三角形の辺と角の大小

同義語:辺と角の大小関係side–angle inequality

概要

三角形の辺と角の大小(side–angle inequality)とは、三角形で長い辺の向かいの角は大きく、逆に大きい角の向かいの辺は長いという定理である。三角形 $ABC$ の辺を $a=BC$、$b=CA$、$c=AB$ とすると、$b>c$ と $\angle B>\angle C$ は同値で、$b=c$ と $\angle B=\angle C$ も同値である。特に最も長い辺の向かいの角が最も大きく、直角三角形では斜辺が最も長く、点から直線への垂線は最も短い。2 辺がそれぞれ等しい 2 つの三角形では、間の角が大きい方が第 3 辺も長く、逆も成り立つ(蝶番の定理)。どちらも二等辺三角形の底角と外角の定理から、平行線公準を使わずに証明できる。余弦定理・正弦定理による証明もある。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: 三角形の合同条件, 三角形の内角の和, 平行線公準(高校数学), 余弦定理(高校数学), 正弦定理(高校数学)

高校での出発点:辺の大小と角の大小を並べる

三角形の 3 辺の長さと 3 つの角の大きさを、それぞれ大きい順に並べてみる。2 つの並びにはどんな関係があるだろうか。以下、三角形 $ABC$ の辺の長さを $a=BC$、$b=CA$、$c=AB$ とし、頂点の角の大きさを $A$、$B$、$C$ で表す。辺 $a$ と角 $A$ のように、同じ文字の辺と角は向かい合っている(角 $A$ は辺 $a$ の 向かいの角 である)。

3 辺が $13,14,15$ の三角形

$B(0,0)$、$C(14,0)$、$A(5,12)$ とする。辺の長さは
$$ a=BC=14,\qquad b=CA=\sqrt{(14-5)^2+12^2}=\sqrt{225}=15,\qquad c=AB=\sqrt{5^2+12^2}=\sqrt{169}=13 $$
である。角の余弦を 余弦定理(高校数学) で求めると
$$ \cos A=\frac{15^2+13^2-14^2}{2\cdot15\cdot13}=\frac{198}{390}=\frac{33}{65},\qquad \cos B=\frac{14^2+13^2-15^2}{2\cdot14\cdot13}=\frac{140}{364}=\frac5{13},\qquad \cos C=\frac{14^2+15^2-13^2}{2\cdot14\cdot15}=\frac{252}{420}=\frac35 $$
で、角は $A\approx59.5^\circ$、$B\approx67.4^\circ$、$C\approx53.1^\circ$ である($\cos$ は $0^\circ$ から $180^\circ$ まで減っていくので、余弦が小さいほど角は大きい)。
辺の並びは $b>a>c$($15>14>13$)、角の並びは $B>A>C$ で、同じ順に並んでいる。

鈍角のある三角形

$B(0,0)$、$C(4,0)$、$A(-1,2)$ とする。辺の長さは
$$ a=4,\qquad b=\sqrt{5^2+2^2}=\sqrt{29}\approx5.39,\qquad c=\sqrt{1^2+2^2}=\sqrt5\approx2.24 $$
である。ベクトルの内積で余弦を求めると、$\overrightarrow{BA}=(-1,2)$、$\overrightarrow{BC}=(4,0)$ から $\cos B=\dfrac{-4}{\sqrt5\cdot4}=-\dfrac1{\sqrt5}$ で $B\approx116.6^\circ$(鈍角)、$\overrightarrow{CA}=(-5,2)$、$\overrightarrow{CB}=(-4,0)$ から $\cos C=\dfrac{20}{\sqrt{29}\cdot4}=\dfrac5{\sqrt{29}}$ で $C\approx21.8^\circ$、残りは $A\approx180^\circ-116.6^\circ-21.8^\circ=41.6^\circ$ である。
辺の並びは $b>a>c$、角の並びは $B>A>C$ で、ここでも同じ順である。いちばん長い辺 $b$ の向かいに鈍角 $B$ がある。

3 辺が 13、14、15 の三角形では、辺の長い順 b、a、c と、角の大きい順 B、A、C がそろう 3 辺が 13、14、15 の三角形では、辺の長い順 b、a、c と、角の大きい順 B、A、C がそろう
鈍角 B のある三角形でも、辺の長い順と向かいの角の大きい順がそろう 鈍角 B のある三角形でも、辺の長い順と向かいの角の大きい順がそろう

