調和級数

同義語:harmonic series

概要

調和級数(harmonic series)とは、正の整数の逆数の和 $\sum_{n\geq1}1/n=1+\frac12+\frac13+\cdots$ のことである。項は $0$ に近づくが級数は発散する。これは項を添字が 2 倍になる区間ごとにまとめると各区間の和が $\frac12$ 以上になることから分かり、項が $0$ に収束しても級数は収束するとは限らないことの基本的な例である。部分和 $H_n$(調和数)は $\log(n+1)<H_n\leq1+\log n$ を満たし、$H_n-\log n$ は Euler の定数 $\gamma=0.5772\ldots$ に収束する。$n\geq2$ で $H_n$ は整数でなく、符号を交互にした級数は $\log2$ に収束する。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: 級数, 数列の極限, 対数関数

定義

$1+\frac12+\frac13+\frac14+\cdots$ と、正の整数の逆数を順に足していく。足す数は $\frac1{100}=0.01$、$\frac1{10000}=0.0001$ とどんどん小さくなり、和の増え方は非常に遅い。最初の $100$ 項の和は $5.187\ldots$、最初の $100$ 万項の和でも $14.39\ldots$ にすぎず、和が初めて $10$ を超えるのは第 $12367$ 項を足したときである。それでもこの和は有限の値に落ち着かず、足し続ければどんな数も超える。一つ一つの項が $0$ に近づいても、無限に足した和が有限になるとは限らない、という現象の最も基本的な例がこの級数である。
同じ和は意外なところにも現れる。長さの等しい積み木を机の端から少しずつずらして積み上げると、上手に積めば一番上の積み木を机の端からいくらでも遠くまで張り出させることができる。このとき張り出しの長さを決めるのがこの和である(ex-harmonic-series-stacking)。

調和級数

級数
$$ \sum_{n=1}^{\infty}\frac1n=1+\frac12+\frac13+\frac14+\cdots $$
を調和級数(harmonic series)という。第 $n$ 項までの部分和
$$ H_n:=\sum_{k=1}^{n}\frac1k\qquad(n\geq1),\qquad H_0:=0 $$
を第 $n$ 調和数(harmonic number)という。

本記事では $\log$ は自然対数関数を表す。$H_n$ は有理数であり、$(H_n)$ は狭義単調増加である。級数が発散するとは、部分和の列 $(H_n)$ が有限の値に収束しないことをいう。

直感

$\frac13+\frac14$ はどちらも $\frac14$ 以上なので $\frac12$ 以上であり、$\frac15+\frac16+\frac17+\frac18$ はどれも $\frac18$ 以上の 4 項なのでやはり $\frac12$ 以上である。項は小さくなるが、項の個数が倍々に増えるので、添字が 2 倍になる区間ごとに少なくとも $\frac12$ ずつ和が増える。これが発散の理由である(thm-harmonic-series-divergence)。一方、区間ごとの増え方は $\frac12$ 程度にとどまるので、和を $1$ 増やすには項数をおよそ $e=2.718\ldots$ 倍にしなければならない。部分和 $H_n$ は $\log n$ とほぼ同じ速さでしか増えない(thm-harmonic-series-euler-constant)。

例と反例

最初の調和数

$$ H_1=1,\quad H_2=\frac32,\quad H_3=\frac{11}{6},\quad H_4=\frac{25}{12},\quad H_{10}=\frac{7381}{2520}=2.928968\ldots $$
である。また $H_{20}=\frac{55835135}{15519504}=3.597739\ldots$、$H_{100}=5.187377\ldots$ である。$H_1=1$ を除き、どれも整数でない(thm-harmonic-series-not-integer)。

