Lefschetzファイブレーション

同義語:Lefschetz fibration

概要

Lefschetzファイブレーション(Lefschetz fibration)とは、$2n$ 次元のコンパクト多様体から連結な閉曲面への滑らかな全射で、臨界点が各特異ファイバーに 1 つずつしかなく、各臨界点の近くで複素 2 次形式 $z_1^2+\cdots+z_n^2$ と同じ形をしているものである。臨界値の外ではファイバー束で、臨界点の近くでは一般のファイバーの中の $n-1$ 次元球面(消滅サイクル)が一点に潰れる。全空間の Euler 標数は底空間と一般のファイバーの Euler 標数の積に臨界点の個数の $(-1)^n$ 倍を加えたものに等しく、平面 $d$ 次曲線の Lefschetz pencil では特異ファイバーが $3(d-1)^2$ 本と求まる。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: Ehresmannの補題, Euler標数, Mayer–Vietoris完全列, 複素多様体, Milnorファイブレーション

Lefschetz ファイブレーション(Lefschetz fibration)は、閉多様体から閉曲面への写像で、臨界点が有限個しかなく、しかも各臨界点の近くで複素 2 次形式 $z_1^2+\cdots+z_n^2$ と同じ形をしているものである。臨界値を除けば Ehresmannの補題 によりファイバー束であり、臨界値の上では、一般のファイバーの中の球面(消滅サイクル)が一点に潰れた特異ファイバーが現れる。複素射影多様体を超平面の 1 次元の族(Lefschetz pencil)で切る S. Lefschetz の方法に由来し、4 次元多様体やシンプレクティック幾何でも基本的な構造である。この記事の主定理は、全空間の Euler 標数が底空間と一般のファイバーの Euler 標数と臨界点の個数で決まるという公式である。

問い答え
臨界点の近くの形は複素 2 次形式 $q(z)=z_1^2+\cdots+z_n^2$(def-lf-main)
臨界点の近くのファイバーは$S^{n-1}$ の接束の円板束で、球面(消滅サイクル)が臨界点へ縮む(lem-lf-local)
全空間の Euler 標数は$\chi(X)=\chi(\Sigma)\chi(F)+(-1)^nk$(thm-lf-euler)
平面 $d$ 次曲線の pencil では特異ファイバーは $3(d-1)^2$ 本(ex-lf-pencil)

定義

この記事で多様体・写像は $C^\infty$ 級とし、多様体は Hausdorff で第 2 可算、境界をもたないものとする。$n\ge1$ とし、$\mathbb{C}^n$ 上の 2 次形式を
$$ q(z):=z_1^2+\cdots+z_n^2\qquad(z=(z_1,\dots,z_n)\in\mathbb{C}^n) $$
とおく。$\lvert z\rvert^2=\sum_j\lvert z_j\rvert^2$ とし、$B_r:=\{\lvert z\rvert< r\}$ とする。写像 $f\colon X\to\Sigma$ の微分が全射でない点を臨界点、臨界点の像を臨界値という。

Lefschetz ファイブレーション

$X$ を $2n$ 次元のコンパクト多様体、$\Sigma$ を連結なコンパクト 2 次元多様体とする。滑らかな全射 $f\colon X\to\Sigma$ が Lefschetz ファイブレーションであるとは、次の 2 条件を満たすことをいう。

  1. 各臨界点 $p$ に対し、$p$ の座標近傍 $\phi\colon U_p\to\mathbb{C}^n$($\phi(p)=0$)と $f(p)$ の座標近傍 $\psi\colon V\to\mathbb{C}$($\psi(f(p))=0$)があって、$f(U_p)\subset V$ かつ $\phi(U_p)$ の上で $\psi\circ f\circ\phi^{-1}=q$ となる。この形の臨界点を Lefschetz 臨界点という。
  2. 異なる臨界点の像は異なる。すなわち各臨界値の上の臨界点はちょうど 1 つである。

$q$ の臨界点は原点だけなので、1 により臨界点は孤立し、$X$ がコンパクトなので臨界点は有限個である。その個数を $k$、臨界値の集合を $\Delta$ とおく。$\Sigma\setminus\Delta$ は連結であり(連結な曲面から有限個の点を除いても連結)、$f$ は $f^{-1}(\Sigma\setminus\Delta)$ の上で固有な沈め込みなので、Ehresmannの補題 の命題「臨界値の外での局所自明性」により、$\Sigma\setminus\Delta$ の点の上のファイバーはすべて互いに微分同相である。これを $f$ の一般のファイバーと呼び $F$ と書く。$F$ は $2n-2$ 次元のコンパクト多様体である。
4 次元多様体の文脈($n=2$)では、$X$、$\Sigma$ に向きを与え、$\phi$、$\psi$ を向きと両立する座標にとることも要求するのが普通である。主定理は向きを使わない。2 は、各特異ファイバーがちょうど 1 つの臨界点をもつという、よく使われる約束である。