2 つの例では、長い辺の向かいに大きい角があった。この記事で答える問いは次の 3 つである。

  1. 「大きい辺の向かいの角は大きい」はいつも成り立つか。逆はどうか。→ thm-sai-main
  2. 2 つの三角形で、2 辺が等しいとき、間の角と第 3 辺の大小はどう結びつくか。→ thm-sai-hinge
  3. 余弦定理や正弦定理を使っても示せるか。証明の違いは何か。→ prop-sai-cos、prop-sai-sin
    高校の計算この記事の言葉大学の言葉
    余弦の値で角を比べる辺の大小と角の大小は同じ順Euclid『原論』第 I 巻 命題 18・19
    2 辺と間の角から第 3 辺を求める蝶番の定理命題 24・25、中立幾何の定理
    垂線の長さ(点と直線の距離)垂線が最も短い距離の最小と直交
    この事実は、正弦定理(高校数学) の例で「中学校で学ぶ事実」として使われている。この記事でその証明を与える。

証明で使う事実

主定理の証明では、平行線公準(平行線公準(高校数学))を使わない。使うのは次の事実だけである。

証明で使う事実

(F1) 二等辺三角形の底角は等しい。つまり三角形で $AB=AC$ ならば $\angle B=\angle C$ である(三角形の合同条件 の補題 lem-tcc-isosceles)。
(F2) 外角の定理(弱い形):三角形の外角は、隣り合わないどちらの内角よりも大きい。この形は平行線公準を使わずに証明できる(平行線公準(高校数学) の定理 thm-ppl-exterior)。平行線公準を使ってよければ、外角は隣り合わない 2 つの内角の和に等しい(三角形の内角の和 の系 cor-tas-exterior)ので、どちらの内角よりも大きいことはすぐ分かる。
(F3) 角 $\angle XVY$ の内側を通る半直線 $VZ$ があれば、$\angle XVY=\angle XVZ+\angle ZVY$ で、特に $\angle XVZ<\angle XVY$ である。線分 $XY$ の途中の点 $Z$(端点以外)をとれば、半直線 $VZ$ は角 $\angle XVY$ の内側を通る。
(F4) 大小の三分法:2 つの実数 $p,q$ については、$p>q$、$p=q$、$p< q$ のちょうど 1 つが成り立つ。

主定理 1:大きい辺の向かいに大きい角がある

三角形の辺と角の大小

三角形 $ABC$ で、次が成り立つ。
(1) $b>c$ ならば $B>C$ である。つまり、大きい辺の向かいの角は大きい。
(2) $B>C$ ならば $b>c$ である。つまり、大きい角の向かいの辺は大きい。
(3) $b=c$ と $B=C$ は同値である。
ほかの 2 辺の組($a$ と $b$、$c$ と $a$)でも同じである。

Euclid の方法と三分法

方針:(1) は、長い方の辺 $CA$ の上に、短い方の辺 $AB$ と同じ長さを写しとって二等辺三角形を作り、(F1) と (F2) で角を比べる(Euclid『原論』第 I 巻 命題 18、Hea56 p. 283)。(2) と (3) は (1) から三分法で導く(同 命題 19、Hea56 p. 284)。
段 1(点 $D$ をとる)。$b>c$ とする。つまり $CA>AB$ である。辺 $CA$ の上に、$AD=AB$ となる点 $D$ をとる。$AD=AB< AC$ なので、$D$ は $A$ と $C$ の間にあり、$A$ とも $C$ とも異なる(図 3)。
段 2(二等辺三角形)。三角形 $ABD$ は $AB=AD$ の二等辺三角形なので、(F1) により底角が等しい。
$$ \angle ABD=\angle ADB $$
段 3(外角)。$A$、$D$、$C$ はこの順に一直線に並ぶので、$\angle ADB$ は三角形 $BCD$ の頂点 $D$ における外角である。(F2) により、外角は隣り合わない内角 $\angle DCB$ より大きい。$D$ は辺 $CA$ の上にあるので $\angle DCB=\angle ACB=C$ である。よって
$$ \angle ADB>C $$
段 4($B$ と比べる)。$D$ は線分 $AC$ の途中の点なので、半直線 $BD$ は角 $\angle ABC$ の内側を通る。(F3) により
$$ B=\angle ABC=\angle ABD+\angle DBC>\angle ABD $$
である。段 2〜4 をつなぐと
$$ B>\angle ABD=\angle ADB>C $$
となり、(1) が示された。
段 5((3))。$b=c$ ならば、(F1) により $B=C$ である。逆に $B=C$ とする。もし $b>c$ なら (1) により $B>C$ となって矛盾し、もし $b< c$ なら、(1) を $b$ と $c$ の役割を入れかえて使うと $C>B$ となって矛盾する。(F4) により $b=c$ である。
段 6((2))。$B>C$ とする。もし $b=c$ なら段 5 により $B=C$ となって矛盾し、もし $b< c$ なら (1) により $C>B$ となって矛盾する。(F4) により $b>c$ である。
ほかの 2 辺の組でも、頂点の名前を入れかえれば同じ証明になる。$\square$

