非可換コホモロジー

同義語:非アーベルコホモロジーnonabelian cohomologynon-abelian cohomology

概要

非可換コホモロジー(nonabelian cohomology)とは、群 $\Gamma$ が可換とは限らない群 $A$ に作用するときの $H^0=A^\Gamma$ と、$a_{\sigma\tau}=a_\sigma\sigma(a_\tau)$ を満たすコサイクルの同値類の点付き集合 $H^1(\Gamma,A)$ である。$H^1$ は $\Gamma$ 作用つきの $A$ トーサーを分類し、$\Gamma$ 群の短完全列 $1\to A\to B\to C\to1$ から $C^\Gamma\to H^1(A)\to H^1(B)\to H^1(C)$ で終わる点付き集合の完全列が得られ、$A$ が $B$ の中心に含まれれば $H^2(\Gamma,A)$ まで延びる。Hilbert の定理 90 と合わせ二次形式や中心単純環の分類と Brauer 群の記述に使われる。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: 群コホモロジー, 群作用, 完全列, Galois拡大

群 $\Gamma$ が可換群 $M$ に作用していれば、群コホモロジー $H^n(\Gamma,M)$ がすべての $n$ で定まり、短完全列から長完全列が得られる。ところが実際に分類したい対象、たとえば体 $K$ 上の二次形式や中心単純環、群の層のトーサーは、可換でない群 $\mathrm{O}_n$、$\mathrm{PGL}_n$ に値をもつ「$1$ コサイクル」で記述される。係数が可換でないときにも $H^0$ と $H^1$ は意味をもち、$H^1$ は群ではなく点付き集合になる。これが非可換コホモロジー(nonabelian cohomology)である。
この記事では、群 $\Gamma$ が作用する群に係数をもつ $H^0$・$H^1$ を定義し、$H^1$ がトーサーの同型類を分類することを示す。主定理は二つある。一つは、群の短完全列 $1\to A\to B\to C\to 1$ から点付き集合の完全列 $1\to A^\Gamma\to B^\Gamma\to C^\Gamma\to H^1(\Gamma,A)\to H^1(\Gamma,B)\to H^1(\Gamma,C)$ が得られること、もう一つは、$A$ が $B$ の中心に含まれるときこの列が可換群の $H^2(\Gamma,A)$ まで延びることである。応用として、Hilbert の定理 90 と組み合わせて二次形式の分類と中心単純環の Brauer 群への写像を導く。群の層の同じ形の完全列は節「群の層の場合」で引用し、この記事では証明しない。

定義

以下、$\Gamma$ を群とする。群 $A$ と、$\Gamma$ の $A$ への左作用 $(\sigma,a)\mapsto\sigma(a)$ で、各 $\sigma$ が群の自己同型 $\sigma(ab)=\sigma(a)\sigma(b)$ を与えるものの組を $\Gamma$ 群という。$\Gamma$ 群の間の $\Gamma$ 準同型とは、作用と可換な群準同型である。$A$ が可換なら $\Gamma$ 群は 群コホモロジー の記事の定義「$G$ 加群」と同じものであり、そのときは演算を積で書く。

非可換係数の0次と1次のコホモロジー

$A$ を $\Gamma$ 群とする。

  1. $H^0(\Gamma,A):=A^\Gamma=\{a\in A\mid \sigma(a)=a\ (\sigma\in\Gamma)\}$ とおく。これは $A$ の部分群である。
  2. 写像 $a\colon\Gamma\to A$、$\sigma\mapsto a_\sigma$ が
    $$ a_{\sigma\tau}=a_\sigma\,\sigma(a_\tau)\qquad(\sigma,\tau\in\Gamma) $$
    を満たすとき、$1$ コサイクルという。その全体を $Z^1(\Gamma,A)$ と書く。
  3. $a,a'\in Z^1(\Gamma,A)$ がコホモロガス(同値)であるとは、ある $b\in A$ により
    $$ a'_\sigma=b^{-1}\,a_\sigma\,\sigma(b)\qquad(\sigma\in\Gamma) $$
    となることをいう。同値類の集合を $H^1(\Gamma,A)$ と書き、自明なコサイクル $\sigma\mapsto1$ の類を基点とする点付き集合とみなす。