消滅サイクル

def-lf-main の 1 の座標で、$0<\lvert t\rvert$ が小さいとき、$t$ の平方根 $\sqrt t$ を 1 つ選んで
$$ \Lambda_t:=\{\sqrt t\,x:x\in\mathbb{R}^n,\ \lvert x\rvert=1\}\subset q^{-1}(t) $$
とおく。$\Lambda_t$ は $n-1$ 次元球面で、$t\to0$ のとき臨界点に縮む。$\phi^{-1}(\Lambda_t)$ をファイバー $f^{-1}(\psi^{-1}(t))$ の 消滅サイクル(vanishing cycle)という。

臨界点の近くの構造

局所モデル $q$ の近くのファイバー

$t\in\mathbb{C}$、$t\ne0$ とする。

  1. $\lvert t\rvert<\varepsilon^2$ のとき、$\{z:q(z)=t,\ \lvert z\rvert<\varepsilon\}$ は $\{(u,v)\in\mathbb{R}^n\times\mathbb{R}^n:\lvert u\rvert=1,\ u\cdot v=0,\ \lvert v\rvert^2<(\varepsilon^2-\lvert t\rvert)/2\}$($S^{n-1}$ の接束の開円板束)と微分同相で、$\Lambda_t$ を変形レトラクトにもつ。とくにその Euler 標数は $\chi(S^{n-1})=1+(-1)^{n-1}$ である。
  2. $0< a< b$、$\lvert t\rvert< a^2$ のとき、$\{z:q(z)=t,\ a<\lvert z\rvert< b\}$ は、$S^{n-1}$ の単位接球面束 $\{(u,v):\lvert u\rvert=\lvert v\rvert=1,\ u\cdot v=0\}$ と開区間の積に微分同相で、ホモロジーは有限次元である($n=1$ なら空集合)。
  3. $\delta>0$ のとき $\{z:\lvert z\rvert<\varepsilon,\ \lvert q(z)\rvert<\delta\}$ は可縮である。
  4. $z\ne0$ かつ $\lvert q(z)\rvert<\lvert z\rvert^2$ ならば、写像 $(q,\lvert\cdot\rvert^2)\colon\mathbb{C}^n\to\mathbb{C}\times\mathbb{R}$ は $z$ で沈め込みである。とくに $0<\lvert t\rvert< r^2$ ならファイバー $q^{-1}(t)$ は球面 $\lvert z\rvert=r$ と横断的に交わる。
実部と虚部に分ける

1・2.$t=\lvert t\rvert e^{2i\alpha}$ と書くと、$z\mapsto e^{-i\alpha}z$ は $\lvert z\rvert$ を保ち $q^{-1}(t)$ を $q^{-1}(\lvert t\rvert)$ に、$\Lambda_t$ を $\Lambda_{\lvert t\rvert}$ に写すので、$t>0$ としてよい。$z=x+iy$($x,y\in\mathbb{R}^n$)と書くと $q(z)=\lvert x\rvert^2-\lvert y\rvert^2+2i\,x\cdot y$ なので、$q(z)=t$ は $\lvert x\rvert^2=t+\lvert y\rvert^2$、$x\cdot y=0$ と同値で、このとき $\lvert z\rvert^2=t+2\lvert y\rvert^2$ である。$(x,y)\mapsto(x/\lvert x\rvert,\,y)$ と $(u,v)\mapsto(\sqrt{t+\lvert v\rvert^2}\,u,\,v)$ は $q^{-1}(t)$ と接束 $\{\lvert u\rvert=1,\ u\cdot v=0\}$ の間の互いに逆の滑らかな写像で、条件 $\lvert z\rvert<\varepsilon$ は $\lvert v\rvert^2<(\varepsilon^2-t)/2$ に、$a<\lvert z\rvert< b$ は $(a^2-t)/2<\lvert v\rvert^2<(b^2-t)/2$ に移る。後者の下限は正なので、$(u,v)\mapsto\bigl((u,v/\lvert v\rvert),\lvert v\rvert\bigr)$ により 2 の積への分解を得る。単位接球面束はコンパクト多様体なので、そのホモロジーは有限生成である(Hat02 Appendix の Corollary A.8・A.9)。1 では $(u,v)\mapsto(u,(1-s)v)$($0\le s\le1$)が零切断 $\{v=0\}$、すなわち $\{x:\lvert x\rvert=\sqrt t\}=\Lambda_t$ への変形レトラクションである。
3.集合を $O$ とすると、$z\in O$、$0\le s\le1$ なら $\lvert sz\rvert\le\lvert z\rvert$、$\lvert q(sz)\rvert=s^2\lvert q(z)\rvert$ なので $sz\in O$ であり、$O$ は原点に関して星形で可縮である。
4.$z\ne0$ では $dq_z(v)=2\sum_jz_jv_j$ は $0$ でなく、$\ker dq_z=\{v:\sum_jz_jv_j=0\}$ は複素部分空間である。$d(\lvert\cdot\rvert^2)_z(v)=2\operatorname{Re}\sum_jv_j\bar z_j$ が $\ker dq_z$ の上で恒等的に $0$ だと仮定する。$v$ を $iv$ に替えれば虚部も $0$ になるので、$\sum_jv_j\bar z_j=0$ がすべての $v\in\ker dq_z$ で成り立つ。$\ker dq_z$ は Hermite 内積に関する $\bar z$ の直交補空間なので、$z$ はその直交補空間 $\mathbb{C}\bar z$ に属し、$z=\mu\bar z$($\mu\in\mathbb{C}$)と書ける。成分の絶対値を比べて $\lvert\mu\rvert=1$ であり、$q(z)=\sum_jz_j^2=\mu\sum_j\bar z_jz_j=\mu\lvert z\rvert^2$ から $\lvert q(z)\rvert=\lvert z\rvert^2$ となって仮定に反する。よって $d(\lvert\cdot\rvert^2)_z$ は $\ker dq_z$ 上で $0$ でなく、$dq_z$ の全射性と合わせて $(q,\lvert\cdot\rvert^2)$ の微分は全射である。$\square$