b > c のとき、辺 CA の上に AD = AB となる点 D をとる。赤い二等辺三角形 ABD の底角(●)は等しく、∠ADB は三角形 BCD の外角なので ∠C より大きい b > c のとき、辺 CA の上に AD = AB となる点 D をとる。赤い二等辺三角形 ABD の底角(●)は等しく、∠ADB は三角形 BCD の外角なので ∠C より大きい

ex-sai-start の三角形で点 $D$ を作る

ex-sai-start の三角形では $b=15>c=13$ である。$D$ は $A(5,12)$ から $C(14,0)$ へ向かって $13$ 進んだ点で、$\overrightarrow{AC}=(9,-12)$、$AC=15$ なので
$$ D=A+\frac{13}{15}\overrightarrow{AC}=\left(5+\frac{13\cdot9}{15},\ 12-\frac{13\cdot12}{15}\right)=\left(\frac{64}5,\frac85\right) $$
である。$AD=13$、$DC=2$ になる。角を測ると $\angle ABD=\angle ADB\approx60.3^\circ$ で、
$$ B\approx67.4^\circ>\angle ABD\approx60.3^\circ=\angle ADB>C\approx53.1^\circ $$
と、証明の段 2〜4 の不等式が数値で確かめられる。

thm-sai-main を 3 辺すべてに使うと、辺の並びと角の並びが同じ順になることが分かる。

最も長い辺と最も大きい角

三角形の 3 辺を長い順に並べると、それぞれの向かいの角は大きい順に並ぶ。特に次が成り立つ。
(1) 最も長い辺の向かいの角が最も大きい。
(2) 直角三角形では斜辺が最も長い。
(3) 鈍角のある三角形では、鈍角の向かいの辺が最も長い。

主定理を 2 辺ずつ使う

長い順の並びの各 2 辺に thm-sai-main (1)・(3) を使えば、向かいの角も同じ順に並ぶ。(2):三角形の 2 つの角の和は $180^\circ$ より小さい(平行線公準(高校数学) の系 cor-ppl-two-angles。平行線公準を使ってよければ内角の和が $180^\circ$ であることから)。直角の角を $C=90^\circ$ とすると $A+C<180^\circ$ より $A<90^\circ=C$、同じく $B< C$ である。thm-sai-main (2) により $c>a$、$c>b$ で、斜辺 $c$ が最も長い。(3):鈍角を $C$ とすると、同じく $A<180^\circ-C<90^\circ< C$、$B< C$ なので、$c$ が最も長い。$\square$

ex-sai-obtuse では、鈍角 $B\approx116.6^\circ$ の向かいの辺 $b=\sqrt{29}$ が最も長かった。cor-sai-order (3) はそれがいつも起こることを言っている。

系:垂線は最も短い

cor-sai-order (2) から、点と直線を結ぶ線分の中で垂線が最も短いことが分かる。点と直線の距離 を「垂線の長さ」で定めてよいのは、このためである。

垂線は最も短い

直線 $\ell$ の上にない点 $P$ から $\ell$ に垂線を下ろし、その足を $H$ とする。$\ell$ の上の $H$ 以外のどの点 $X$ についても、$PX>PH$ である。

直角三角形の斜辺

$X\ne H$ なので、$P$、$H$、$X$ は一直線上にない 3 点で、三角形 $PHX$ ができる。$\angle PHX=90^\circ$ なので、cor-sai-order (2) により、斜辺 $PX$ は辺 $PH$ より長い。$\square$

点 $(0,3)$ と $x$ 軸

$P(0,3)$、$\ell$ を $x$ 軸とすると $H(0,0)$、$PH=3$ である。$\ell$ の上の点 $X(x,0)$ について $PX=\sqrt{x^2+9}$ で、$x\ne0$ なら $x^2>0$ なので $PX>\sqrt9=3$ である。たとえば $X(4,0)$ なら $PX=\sqrt{16+9}=5>3$ である。

直線 ℓ の上にない点 P から下ろした垂線 PH(長さ 3)は、ℓ の上のほかの点 X までの線分(たとえば長さ 5)より短い 直線 ℓ の上にない点 P から下ろした垂線 PH(長さ 3)は、ℓ の上のほかの点 X までの線分(たとえば長さ 5)より短い

系:2 辺の和は残りの 1 辺より長い

次の主定理 2 の証明で使うので、thm-sai-main からもう 1 つの系を導いておく。3 つの正の数がどんなときに三角形の 3 辺になるか、という逆向きの問いは次の記事 三角形の成立条件 の主題である。

