1次元Sobolev空間(Sobolev spaces in one dimension)とは、開区間 $I$ 上の $L^p$ 関数で弱導関数も $L^p$ に入るものの空間 $W^{1,p}(I)$ のことである。その元は区間の閉包の上で連続な代表をただ 1 つもち、微分積分学の基本定理が成り立つので、一様ノルムは区間の長さだけで決まる定数で $W^{1,p}$ ノルムに抑えられ、$p>1$ なら指数 $1-1/p$ の Hölder 連続性をもつ。有界な区間で $1< p\le\infty$ なら有界集合は連続関数の空間で相対コンパクトだが、$p=1$ では成り立たない。$1\le p<\infty$ のとき、零境界の空間 $W^{1,p}_0(I)$ は連続な代表が有限な端点で $0$ になる関数の全体である。
前提知識: Sobolev空間の基本事項, 絶対連続関数, Lp空間, Hölderの不等式
Sobolev 空間 $W^{1,p}$ の元は、ほとんど至る所等しい関数の同値類であり、一般には 1 点での値に意味がない。ところが定義域が数直線の区間のとき、事情は大きく変わる。$W^{1,p}(I)$ の元はどれも、区間の閉包の上で連続な代表をただ 1 つもち、その代表について微分積分学の基本定理が成り立つ。おおまかに言えば、$W^{1,p}(I)$ は $L^p$ の関数の不定積分で、それ自身も $L^p$ に入るものの全体である。
この性質から、1 次元の Sobolev 空間(Sobolev spaces in one dimension)では多くのことが具体的に分かる。
$I=(a,b)$ を開区間とする($-\infty\le a< b\le\infty$)。$\overline I$ は $I$ の $\mathbb{R}$ での閉包を表し、無限大は含めない。$|I|:=b-a\in(0,\infty]$ とする。関数は実数値とし、$1\le p\le\infty$、$p'$ を共役指数($1/p+1/p'=1$)とする。
$u\in L^p(I)$ について、$g\in L^p(I)$ で
$$
\int_Iu\,\varphi'\,dx=-\int_Ig\,\varphi\,dx\qquad(\varphi\in C_c^1(I))
$$
となるものがあるとき、$u\in W^{1,p}(I)$ と書き、$g$ を $u'$ と書いて $u$ の弱導関数という。ノルムを
$$
\|u\|_{W^{1,p}}:=\|u\|_{L^p}+\|u'\|_{L^p}
$$
とする。$H^1(I):=W^{1,2}(I)$ には内積 $(u,v)_{H^1}:=\int_I(uv+u'v')\,dx$ を入れる。
これは Sobolev空間の基本事項 の定義「Sobolev空間」の $n=1$、$k=1$ の場合である。試験関数を $C_c^\infty(I)$ にしても同じ空間になる(Bre11 Remark 1、p. 202)。弱導関数はほとんど至る所一意に決まる(同記事の定義「弱微分」)。$1\le p< \infty$ ではノルムは $(\|u\|_{L^p}^p+\|u'\|_{L^p}^p)^{1/p}$ と同値であり、$W^{1,p}(I)$ は Banach 空間、$H^1(I)$ は Hilbert 空間である(同記事の定理「Sobolev空間の完備性」)。
$1\le p\le\infty$、$u\in W^{1,p}(I)$ とする。$\overline I$ 上の連続関数 $\tilde u$ で、$I$ の上でほとんど至る所 $u=\tilde u$ となるものがただ 1 つあり、
$$
\tilde u(x)-\tilde u(y)=\int_y^xu'(t)\,dt\qquad(x,y\in\overline I)
$$
が成り立つ。$\tilde u$ は $\overline I$ に含まれる各有界閉区間の上で絶対連続である。
$J=(c,d)$ を $I$ に含まれる有界な開区間とする。$J$ の測度は有限なので、Hölderの不等式 から $L^p(J)\subset L^1(J)$ であり、$u|_J,u'|_J\in L^1(J)$ である。$C_c^1(J)\subset C_c^1(I)$ なので、$u|_J\in W^{1,1}(J)$ で弱導関数は $u'|_J$ である。絶対連続関数 の定理「$W^{1,1}$ との一致」により、$[c,d]$ 上の絶対連続関数 $f_J$ で、$J$ の上でほとんど至る所 $u=f_J$ となるものがある。同定理の証明(必要性)のとおり、$f_J$ は $x\mapsto\int_c^xu'$ に定数を足したものにとれる(このような連続関数は 1 つしかないことを次の段落で示す)ので、$f_J(x)-f_J(y)=\int_y^xu'$($x,y\in[c,d]$)である。