1 の $n$ を $n+1$ に替えたものは、Milnorファイブレーション の命題「2 次形式 $z_0^2+\cdots+z_n^2$ の Milnor ファイバー」と同じ計算である。臨界点の近くの $f^{-1}(t)$ は消滅サイクル $\Lambda_t$ を芯にもつ円板束で、$t=0$ では $q^{-1}(0)\cap B_\varepsilon$(3 と同じく星形で可縮)に潰れる。Euler 標数は $1+(-1)^{n-1}$ から $1$ へ、すなわち $(-1)^n$ だけ変わる。これが主定理の $(-1)^n$ の源である。

Euler 標数の公式

Lefschetz ファイブレーションの Euler 標数

$f\colon X\to\Sigma$ を Lefschetz ファイブレーション、$k$ を臨界点の個数、$F$ を一般のファイバーとする。このとき
$$ \chi(X)=\chi(\Sigma)\,\chi(F)+(-1)^n\,k $$
である。

公式の読み方と証明の方針

Euler 標数は実係数の特異ホモロジーの次元の交代和 $\chi(Y)=\sum_i(-1)^i\dim H_i(Y;\mathbb{R})$ で、全次数のホモロジーが有限次元のときに定める(Euler標数)。$n=1$ のとき $F$ は有限個の点で、公式は単純な分岐点だけをもつ分岐被覆の Riemann–Hurwitzの公式 になる(ex-lf-riemann-hurwitz)。証明は、底空間を小さな開円板で覆い、Mayer–Vietoris 完全列で貼り合わせる。証明の本体は補題をそろえた後の prf-lf-euler にある。

Euler 標数の Mayer–Vietoris 公式

空間 $Y$ の開集合 $P,Q$ について、$P$、$Q$、$P\cap Q$、$P\cup Q$ のうち 3 つのホモロジーが(全次数の和で)有限次元なら、残りの 1 つもそうであり、$\chi(P\cup Q)=\chi(P)+\chi(Q)-\chi(P\cap Q)$ である。

完全列の交代和

要点:Mayer–Vietoris完全列 の次元の交代和が $0$ になることから従う。

詳しい証明を開く

完全列 $\cdots\to H_i(P\cap Q)\to H_i(P)\oplus H_i(Q)\to H_i(P\cup Q)\to H_{i-1}(P\cap Q)\to\cdots$ で、各項は両隣が有限次元なら有限次元であり(完全列 $A\to B\to C$ で $\dim B\le\dim A+\dim C$)、両隣が $0$ なら $0$ である。3 つが全次数で有限次元なら、残りの 1 つも各次数で有限次元で、十分大きい次数では $0$ になる。こうして得られる有限の長さの完全列を鎖複体とみると、ホモロジーはすべて $0$ なので、Euler標数 の定理「鎖複体の Euler 標数」により各項の次元の交代和は $0$ であり、それを並べ直すと求める等式になる。$\square$

臨界値を含まない円板と穴あき円板

$U\subset\Sigma\setminus\Delta$ を開集合とする。

  1. $U$ が $\mathbb{R}^2$ と微分同相なら、$f^{-1}(U)$ は $U\times F$ と微分同相で、$\chi(f^{-1}(U))=\chi(F)$ である。
  2. $U$ が $\mathbb{R}^2\setminus\{0\}$ と微分同相なら、$\chi(f^{-1}(U))=0$ である。