三角形の 2 辺の和

三角形 $ABC$ で $b+c>a$ である。ほかの 2 辺の組でも同じで、$c+a>b$、$a+b>c$ である。

辺を延ばして大きい角を作る

方針:辺 $BA$ を $A$ の先へ $AC$ だけ延ばし、長さ $b+c$ の辺をもつ三角形を作る。その三角形で thm-sai-main (2) を使う(Euclid『原論』第 I 巻 命題 20、Hea56 p. 286)。
段 1(点 $D$)。半直線 $BA$ を $A$ の先へ延ばし、$AD=AC$ となる点 $D$ をとる。$A$ は $B$ と $D$ の間にあるので $BD=BA+AD=c+b$ である。
段 2(二等辺三角形)。三角形 $ACD$ は $AC=AD$ の二等辺三角形なので、(F1) により $\angle ACD=\angle ADC$ である。
段 3(角の比較)。$A$ は線分 $BD$ の途中の点なので、半直線 $CA$ は角 $\angle BCD$ の内側を通る。(F3) により $\angle BCD>\angle ACD$ である。段 2 と合わせて、三角形 $BCD$ で
$$ \angle BCD>\angle ACD=\angle ADC=\angle BDC $$
である。
段 4(辺の比較)。三角形 $BCD$ で、角 $\angle BCD$ の向かいの辺は $BD$、角 $\angle BDC$ の向かいの辺は $BC$ である。段 3 と thm-sai-main (2) により $BD>BC$、つまり $b+c>a$ である。$\square$

主定理 2:蝶番の定理

2 本の棒を蝶番でつなぎ、開く角を大きくしていくと、2 本の先端の間の距離は長くなる。これを三角形の言葉で述べたのが主定理 2 である。まず数値で確かめる。

2 辺が $3$ と $5$ の三角形で間の角を変える

$AB=3$、$AC=5$ で、間の角 $A$ をいろいろに変える。余弦定理(高校数学) により $BC^2=3^2+5^2-2\cdot3\cdot5\cos A=34-30\cos A$ である。

間の角 $A$$\cos A$$BC^2$$BC$
$30^\circ$$\dfrac{\sqrt3}2$$34-15\sqrt3$約 $2.83$
$60^\circ$$\dfrac12$$19$約 $4.36$
$90^\circ$$0$$34$約 $5.83$
$120^\circ$$-\dfrac12$$49$$7$
$150^\circ$$-\dfrac{\sqrt3}2$$34+15\sqrt3$約 $7.74$

間の角が大きいほど、第 3 辺 $BC$ は長い。

AB = 3 を固定し、長さ 5 の辺 AC を 30° から 150° まで開いていくと、第 3 辺 BC は 2.83 から 7.74 まで長くなる AB = 3 を固定し、長さ 5 の辺 AC を 30° から 150° まで開いていくと、第 3 辺 BC は 2.83 から 7.74 まで長くなる

蝶番の定理

2 つの三角形 $ABC$ と $DEF$ で、$AB=DE$、$AC=DF$ とする。次が成り立つ。
(1) $\angle A>\angle D$ ならば $BC>EF$ である。
(2) $BC>EF$ ならば $\angle A>\angle D$ である。
(3) $\angle A=\angle D$ と $BC=EF$ は同値である。

角を写しとり、二等分線で折り返す

方針:三角形 $DEF$ を三角形 $ABC$ に重ねるように写しとり、$F$ の行き先 $G$ と $C$ を角の二等分線で結びつける。最後に cor-sai-sum を使う(Euclid『原論』第 I 巻 命題 24 の、Hea56 p. 298 に「現代の別証明」として載っている方法。逆は命題 25、同 p. 299)。
段 1(点 $G$)。直線 $AB$ について $C$ と同じ側に、$AB$ と角 $\angle D$ をなす半直線を $A$ から引く(与えられた角を写す操作。平行線公準(高校数学) の rem-ppl-neutral-facts の (N3))。$\angle D<\angle A$ なので、この半直線は角 $\angle BAC$ の内側にある。その上に $AG=DF$ となる点 $G$ をとる。三角形 $ABG$ と $DEF$ は、$AB=DE$、$AG=DF$、$\angle BAG=\angle D$ で、2 辺とその間の角が等しいので合同である(三角形の合同条件)。よって
$$ BG=EF $$
である。また $AG=DF=AC$ である。
段 2(点 $H$)。半直線 $AG$ は角 $\angle BAC$ の内側にあるので、角 $\angle GAC=\angle A-\angle D$ は $0^\circ$ より大きい。角 $\angle GAC$ の二等分線は角 $\angle BAC$ の内側を通るので、辺 $BC$ と $B$、$C$ 以外の点 $H$ で交わる(同じ記事の (N5))。$H$ は $B$ と $C$ の間にあるので
$$ BC=BH+HC $$
である。
段 3($GH=CH$)。三角形 $AGH$ と $ACH$ は、$AG=AC$(段 1)、$AH$ が共通、$\angle GAH=\angle CAH$(二等分線)で、2 辺とその間の角が等しいので合同である。よって $GH=CH$ で、段 2 の式は
$$ BC=BH+HG $$
となる。
段 4($BG< BC$)。$B$、$H$、$G$ が一直線上にないとき、三角形 $BHG$ に cor-sai-sum を使うと $BG< BH+HG=BC$ である。$B$、$H$、$G$ が一直線上にあるときも $BG< BC$ である(下の「詳細」)。段 1 と合わせて $EF=BG< BC$ で、(1) が示された。
段 5((3))。$\angle A=\angle D$ ならば、三角形 $ABC$ と $DEF$ は 2 辺とその間の角が等しく合同なので $BC=EF$ である。逆に $BC=EF$ とする。$\angle A>\angle D$ なら (1) により $BC>EF$、$\angle A<\angle D$ なら (1) を 2 つの三角形の役割を入れかえて使うと $EF>BC$ で、どちらも矛盾する。(F4) により $\angle A=\angle D$ である。
段 6((2))。$BC>EF$ とする。$\angle A=\angle D$ なら段 5 により $BC=EF$、$\angle A<\angle D$ なら (1) により $EF>BC$ で、どちらも矛盾する。(F4) により $\angle A>\angle D$ である。$\square$