$a$ が $1$ コサイクルなら $a'_\sigma:=b^{-1}a_\sigma\sigma(b)$ もそうである。実際 $a'_\sigma\,\sigma(a'_\tau)=b^{-1}a_\sigma\sigma(b)\,\sigma(b)^{-1}\sigma(a_\tau)\,\sigma\tau(b)=b^{-1}a_{\sigma\tau}\,\sigma\tau(b)=a'_{\sigma\tau}$ である。$b$ を $b^{-1}$、$bb'$ に取り替えれば対称律・推移律も分かるので、コホモロガスは同値関係である。$\sigma=\tau=1$ とおくと $a_1=a_1a_1$ より $a_1=1$ である。基点の類は $b^{-1}\sigma(b)$ の形のコサイクル(コバウンダリ)の全体である。これは Galoisコホモロジー の定義「非可換な $H^1$」・Hilbertの定理90 の定義「1コサイクルとコバウンダリ」と同じ規約で、GS06 Definition 2.3.2(p. 25)の定義である。$A$ が可換なら、加法で書いた $a_{\sigma\tau}=a_\sigma+\sigma a_\tau$ は交叉準同型の条件であり、コバウンダリは主交叉準同型だから、$H^1(\Gamma,A)$ は 群コホモロジー の命題「低い次数のコホモロジー」の群 $H^1$ と一致する。
$\Gamma$ 準同型 $f\colon A\to B$ は $Z^1(\Gamma,A)\to Z^1(\Gamma,B)$、$a\mapsto f\circ a$ を与え、コホモロガスな組をコホモロガスな組に写す($b$ を $f(b)$ に替える)。よって点付き集合の写像 $f_*\colon H^1(\Gamma,A)\to H^1(\Gamma,B)$ が定まり、$H^0$・$H^1$ は $\Gamma$ 群の圏から(点付き)集合の圏への関手になる。

点付き集合の完全列

点付き集合 $(X,x_0)$ から $(Y,y_0)$ への基点を保つ写像 $f$ の核を $f^{-1}(y_0)$ とする。点付き集合と基点を保つ写像の列 $X\xrightarrow{f}Y\xrightarrow{g}Z$ が $Y$ で完全であるとは、$f(X)=g^{-1}(z_0)$ となることをいう。

群準同型と違い、点付き集合の写像は核が自明でも単射とは限らない(下の反例の 2 行目)。そこで主定理では、どの元どうしが同じ像をもつかも記述する。
$\Gamma$ が射有限群で $A$ が離散群、作用が連続のときは、$1$ コサイクルを連続写像に限って同じ定義をする。体 $K$ の絶対 Galois 群に対するものが非可換な Galoisコホモロジー であり、以下の命題と定理はこの場合にも成り立つ(連続なコサイクルは開正規部分群の剰余類の上で定数で、持ち上げも剰余類ごとに選べば証明で作るコサイクルは連続になる)。

トーサーによる解釈

Γトーサー

$A$ を $\Gamma$ 群とする。$\Gamma$ 作用つきの $A$ トーサーとは、空でない集合 $P$ に、右からの $A$ の作用 $(p,a)\mapsto pa$ で単純推移的なもの(任意の $p,p'$ に対し $p'=pa$ となる $a$ がただ 1 つ)と、左からの $\Gamma$ の作用とが与えられ、
$$ \sigma(pa)=\sigma(p)\,\sigma(a)\qquad(\sigma\in\Gamma,\ p\in P,\ a\in A) $$
を満たすものをいう。同型は二つの作用と可換な全単射である。

H1とトーサーの対応

$\Gamma$ 作用つきの $A$ トーサー $P$ に、$p\in P$ を 1 つ選んで $\sigma(p)=p\,a_\sigma$ で定まる写像 $\sigma\mapsto a_\sigma$ を対応させると、$\Gamma$ 作用つき $A$ トーサーの同型類の集合から $H^1(\Gamma,A)$ への全単射が得られる。この全単射は自明なトーサー($A$ 自身に右からの積と元の作用)を基点に写し、$P$ が $\Gamma$ で固定される点をもつことと、その類が基点であることは同値である。

