符号数(多様体)

同義語:多様体の符号数signature of a manifold

概要

符号数(多様体)(signature of a manifold)とは、向き付けられた $4k$ 次元閉多様体 $M$ の中間次元の実係数コホモロジー $H^{2k}(M;\mathbb{R})$ 上の交叉形式 $(a,b)\mapsto\langle a\smile b,[M]\rangle$ を対角化したときの、正の係数の個数から負の係数の個数を引いた整数である。交叉形式は Poincaré 双対により非退化な対称形式であり、符号数は向き付けられたホモトピー型の不変量である。コンパクトな向き付けられた多様体の境界の符号数は $0$ であり、符号数は向き付けられた同境の不変量になる。とくに $\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}$ は符号数が $\pm1$ なので向き付けられた境界にならない。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: Poincaré双対, カップ積, 二次形式, 境界付き多様体

向き付けられた $4k$ 次元の閉多様体 $M$ では、中間次元のコホモロジー $H^{2k}(M;\mathbb{R})$ の 2 つの類のカップ積を基本類で評価すると、対称で非退化な双線形形式が得られる。これを $M$ の 交叉形式 といい、その符号数(正の係数の個数から負の係数の個数を引いたもの)を $M$ の 符号数 という。符号数はコホモロジー環だけから決まる整数で、向き付けられたホモトピー型の不変量である。
符号数の中心にある事実は「コンパクトな向き付けられた多様体の境界の符号数は $0$ である」という定理である(Thom)。境界では、内側の多様体から来る類がちょうど半分の次元の等方部分空間をなし、等方部分空間がそこまで大きい対称形式の符号数は $0$ になる。この定理から、$\mathbb{C}\mathrm{P}^{2}$ は向き付けられた 5 次元多様体の境界にならないことが従う。符号数は、滑らかな多様体では Pontryagin 数で表される(Hirzebruch の符号数定理)。

定義

この記事では、多様体は位相多様体とし、閉多様体はコンパクトで境界のない多様体とする。$M$ を向き付けられた $n$ 次元の閉多様体、$[M]\in H_n(M;\mathbb{Z})$ をその基本類とし、実係数でも同じ記号を使う。$\langle\ ,\ \rangle$ はコホモロジー類のホモロジー類での値である。

交叉形式と符号数

$n=4k$($k\ge0$)のとき、
$$ Q_M\colon H^{2k}(M;\mathbb{R})\times H^{2k}(M;\mathbb{R})\to\mathbb{R},\qquad Q_M(a,b):=\langle a\smile b,[M]\rangle $$
を $M$ の 交叉形式 という。$Q_M$ を対角化したときの正の係数の個数を $p$、負の係数の個数を $q$ として、$\sigma(M):=p-q$ を $M$ の 符号数(signature)という。$n$ が $4$ の倍数でないときは $\sigma(M):=0$ と定める。

$p,q$ が対角化のしかたによらないことは Sylvester の慣性法則(二次形式 の定理「実2次形式の係数の符号の不変性」)である。$Q_M$ はカップ積の次数付き可換性 $a\smile b=(-1)^{2k\cdot2k}b\smile a$(カップ積 の定理「次数付き可換性」)により対称であり、Poincaré 双対により非退化である(Poincaré双対 の系「体係数の非退化対」)。とくに $p+q=\dim H^{2k}(M;\mathbb{R})$ である。
整係数で $H^{2k}(M;\mathbb{Z})$ をねじれ部分で割った自由加群の上に同じ式で形式を定めると、Gram 行列の行列式は $\pm1$ である(Poincaré双対 の命題「整係数のカップ積の対」)。その基底は $H^{2k}(M;\mathbb{R})$ の基底に写る(普遍係数定理)ので、$\sigma(M)$ は整係数の形式の Gram 行列を実対称行列とみたときの符号数に等しい。4 次元ではこれは Rokhlinの定理 の記事の節「交叉形式と spin」で定める交叉形式・符号数と同じものである。次元が $4k+2$ のときは中間次元の形式が交代形式になるので、符号数は $0$ と定める。