連続関数どうしが開区間の上でほとんど至る所等しければ、その開区間の上で至る所等しい(差が $0$ でない点があれば、その近くの正の測度の集合で差が $0$ でない)。端点では連続性から等しい。したがって $J_1\subset J_2$ なら $f_{J_1}$ は $f_{J_2}$ の $\overline{J_1}$ への制限である。$x\in\overline I$ を閉包に含む有界な開区間 $J_1,J_2\subset I$ があれば、$J_1\cup J_2\cup\{x\}$ は区間なので、その内部 $J$ は両方を含む有界な開区間で $J\subset I$ であり、$f_{J_1}(x)=f_J(x)=f_{J_2}(x)$ である。そこで $\tilde u(x):=f_J(x)$($J$ は $x$ を閉包に含む有界な開区間)とおけば、$J$ のとり方によらない。$x$ の $\overline I$ での近傍の上で $\tilde u$ は 1 つの $f_J$ に等しいので、$\tilde u$ は連続である。等式は $x,y$ を閉包に含む 1 つの $J$ の上で成り立ち、一意性は最初に述べた理由による。$\square$
Bre11 Theorem 8.2(p. 204)はこの主張を述べ、Lemma 8.1・Lemma 8.2 で直接証明している。以下、$u\in W^{1,p}(I)$ と連続な代表 $\tilde u$ を区別せず、$u(x)$($x\in\overline I$)と書くことがある。
連続な代表をもつことは「ほとんど至る所で連続」とは別のことである。$1_{(0,1)}$ は $(-1,1)$ の上で点 $0$ を除いて連続だが、ほとんど至る所等しい連続関数をもたないので、どの $W^{1,p}(-1,1)$ にも属さない。
$u\in L^\infty(I)$ について、$u\in W^{1,\infty}(I)$ であることと、$u$ とほとんど至る所等しい Lipschitz 連続な関数(Lipschitz連続)があることは同値である。このとき連続な代表の最小の Lipschitz 定数は $\|u'\|_{L^\infty}$ に等しい。
$u\in W^{1,\infty}(I)$ なら、thm-sob1-continuous-representative から $|\tilde u(x)-\tilde u(y)|\le\bigl|\int_y^x|u'|\bigr|\le\|u'\|_{L^\infty}|x-y|$ である。逆に $u=f$ a.e. で $f$ が定数 $L$ で Lipschitz 連続とする。$I$ に含まれる有界な開区間 $J$ の上で $f$ は絶対連続であり(絶対連続関数 の命題「基本性質」の 1)、ほとんど至る所微分可能で $|f'|\le L$ である(微分可能性は 単調関数 の定理「Lebesgue の単調関数の微分定理」により、この記事では証明しない。$|f'|\le L$ は差分商の絶対値が $L$ 以下であることから従う)。$g:=f'$ とおくと $g\in L^\infty(I)$ である。$\varphi\in C_c^1(I)$ の台を含む有界な開区間 $J$ をとると、同記事の定理「$W^{1,1}$ との一致」から $\int_Ju\varphi'=-\int_Jg\varphi$ であり、$u\in W^{1,\infty}(I)$、$u'=g$、$\|u'\|_{L^\infty}\le L$ である。2 つの評価から最後の主張が従う。$\square$
$1\le p\le\infty$、$u\in W^{1,p}(I)$ とする。
2:thm-sob1-continuous-representative の等式と Hölderの不等式 から $|\tilde u(x)-\tilde u(y)|\le\bigl|\int_y^x|u'|\bigr|\le\|u'\|_{L^p}|x-y|^{1/p'}$ である。
1:$\ell:=\min(1,|I|)$ とおき、$x\in\overline I$ を閉包に含む長さ $\ell$ の開区間 $J\subset I$ をとる。$y\in J$ について $|\tilde u(x)|\le|\tilde u(y)|+\int_J|u'|$ であり、$y$ について $J$ の上で平均すると、Hölder の不等式から
$$
