉区間 | $[a,b]$ | 2 | ○ | ○ |
| 有界半開区間 | $[a,b)$、$(a,b]$ | 1 | × | ○ |
| 有界開区間 | $(a,b)$ | 0 | × | ○ |
| 閉半直線 | $[a,\infty)$、$(-\infty,b]$ | 1 | ○ | × |
| 開半直線 | $(a,\infty)$、$(-\infty,b)$ | 0 | × | × |
| 直線 | $\mathbb{R}$ | 0 | ○ | × |
$\mathbb{R}$ の空でない 2 つの区間 $I,J$(通常の距離を入れる)について、$I$ と $J$ が一様同相であることと、$I$ と $J$ が上の表の同じ型に属することは同値である。したがって $\mathbb{R}$ の空でない区間は、一様同相によってちょうど 7 つの類に分かれる。
同じ型なら一様同相。1 次関数 $\ell(x)=\alpha x+\beta$($\alpha\ne0$)は、区間をその像の区間へ写す一様同相写像である(ex-unihomeo-examples の 2)。同じ型の 2 つの区間は 1 次関数で移り合う。実際、$c< d$ について、
$$
\ell(x)=c+\frac{d-c}{b-a}(x-a)
$$
は $[a,b],[a,b),(a,b)$ をそれぞれ $[c,d],[c,d),(c,d)$ に写し、$\ell(x)=c+\frac{d-c}{b-a}(b-x)$ は $(a,b]$ を $[c,d)$ に写す。半直線と直線は平行移動 $x\mapsto x+(c-a)$ と反転 $x\mapsto c+b-x$($(-\infty,b]$ を $[c,\infty)$ に、$(-\infty,b)$ を $(c,\infty)$ に写す)で移り合う。1 点集合どうしは明らかに一様同相である。
一様同相なら同じ型。型ごとに、次の 3 つの量が一様同相で変わらないことを示す。1 点集合は元の個数で他と分かれるので、以下 $I$ は 2 点以上を含む区間とする。
(i) 完備性と全有界性。thm-unihomeo-invariants の 3、4 により、一様同相写像はこの 2 つを保つ。表の値を確かめる。$[a,b]$、$[a,\infty)$、$(-\infty,b]$、$\mathbb{R}$ は $\mathbb{R}$ の閉集合なので完備である(完備距離空間 の記事の命題「閉部分集合と完備性」)。$a$ を左端にもち $a$ を含まない区間($(a,b)$、$(a,b]$、$(a,\infty)$)では、十分大きい $n$ について $a+1/n$ が区間に属し、この点列は $\mathbb{R}$ で $a$ に収束するので Cauchy 列だが、極限の一意性により区間の中には極限をもたない。右端を含まない有界な区間($[a,b)$)でも $b-1/n$ で同様である。よって表の × の区間は完備でない。有界な区間は全有界であり(全有界 の記事の例「Euclid空間の有界集合」)、非有界な区間は有界でないので全有界でない(全有界な集合は有界である。全有界 の記事の命題「有界性・部分集合・閉包・一様連続像」)。
(ii) 区間に属する端点の個数。$I$ の点 $p$ で、$I\setminus\{p\}$ が連結空間になるものの個数を $e(I)$ とする。連結空間 の記事の定理「実数直線の連結部分集合」により、$\mathbb{R}$ の部分集合が連結であることは区間であること($x,y$ を含めば間の点をすべて含むこと)と同値である。$p\in I$ が $I$ の最小元でも最大元でもなければ、$x< p< y$ となる $x,y\in I$ があり、$I\setminus\{p\}$ は $x,y$ を含むが $p$ を含まないので区間でなく、連結でない。$p$ が $I$ の最小元なら、$s,t\in I\setminus\{p\}$、$s< u< t$ のとき $u\in I$ かつ $u>s\ge p$ なので $u\in I\setminus\{p\}$ であり、$I\setminus\{p\}$ は区間なので連結である。最大元でも同様である。よって $e(I)$ は「区間に属する端点の個数」であり、表のとおり $2,1,0$ のいずれかである。$h\colon I\to J$ が同相写像なら、$h$ は $I\setminus\{p\}$ を $J\setminus\{h(p)\}$ に同相に写し、連結性は同相写像で保たれる(連結空間 の記事の定理「連続像は連結」を $h$ と $h^{-1}$ に当てる)ので、$h$ は $e$ を数える点どうしの全単射を与え、$e(I)=e(J)$ である。一様同相写像は同相写像なので、$e$ も一様同相で変わらない。
