開円板(open disk)とは、複素平面で中心 $a$ からの距離が正の半径 $r$ より小さい点の集合 $\{z\in\mathbb{C}:\lvert z-a\rvert<r\}$ である。閉包は閉円板 $\lvert z-a\rvert\le r$、境界は円周 $\lvert z-a\rvert=r$ で、開円板は凸かつ単連結である。すべての開円板は $z\mapsto(z-a)/r$ で単位円板に双正則に写り、単位円板には中心を別の点へ動かす双正則自己写像がある。
開円板(open disk)とは、複素平面で一つの中心から一定の距離より近い点をすべて集めた集合である。中心を $a\in\mathbb C$、半径を $r>0$ とすると
$$
D(a,r)=\{z\in\mathbb C\mid |z-a|< r\}
$$
である。特に $D(0,1)$ を開単位円板といい、$\mathbb D$ と書く。中心からちょうど距離 $r$ の円周は入らない。開円板は開球の複素平面での特別な場合だが、複素解析では正則関数の局所的な定義域や冪級数の収束域として独自の役割を持つ(How25 §§1.6, 2.1, 6.5, 7.1–7.2)。
この語で「開」を省いて円板ということもある。しかし境界を含むかどうかは、積分公式や最大値、コンパクト性に関わる。この記事では常に不等号 $<$ で定めたものを開円板と呼び、$\{z:|z-a|\le r\}$ は閉円板と呼んで区別する。一般の距離空間における開球の定義と開集合の基礎は開球に譲り、ここでは複素平面での形と正則関数への使い方を調べる。
複素数 $z=x+iy$、$a=u+iv$ に対して
$$
|z-a|^2=(x-u)^2+(y-v)^2
$$
である。よって $D(a,r)$ は、実平面の座標では $(u,v)$ を中心とする通常の円の内部である。
$a\in\mathbb C$、$r>0$ に対し、開円板、円周、閉円板をそれぞれ
$$
D(a,r)=\{z:|z-a|< r\},\qquad
S(a,r)=\{z:|z-a|=r\},\qquad
\overline D(a,r)=\{z:|z-a|\le r\}
$$
とする。$D(0,1)=\mathbb D$ を開単位円板とする。
記号 $\overline D(a,r)$ はこの節では閉円板を示す。複素平面においては、後で証明するようにこれは $D(a,r)$ の閉包と一致する。一方、一般の距離空間では「半径以下で定めた閉球」と「開球の閉包」が一致するとは限らないので、ほかの空間へ記号だけを移してはならない。
$|z-(2-i)|<3$ は中心 $2-i$、半径 $3$ の開円板である。$z=x+iy$ とすると $(x-2)^2+(y+1)^2<9$ になる。$z=2+2i$ は距離がちょうど $3$ なので境界にあり、開円板には含まれない。
$|z|<1$ は原点を中心とする開単位円板である。点 $0$ は含まれるが、$1$、$-1$、$i$ は円周上なので含まれない。$|z|>1$ は円板ではなく、その外側の開集合である。
中心と半径の指定は、この複素平面では集合を一意に定める。境界の円周から中心と半径を読み取れるからである。一般の距離空間では別の中心・半径が同じ開球を表す場合があるので、ここにも複素平面特有の事情がある。
開円板の内部はそれ自身である。各 $z\in D(a,r)$ に対し、境界までの余裕 $r-|z-a|>0$ があり、
$$
D\!\left(z,\frac{r-|z-a|}{2}\right)\subseteq D(a,r)
$$
となる。実際、その小円板の点 $w$ には三角不等式から
$$
|w-a|\le |w-z|+|z-a|
<\frac{r-|z-a|}{2}+|z-a|< r
$$
が成り立つ。このように、開円板の各点の周りには、なお同じ開円板に収まる小円板がある。
二つの円板が重なるか、一方がもう一方に入るかは、中心間の距離で決まる。図を見れば自然に思える条件だが、境界を含まないため等号の扱いには注意がいる。
$a,b\in\mathbb C$、$r,s>0$ とする。
1 の必要性は、共通点 $z$ について $|a-b|\le|a-z|+|z-b|< r+s$ から従う。逆に $|a-b|< r+s$ なら $z=(s a+r b)/(r+s)$ を取ると、$|z-a|=r|a-b|/(r+s)< r$ かつ $|z-b|=s|a-b|/(r+s)< s$ なので、$z$ は両円板に属する。