反例:項が0に収束しても級数は収束するとは限らない

級数 $\sum a_n$ が収束すれば $a_n\to0$ である(部分和を $s_n$、和を $S$ とすると $a_n=s_n-s_{n-1}\to S-S=0$。Ham Theorem 13.11、PDF p. 279)。調和級数は、項 $a_n=1/n$ が $0$ に収束するという性質を満たすが、級数が収束するという性質を満たさない(thm-harmonic-series-divergence)。したがって逆の含意「$a_n\to0$ ならば $\sum a_n$ は収束する」は成り立たない(Ham §13.8、PDF p. 280)。同じことを部分和の列の側から見ると、$(H_n)$ は隣り合う項の差 $1/(n+1)$ が $0$ に収束するが Cauchy列 ではない列の例になる(Cauchy列 の記事の例「反例:調和級数の部分和」)。

積み木の張り出し

長さ $2$、重さの等しい一様な積み木 $n$ 個を、上から順に $1,2,\dots,n$ 番と呼び、$k$ 番の積み木の右端が $k+1$ 番の右端より $1/k$ だけ右に出るように積み、$n$ 番を机の端から $1/n$ だけ出す(机を $n+1$ 番とみなす)。このとき、各 $k$ について上から $k$ 個の積み木の重心は $k+1$ 番の右端の真上にある。実際、$k=1$ では $1$ 番の重心はその中央、すなわち右端から $1$ 左にあり、$2$ 番の右端はそこにある。$k$ 個の重心が $k+1$ 番の右端の真上にあるとすると、$k+1$ 番自身の重心はその右端から $1$ 左にあるので、上から $k+1$ 個の重心は $k+1$ 番の右端から $\frac{k\cdot0+1\cdot1}{k+1}=\frac1{k+1}$ 左にあり、そこが $k+2$ 番の右端である。したがってこの積み方は、どの段でも上の部分の重心がちょうど支えの端の上にある釣り合いの限界の状態であり(各段をわずかに内側へずらせば安定する)、一番上の積み木の右端は机の端から
$$ 1+\frac12+\cdots+\frac1n=H_n $$
だけ張り出す。$H_4=\frac{25}{12}>2$ なので、4 個で一番上の積み木は机の外に完全に出る。$H_n$ は発散するので、積み木を十分多く使えば張り出しはいくらでも大きくできる。ただし $H_{31}=4.027\ldots$ なので、この積み方では積み木 2 個分の長さ $4$ を超えるだけでも 31 個が要る。この積み方が与えられた個数で最大の張り出しを与えるとは主張していない。

符号を交互にすると収束する

交代調和級数 $1-\frac12+\frac13-\frac14+\cdots$ は $\log2$ に収束する(証明は cor-harmonic-series-alternating)。絶対値をとった級数は調和級数なので、この級数は絶対収束しない。正の項だけを足す場合と、符号による打ち消し合いがある場合とでは結論が変わる。

少し速く小さくなる項の級数

$\sum_{n\geq1}1/n^2$ は収束する。$n\geq2$ で $\frac1{n^2}<\frac1{n(n-1)}=\frac1{n-1}-\frac1n$ なので、部分和は
$$ \sum_{n=1}^{N}\frac1{n^2}<1+\sum_{n=2}^{N}\Bigl(\frac1{n-1}-\frac1n\Bigr)=2-\frac1N<2 $$
で押さえられ、単調増加で上に有界な部分和の列は収束する(単調収束定理)。より一般の $\sum1/n^p$ については prop-harmonic-series-p-series で扱う。反対に、素数 $p$ にわたる逆数の和 $\sum_p1/p$ は、調和級数の項の一部しか使わないのに発散する(素数の無限性 の記事の定理「素数の逆数の和の発散」)。

性質

発散

調和級数の発散

すべての整数 $m\geq0$ について
$$ H_{2^m}\geq1+\frac m2 $$
である。したがって $H_n\to+\infty$($n\to\infty$)であり、調和級数は発散する。