要点:1 は Ehresmannの補題 そのもの、2 は $\mathbb{R}^2\setminus\{0\}$ を $\mathbb{R}^2$ と微分同相な 2 つの開集合で覆って 1 と lem-lf-mv を使う。

詳しい証明を開く

1.$f\colon f^{-1}(U)\to U$ は固有な沈め込みである($X$ がコンパクトなので $f$ は固有)。Ehresmannの補題 の定理は局所自明化の定義域を $\mathbb{R}^2$ と微分同相な任意の座標近傍にとれることを含むので、$U$ 全体の上の自明化 $U\times F\cong f^{-1}(U)$ を得る。$U$ は可縮なので $f^{-1}(U)$ は $F$ とホモトピー同値で、$F$ はコンパクト多様体なのでホモロジーは有限生成である(Hat02 Appendix の Corollary A.8・A.9)。

2.$\mathbb{R}^2\setminus\{0\}$ は、正の実軸を除いた $P_1$ と負の実軸を除いた $P_2$ の和で、極座標により $P_1$、$P_2$ はそれぞれ $(0,\infty)\times$(開区間)$\cong\mathbb{R}^2$ と微分同相、$P_1\cap P_2$ は上半平面と下半平面の 2 つの成分(どちらも $\mathbb{R}^2$ と微分同相)からなる。1 と lem-lf-mv により $\chi(f^{-1}(U))=\chi(F)+\chi(F)-2\chi(F)=0$ である。$\square$

以下、臨界値 $c$ を 1 つ固定し、その上の臨界点を $p$、def-lf-main の座標を $\phi\colon U_p\to\mathbb{C}^n$、$\psi\colon V\to\mathbb{C}$ とする。$\varepsilon>0$ を、閉球 $\overline{B_{2\varepsilon}}$ が $\phi(U_p)$ に含まれ、$\psi^{-1}(\{\lvert t\rvert<(\varepsilon/4)^2\})$ が $V$ に含まれ $c$ 以外の臨界値を含まないようにとる。$0<\delta\le(\varepsilon/4)^2$ に対し $D_\delta:=\psi^{-1}(\{\lvert t\rvert<\delta\})$ とおく。$\psi\circ f=q\circ\phi$ なので
$$ f^{-1}(D_\delta)\cap\phi^{-1}(B_{2\varepsilon})=\phi^{-1}\bigl(\{w\in B_{2\varepsilon}:\lvert q(w)\rvert<\delta\}\bigr) $$
である。さらに $W_\delta:=f^{-1}(D_\delta)\setminus\phi^{-1}(\overline{B_{\varepsilon/2}})$、$A_\delta:=\phi^{-1}(\{\varepsilon/2<\lvert w\rvert<\varepsilon\})\cap f^{-1}(D_\delta)$ とおく。

臨界点を除いた部分の自明化

$t_0\in D_\delta$ とし、$F_W:=W_\delta\cap f^{-1}(t_0)$、$F_A:=A_\delta\cap f^{-1}(t_0)$ とおく。微分同相写像 $\Theta\colon D_\delta\times F_W\to W_\delta$ で、$f\circ\Theta=\mathrm{pr}_1$ かつ $\Theta(D_\delta\times F_A)=A_\delta$ となるものがある。とくに $\chi(W_\delta)=\chi(F_W)$、$\chi(A_\delta)=\chi(F_A)$ である(ホモロジーが有限次元である限り)。

球面に接するように持ち上げる

要点:Ehresmannの補題 の証明と同じく $D_\delta\cong\mathbb{R}^2$ の座標ベクトル場を $X$ 上へ持ち上げて流れで移す。ただし殻 $\varepsilon/4<\lvert w\rvert<2\varepsilon$ では持ち上げを球面 $\lvert w\rvert=$ 一定に接するようにとる。lem-lf-local の 4 によりそれが可能で、流れは $A_\delta$ と $W_\delta\setminus A_\delta$ をそれぞれ保つ。