2 の十分性は、$z\in D(a,r)$ に対して $|z-b|\le|z-a|+|a-b|< r+|a-b|\le s$ となることから分かる。必要性のため、まず $a\ne b$ とし、$a$ から $b$ と反対向きの単位ベクトル $u=(a-b)/|a-b|$ を取る。$0< t< r$ について $z_t=a+tu$ は $D(a,r)$ に属し、$|z_t-b|=|a-b|+t$ である。包含を仮定すると $|a-b|+t< s$ であり、$t$ を $r$ に近づけて $|a-b|+r\le s$ を得る。$a=b$ なら任意の長さ $1$ の方向を用いて同じ議論ができる。$\square$
中心間距離がちょうど $r+s$ の場合、二つの円周は一点で接するが、その点はどちらの開円板にも入らず、開円板どうしの共通部分は空である。他方、包含条件では等号 $|a-b|+r=s$ を許す。内側の円板の各点は境界より厳密に内側にあるため、外側の円板の境界に触れるのは内側の円周だけで、内側の開円板はなお外側に含まれる。この二つの等号の違いは、図だけで判断すると取り違えやすい。
円周 $S(a,r)$ の点は開円板にはないが、開円板の点を近づけられる。実際、$|z-a|=r$ なら
$$
z_n=a+\left(1-\frac1n\right)(z-a)\qquad(n\ge2)
$$
は $D(a,r)$ に入り、$z_n\to z$ である。一方、$|z-a|>r$ の点からは円板まで正の距離がある。
複素平面で $r>0$ なら
$$
\operatorname{cl}D(a,r)=\overline D(a,r),\qquad
\partial D(a,r)=S(a,r).
$$
さらに $\overline D(a,r)$ はコンパクトである。
関数 $z\mapsto|z-a|$ は連続だから、$\overline D(a,r)=\{|z-a|\le r\}$ は閉集合であり、$D(a,r)$ の閉包を含む。逆向きには、$|z-a|< r$ ならもとから円板に属し、$|z-a|=r$ なら直前の列 $z_n$ が円板内から $z$ に収束する。従って $\overline D(a,r)$ の全点が閉包に属する。
開円板の内部は自身なので、境界は閉包から開円板を除いた $S(a,r)$ である。閉円板は $\mathbb C\cong\mathbb R^2$ の閉かつ有界な集合だから、Heine–Borel の定理によりコンパクトである。$\square$
半径 $r$ の閉円板全体を含む開円板 $D(a,r)$ はない。境界は開円板の外にあるからである。しかし $0<\rho< r$ なら、$\overline D(a,\rho)\subset D(a,r)$ であり、内側の閉円板はコンパクトである。「開円板上の関数を、その中の閉円板で調べる」という操作は、複素解析で頻繁に現れる。
より一般に、$K\subset D(a,r)$ がコンパクトなら、ある $\rho< r$ が存在して $K\subset D(a,\rho)$ である。連続関数 $z\mapsto|z-a|$ は $K$ で最大値 $m$ を取る。$K$ のすべての点で $|z-a|< r$ だから $m< r$ であり、$m<\rho< r$ を選べばよい。$K=\emptyset$ なら任意の $0<\rho< r$ でよい。この一様な余裕が、点ごとに半径を選ぶ場合との違いである。
注意すべきは、$D(a,r)$ 自体は有界でもコンパクトではないことである。$a+(1-1/n)r$ という円板内の列は境界点 $a+r$ に収束するが、その点は円板に属さない。従って円板の中では収束部分列を持てない。閉円板との違いは、不等号一つだが解析上の効果は大きい。
開円板の二点を線分で結ぶと、その線分は円板内にとどまる。
$z,w\in D(a,r)$、$0\le t\le1$ なら $(1-t)z+tw\in D(a,r)$ である。
中心からの差をとると
$$
|(1-t)z+tw-a|
=|(1-t)(z-a)+t(w-a)|
\le(1-t)|z-a|+t|w-a|< r.