|\tilde u(x)|\le\frac1\ell\int_J|u|+\int_J|u'|\le\ell^{-1/p}\|u\|_{L^p}+\ell^{1/p'}\|u'\|_{L^p}
$$
である。$\ell\le1$ なので $\ell^{-1/p}\le\ell^{-1}=C_I$、$\ell^{1/p'}\le1\le C_I$ であり、1 を得る。$\square$
$W^{1,p}(I)\subset L^\infty(I)$ であり、この包含は連続である(Bre11 Theorem 8.8、pp. 212–213。同書の定数は区間の長さだけによる)。上の証明では延長作用素も滑らかな関数による近似も使わず、定数を $\max(1,1/|I|)$ と具体的にとった。
$I$ が上に有界でない($b=\infty$)とし、$1\le p< \infty$、$u\in W^{1,p}(I)$ とする。このとき $x\to\infty$ で $\tilde u(x)\to0$ である。下に有界でない場合も同様である。
$x\ge a+1$ について、$u$ を $(x,x+1)$ に制限した関数は $W^{1,p}((x,x+1))$ に属する。長さ $1$ の区間に thm-sob1-sup-bound の 1 を使うと
$$
|\tilde u(x)|\le\|u\|_{L^p(x,x+1)}+\|u'\|_{L^p(x,x+1)}
$$
である。$|u|^p,|u'|^p$ は $I$ で可積分なので、Lebesgueの優収束定理 により右辺は $x\to\infty$ で $0$ に収束する。$\square$
Bre11 Corollary 8.9(p. 214)はこれを滑らかな関数による近似から導いている。$p=\infty$ では成り立たない(下の反例の表)。
$I$ を有界な開区間、$1< p\le\infty$ とする。$W^{1,p}(I)$ の有界集合 $B$ について、連続な代表の集合 $\{\tilde u\mid u\in B\}$ は $C(\overline I)$(一様ノルム)で相対コンパクトである。
$\|u\|_{W^{1,p}}\le K$($u\in B$)とする。thm-sob1-sup-bound の 1 から $|\tilde u|\le C_IK$ であり、2 から $|\tilde u(x)-\tilde u(y)|\le K|x-y|^{1-1/p}$ である。$1-1/p>0$ なので、族は一様有界かつ同程度連続であり、$\overline I$ はコンパクトなので、Arzelà–Ascoliの定理 の系「相対コンパクト性の判定」から相対コンパクトである。$\square$
$p=1$ では結論が成り立たない。$W^{1,1}(0,1)$ の有界列で、どの部分列も一様収束しないものがある(Hellyの選出定理 の例「傾きの急な折れ線」)。その代わり、同じ記事の系「$W^{1,1}$ の有界列の各点収束」により、各点収束する部分列はつねにとれる。$W^{1,1}$ の連続な代表は全変動 $\|u'\|_{L^1}$ の 有界変動関数 だからである。この各点収束と一様ノルムの評価を組み合わせると、$p=1$ を含めて $L^q$ へのコンパクト性が得られる。
$I$ を有界な開区間、$1\le p\le\infty$、$1\le q<\infty$ とする。$W^{1,p}(I)$ の有界集合は $L^q(I)$ で相対コンパクトである。とくに包含 $W^{1,1}(I)\hookrightarrow L^q(I)$ はコンパクトである。
$I$ は有界なので、Hölderの不等式 から $\|v\|_{L^1(I)}\le|I|^{1-1/p}\|v\|_{L^p(I)}$ であり、$W^{1,p}(I)$ の有界集合は $W^{1,1}(I)$ でも有界である。そこで $p=1$ の場合を示せばよい。$(u_n)$ を $\|u_n\|_{W^{1,1}}\le K$ となる列とする。thm-sob1-sup-bound の 1 から、$\overline I$ の上で $\lvert\tilde u_n\rvert\le C_IK$ である。Hellyの選出定理 の系「$W^{1,1}$ の有界列の各点収束」により、部分列 $(u_{n_k})$ で $\tilde u_{n_k}$ が $\overline I$ の各点で収束するものがある。その極限を $v$ とすると $v$ は可測で $\lvert v\rvert\le C_IK$ であり、$\lvert\tilde u_{n_k}-v\rvert^q\le(2C_IK)^q$ と $\lvert I\rvert<\infty$ から、優収束定理 により $\|u_{n_k}-v\|_{L^q(I)}\to0$ である。よって $L^q(I)$ の中で、どの列も収束する部分列をもつ。$\square$