詳しい証明を開く

微分同相 $\kappa\colon D_\delta\to\mathbb{R}^2$ を固定し、$\rho:=\lvert\phi\rvert^2$($U_p$ 上の関数)とおく。$W_0:=f^{-1}(D_\delta)\setminus\phi^{-1}(\overline{B_{\varepsilon/4}})$ は $T:=\phi^{-1}(\{\varepsilon/4<\lvert w\rvert<2\varepsilon\})\cap f^{-1}(D_\delta)$ と $R:=f^{-1}(D_\delta)\setminus\phi^{-1}(\overline{B_\varepsilon})$ の和である。$R$ には臨界点がないので $\kappa\circ f$ は $R$ 上の沈め込みである。$T$ の点では $\lvert q(\phi(x))\rvert<\delta\le(\varepsilon/4)^2<\rho(x)$ なので、lem-lf-local の 4 により $(\kappa\circ f,\rho)$ は $T$ 上の沈め込みである。したがって $W_0$ の各点の近傍で、$j=1,2$ について $d(\kappa\circ f)(Y)=e_j$($\mathbb{R}^2$ の標準基底)を満たすベクトル場 $Y$ を、その近傍が $T$ に含まれるときは $d\rho(Y)=0$ も満たすようにとれる(沈め込みの局所形で座標ベクトル場をとる。Ehresmannの補題 の補題「ベクトル場の持ち上げ」と同じ)。$T$ か $R$ に含まれる近傍からなる被覆に従属する 1 の分割で貼り合わせたベクトル場を $Y_j$ とする。条件は凸結合で保たれるので $d(\kappa\circ f)(Y_j)=e_j$ であり、$A_\delta$ は $R$ と交わらないので $A_\delta$ の上では $d\rho(Y_j)=0$ である。

$Y_j$ の積分曲線 $\gamma$ を考える。$\gamma$ がある時刻に $A_\delta$ にあれば、$A_\delta$ にとどまる時刻の集合 $J$ の上で $\rho\circ\gamma$ は一定値 $r_0\in((\varepsilon/2)^2,\varepsilon^2)$ をとり、$J$ の境界の時刻でも連続性から $\rho=r_0$、$f\in D_\delta$ なので $A_\delta$ に属する。よって $J$ は開かつ閉で、$\gamma$ はずっと $A_\delta$ にある。$\gamma$ がある時刻に $W_\delta\setminus A_\delta=f^{-1}(D_\delta)\setminus\phi^{-1}(B_\varepsilon)$ にあり、後で $\phi^{-1}(B_\varepsilon)$ に入るなら、入る直前の時刻の点は $\rho=\varepsilon^2$ をもち、直後の点は $A_\delta$ にある。後者からずっと $A_\delta$ にあることになり矛盾する。よって $A_\delta$ と $W_\delta\setminus A_\delta$ はどちらも流れで保たれる。$\kappa\circ f(\gamma(s))=\kappa\circ f(\gamma(0))+s\,e_j$ であり、$K\subset D_\delta$ がコンパクトなら $f^{-1}(K)\cap\{\rho=r_0\}$ と $f^{-1}(K)\setminus\phi^{-1}(B_\varepsilon)$ はコンパクトで $W_0$ に含まれるので、脱出補題(Ehresmannの補題 の注意「用いる標準的事実」の 4)により $\gamma$ は $\mathbb{R}$ 全体で定義される。こうして $W_\delta$ 上の完備な流れ $\theta^1,\theta^2$ を得る。$\Theta(t,x):=\theta^1_{y_1}(\theta^2_{y_2}(x))$($y=\kappa(t)-\kappa(t_0)$)とおけば、Ehresmannの補題 の定理の証明と同じ計算で $\Theta$ は微分同相写像で $f\circ\Theta=\mathrm{pr}_1$ を満たし、流れが $A_\delta$ を保つので $\Theta(D_\delta\times F_A)=A_\delta$ である。$D_\delta$ は可縮なので Euler 標数の主張が従う。$\square$

臨界値のまわりの Euler 標数

$c\in U\subset D_{(\varepsilon/4)^2}$ を満たし $\mathbb{R}^2$ と微分同相な開集合 $U$ について、$f^{-1}(U)$ のホモロジーは有限次元で、$\chi(f^{-1}(U))=\chi(F)+(-1)^n$ である。