非交和と向きの反転

$M,N$ を向き付けられた $4k$ 次元の閉多様体とする。

  1. $\sigma(M\sqcup N)=\sigma(M)+\sigma(N)$ である。
  2. 向きを逆にした多様体 $-M$ について $\sigma(-M)=-\sigma(M)$ である。

1:$H^{2k}(M\sqcup N)=H^{2k}(M)\oplus H^{2k}(N)$ で、$[M\sqcup N]=[M]+[N]$ なので $Q_{M\sqcup N}=Q_M\oplus Q_N$ である。2:$[-M]=-[M]$ なので $Q_{-M}=-Q_M$ であり、$p$ と $q$ が入れ替わる。$\square$

基本的な例
  1. $k\ge1$ なら $H^{2k}(S^{4k};\mathbb{R})=0$ なので $\sigma(S^{4k})=0$ である。
  2. $\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}$ では $H^*(\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k};\mathbb{Z})=\mathbb{Z}[\alpha]/(\alpha^{2k+1})$ で、$\alpha^{2k}$ は $H^{4k}$ の生成元である(Poincaré双対 の例「複素射影空間のコホモロジー環」)。$H^{2k}(\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k};\mathbb{R})$ は $\alpha^k$ で張られ、$Q(\alpha^k,\alpha^k)=\langle\alpha^{2k},[M]\rangle=\pm1$ である。$\langle\alpha^{2k},[M]\rangle=1$ となる向き(複素構造の向き。Chern類 の定義「複素射影空間の超平面類」)で $\sigma(\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k})=1$、逆の向きで $-1$ である。
  3. $S^2\times S^2$ では、2 つの因子の生成元を引き戻した $a,b$ が $H^2$ の基底で、$a^2=b^2=0$、$ab$ は $H^4$ の生成元である(Künneth公式 の例「球面の積」)。形式の行列は $\begin{pmatrix}0&1\\1&0\end{pmatrix}$ で、固有値は $\pm1$ なので $\sigma(S^2\times S^2)=0$ である。
  4. 複素 Grassmann 多様体 $\operatorname{Gr}(2,\mathbb{C}^4)$ の符号数は、トートロジー束の Chern 類について $\langle c_2^2,[M]\rangle=1$ となる向きで $2$ である(Grassmann多様体のコホモロジー の例「$\operatorname{Gr}(2,\mathbb{C}^4)$」)。

等方部分空間

等方部分空間と符号数

$V$ を有限次元の実ベクトル空間、$B$ を $V$ 上の非退化な対称双線形形式とし、対角化したときの正・負の係数の個数を $p,q$ とする。部分空間 $L\subset V$ が 等方的 であるとは、$B(x,y)=0$($x,y\in L$)であることとする。

  1. 等方的な $L$ について $\dim L\le\min(p,q)$ である。
  2. $\dim V=2\dim L$ となる等方的な $L$ があれば、$p=q$、すなわち $B$ の符号数は $0$ である。
  3. 逆に $p=q$ なら、$\dim V=2\dim L$ となる等方的な $L$ がある。
正定値な部分空間との交わり

$B$ を対角化する基底 $u_1,\dots,u_p,v_1,\dots,v_q$($B(u_i,u_i)=1$、$B(v_j,v_j)=-1$、ほかの組は $0$)をとる(二次形式 の定理「平方完成による対角化」で係数を正規化したもの。非退化なので係数 $0$ は現れない)。
1:$V_+:=\operatorname{span}(u_i)$ 上で $B$ は正定値である。$x\in L\cap V_+$ なら $B(x,x)=0$ なので $x=0$ である。よって $\dim L+p\le\dim V=p+q$、すなわち $\dim L\le q$ である。$V_-:=\operatorname{span}(v_j)$ で同様にして $\dim L\le p$ である。
2:1 から $p+q=2\dim L\le2\min(p,q)$ なので $p=q$ である。
3:$p=q$ なら $L:=\operatorname{span}(u_i+v_i\mid i=1,\dots,p)$ とおくと、$B(u_i+v_i,u_j+v_j)=\delta_{ij}-\delta_{ij}=0$ なので等方的で、$\dim L=p=\dim V/2$ である。$\square$