極限 $v$ は $W^{1,1}(I)$ に属するとは限らない。反例の表の 2 行目の折れ線の列は、一様には収束しないが、跳びをもつ関数に各点で収束するので、$L^q$ では収束する。$p>1$ では thm-sob1-compact のほうが強く、一様収束する部分列がとれる。境界の点が有限個しかないので、1 次元では延長作用素を使わずに済む(多次元の場合は Rellichの定理 の定理「$C^1$ 級の有界領域での Rellich–Kondrachov の定理」。Bre11 Theorem 8.8 の (7)、pp. 213–214 は、$\mathbb R$ への延長と平行移動の評価から示している)。
$1\le p< \infty$ とする。$C_c^1(I)$ の $W^{1,p}(I)$ での閉包を $W^{1,p}_0(I)$ と書き、$H^1_0(I):=W^{1,2}_0(I)$ とする。
これは 零境界Sobolev空間 の定義「零境界Sobolev空間」の $n=1$、$k=1$ の場合と同じ空間である(同記事の命題「基本的な性質」の 2 により、$C_c^\infty(I)$ の閉包と $C_c^1(I)$ の閉包は等しい)。$p=\infty$ では $W^{1,\infty}_0$ を定義しない。
$1\le p< \infty$、$u\in W^{1,p}(I)$ とする。$u\in W^{1,p}_0(I)$ であるための必要十分条件は、連続な代表 $\tilde u$ が $I$ の有限な端点のすべてで $0$ になることである。とくに $W^{1,p}_0(\mathbb{R})=W^{1,p}(\mathbb{R})$ である。
必要性:$\varphi_j\in C_c^1(I)$ を $W^{1,p}(I)$ で $u$ に収束する列とする。$\varphi_j$ の連続な代表は $\varphi_j$ を $\overline I$ へ延ばしたもので、有限な端点では台の外なので $0$ である。thm-sob1-sup-bound の 1 を $\varphi_j-u$ に使うと $\sup_{\overline I}|\varphi_j-\tilde u|\le C_I\|\varphi_j-u\|_{W^{1,p}}\to0$ なので、有限な端点で $\tilde u=0$ である。
十分性:$\tilde u$ は $\overline I$ の上で連続であり、$I$ の境界は有限な端点の集合である。零境界Sobolev空間 の定理「境界で $0$ になる連続関数」の 1 は任意の開集合について成り立つので、$n=1$、$\Omega=I$ として $u\in W^{1,p}_0(I)$ を得る。$I=\mathbb{R}$ なら境界は空なので、条件は自動的にみたされる。$\square$
Bre11 Theorem 8.12(pp. 217–218)はこの主張を述べ、Remark 13(p. 217)は $W^{1,p}_0(\mathbb{R})=W^{1,p}(\mathbb{R})$ を密度定理から導いている。多次元では、「境界で $0$ ならば $W^{1,p}_0$」は任意の開集合で成り立つが、逆には境界の正則性が要る(零境界Sobolev空間 の例「反例:1 点を除いた空間」)。1 次元では境界は有限個の点であり、逆も無条件に成り立つ。
$1\le p< \infty$、$u\in L^p(I)$ とし、$u$ を $I$ の外で $0$ と延ばした関数を $\bar u$ とする。$u\in W^{1,p}_0(I)$ であることと $\bar u\in W^{1,p}(\mathbb{R})$ であることは同値である。
$u\in W^{1,p}_0(I)$ なら $\bar u\in W^{1,p}(\mathbb{R})$ である(零境界Sobolev空間 の命題「零延長」)。逆に $\bar u\in W^{1,p}(\mathbb{R})$ とし、その $\mathbb{R}$ 上の連続な代表を $v$ とする。$\varphi\in C_c^1(I)$ は $\mathbb{R}$ の試験関数でもあるので、$u=\bar u|_I\in W^{1,p}(I)$ であり、$u$ の連続な代表は $v|_{\overline I}$ である。有限な端点 $c$ の外側(たとえば $c=a$ なら $(a-1,a)$)では $\bar u=0$ がほとんど至る所成り立つので、そこで $v=0$ であり、連続性から $v(c)=0$ である。thm-sob1-zero-boundary により $u\in W^{1,p}_0(I)$ である。$\square$