コサイクルを書き下す

要点:基点 $p$ の取り替えがコホモロガスへの取り替えに当たる。

詳細

$\sigma(p)\in P$ なので $a_\sigma$ はただ 1 つ定まる。$\sigma\tau(p)=\sigma(p\,a_\tau)=\sigma(p)\,\sigma(a_\tau)=p\,a_\sigma\sigma(a_\tau)$ だから $a_{\sigma\tau}=a_\sigma\sigma(a_\tau)$ で、$a$ は $1$ コサイクルである。$p$ を $pb$ に替えると $\sigma(pb)=p\,a_\sigma\sigma(b)=(pb)\,b^{-1}a_\sigma\sigma(b)$ なので、得られるコサイクルはコホモロガスである。同型 $\varphi\colon P\to P'$ があれば $p':=\varphi(p)$ について $\sigma(p')=\varphi(\sigma(p))=\varphi(p)a_\sigma$ だから同じコサイクルが得られる。よって写像は well-defined である。

逆に $1$ コサイクル $a$ から、集合 $A$ に右からの積と、ねじった作用 $\sigma*x:=a_\sigma\,\sigma(x)$ を考える。$\sigma*(\tau*x)=a_\sigma\sigma(a_\tau)\,\sigma\tau(x)=a_{\sigma\tau}\,\sigma\tau(x)=(\sigma\tau)*x$ で $1*x=x$ だから左作用であり、$\sigma*(xb)=(\sigma*x)\,\sigma(b)$ なのでトーサーになる。この構成を ${}_aA$ と書く。${}_aA$ で $p=1$ を選ぶと $\sigma*1=a_\sigma=1\cdot a_\sigma$ なので元のコサイクルが戻る。トーサー $P$ と $p\in P$ から作った $a$ について、$x\mapsto px$ は ${}_aA\to P$ の同型である($\sigma(px)=p\,a_\sigma\sigma(x)$)。$a'$ が $a$ とコホモロガスで $a'_\sigma=b^{-1}a_\sigma\sigma(b)$ なら、$x\mapsto bx$ は ${}_{a'}A\to{}_aA$ の同型である($b\,(a'_\sigma\sigma(x))=a_\sigma\sigma(b)\sigma(x)=a_\sigma\sigma(bx)$)。以上で二つの写像は互いに逆である。最後に、$\Gamma$ で固定される $p$ を選べば $a_\sigma=1$ であり、逆に類が基点なら $a_\sigma=b^{-1}\sigma(b)$ と書け、$pb^{-1}$ が固定点になる($\sigma(pb^{-1})=p\,a_\sigma\sigma(b)^{-1}=pb^{-1}$)。$\square$

これは トーサー の定理「トーサーとコサイクルの対応」の群版である。ねじった作用 ${}_aA$ は GS06 Construction 2.3.6(pp. 26–27)の特別な場合で、作用そのものはコサイクルの取り方で変わり、同型類だけが類で決まる(同書 Remark 2.3.7)。

主定理 1:短完全列と点付き集合の完全列

$\Gamma$ 群の列 $1\to A\xrightarrow{i}B\xrightarrow{\pi}C\to1$ が短完全列であるとは、群の列として完全で、$i$・$\pi$ が $\Gamma$ 準同型であることをいう。以下 $A$ を $B$ の $\Gamma$ で安定な正規部分群とみなし、$C=B/A$ とする。
$c\in C^\Gamma$ をとり、$\pi(b)=c$ となる $b\in B$ を選ぶ。$\pi(b^{-1}\sigma(b))=c^{-1}\sigma(c)=1$ だから $b^{-1}\sigma(b)\in A$ であり、$\sigma\mapsto b^{-1}\sigma(b)$ は($B$ の中ではコバウンダリなので)$1$ コサイクルの式を満たす。そこで
$$ \delta(c):=\bigl[\sigma\mapsto b^{-1}\sigma(b)\bigr]\in H^1(\Gamma,A) $$
とおく。さらに $[a]\in H^1(\Gamma,A)$ と $c\in C^\Gamma$ に対し、$\pi(b)=c$ となる $b$ を選んで
$$ [a]\cdot c:=\bigl[\sigma\mapsto b^{-1}a_\sigma\,\sigma(b)\bigr] $$
とおく。$\pi(b^{-1}a_\sigma\sigma(b))=c^{-1}\sigma(c)=1$ なので右辺の値は $A$ に入り、上と同じ計算で $1$ コサイクルである。$\delta(c)=[1]\cdot c$ である。