1 から、Hat02 §3.3 の演習 28(p. 260)の実対称形式の場合(非退化な形式の等方部分空間の次元は $\dim V/2$ 以下)が従う。

主定理

境界付き多様体 $W$ がコンパクトで内部が向き付けられているとき、相対基本類 $[W,\partial W]\in H_n(W,\partial W;\mathbb{Z})$ があり、その連結準同型による像 $\partial[W,\partial W]$ は $\partial W$ の基本類である(Pontryagin類 の補題「境界の基本類」)。この基本類が定める向きを $W$ から 誘導される向き という。

境界の符号数は 0(Thom)

$W$ をコンパクトな $(4k+1)$ 次元の境界付き多様体で内部が向き付けられたものとし、$M:=\partial W$ に $W$ から誘導される向きを入れる。このとき $\sigma(M)=0$ である。

内側から来る類は半分の次元の等方部分空間

係数はすべて $\mathbb{R}$ とし、$i\colon M\hookrightarrow W$ を包含、$L:=i^*H^{2k}(W)\subset H^{2k}(M)$ とおく。$D_M\colon H^{2k}(M)\to H_{2k}(M)$ を Poincaré 双対、$D_W\colon H^{2k+1}(W,M)\to H_{2k}(W)$、$D_W(\psi)=[W,M]\frown\psi$ を Lefschetz 双対とすると、どちらも同型である(Poincaré双対 の定理「閉多様体の Poincaré 双対」「Lefschetz 双対」)。
第 1 段:$L$ は等方的. $a,b\in H^{2k}(W)$ について、$[M]=\partial[W,M]$ と対の完全列での $i_*\circ\partial=0$ により
$$ Q_M(i^*a,i^*b)=\langle i^*(a\smile b),\partial[W,M]\rangle=\langle a\smile b,\,i_*\partial[W,M]\rangle=0 . $$
第 2 段:$D_W\circ\delta=i_*\circ D_M$. ここで $\delta\colon H^{2k}(M)\to H^{2k+1}(W,M)$ は対の連結準同型である。$[W,M]$ を代表する鎖 $w$ をとると $m:=\partial w$ は $M$ の鎖で $[M]$ を代表する。$x\in H^{2k}(M)$ を代表する余輪体 $\varphi$ を $W$ の余鎖 $\tilde\varphi$ に延ばすと($M$ にない単体では $0$ とおく)、$\delta\tilde\varphi$ は $M$ の鎖の上で $\delta\varphi=0$ になる相対余輪体で、$\delta x$ を代表する。キャップ積の境界公式(Poincaré双対 の補題「キャップ積の境界公式」)を $k$ を $2k$ として使うと
$$ \partial(w\frown\tilde\varphi)=m\frown\tilde\varphi-w\frown\delta\tilde\varphi $$
であり、$m\frown\tilde\varphi$ は $M$ の鎖 $m\frown\varphi$ を $W$ で見たものなので、$D_W(\delta x)=[w\frown\delta\tilde\varphi]=i_*[m\frown\varphi]=i_*D_M(x)$ である。
第 3 段:次元. 第 2 段から $\delta=D_W^{-1}\circ i_*\circ D_M$ なので $\operatorname{rank}\delta=\operatorname{rank}\bigl(i_*\colon H_{2k}(M)\to H_{2k}(W)\bigr)$ である。体係数の普遍係数定理により $H^{2k}(-)=\operatorname{Hom}(H_{2k}(-),\mathbb{R})$ は自然に同型で、$i^*$ は $i_*$ の双対写像である。$H_{2k}(M)$ は有限次元なので、双対写像の階数は元の写像の階数に等しく、$\operatorname{rank}i^*=\operatorname{rank}i_*$ である。対の完全列 $H^{2k}(W)\xrightarrow{i^*}H^{2k}(M)\xrightarrow{\delta}H^{2k+1}(W,M)$ により $\ker\delta=L$ なので
$$ \dim H^{2k}(M)=\dim\ker\delta+\operatorname{rank}\delta=\dim L+\operatorname{rank}i^*=2\dim L $$
である。第 1 段と sig-lem-isotropic の 2 により $\sigma(M)=0$ である。$\square$