有界な区間 $I=(a,b)$ では、$u\in W^{1,p}_0(I)$ について $|\tilde u(x)|=\bigl|\int_a^xu'\bigr|\le|I|^{1/p'}\|u'\|_{L^p}$ なので $\|u\|_{L^p}\le|I|\,\|u'\|_{L^p}$ である。$p=2$ の場合の最良の定数 $(|I|/\pi)^2$(2 乗した形)は Poincaréの不等式 の定理「区間での最良の定数」にある。
$I=(0,1)$、$\alpha>0$、$u(x):=x^\alpha$ とする。$1\le p< \infty$ なら $u\in W^{1,p}(0,1)$ であることと $\alpha>1-1/p$ であることは同値であり、$u\in W^{1,\infty}(0,1)$ であることと $\alpha\ge1$ であることは同値である。
$u$ は $[0,1]$ で連続、$(0,1]$ で $C^1$ 級で $u'(x)=\alpha x^{\alpha-1}$ は $(0,1)$ で可積分なので、$0< c< x$ について $u(x)-u(c)=\int_c^xu'$ から $c\to0$ として $u(x)=\int_0^xu'$ である。絶対連続関数 の定理「絶対連続関数と不定積分」と「$W^{1,1}$ との一致」により、$u\in W^{1,1}(0,1)$ で弱導関数は $\alpha x^{\alpha-1}$ である。弱導関数は一意なので、$u\in W^{1,p}$ であることは $x^{\alpha-1}\in L^p(0,1)$ と同値であり、これは $p< \infty$ なら $p(\alpha-1)>-1$、$p=\infty$ なら $\alpha\ge1$ と同値である。$\square$
この例は、$1\le p< \infty$ のとき thm-sob1-sup-bound の 2 の Hölder 指数 $1-1/p$ が改良できないことを示す。$\gamma>1-1/p$ なら、$1-1/p< \alpha< \min(\gamma,1)$ をとると $x^\alpha\in W^{1,p}(0,1)$ だが、$x^\alpha/x^\gamma\to\infty$($x\to+0$)なので指数 $\gamma$ の Hölder 連続性は成り立たない。$u\equiv1$ は $H^1(0,1)$ に属するが、端点で $0$ にならないので thm-sob1-zero-boundary により $H^1_0(0,1)$ に属さない。
| 外す条件 | 反例 | 成り立たなくなること |
|---|---|---|
| $p>1$(thm-sob1-sup-bound の 2 の Hölder 連続性) | $u(x)=1/\log(2/x)$、$u(0)=0$($(0,1)$ 上) | ある指数での Hölder 連続性 |
| $p>1$(thm-sob1-compact) | Hellyの選出定理 の例「傾きの急な折れ線」 | $C(\overline I)$ での相対コンパクト性 |
| $I$ が有界(thm-sob1-compact) | $u_n(x)=\varphi(x+n)$($\mathbb{R}$ 上) | 一様収束する部分列の存在 |
| $p< \infty$(cor-sob1-decay) | $u\equiv1$($\mathbb{R}$ 上) | 無限遠で $0$ に近づく |
| 次元が $1$(thm-sob1-sup-bound の 1) | Sobolevの不等式 の例「臨界の場合に有界性が出ない反例」 | 一様ノルムの評価 |
Sobolevの埋め込み定理 によると、$\mathbb{R}^n$ の $W^{1,p}$ の元が有界で連続な代表をもつのは $p>n$ のときであり、$p\le n$($n\ge2$)では有界でない元がある。1 次元では $n=1\le p$ なのでつねに有界で連続な代表をもち、$p=n=1$ の場合も含まれる。これは、1 次元では微分積分学の基本定理 $\tilde u(x)-\tilde u(y)=\int_y^xu'$ が使え、$u'$ の積分だけで値の差が決まるからである。一方、$p=1$ で連続関数の空間へのコンパクト性が失われる点は、高次元の臨界の場合と似ている。
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