$$
最後の狭義不等式は、$|z-a|$ と $|w-a|$ がどちらも $r$ より小さく、係数が非負で和が $1$ であることから従う。$\square$
この証明は、二点を結ぶ線分が入ることを示すので、開円板が道でつながることも同時に示す。さらに任意の点 $z$ を中心 $a$ へ線分で縮める写像
$$
H(z,t)=(1-t)z+ta\qquad(0\le t\le1)
$$
は各時刻で $D(a,r)$ の中にある。$H(z,0)=z$、$H(z,1)=a$ なので、円板は一点に縮められる。このような空間を可縮という。特に、円板の中の閉曲線は円板から出ずに一点へ連続的に縮められるため、開円板は単連結空間である。
円板に穴を開けると違う。 $D(0,1)\setminus\{0\}$ は開で連結だが、原点の周りを一周する曲線を領域内で一点に縮めることはできない。解析的にも $1/z$ はこの穴あき円板上で正則で、原点を囲む半径 $\rho$ の円周について
$$
\int_{|z|=\rho}\frac{1}{z}\,dz=2\pi i
$$
となる。円板では成立する積分定理を「開で連結なら何でも同じ」として穴あき領域に移すことはできない。単連結性が必要な結果と、単に開集合上で局所的に成り立つ結果を区別するための例である。
開円板はまた、中心について星型である。しかし星型や凸でない単連結領域もあるので、「単連結である」と「円板である」は同値ではない。開円板がすべての単連結領域の形そのものだという意味ではない。
中心や半径が異なる開円板でも、複素解析での基本的な形は同じである。
$r>0$ とし、$T(z)=(z-a)/r$ と置く。すると $T$ は $D(a,r)$ から $\mathbb D$ への双正則写像であり、逆写像は $T^{-1}(w)=a+rw$ である。
$z\in D(a,r)$ と $|z-a|< r$ は同値であり、これは $|T(z)|<1$ と同値である。従って $T$ は円板をちょうど $\mathbb D$ へ写す。逆の式を代入すると $T^{-1}(T(z))=z$、$T(T^{-1}(w))=w$ が成り立つ。$T$ と $T^{-1}$ は複素一次式だからともに正則である。$\square$
この命題により、中心 $a$・半径 $r$ に依存しない主張は、まず $\mathbb D$ で考えてから戻せる。たとえば $f$ が $D(a,r)$ 上で正則なら、$g(w)=f(a+rw)$ は $\mathbb D$ 上で正則である。$g'(w)=r f'(a+rw)$ という微分の関係も、変数を戻すときに役立つ。
単位円板には、中心を別の点へ動かす双正則自己写像もある。$b\in\mathbb D$ に対して
$$
\phi_b(z)=\frac{z-b}{1-\overline b z}
$$
と置けば、$\phi_b(b)=0$ である。分母は $|b z|<1$ のため円板上で消えない。
$b\in\mathbb D$ なら、$\phi_b$ は $\mathbb D$ からそれ自身への双正則写像で、逆写像は
$$
\phi_b^{-1}(w)=\frac{w+b}{1+\overline b w}
$$
である。
展開して整理すると、任意の $z$ で
$$
|1-\overline b z|^2-|z-b|^2=(1-|b|^2)(1-|z|^2)
$$
が成り立つ。$|b|<1$ なので、$|z|<1$ なら右辺は正であり、$|\phi_b(z)|<1$ である。よって $\phi_b$ は円板内に値を取る。
$w=(z-b)/(1-\overline b z)$ を $z$ について解けば $z=(w+b)/(1+\overline b w)$ である。$|w|<1$ なら逆式の分母も消えず、同じ恒等式を逆向きに用いるか、$b$ を $-b$ に替えれば逆式も円板内に値を取る。両式を合成すると恒等写像になり、分子・分母が正則なので、互いに正則な逆写像である。$\square$