MS74 Lemma 19.3(p. 224)は、この性質と非交和・直積についての性質をまとめて挙げ、証明は他の文献に譲っている。

向き付けられた同境不変性

$M_0,M_1$ を向き付けられた $4k$ 次元の閉多様体とし、sig-thm-boundary の $W$ で $\partial W=M_0\sqcup(-M_1)$(向きは $W$ から誘導されるもの)となるものがあるとする。このとき $\sigma(M_0)=\sigma(M_1)$ である。

sig-thm-boundary と sig-prop-basic により $0=\sigma(M_0\sqcup(-M_1))=\sigma(M_0)-\sigma(M_1)$ である。境界の向きの規約が文献によって境界全体で $\pm1$ だけ異なっても、$\sigma(-X)=-\sigma(X)$ なので結論は変わらない。$\square$

したがって符号数は、同境 の定義「向き付けられた同境」の同境群 $\Omega_{4k}$ から $\mathbb{Z}$ への準同型を与える。

複素射影空間は境界にならない

$k\ge1$ とする。どちらの向きの $\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}$ も、sig-thm-boundary の $W$ の境界(誘導される向きをもつもの)にならない。同じ向きの 2 つの $\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}$ の非交和もならない。

sig-ex-basic の 2 と sig-prop-basic により、それぞれの符号数は $\pm1$、$\pm2$ で $0$ でない。sig-thm-boundary から従う。$\square$

$\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}\sqcup\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}$ は、向きを忘れれば $\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}\times[0,1]$ の境界である。向きを課すと境界になる条件は真に強くなる。また $\chi(\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k})=2k+1$ は奇数なので、$\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}$ は向きを忘れても滑らかなコンパクト多様体の境界にならない(同境 の定理「境界の Euler 標数は偶数」)。

ホモトピー同値と符号数

$M,N$ を向き付けられた連結な $4k$ 次元の閉多様体、$f\colon M\to N$ をホモトピー同値とする。このとき $\deg f=\pm1$ であり、$\sigma(M)=\deg f\cdot\sigma(N)$ である。とくに $\sigma(N)\ne0$ なら、$N$ から $N$ への向きを逆にするホモトピー同値(たとえば向きを逆にする同相写像)は存在しない。

$f_*\colon H_{4k}(M;\mathbb{Z})\to H_{4k}(N;\mathbb{Z})$ は $\mathbb{Z}$ の間の同型なので、基本類 の定義「閉多様体の間の写像度」の $\deg f$ は $\pm1$ である。$f^*\colon H^{2k}(N;\mathbb{R})\to H^{2k}(M;\mathbb{R})$ は同型で、
$$ Q_M(f^*a,f^*b)=\langle f^*(a\smile b),[M]\rangle=\langle a\smile b,f_*[M]\rangle=\deg f\cdot Q_N(a,b) $$
なので、$Q_M$ は $\deg f\cdot Q_N$ と同型である。慣性法則により $\sigma(M)=\deg f\cdot\sigma(N)$ である。最後の主張は $M=N$、$\deg f=-1$ とすると $\sigma(N)=-\sigma(N)$ となることによる。$\square$