表の 2 点以上を含む 6 つの型は、組($e$、完備か、全有界か)がすべて異なる:$(2,○,○)$、$(1,×,○)$、$(0,×,○)$、$(1,○,×)$、$(0,×,×)$、$(0,○,×)$。よって異なる型の区間は一様同相でない。$\square$
位相の上では、区間は 4 つの類にしか分かれない。$x\mapsto x/(1-x)$ は $[0,1)$ を $[0,\infty)$ に、$(0,1)$ を $(0,\infty)$ に写す同相写像であり、$x\mapsto\log x$ は $(0,\infty)$ を $\mathbb{R}$ に写す同相写像だからである。同相写像の類「端点を 1 つ含む区間」は一様同相で 2 つ(有界かどうか)に、「端点を含まない区間」は 3 つ($(a,b)$、$(a,\infty)$、$\mathbb{R}$)に分かれる。$(a,\infty)$ は、左端の近くでは $(a,b)$ のように完備性を欠き、右の遠方では $\mathbb{R}$ のように全有界性を欠く、混合した型である。
距離空間の一様連続性・Cauchy 列・完備性・全有界性は、距離そのものではなく、距離から定まる一様構造(一様空間 の記事の例「距離から定まる一様構造」)だけで決まる。一様空間の間の一様同相写像(一様同型)は一様構造を両方向に保つ全単射であり(Eng89 §8.1、p. 435)、2 つの距離が一様同値であることは、それらが同じ一様構造を定めることと同値である(同書 Exercise 8.1.A(b)、p. 436)。一様空間 の記事の例「反例:同じ位相を定める異なる一様構造」は、ex-unihomeo-counterexamples の 2 と同じ $\arctan$ による距離を一様構造の言葉で述べたものである。
| 外す条件 | 反例 | 成り立たなくなること |
|---|---|---|
| $f$ の一様連続性($f^{-1}$ だけ一様連続) | $\mathbb{R}\to\mathbb{R}$、$x\mapsto x^3$ | $d(x_n,x'_n)\to0$ なら $d(f(x_n),f(x'_n))\to0$(thm-unihomeo-invariants の 1) |
| 一様連続性(同相写像にする) | $\mathbb{N}\to\{1/n\mid n\ge1\}$、$n\mapsto1/n$ | 完備性が保たれる(thm-unihomeo-invariants の 3) |
| 一様連続性(同相写像にする) | $(-1,1)\to\mathbb{R}$、$x\mapsto x/(1-\lvert x\rvert)$ | 全有界性が保たれる(thm-unihomeo-invariants の 4) |
| cor-unihomeo-compact のコンパクト性 | $(0,1]\to[1,\infty)$、$x\mapsto1/x$ | 同相写像は一様同相写像である |
| thm-unihomeo-completion の向き(完備化から戻る) | $(0,1)$ と $(0,1)\setminus\{1/2\}$ | 完備化が一様同相なら一様同相 |
表の各行は次のように確かめられる。
1 行目:ex-unihomeo-counterexamples の 1 による。$x_n=n$、$x'_n=n+1/n$ は $\lvert x_n-x'_n\rvert\to0$ を満たすが、像の差は $3n$ 以上になる。逆写像 $y\mapsto y^{1/3}$ は一様連続なので、破れているのは $f$ の側の一様連続性だけである。
2 行目:ex-unihomeo-counterexamples の 3 による。
3 行目:写像は 同相写像 の記事の例「開区間と実数直線」の同相写像である。$(-1,1)$ は有界な区間なので全有界、$\mathbb{R}$ は全有界でない。
4 行目:$x\mapsto1/x$ は $(0,1]$ から $[1,\infty)$ への同相写像だが、$(0,1]$ は完備でなく $[1,\infty)$ は完備なので、thm-unihomeo-invariants の 3 により一様同相写像でない。$(0,1]$ はコンパクトでない。
5 行目:thm-unihomeo-completion の後で確かめた。
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