詳細(段 4 で B、H、G が一直線上にある場合)

このとき $G$ は直線 $BC$ の上にある。まず $G\ne H$ である($G=H$ なら $CH=GH=0$ で $H=C$ となり、$H$ が $B$ と $C$ の間にあることに反する)。$G$ が直線 $BC$ の上で $H$ から見て $C$ と同じ側にあるとすると、$HG=HC$ から $G=C$ となる。すると半直線 $AG$ と $AC$ が一致し、$\angle BAG=\angle D<\angle A=\angle BAC$ に反する。よって $G$ は $H$ から見て $C$ と反対側、つまり $B$ の側にある。直線の上の長さは数直線の上の差で測れるので、$BG=\lvert BH-HG\rvert< BH+HG=BC$ である($BH>0$、$HG>0$)。

∠BAC = 120° の三角形に、∠BAG = 60°、AG = AC となる点 G を写しとる。∠GAC の二等分線(緑の破線)と辺 BC の交点を H とすると GH = CH なので、BC = BH + HG は BG より長い ∠BAC = 120° の三角形に、∠BAG = 60°、AG = AC となる点 G を写しとる。∠GAC の二等分線(緑の破線)と辺 BC の交点を H とすると GH = CH なので、BC = BH + HG は BG より長い

証明の図を座標で確かめる

$A(0,0)$、$B(5,0)$ とし、$AC=3$、$\angle A=120^\circ$ として $C\left(-\dfrac32,\dfrac{3\sqrt3}2\right)$ をとる。比べる三角形 $DEF$ は $DE=5$、$DF=3$、$\angle D=60^\circ$ とする。段 1 の点は $G\left(\dfrac32,\dfrac{3\sqrt3}2\right)$ で、
$$ BG^2=\left(5-\frac32\right)^2+\left(\frac{3\sqrt3}2\right)^2=\frac{49}4+\frac{27}4=19 $$
より $EF=BG=\sqrt{19}\approx4.36$ である。$BC^2=\left(\dfrac{13}2\right)^2+\dfrac{27}4=\dfrac{169+27}4=49$ より $BC=7$ である。
段 2・段 3 の点 $H$ も座標で確かめられ、$GH=HC=\dfrac{21}{13}$、$BH=\dfrac{70}{13}$ から $BC=BH+HG=7>\sqrt{19}=BG$ となる。

点 $H$ の計算を開く

半直線 $AG$ は向き $60^\circ$、$AC$ は向き $120^\circ$ なので、角 $\angle GAC$ の二等分線は向き $90^\circ$ の $y$ 軸である。直線 $BC$ は $y=-\dfrac{3\sqrt3}{13}(x-5)$ なので、$x=0$ を代入して、$y$ 軸との交点は $H\left(0,\dfrac{15\sqrt3}{13}\right)$ である。$H$ は $BC$ を $10:3$ に分ける点で、$BH=\dfrac{70}{13}$、$HC=\dfrac{21}{13}$ である。$GH^2=\left(\dfrac32\right)^2+\left(\dfrac{3\sqrt3}2-\dfrac{15\sqrt3}{13}\right)^2=\dfrac94+\dfrac{27}4\cdot\left(\dfrac{3}{13}\right)^2=\dfrac{9\cdot169+27\cdot9}{4\cdot169}=\dfrac{1764}{676}$ より $GH=\dfrac{42}{26}=\dfrac{21}{13}=HC$ で、段 3 のとおりである。よって

$$BC=BH+HG=\frac{70}{13}+\frac{21}{13}=7>\sqrt{19}=BG$$

となる。これは ex-sai-hinge-num の表の $60^\circ$ と $120^\circ$ の行(辺 $3$、$5$ の順は入れかわっているが、第 3 辺の長さは同じ)と一致する。

