種数

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$X$ を閉リーマン面とする。このとき、$X$ は $2$ 次元位相多様体でもあるため、閉曲面の分類定理により、これはある $g \in \mathbb{N}_0$ について $\Sigma_g$ と同相である。この $g$ のことを種数という。

リーマン面における種数について、より理解を深めるために、以下リーマン面の三角形分割に関する議論を行う。

$X$ を閉リーマン面とする。このとき、$X$ には非自明な有理型関数が存在する。これを $f \colon X \to \mathbb{P}^1$ とおく。このとき、分岐点全体を $B_f$ とおくと、$\mathbb{P}^1$ 上には、$B_f$ が必ず頂点となるような、かつ充分細かい三角形分割が存在する。この三角形分割を $f$ によって引き戻すことによって、$X$ は三角形分割が可能となる。

有限個の単体によって三角形分割がなされた閉曲面について、そのオイラー数を考えると $2-2g$ に一致することは、トポロジーにおいて広く知られた事実である。

この方法でとった三角形分割について、その頂点・辺・面の個数を計算すると、Riemann-Hurwitzの定理が導出される。