これは円板の自己同型の具体例である。すべての自己同型を分類するには追加の解析的な定理が要るので、ここでは「任意の内部点を原点へ移せる」ことだけを使う。$T$ は円板の中心と半径を直線的に変え、$\phi_b$ は単位円板の内部で点を動かす。二つを混同しないことが、正則写像の具体的な計算で役立つ。
正則関数は開集合上で定義される。$U\subseteq\mathbb C$ が開、$a\in U$ なら、ある $R>0$ について $D(a,R)\subseteq U$ である。従って正則性の局所的な議論は、必要に応じて中心 $a$ の開円板に制限して行える。この「小さくしてよい」という点は、複素平面全体や境界を含む閉円板上で定義されていることを仮定するのとは違う。
たとえば $f$ が $D(a,R)$ 上で正則で、$0<\rho< R$ とする。円周 $S(a,\rho)$ とその内側の閉円板は、元の開円板の内部に収まる。そこでCauchyの積分公式をこの小円周に適用すると、$|z-a|<\rho$ について
$$
f(z)=\frac{1}{2\pi i}\int_{|\zeta-a|=\rho}
\frac{f(\zeta)}{\zeta-z}\,d\zeta
$$
となる。半径を $R$ そのものにしてはいけない。$f$ は $S(a,R)$ 上で定義されていないかもしれず、積分の被積分関数をその円周上で評価できないからである(How25 §6.5)。
同様に、$f$ を中心 $a$ で Taylor 展開するときは、収束円板の中の閉円板 $\overline D(a,\rho)$、$\rho< R$、で一様収束などを調べる。「開円板上で収束する」と「その開円板全体で一様に収束する」は別の主張であり、一般には後者は成り立たない(How25 §§7.1–7.2)。
小円周での評価から、中心での導関数にも具体的な上界が出る。$M_\rho=\max_{|\zeta-a|=\rho}|f(\zeta)|$ とすれば、Cauchy の導関数公式と積分路の長さ $2\pi\rho$ より
$$
|f^{(n)}(a)|\le\frac{n!M_\rho}{\rho^n}\qquad(n\ge0)
$$
である。$M_\rho$ が有限なのは、小円周が元の開円板に含まれるコンパクト集合で、$f$ がそこで連続だからである。この評価は、中心から境界までの距離 $\rho$ が大きいほど導関数を強く抑えられることを示す。ただし $\rho$ は $R$ より小さく選ぶ。$f$ が $S(a,R)$ 上でも連続であると証明されていない限り、$M_R$ を無条件に書くことはできない。
幾何級数
$$
\sum_{n=0}^{\infty}z^n=\frac{1}{1-z}
$$
は $|z|<1$ で収束する。任意の $\rho<1$ について $|z|\le\rho$ なら、残りの和は $|z|^{N+1}/|1-z|\le\rho^{N+1}/(1-\rho)$ で抑えられるから、その閉円板上で一様に収束する。
しかし $z$ を実数として $1$ に近づけると $1/(1-z)$ は発散する。従って開単位円板全体では一様収束しないし、境界点 $1$ に有限な値をもつような連続延長もない。「どの内側の閉円板でも一様」という結論を、半径 $1$ まで一度に広げることはできない。
円板の半径は、局所解析で「どの範囲に特異点がないか」を測る目安にもなる。$f(z)=1/(z-2)$ は $D(0,2)$ で正則だが境界点 $2$ で定義できない。一方、同じ中心の小円板 $D(0,1)$ の上では境界に問題がない。このように、関数の定義域と選んだ円板の半径を区別しておけば、積分や級数に用いる閉円板が本当に定義域内に入っているかを確かめられる。
開円板は開で、凸で、有界で、単連結である。しかし「開」「有界」「単連結」のどれか一つだけから円板であるとはいえない。上半平面 $\{z:\operatorname{Im}z>0\}$ は開かつ凸で単連結だが有界ではない。縦横の幅が異なる長方形の内部は開で有界かつ凸だが、円板とは集合として異なる。穴あき円板は開で有界かつ連結だが単連結ではない。