臨界点のまわりの球と残りに分ける

段 1($U=D_\delta$ の場合).$O_\delta:=\phi^{-1}(\{\lvert w\rvert<\varepsilon,\ \lvert q(w)\rvert<\delta\})$ とおくと、$f^{-1}(D_\delta)=O_\delta\cup W_\delta$、$O_\delta\cap W_\delta=A_\delta$ である。$O_\delta$ は lem-lf-local の 3 により可縮である。$t_0\in D_\delta\setminus\{c\}$ をとり、一般のファイバー $F:=f^{-1}(t_0)$ を $F\cap O_\delta$ と $F_W$ に分けると、共通部分は $F_A$ である。$\tau:=\psi(t_0)$ とおくと $0<\lvert\tau\rvert<\delta\le(\varepsilon/4)^2$ で、$F\cap O_\delta=\phi^{-1}(\{q=\tau,\ \lvert w\rvert<\varepsilon\})$、$F_A=\phi^{-1}(\{q=\tau,\ \varepsilon/2<\lvert w\rvert<\varepsilon\})$ なので、lem-lf-local の 1・2 によりこれらのホモロジーは有限次元で $\chi(F\cap O_\delta)=1+(-1)^{n-1}$ である。$F$ はコンパクト多様体なので、lem-lf-mv により $F_W$ のホモロジーも有限次元で
$$ \chi(F)=1+(-1)^{n-1}+\chi(F_W)-\chi(F_A) $$
である。lem-lf-shell と lem-lf-mv を $f^{-1}(D_\delta)=O_\delta\cup W_\delta$ に使うと
$$ \chi(f^{-1}(D_\delta))=1+\chi(F_W)-\chi(F_A)=1+\chi(F)-1-(-1)^{n-1}=\chi(F)+(-1)^n $$
を得る。
段 2(一般の $U$).$D_\delta\subset U$ となる $\delta\le(\varepsilon/4)^2$ をとる。$U=D_\delta\cup(U\setminus\{c\})$、$D_\delta\cap(U\setminus\{c\})=D_\delta\setminus\{c\}$ であり、$U\setminus\{c\}$ と $D_\delta\setminus\{c\}$ はどちらも $\mathbb{R}^2\setminus\{0\}$ と微分同相で($U\cong\mathbb{R}^2$ から 1 点を除いたもの)、臨界値を含まない。lem-lf-annulus の 2、段 1、lem-lf-mv により $\chi(f^{-1}(U))=\chi(F)+(-1)^n+0-0$ である。$\square$

良い被覆による帰納法

各臨界値 $c$ に上のとおり $\varepsilon_c$ を選び、$D_c:=D_{(\varepsilon_c/4)^2}$ とおく(異なる臨界値の $D_c$ は交わらないようにとる)。開被覆 $\{\Sigma\setminus\Delta\}\cup\{D_c\}_{c\in\Delta}$ を細分する良い被覆、すなわち空でない有限個の共通部分がすべて $\mathbb{R}^2$ と微分同相である開被覆がある(BT82 Theorem 5.1・Corollary 5.2)。$\Sigma$ はコンパクトなので、その有限個 $\mathcal{U}=\{U_1,\dots,U_s\}$ で $\Sigma$ が覆われる。$\mathcal{U}$ の各元、したがって各共通部分は、$\Sigma\setminus\Delta$ かある $D_c$ に含まれる。
次の主張を元の個数 $s$ についての帰納法で示す:「各元が $\Sigma\setminus\Delta$ かある $D_c$ に含まれる有限個の開集合 $V_1,\dots,V_s$ で、空でない共通部分がすべて $\mathbb{R}^2$ と微分同相なものについて、$Z:=V_1\cup\cdots\cup V_s$ とおくと、$Z$ と $f^{-1}(Z)$ のホモロジーは有限次元で、$\chi(f^{-1}(Z))=\chi(Z)\chi(F)+(-1)^nk(Z)$ である。」ここで $k(Z)$ は $Z$ に含まれる臨界値の個数である。
$s=1$ のとき $Z\cong\mathbb{R}^2$ で $\chi(Z)=1$ である。$Z$ が臨界値を含まなければ lem-lf-annulus の 1 により $\chi(f^{-1}(Z))=\chi(F)$ である。臨界値 $c$ を含むなら $Z\subset D_c$ で、lem-lf-critical-disk により $\chi(f^{-1}(Z))=\chi(F)+(-1)^n$ である。$s\ge2$ のとき、$Z'=V_1\cup\cdots\cup V_{s-1}$ とおくと、$Z'\cap V_s$ は空でない $V_j\cap V_s$($j< s$)の和で、これらは同じ条件を満たす $s-1$ 個以下の開集合である。帰納法の仮定を $Z'$、$V_s$、$Z'\cap V_s$ とその逆像に使い、lem-lf-mv を $Z=Z'\cup V_s$ と $f^{-1}(Z)=f^{-1}(Z')\cup f^{-1}(V_s)$ に使うと、
$$ \chi(f^{-1}(Z))=\bigl(\chi(Z')+\chi(V_s)-\chi(Z'\cap V_s)\bigr)\chi(F)+(-1)^n\bigl(k(Z')+k(V_s)-k(Z'\cap V_s)\bigr) $$
であり、第 1 の括弧は $\chi(Z)$、第 2 の括弧は臨界値の集合の包除により $k(Z)$ である($Z'\cap V_s$ が空なら対応する項は $0$)。$\mathcal{U}$ に適用すると $Z=\Sigma$、$k(\Sigma)=k$ で、主張を得る。$\square$

モノドロミーと Picard–Lefschetz の公式

臨界値 $c$ のまわりを一周する道に沿って一般のファイバーを運ぶと、$F$ のホモロジーへのモノドロミーが得られる。これを消滅サイクルで表す式が Picard–Lefschetz の公式である(Del73 §2・§3。この記事では扱わない)。thm-lf-euler はモノドロミーを使わず、局所的な Euler 標数の変化 $(-1)^n$ だけから全体を求めている。

