実際
となって、
一方、
このことからFermatはこの形の数はすべて素数であると予想したが、一方でその証明はできていないと述べた。
Mersenneもこの形の数はすべて素数であると予想した。しかし、Eulerは
は合成数であることを発見し、この形の数に関するFermatの予想は誤りであることを明らかにした。それで、
の形の数をFermat数 (Fermat number) という。
Fermat数について、つぎの合同式が成り立つことがすぐにわかる。
とくに、
となる。
また、
となる。最後に、
EulerはFermat数
Fermat数に関しては、Lucasはやや強く、次の定理を示した。
となる。両辺を
となるから、
となる。このことから
平方剰余:定理2
より
となるが、
つまり
Fermat数が素数となるかどうかについては、Pepinの判定法が知られている。
となって、2. が成り立つ。
逆に 2. が成り立つとすると、
より、
またこのとき
も成り立つから 1. が成り立つ。
このことから、とくに
のいずれかが成り立つことであるとわかる。実際、
定理1
から
および
となることがわかる。
Fermat数に関する初期の歴史については Dic の第15章、p.p.375--380を参照。Fermat数の基本的な性質については Rib の 2.6節、p.p. 83--90 を参照。
Fermat数の素数判定および素因数分解については
FERMATSEARCH.ORG, Distributed Search for Fermat Number Divisors
に詳しく記述されており、既知のFermat素数およびFermat数の素因数分解の一覧のみであれば
Proth Search Page, Fermat factoring status
に記載されている。