別の証明:余弦定理と正弦定理

高校で習う 余弦定理(高校数学) と 正弦定理(高校数学) を使っても、thm-sai-main を示せる。どちらも計算で符号を調べる証明である。

余弦の差の因数分解

三角形 $ABC$ で
$$ \cos C-\cos B=\frac{(b-c)(b+c-a)(a+b+c)}{2abc} $$
が成り立つ。$b+c-a>0$ なので、$\cos C-\cos B$ は $b-c$ と同じ符号をもつ。したがって $b>c$ と $B>C$ は同値である。

通分して因数分解する

要点:余弦定理の 2 つの式を分母 $2abc$ で通分し、分子を $b^3-c^3=(b-c)(b^2+bc+c^2)$ を使って因数分解すると、分子は $(b-c)\{(b+c)^2-a^2\}=(b-c)(b+c-a)(a+b+c)$ になる。$b+c-a>0$ は、$0^\circ< A<180^\circ$ より $\cos A>-1$、つまり $b^2+c^2-a^2>-2bc$ から $(b+c)^2>a^2$ として出る。最後に $\cos$ が $0^\circ$ から $180^\circ$ で減っていくことを使う。

詳しい計算を開く

段 1(通分)。余弦定理 $\cos C=\dfrac{a^2+b^2-c^2}{2ab}$、$\cos B=\dfrac{a^2+c^2-b^2}{2ac}$ を分母 $2abc$ にそろえると

$$\cos C-\cos B=\frac{c(a^2+b^2-c^2)-b(a^2+c^2-b^2)}{2abc}$$

である。

段 2(分子の因数分解)。分子を展開して、$a^2$ を含む項とそれ以外に分ける。

$$\begin{aligned} c(a^2+b^2-c^2)-b(a^2+c^2-b^2)&=a^2c+b^2c-c^3-a^2b-bc^2+b^3\\ &=-a^2(b-c)+(b^3-c^3)+bc(b-c)\\ &=(b-c)\bigl\{-a^2+(b^2+bc+c^2)+bc\bigr\}\\ &=(b-c)\bigl\{(b+c)^2-a^2\bigr\}\\ &=(b-c)(b+c-a)(b+c+a) \end{aligned}$$

2 行目から 3 行目では $b^3-c^3=(b-c)(b^2+bc+c^2)$ を使った。

段 3($b+c-a>0$)。$0^\circ< A<180^\circ$ なので $\cos A>-1$ である。余弦定理から $\dfrac{b^2+c^2-a^2}{2bc}>-1$ で、両辺に $2bc>0$ を掛けて $b^2+2bc+c^2>a^2$、つまり $(b+c)^2>a^2$ である。$b+c>0$、$a>0$ なので $b+c>a$ である。

段 4(符号)。段 1〜3 より、分母 $2abc$ と $b+c-a$、$a+b+c$ は正なので、$\cos C-\cos B$ は $b-c$ と同じ符号をもつ。$\cos$ は $0^\circ$ から $180^\circ$ の範囲で減っていく(三角比と鈍角への拡張)ので、$B>C$ と $\cos B<\cos C$ は同値である。よって $b>c\iff\cos C>\cos B\iff B>C$ である。$\square$

ex-sai-start の三角形で確かめる

$a=14$、$b=15$、$c=13$ では $\cos C-\cos B=\dfrac35-\dfrac5{13}=\dfrac{39-25}{65}=\dfrac{14}{65}$ である。右辺は
$$ \frac{(15-13)(15+13-14)(14+15+13)}{2\cdot14\cdot15\cdot13}=\frac{2\cdot14\cdot42}{5460}=\frac{1176}{5460}=\frac{14}{65} $$
で一致する。$b-c=2>0$ なので $\cos C>\cos B$、つまり $B>C$ である。

正弦の差と和積公式

三角形 $ABC$ の外接円の半径を $R$ とすると
$$ b-c=4R\cos\frac{B+C}2\sin\frac{B-C}2 $$
が成り立つ。右辺の $\cos\dfrac{B+C}2$ は正なので、$b-c$ と $B-C$ は同じ符号をもつ。

