リーマン面上の微分形式

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$X$ をリーマン面とする。

$X$ は $2$ 次元 $\mathcal{C}^\infty$-多様体としての構造を自然にもつため、$X$ のうえの微分形式を考えることができる。

$X$ のある開集合上の局所座標を $z = x + iy$ とおく。このとき、(複素)微分形式とは、複素値 $\mathcal{C}^\infty$-関数 $f$, $g$ によって $f\mathrm{d}x + g\mathrm{d}y$ とあらわされる。

$\mathrm{d}z = \mathrm{d}x + i \mathrm{d}y$, $\mathrm{d}\overline{z} = \mathrm{d}x - i \mathrm{d}y$, $\frac{\partial}{\partial z} = \frac{1}{2}\left(\frac{\partial}{\partial x} - i \frac{\partial}{\partial y}\right)$, $\frac{\partial}{\partial \overline{z}} = \frac{1}{2}\left(\frac{\partial}{\partial x} + i \frac{\partial}{\partial y}\right)$ としばしばおかれ、複素多様体においてはこれらを微分形式の基底とすることが多い。

また、微分形式 $\omega = f\mathrm{d}x + g\mathrm{d}y = u\mathrm{d}z + v\mathrm{d}\overline{z}$ とおいたとき、$\star \omega$ を $-g\mathrm{d}x + f\mathrm{d}y = i(-u\mathrm{d}z + v\mathrm{d}\overline{z}$ として定めると、これは座標系に依らない微分形式の変換となる。