非可換コホモロジーの完全列

$1\to A\to B\to C\to1$ を $\Gamma$ 群の短完全列とする。

  1. $\delta\colon C^\Gamma\to H^1(\Gamma,A)$ と $[a]\cdot c$ は代表元と持ち上げ $b$ の選び方によらず定まり、$[a]\cdot c$ は群 $C^\Gamma$ の $H^1(\Gamma,A)$ への右作用である。
  2. 点付き集合の列
    $$ 1\to A^\Gamma\to B^\Gamma\to C^\Gamma\xrightarrow{\ \delta\ }H^1(\Gamma,A)\to H^1(\Gamma,B)\to H^1(\Gamma,C) $$
    は各項で完全である。
  3. $\xi,\xi'\in H^1(\Gamma,A)$ が $H^1(\Gamma,B)$ で同じ像をもつことは、ある $c\in C^\Gamma$ により $\xi'=\xi\cdot c$ となることと同値である。

2 は GS06 Proposition 2.7.1(p. 40)の主張である。同書では計算の一部が読者に委ねられているので、ここでは 1・3 を含めて全部を確かめる。

コサイクルを持ち上げて比べる

1. 持ち上げを $b$ から $be$($e\in A$)に替えると $(be)^{-1}a_\sigma\sigma(be)=e^{-1}\bigl(b^{-1}a_\sigma\sigma(b)\bigr)\sigma(e)$ で、$A$ の中でコホモロガスである。代表元を $a'_\sigma=e^{-1}a_\sigma\sigma(e)$($e\in A$)に替えると
$$ b^{-1}a'_\sigma\sigma(b)=(b^{-1}e^{-1}b)\bigl(b^{-1}a_\sigma\sigma(b)\bigr)\sigma(b^{-1}eb) $$
であり、$A$ は正規なので $e':=b^{-1}eb\in A$ で、これも $A$ の中でコホモロガスである。よって $[a]\cdot c$ は well-defined で、$\delta(c)=[1]\cdot c$ も同様である。$c,c'\in C^\Gamma$ の持ち上げ $b,b'$ について $bb'$ は $cc'$ の持ち上げで、$(bb')^{-1}a_\sigma\sigma(bb')=b'^{-1}\bigl(b^{-1}a_\sigma\sigma(b)\bigr)\sigma(b')$ だから $[a]\cdot(cc')=([a]\cdot c)\cdot c'$、また $[a]\cdot1=[a]$ である。
3. $\xi=[a]$、$\xi'=[a']$ とする。$\xi'=\xi\cdot c$ なら、持ち上げ $b$ について $a'$ は $b^{-1}a_\sigma\sigma(b)$ と $A$ の中でコホモロガスなので、$B$ の中で $a$ とコホモロガスである。逆に、ある $b\in B$ で $a'_\sigma=b^{-1}a_\sigma\sigma(b)$ が成り立つとする。$c:=\pi(b)$ とおくと、$a_\sigma,a'_\sigma\in A$ より $1=\pi(a'_\sigma)=c^{-1}\sigma(c)$、すなわち $c\in C^\Gamma$ であり、定義から $\xi'=\xi\cdot c$ である。
2. $A^\Gamma$ での完全性は $A\to B$ の単射性から、$B^\Gamma$ での完全性は $\ker(B\to C)\cap B^\Gamma=A\cap B^\Gamma=A^\Gamma$ から従う。
$C^\Gamma$ での完全性。$c$ が $b\in B^\Gamma$ の像なら $b$ を持ち上げに選べて $b^{-1}\sigma(b)=1$、すなわち $\delta(c)$ は基点である。逆に $\delta(c)$ が基点なら、ある $e\in A$ で $b^{-1}\sigma(b)=e^{-1}\sigma(e)$ が成り立つ。これは $\sigma(be^{-1})=be^{-1}$ を意味し、$be^{-1}\in B^\Gamma$ は $c$ に写る。
$H^1(\Gamma,A)$ での完全性。3 を $\xi=[1]$ に当てると、$H^1(\Gamma,B)$ で基点に写る元は $[1]\cdot c=\delta(c)$ の形の元に限る。
$H^1(\Gamma,B)$ での完全性。$A$ に値をもつコサイクルの像は $C$ で自明なので、合成は基点に写る。逆に $b\in Z^1(\Gamma,B)$ の $C$ での像 $\pi\circ b$ が基点の類に入り、$\pi(b_\sigma)=e^{-1}\sigma(e)$($e\in C$)とする。$\pi(f)=e$ となる $f\in B$ をとり $b'_\sigma:=f\,b_\sigma\,\sigma(f)^{-1}$ とおくと、$b'$ は $b$ と $B$ の中でコホモロガスで($f^{-1}$ を使う)、$\pi(b'_\sigma)=e\,e^{-1}\sigma(e)\,\sigma(e)^{-1}=1$ である。よって $b'$ は $A$ に値をもつコサイクルで、$[b]$ は $H^1(\Gamma,A)$ の元の像である。$\square$