2倍区間ごとにまとめる

$j\geq1$ について、添字 $2^{j-1}< k\leq2^j$ の $2^{j-1}$ 個の項はどれも $1/2^j$ 以上なので
$$ \sum_{k=2^{j-1}+1}^{2^j}\frac1k\geq2^{j-1}\cdot\frac1{2^j}=\frac12 $$
である。$H_{2^m}$ は第 1 項 $1$ と、$j=1,\dots,m$ のこれらの区間の和との和なので、$H_{2^m}\geq1+\frac m2$ である。$M>0$ を任意にとり、$1+\frac m2>M$ となる $m$ をとると、$(H_n)$ は単調増加なので $n\geq2^m$ で $H_n\geq H_{2^m}>M$ である。よって $H_n\to+\infty$ である。

この評価は Ham 第 10 章の演習 21(PDF p. 208、帰納法による証明)と §13.8(PDF p. 280)にある。項を 2 倍区間でまとめるこの議論は、14 世紀の N. Oresme に遡るとされる(その著作『ユークリッド幾何学に関する問題集』の校訂版(ラテン語原文)と英語の序論(問 1–9 の要約と分析)は Bus10)。

対数との比較

積分による上下の評価

すべての $n\geq1$ について
$$ \log(n+1)< H_n\leq1+\log n $$
であり、右側の等号は $n=1$ のときに限る。特に $H_n/\log n\to1$($n\to\infty$)である。

階段と曲線の面積を比べる

関数 $t\mapsto1/t$ は $t>0$ で狭義単調減少である。$k\geq1$ について、区間 $(k,k+1]$ で $1/t<1/k$ なので $\int_k^{k+1}\frac{dt}{t}<\frac1k$ である。$k=1,\dots,n$ について足すと $\log(n+1)=\int_1^{n+1}\frac{dt}{t}< H_n$ を得る。また $k\geq2$ について、区間 $[k-1,k)$ で $1/t>1/k$ なので $\frac1k<\int_{k-1}^{k}\frac{dt}{t}$ であり、$k=2,\dots,n$ について足すと、$n\geq2$ なら $H_n-1<\int_1^n\frac{dt}{t}=\log n$ を得る。$n=1$ では $H_1=1=1+\log1$ である。
最後の主張:$n\geq2$ で両辺を $\log n>0$ で割ると $\frac{\log(n+1)}{\log n}<\frac{H_n}{\log n}\leq\frac1{\log n}+1$ であり、左辺は $\frac{\log(n+1)}{\log n}=1+\frac{\log(1+1/n)}{\log n}\to1$、右辺も $1$ に収束するので、はさみうちにより $H_n/\log n\to1$ である。

左側の不等式だけでも、$\log(n+1)\to\infty$ から発散がもう一度示される。$\log(n+1)< H_n$ は 素数の無限性 の記事の補題「調和級数の部分和」と同じ評価で、そこでは素数の逆数の和の発散の証明に使われている。

Eulerの定数の存在

極限
$$ \gamma:=\lim_{n\to\infty}(H_n-\log n) $$
が存在し、$1-\log2<\gamma<1$ を満たす。さらにすべての $n\geq1$ について
$$ H_n=\log n+\gamma+\varepsilon_n,\qquad0<\varepsilon_n<\frac1n $$
である。

