調和微分・正則微分・有理型微分

提供: Mathpedia

リーマン面上の微分形式について、そのなかでも特別なものについての名前を与える。

  • $\mathrm{d}\omega = 0$ となるものを閉微分という。
  • $\mathrm{d}\star \omega = 0$ となるものを余閉微分という。
  • $\mathrm{d}f$ なるかたちであらわせるものを完全微分という。
  • $\star \mathrm{d}f$ なるかたちであらわせるものを余完全微分という。

次に、正則性に関連する性質をもつものについての名前を与える。

  • 局所的に調和関数 $H$ が存在して $\mathrm{d}H$ と表示できるような微分について、これを調和微分という。
  • 局所的に正則関数 $F$ が存在して $F\mathrm{d}z$ と表示できるような微分について、これを正則微分という。
  • 局所的に有理型関数 $F$ が存在して $F\mathrm{d}z$ と表示できるような微分について、これを有理型微分という。
  • 局所的に留数を持たない有理型関数 $F$ が存在して $F\mathrm{d}z$ と表示できるような微分について、これを留数をもたない有理型微分という。