例

$n=1$:単純な分岐点だけをもつ分岐被覆

$n=1$ では $q(z)=z^2$ で、$X$、$\Sigma$ はコンパクト曲面、一般のファイバー $F$ は有限個の点である。その個数を $m$ とすると $\chi(F)=m$ で、thm-lf-euler は
$$ \chi(X)=m\,\chi(\Sigma)-k $$
となる。コンパクト Riemann 面の間の次数 $m$ の正則写像で、すべての分岐点の分岐指数が $2$ で分岐値が互いに異なるもの(分岐点の近くで正則な座標により $z\mapsto z^2$ と書ける)はこの形で、Riemann–Hurwitzの公式 の、各分岐点が $1$ ずつ寄与する場合に当たる。たとえば種数 $g$ のコンパクト Riemann 面 $X$ から $\mathbb{P}^1$ への次数 $2$ の正則写像では、分岐点の分岐指数はどれも $2$ で、各ファイバーは高々 2 点なので分岐値も互いに異なる。よって $2-2g=2\cdot2-k$ から分岐点の個数は $k=2g+2$ である。

平面 $d$ 次曲線の Lefschetz pencil

$d\ge1$ とし、$\mathbb{P}^2$ の $d$ 次の斉次多項式 $F_0,F_1$ を、次の条件を満たすようにとる:(a) 曲線 $\{F_0=0\}$ と $\{F_1=0\}$ は共通部分 $B$ の各点で横断的に交わる。(b) $\{bF_0-aF_1=0\}$($[a:b]\in\mathbb{P}^1$)のうち特異なものは有限個で、それぞれ特異点を 1 つだけもち、それは通常 2 重点である。複素数体上ではこのような組が存在する(Kat73 2.2 の Lefschetz pencil の定義と Théorème 2.5 の 2.5.2 を、$d$ 次の Veronese 埋め込み(Veronese埋め込み)に適用する。この記事では証明しない)。(a) と Bezoutの定理 により $B$ は $d^2$ 点である。
$$ \tilde X:=\{(x,[a:b])\in\mathbb{P}^2\times\mathbb{P}^1:\ bF_0(x)=aF_1(x)\} $$
とし、$\pi\colon\tilde X\to\mathbb{P}^1$ を第 2 成分への射影とする。$\pi^{-1}([a:b])$ は曲線 $\{bF_0-aF_1=0\}$ と同一視され、$\tilde X\to\mathbb{P}^2$ は $B$ の $d^2$ 点での ブローアップ である。このとき $\pi$ は $n=2$ の Lefschetz ファイブレーションで、一般のファイバーは種数 $g=(d-1)(d-2)/2$ のコンパクト Riemann 面である。$\chi(\tilde X)=3+d^2$、$\chi(F)=2-2g=3d-d^2$、$\chi(\mathbb{P}^1)=2$ を thm-lf-euler に代入すると、特異ファイバーの本数は
$$ k=3+d^2-2(3d-d^2)=3(d-1)^2 $$
である。$d=1$ では $k=0$(直線の pencil。$\tilde X$ は $\mathbb{P}^1$ 上の $\mathbb{P}^1$ 束)、$d=2$ では $k=3$(2 直線の組に退化する 2 次曲線が 3 本)、$d=3$ では $k=12$ である。

ex-lf-pencil の各段を確かめる。

Lefschetz ファイブレーションであることと Euler 標数の計算を開く

$B$ の点 $p$ の近くでは、$p$ で $0$ にならない 1 次式 $\ell$ をとり $u:=F_0/\ell^d$、$v:=F_1/\ell^d$ とおくと、(a) により $(u,v)$ は $p$ のまわりの正則な座標であり、$\tilde X$ は $\{(u,v,[a:b]):bu=av\}$、すなわち原点のブローアップである。$a\ne0$ の部分では $s=b/a$ として $v=su$、座標 $(u,s)$ で $\pi=s$、$b\ne0$ の部分でも同様なので、$\tilde X$ はそこで滑らかで $\pi$ は沈め込みである。$B$ の外では $\tilde X$ は $\mathbb{P}^2\setminus B$ と同一視され、$\pi$ は $x\mapsto[F_0(x):F_1(x)]$ である。$F_0(x)\ne0$ の点の近くで $s:=F_1/F_0$ とし、$s_0=s(x)$、$g:=(F_1-s_0F_0)/\ell^d$ とおくと、$g$ は曲線 $\pi^{-1}(s_0)$ の $x$ での局所方程式で、$s-s_0=g\,\ell^d/F_0$ である。$x$ が $\pi$ の臨界点であることは $dg(x)=0$、すなわち $x$ がその曲線の特異点であることと同値で、(b) によりそれは通常 2 重点、すなわち $g$ の Hesse 行列が $x$ で正則である(Kat73 1.1 の定義で、2 変数の場合)。$g(x)=0$、$dg(x)=0$ なので $s-s_0$ の Hesse 行列は $g$ のものの $\ell^d/F_0$ 倍で正則である。Morseの補題 の証明は、平方根を正則な平方根に替え符号を考えなければ正則関数でもそのまま通るので、$x$ のまわりの正則な座標 $(z_1,z_2)$ で $s-s_0=z_1^2+z_2^2$ となる。$F_1(x)\ne0$ の点でも同様である。こうして def-lf-main の 1 が成り立ち、2 は (b) による。一般のファイバーは $d$ 次の非特異な平面曲線で、その種数は $(d-1)(d-2)/2$ である(Riemann–Rochの定理 の例「平面曲線の種数」)。