単調な二つの数列で挟む

まず $x>0$ について
$$ \frac{x}{1+x}<\log(1+x)< x $$
である。実際 $\log(1+x)=\int_1^{1+x}\frac{dt}{t}$ で、被積分関数は区間 $(1,1+x)$ で $\frac1{1+x}$ より大きく $1$ より小さい。
$\gamma_n:=H_n-\log n$、$\delta_n:=H_n-\log(n+1)$($n\geq1$)とおく。$x=1/n$ として上の不等式を使うと
$$ \gamma_n-\gamma_{n+1}=\log\Bigl(1+\frac1n\Bigr)-\frac1{n+1}>\frac{1/n}{1+1/n}-\frac1{n+1}=0, $$
$$ \delta_{n+1}-\delta_n=\frac1{n+1}-\log\Bigl(1+\frac1{n+1}\Bigr)>0 $$
なので、$(\gamma_n)$ は狭義単調減少、$(\delta_n)$ は狭義単調増加である。また $\gamma_n-\delta_n=\log(1+1/n)>0$ で、これは $0$ に収束する。したがって $(\gamma_n)$ は $\delta_1$ で下に有界な単調減少列なので収束し(単調収束定理)、その極限 $\gamma$ は $(\delta_n)$ の極限でもある。狭義単調性から、すべての $n$ で $\delta_n<\gamma<\gamma_n$ であり、特に $1-\log2=\delta_1<\gamma<\gamma_1=1$ である。
最後に $\varepsilon_n:=\gamma_n-\gamma>0$ である。$\gamma_k-\gamma_{k+1}<\frac1k-\frac1{k+1}$($\log(1+1/k)<1/k$ による)を $k=n,n+1,\dots,N-1$ について足すと $\gamma_n-\gamma_N<\frac1n-\frac1N$ であり、$N\to\infty$ として $\varepsilon_n\leq\frac1n$ を得る。さらに $\varepsilon_n=(\gamma_n-\gamma_{n+1})+\varepsilon_{n+1}<\bigl(\frac1n-\frac1{n+1}\bigr)+\frac1{n+1}=\frac1n$ なので、不等号は狭義である。

$\gamma=0.5772156649\ldots$ を Euler の定数(Eulerの定数、Euler–Mascheroni の定数)という。Euler は 1734 年にペテルブルク科学アカデミーで発表し 1740 年に刊行された論文でこの定数を導入した(Eul40)。$\gamma$ が有理数かどうかは知られていない。同じ漸近式 $H_n=\log n+\gamma+O(1/n)$ は Abel の総和公式からも導かれる(Abelの級数変形法とその応用 の記事の例「調和数の漸近展開と Euler の定数」。$O$ は Landau記号)。
この定理から、和が大きな値を超えるのに必要な項数がわかる。$H_n>10$ となる最小の $n$ は $12367$ である($H_{12366}=9.99996\ldots$、$H_{12367}=10.00004\ldots$。直接の計算による)。これは $e^{10-\gamma}=12366.97\ldots$ に近い。同様に $H_n>100$ となるには、$\varepsilon_n$ が無視できるほど $n$ が大きいので、$n$ はおよそ $e^{100-\gamma}\approx1.5\times10^{43}$ 項が必要である。

交代調和級数の和

$$ \sum_{k=1}^{\infty}\frac{(-1)^{k+1}}{k}=1-\frac12+\frac13-\frac14+\cdots=\log2 $$
である。

偶数番目の項をまとめて引く

部分和を $S_N$ とする。$S_{2n}$ は $H_{2n}$ から偶数番目の項を 2 回引いたものなので
$$ S_{2n}=H_{2n}-2\Bigl(\frac12+\frac14+\cdots+\frac1{2n}\Bigr)=H_{2n}-H_n $$
である。thm-harmonic-series-euler-constant より $H_{2n}-H_n=\log(2n)-\log n+\varepsilon_{2n}-\varepsilon_n=\log2+\varepsilon_{2n}-\varepsilon_n$ であり、$0<\varepsilon_m<1/m$ から $\varepsilon_{2n}-\varepsilon_n\to0$ なので $S_{2n}\to\log2$ である。$S_{2n+1}=S_{2n}+\frac1{2n+1}$ も $\log2$ に収束するので、$S_N\to\log2$ である。

収束との境目

冪の逆数の級数

実数 $p$ について、級数 $\sum_{n\geq1}1/n^p$ は $p>1$ なら収束し、$p\leq1$ なら発散する。

同じ2倍区間で上から押さえる

$p\leq1$ なら $n\geq1$ で $n^p\leq n$、すなわち $1/n^p\geq1/n$ なので、部分和は $H_n$ 以上であり、thm-harmonic-series-divergence により発散する。
$p>1$ とする。$j\geq0$ について、添字 $2^j\leq n<2^{j+1}$ の $2^j$ 個の項はどれも $1/2^{jp}$ 以下なので、その和は $2^j\cdot2^{-jp}=r^j$ 以下である。ここで $r=2^{1-p}$ は $0< r<1$ を満たす。$N<2^{m+1}$ なら第 $N$ 部分和は $j=0,\dots,m$ の区間の和以下なので
$$ \sum_{n=1}^{N}\frac1{n^p}\leq\sum_{j=0}^{m}r^j<\frac1{1-r} $$
である。正の項からなる級数の部分和は単調増加なので、上に有界であることから収束する(単調収束定理)。