また、複素解析では「集合として等しい」と「双正則写像で対応する」も区別する。上半平面は円板と集合として異なるが、適切な分数一次写像によって単位円板と双正則に対応する。単連結な平面領域の多くが円板に写せるという Riemann の写像定理は、この考えを大きく一般化する。ただし平面全体 $\mathbb C$ は、開で単連結でも円板と双正則ではない。有界な整関数が定数になる Liouville の定理を、仮に存在する写像 $\mathbb C\to\mathbb D$ に適用すると矛盾する。
最後に、開円板 $D(a,r)$ は複素一次元の対象である。$\mathbb C^n$ の $\{z:\|z-a\|< r\}$ は一般に開球と呼ぶ。同じ「球」という語でも、複素次元が増えると正則写像の性質は一次元と大きく異なる。この記事の円板に関する分数一次写像や円周積分を、そのまま高次元の開球へ移すことはしない。
本文の命題の仮定を一つずつ外した例をまとめる。
| 外す条件 | 反例 | 成り立たなくなること |
|---|---|---|
| 閉円板にすること | $D(a,r)$ の列 $a+(1-1/n)r$ | コンパクト性 |
| 穴がないこと | $D(0,1)\setminus\{0\}$ と $1/z$ | 単連結性、閉曲線上の積分が $0$ |
| 中心間距離の狭義不等号(prop-open-disk-position の 1) | $\lvert a-b\rvert=r+s$ | 二つの開円板が交わる |
| $\lvert b\rvert<1$(prop-open-disk-mobius) | $b=2$、$b=1$ | $\phi_b$ が $\mathbb D$ の双正則自己写像 |
| 積分に使う半径 $\rho< R$ | $f(z)=1/(1-z)$、$R=\rho=1$ | 円周上の Cauchy の積分公式を書けること |
| 内側の閉円板に制限すること | 幾何級数 $\sum z^n$(ex-open-disk-geometric-series) | 開円板全体での一様収束 |
| 平面全体でないこと | $\mathbb C$ | 開で単連結なら $\mathbb D$ と双正則 |
$b=2$ とすると $\phi_2(z)=(z-2)/(1-2z)$ の分母は $z=1/2\in\mathbb D$ で $0$ になり、$\phi_2$ は $\mathbb D$ 上で正則でない($1/2$ は極)。prop-open-disk-mobius の証明で使った恒等式 $\lvert1-\overline bz\rvert^2-\lvert z-b\rvert^2=(1-\lvert b\rvert^2)(1-\lvert z\rvert^2)$ の右辺は、$\lvert b\rvert>1$ なら $\mathbb D$ 上で負になり、$\lvert\phi_b(z)\rvert<1$ が得られない。$b=1$(円周上)では $\phi_1(z)=(z-1)/(1-z)=-1$($z\ne1$)は定数なので単射でない。どちらも破るのは $\lvert b\rvert<1$ である。
残りの行は本文で確かめた。開円板の非コンパクト性は「閉包、境界、コンパクトな部分円板」の節、穴あき円板の $\int_{\lvert z\rvert=\rho}dz/z=2\pi i$ は「凸性と単連結性」の節、接する二円板は「二つの円板の位置関係」の節、$\mathbb C$ が $\mathbb D$ と双正則でないことは Liouville の定理による「開円板とほかの領域の違い」の節である。$f(z)=1/(1-z)$ は $D(0,1)$ で正則だが、円周 $\lvert z\rvert=1$ 上の点 $1$ で定義されないので、半径 $1$ の円周では積分公式の被積分関数を評価できない。
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