$\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k}$($k\ge1$)は符号数が $\pm1$ なので、向きを逆にする同相写像をもたない。一方 $\mathbb{C}\mathrm{P}^{2k+1}$ では、複素共役 $[z]\mapsto[\bar z]$ が向きを逆にする(アフィン座標 $\mathbb{C}^{2k+1}$ では各座標の複素共役で、それぞれが $\mathbb{C}=\mathbb{R}^2$ の向きを逆にするので、全体で $(-1)^{2k+1}=-1$ 倍になる)。

反例

外す条件反例成り立たなくなること
$W$ がコンパクトであること(sig-thm-boundary)$W=\mathbb{C}\mathrm{P}^2\times[0,1)$境界 $\mathbb{C}\mathrm{P}^2$ の符号数が $0$ であること
$\partial W$ の向きが $W$ から誘導されること(sig-thm-boundary)$W=\mathbb{C}\mathrm{P}^2\times[0,1]$ の 2 つの境界成分に同じ $\mathbb{C}\mathrm{P}^2$ の向きを入れたもの境界の符号数が $0$ であること
形式が非退化であること(sig-lem-isotropic の 2)$V=\mathbb{R}^2$、$B(x,y)=x_1y_1$、$L=\operatorname{span}(e_2)$半分の次元の等方部分空間があれば符号数が $0$ であること
反例の確かめ

各行は左の列の条件だけを外している。

確かめを開く

1 行目:$W$ は境界 $\mathbb{C}\mathrm{P}^2\times\{0\}$ をもつ境界付き多様体で、内部は向き付けられているが、コンパクトでない。境界は $\mathbb{C}\mathrm{P}^2$ と同相で、どちらの向きでも符号数は $\pm1$ である(sig-ex-basic の 2)。

2 行目:$W$ はコンパクトで内部は向き付けられているので、sig-thm-boundary により、誘導される向きでは境界の符号数は $0$ である。2 つの成分はどちらも符号数 $\pm1$ なので、誘導される向きは 2 つの成分で逆向きである。両方に同じ向きを入れると、符号数は $\pm2$ になる。

3 行目:$B$ は対称だが $B(e_2,\cdot)=0$ なので退化している。$L$ は等方的で $\dim V=2\dim L$ だが、$B$ は係数 $1,0$ に対角化され、正の係数 1 個、負の係数 0 個で符号数は $1$ である。

補足

Hirzebruch の符号数定理

$M$ が向き付けられた滑らかな $4k$ 次元閉多様体なら、$\sigma(M)$ は Pontryagin 類の多項式 $L_k(p_1,\dots,p_k)$ の基本類での値 $\langle L_k,[M]\rangle$ に等しい。ここで $L_1=\tfrac13p_1$、$L_2=\tfrac1{45}(7p_2-p_1^2)$ である(MS74 Theorem 19.4、p. 224。この記事では証明しない)。証明は、$\sigma$ と $L$ 種数がともに sig-cor-cobordism の意味で同境不変で非交和・直積を保つことと、有理係数の向き付けられた同境環が複素射影空間で生成されることを使う。$\mathbb{C}\mathrm{P}^2$ では超平面類 $h$ について $p_1=3h^2$(Pontryagin類 の定理「複素射影空間の Pontryagin 類」)、$\langle h^2,[\mathbb{C}\mathrm{P}^2]\rangle=1$ なので $\langle L_1,[\mathbb{C}\mathrm{P}^2]\rangle=1=\sigma(\mathbb{C}\mathrm{P}^2)$ となり、sig-ex-basic の 2 と一致する。

4 次元では、整係数の交叉形式の性質と多様体の滑らかな構造の関係について、Rokhlinの定理(滑らかな spin 閉 4 次元多様体の符号数は 16 の倍数)と Donaldsonの定理 がある。

関連項目

参考文献

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