調和級数はこの族のちょうど境目 $p=1$ にあり、項が $1/n$ よりわずかでも速く小さくなれば(たとえば $1/n^{1.01}$)級数は収束する。ただし「$1/n$ より速く」を冪以外で測ると境目はさらに細かく、たとえば $\sum_{n\geq2}\frac1{n\log n}$ は発散する(これも prop-harmonic-series-log-bounds と同じ積分との比較で示せる)。区間を 2 倍ずつまとめる考え方は、単調減少する正の項の級数一般の判定法(Cauchyの凝集判定法)に一般化される。

調和数は整数でない

調和数が整数でないこと

$n\geq2$ ならば $H_n$ は整数でない。

最も高い2の冪に着目する

$2^s\leq n$ となる最大の整数 $s$ をとる。$n\geq2$ なので $s\geq1$ である。$1,\dots,n$ のうち $2^s$ で割り切れるのは $2^s$ だけである($2^s$ の倍数で $2^s$ の次に小さい正の数は $2^{s+1}>n$)。$1,\dots,n$ の奇数全体の最小公倍数を $Q$ とし($Q$ は奇数)、$P:=2^{s-1}Q$ とおく。
$1\leq j\leq n$、$j\neq2^s$ とし、$j=2^ab$($b$ は奇数)と書く。$j$ は $2^s$ で割り切れないか、割り切れるなら $j=2^s$ になるかのどちらかなので $a\leq s-1$ である。また $b\leq j\leq n$ は奇数なので $b\mid Q$ である。よって $P/j=2^{s-1-a}(Q/b)$ は整数である。一方 $j=2^s$ については $P/2^s=Q/2$ で、$Q$ は奇数なので整数でない。したがって
$$ PH_n=\sum_{j=1}^{n}\frac{P}{j}=(\text{整数})+\frac Q2 $$
は整数でない。$H_n$ が整数なら $PH_n$ も整数になるので、$H_n$ は整数でない。

たとえば $H_{10}=\frac{7381}{2520}$ の分母 $2520=2^3\cdot315$ は、$10$ 以下で最も高い 2 の冪 $2^3=8$ を含み、分子は奇数である。この証明は、ただ 1 つの項だけが最も高い 2 の冪を分母にもつことに着目するもので、Cla 第 1 章 §4.1 の Proposition 1.15 の後の例(PDF p. 19–20)は 2 進付値 $\operatorname{ord}_2$ に着目する同系統の議論を、部分和に 1 項ずつ加える形で述べ、証明の完成を読者に委ねている。2 の代わりに $n/2< p\leq n$ を満たす素数 $p$ を使う別証明が Bertrandの仮説 の記事の系「調和数は整数でない」にある(そこでは素数 $p$ の存在に Bertrand の仮説を使う)。

他の分野での現れ方

調和級数は、冪級数の収束の境界でもよく現れる。たとえば $\sum_{n\geq1}x^n/n$ は収束半径 $1$ をもち、$x=1$ では調和級数になって発散し、$x=-1$ では交代調和級数の符号を反転した級数になって $-\log2$ に収束する(収束半径 の記事の例「反例:境界での振る舞いは収束半径で決まらない」)。また $\sum_{n\leq x}1/n$ の漸近式は、約数の個数の平均など数論の多くの評価の出発点になる(Abelの級数変形法とその応用)。多重ゼータ値 $\sum_{n_1<\cdots< n_r}n_1^{-k_1}\cdots n_r^{-k_r}$ が $k_r=1$ で発散するのも調和級数の発散による(多重ゼータ値)。

関連項目

参考文献

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