正弦定理から

正弦定理により $b=2R\sin B$、$c=2R\sin C$ である。和積公式 $\sin B-\sin C=2\cos\dfrac{B+C}2\sin\dfrac{B-C}2$ を使うと
$$ b-c=2R(\sin B-\sin C)=4R\cos\frac{B+C}2\sin\frac{B-C}2 $$
である。$B+C<180^\circ$ なので $0^\circ<\dfrac{B+C}2<90^\circ$ で、$\cos\dfrac{B+C}2>0$ である。$-90^\circ<\dfrac{B-C}2<90^\circ$ の範囲では、$\sin\dfrac{B-C}2$ は $\dfrac{B-C}2$ と同じ符号をもつ($0$ のときに限り $0$)。よって $b-c$ と $B-C$ は同じ符号をもつ。$\square$

ex-sai-start では $R=\dfrac{abc}{4S}=\dfrac{14\cdot15\cdot13}{4\cdot84}=\dfrac{65}8$、$\sin B=\dfrac{12}{13}$、$\sin C=\dfrac45$ で、$2R(\sin B-\sin C)=\dfrac{65}4\cdot\dfrac{60-52}{65}=2=b-c$ となる(面積 $S=\dfrac12\cdot14\cdot12=84$)。
蝶番の定理(thm-sai-hinge)も、余弦定理で短く示せる。$AB=DE=c$、$AC=DF=b$ のとき
$$ BC^2-EF^2=(b^2+c^2-2bc\cos A)-(b^2+c^2-2bc\cos D)=2bc(\cos D-\cos A) $$
で、$\cos$ が $0^\circ$ から $180^\circ$ で減っていくことから、$\angle A>\angle D$ と $BC>EF$ は同値である。ex-sai-hinge-num の表はこの式の数値例である。
3 つの証明を比べる。

Euclid の方法(prf-sai-main)余弦(prf-sai-cos)正弦(prf-sai-sin)
使う道具二等辺三角形の底角、外角の定理(弱い形)余弦定理、$\cos$ の減少正弦定理、和積公式
平行線公準使わない使う(余弦定理は三平方の定理から)使う(内角の和、円周角の定理)
証明の形図形を作って角を比べる差を因数分解して符号を見る差を積に直して符号を見る
得られるもの大小だけ余弦の差の式辺の差の式

計算による証明は短いが、三角比と余弦定理を先に用意する必要がある。Euclid の方法は、合同と外角という中学校の道具だけで済み、平行線公準も使わない。この違いは「大学数学で見る」の節で意味をもつ。

正弦定理の計算で使う

正弦定理(高校数学) で角を求めるとき、正弦の値から候補が 2 つ出ることがある。thm-sai-main は、そのどちらが正しいかを決める道具になる。

2 辺と 1 つの角から残りの角を決める

$a=3$、$b=2$、$A=30^\circ$ の三角形で角 $B$ を求める。正弦定理 $\dfrac a{\sin A}=\dfrac b{\sin B}$ から
$$ \sin B=\frac{b\sin A}a=\frac{2\cdot\frac12}3=\frac13 $$
である。$\sin B=\dfrac13$ となる $0^\circ$ から $180^\circ$ の角は、約 $19.47^\circ$ と約 $160.53^\circ$ の 2 つある。ここで $a=3>b=2$ なので、thm-sai-main (1) により $A>B$、つまり $B<30^\circ$ である。よって $B\approx19.47^\circ$ に決まり、$C\approx180^\circ-30^\circ-19.47^\circ=130.53^\circ$ である。

同じ三角形の中の 2 つの角 $B$、$C$ については、正弦定理 $b=2R\sin B$、$c=2R\sin C$ と thm-sai-main から
$$ \sin B>\sin C\iff b>c\iff B>C $$
が成り立つ。正弦の大小で角の大小が決まるのは、2 つの角が同じ三角形の中にあるからである(次の節の ex-sai-cx-sin)。

例と反例

thm-sai-main と thm-sai-hinge の条件を外したり、言い換えを誤ったりすると、結論が成り立たなくなる。

外す条件反例成り立たなくなること
蝶番の定理の「2 辺がそれぞれ等しい」2 辺 $1,1$・間の角 $90^\circ$ と、2 辺 $5,5$・間の角 $60^\circ$(ex-sai-cx-hinge)間の角が大きい方の第 3 辺が長い
辺と「向かいの」角で比べる$3,4,5$ の直角三角形の最長の辺 $AB$ と、その端の角 $A$(ex-sai-cx-adjacent)長い辺に接する角が大きい
2 つの角が同じ三角形の中にある$150^\circ$ と $60^\circ$(ex-sai-cx-sin)正弦の大小と角の大小が一致する
反例:2 辺が等しくない 2 つの三角形

三角形 1 は 2 辺が $1,1$ で間の角が $90^\circ$、三角形 2 は 2 辺が $5,5$ で間の角が $60^\circ$ とする。三角形 1 の第 3 辺は三平方の定理により $\sqrt{1^2+1^2}=\sqrt2\approx1.41$ である。三角形 2 は頂角 $60^\circ$ の二等辺三角形なので、底角も $\dfrac{180^\circ-60^\circ}2=60^\circ$ で正三角形になり、第 3 辺は $5$ である。
間の角は三角形 1 の方が大きい($90^\circ>60^\circ$)のに、第 3 辺は三角形 1 の方が短い($\sqrt2<5$)。thm-sai-hinge は、2 辺がそれぞれ等しい 2 つの三角形だけを比べる定理である。