Euler 標数について、$\chi(\mathbb{P}^2)=3$(胞体が 0・2・4 次元に 1 つずつ)である。$B$ の各点 $p$ の小さな開球 $N_p$ とその逆像 $\tilde N_p$ をとると、$\tilde N_p\cong\{(u,v,[a:b]):bu=av,\ \lvert(u,v)\rvert< r\}$ は $(u,v)$ を縮める写像で例外曲線 $\{p\}\times\mathbb{P}^1$ に変形レトラクトするので $\chi(\tilde N_p)=2$、$\tilde N_p$ から例外曲線を除いた部分は $N_p\setminus\{p\}$ と同一視され $S^3$ とホモトピー同値なので $\chi=0$ である。$\mathbb{P}^2=(\mathbb{P}^2\setminus B)\cup\bigcup_pN_p$ と $\tilde X=(\tilde X\setminus\pi_1^{-1}(B))\cup\bigcup_p\tilde N_p$($\pi_1$ は第 1 成分への射影)に lem-lf-mv を使うと、$3=\chi(\mathbb{P}^2\setminus B)+d^2$、$\chi(\tilde X)=\chi(\mathbb{P}^2\setminus B)+2d^2$ なので $\chi(\tilde X)=3+d^2$ である。

反例

thm-lf-euler の仮定のうち、全空間のコンパクト性と臨界点の形を 1 つずつ外すと、公式は成り立たない。

外す条件反例成り立たなくなること
臨界点が Lefschetz 型$\mathbb{P}^1\to\mathbb{P}^1$、$z\mapsto z^3$(臨界点 $0$、$\infty$ の近くは $z\mapsto z^3$)$\chi(X)=\chi(\Sigma)\chi(F)+(-1)^nk$
$X$ がコンパクト$X=\mathbb{P}^1\sqcup(\mathbb{P}^1\setminus\{0\})\to\mathbb{P}^1$(各成分で恒等写像)同上($F$ は点 $1$ の上のファイバー)
反例の確認
  1. $z\mapsto z^3$ は臨界点を $0$ と $\infty$ にもち、臨界値は異なり、一般のファイバーは 3 点である。$n=1$、$k=2$ なので右辺は $2\cdot3-2=4$ だが、$\chi(\mathbb{P}^1)=2$ である。$z^3$ の臨界点では、まわりのファイバーの点の個数が $3$ から $1$ へ $2$ だけ減り、Lefschetz 臨界点の $(-1)^1=-1$ と合わない。
  2. 写像は全射な沈め込みで臨界点をもたないが、固有でない。点 $1$ の上のファイバーは 2 点、点 $0$ の上は 1 点で、ファイバーが一定でない。右辺は $2\cdot2+0=4$、左辺は $\chi(\mathbb{P}^1)+\chi(\mathbb{P}^1\setminus\{0\})=2+1=3$ である($\mathbb{P}^1\setminus\{0\}\cong\mathbb{C}$ は可縮)。

関連項目

参考文献

[1]
Nicholas M. Katz, Pinceaux de Lefschetz : théorème d'existence(SGA 7 II, Exposé XVII), Groupes de monodromie en géométrie algébrique (SGA 7 II), Lecture Notes in Mathematics 340, Springer, 1973, 1.1(通常 2 次特異点、p. 213)、2.2(Lefschetz pencil、p. 215)、2.3(Lefschetz 埋め込み、p. 216)、Théorème 2.5(p. 217)
[2]
Pierre Deligne, La formule de Picard-Lefschetz(SGA 7 II, Exposé XV), Groupes de monodromie en géométrie algébrique (SGA 7 II), Lecture Notes in Mathematics 340, Springer, 1973, §2(消滅サイクルの計算)、§3(Picard–Lefschetz の公式)
[3]
Raoul Bott, Loring W. Tu, Differential Forms in Algebraic Topology, Graduate Texts in Mathematics 82, Springer, 1982, §5 Theorem 5.1(良い被覆の存在、p. 42)、Corollary 5.2(良い被覆の共終性、p. 43)

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