反例:辺の端の角と比べる

$C=90^\circ$、$a=BC=3$、$b=CA=4$、$c=AB=5$ の直角三角形を考える。$\sin A=\dfrac35$、$\sin B=\dfrac45$ で、$A\approx36.87^\circ$、$B\approx53.13^\circ$ である。
最も長い辺は $AB$ だが、その両端の角 $A$、$B$ はどちらも最大ではなく、特に $A$ は最も小さい。最大の角は $AB$ の向かいの $C=90^\circ$ である。thm-sai-main が結びつけるのは、辺と「その辺に接する角」ではなく、辺と「向かいの角」である。

反例:別々の角の正弦を比べる

$\sin150^\circ=\dfrac12$、$\sin60^\circ=\dfrac{\sqrt3}2$ なので $\sin150^\circ<\sin60^\circ$ だが、角は $150^\circ>60^\circ$ である。正弦は $0^\circ$ から $90^\circ$ では増え、$90^\circ$ から $180^\circ$ では減るので、正弦の大小だけでは角の大小は決まらない。
$150^\circ+60^\circ=210^\circ>180^\circ$ なので、この 2 つの角が同じ三角形の中にあることはない。同じ三角形の中の 2 つの角なら、前の節で見たとおり正弦の大小と角の大小は一致する。ex-sai-los で $B\approx160.53^\circ$ が除かれたのも、$A=30^\circ$ と合わせると $180^\circ$ を超えるからである。

大学数学で見る:中立幾何の定理

prf-sai-main と prf-sai-hinge は、(F1)〜(F4) と、合同条件・角を写す操作・角の内側の半直線が対辺と交わること(平行線公準(高校数学) の (N1)〜(N6))だけを使い、平行線公準を使わない。平行線公準を使わずに示せる平面幾何を 中立幾何 という。辺と角の大小と蝶番の定理は、中立幾何の定理である。

双曲平面と球面ではどうなるかを開く

Euclid の『原論』でも、辺と角の大小(命題 18・19)、2 辺の和(命題 20)、蝶番の定理(命題 24・25)は、第 5 公準(平行線公準)を証明に引く命題 29(Hea56 p. 312)より前に置かれている。

平行線公準が成り立たない平面の代表が 双曲平面 である。双曲平面では三角形の内角の和は $180^\circ$ より小さく、余弦定理も高校で習う形とは違う式になる。それでも双曲平面は中立幾何の公理を満たすので、この記事の Euclid の方法の証明はそのまま通用し、「大きい辺の向かいに大きい角がある」も蝶番の定理も成り立つ。一方、prf-sai-cos や prf-sai-sin は、平面の余弦定理・正弦定理を使うので、双曲平面ではそのままでは使えない。

球面(大円を「直線」とみる幾何)は中立幾何の公理を満たさない。2 点を通る「直線」が 1 本とは限らず、外角の定理(弱い形)も成り立たない例がある(平行線公準(高校数学) の球面の例)。したがって (F2) を使う prf-sai-main は球面ではそのままでは通用しない。球面の三角形の辺と角の関係は、球面の三角法で別に調べることになる(球面三角法)。

角を使わない場面では、cor-sai-sum の「2 辺の和は残りの 1 辺より長い」が主役になる。大学では、距離の性質のうちこの不等式を公理として取り出し、角のない集合の上でも「距離」を考える(距離空間、三角不等式)。

さらに先へ

  • cor-sai-sum の逆、つまり「3 つの正の数がどんなときに三角形の 3 辺になるか」は、次の記事 三角形の成立条件 で扱う。答えは「最大の数が残りの 2 つの和より小さいとき」である。
  • 蝶番の定理(thm-sai-hinge)は、2 辺と間の角で三角形が 1 つに決まること(三角形の決定と解の個数)の定量的な形とみることができる。間の角を $0^\circ$ から $180^\circ$ まで動かすと、第 3 辺は $\lvert b-c\rvert$ より長く $b+c$ より短い範囲を、増えながら動く。

関連項目

参考文献

[1]
Euclid, translated with introduction and commentary by Thomas L. Heath, The Thirteen Books of Euclid's Elements, translated with introduction and commentary by T. L. Heath, Vol. I (Introduction and Books I–II), Dover Publications, 1956, Vol. I:『原論』第 I 巻 命題 18(p. 283)、命題 19(p. 284)、命題 20(p. 286)、命題 24 と注の別証明(pp. 296–298)、命題 25(p. 299)、命題 29 の証明での第 5 公準の使用(p. 312)

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