中心に含まれる場合のファイバー

$A$ が $B$ の中心に含まれるとする。このとき $H^1(\Gamma,A)$ はコサイクルの各点ごとの積で可換群になり、$\xi\cdot c=\xi\,\delta(c)$ が成り立つ。したがって $H^1(\Gamma,A)\to H^1(\Gamma,B)$ のファイバーは部分群 $\delta(C^\Gamma)$ の剰余類であり、この写像は核が自明なら単射である。

要点:中心の元は持ち上げと可換である。

詳細

$A$ は可換なので、$1$ コサイクルの各点ごとの積は $1$ コサイクルで、コホモロガスな組の積はコホモロガスである。よって $H^1(\Gamma,A)$ は可換群である(群コホモロジー の群 $H^1$ を積で書いたもの)。$c\in C^\Gamma$ の持ち上げ $b$ について、$a_\sigma$ は中心の元なので $b^{-1}a_\sigma\sigma(b)=a_\sigma\cdot b^{-1}\sigma(b)$ であり、$\xi\cdot c=\xi\,\delta(c)$ である。$\delta$ が準同型であることは $(bb')^{-1}\sigma(bb')=b'^{-1}\bigl(b^{-1}\sigma(b)\bigr)\sigma(b')=b^{-1}\sigma(b)\cdot b'^{-1}\sigma(b')$(中心性)から従うので、$\delta(C^\Gamma)$ は部分群である。thm-nac-exact の 3 により、$\xi$ と同じ像をもつ元は $\xi\,\delta(c)$ の形の元全体である。核が自明なら $\delta(C^\Gamma)$ は単位元だけなので、ファイバーは 1 点である。$\square$

$A$ が中心に含まれないと、核が自明でも単射とは限らない(下の反例の 2 行目)。

主定理 2:中心拡大と 2 次コホモロジー

$A$ が可換な $\Gamma$ 群のとき、群コホモロジー の命題「低い次数のコホモロジー」の 4 を積で書くと、写像 $(\sigma,\tau)\mapsto a_{\sigma,\tau}\in A$ が $2$ コサイクルであるとは
$$ \sigma(a_{\tau,\rho})\,a_{\sigma,\tau\rho}=a_{\sigma\tau,\rho}\,a_{\sigma,\tau}\qquad(\sigma,\tau,\rho\in\Gamma) $$
が成り立つことであり、$2$ コバウンダリとは $e\colon\Gamma\to A$ により $(\sigma,\tau)\mapsto e_\sigma\,\sigma(e_\tau)\,e_{\sigma\tau}^{-1}$ と書けるものである。$H^2(\Gamma,A)$ は $2$ コサイクルの群を $2$ コバウンダリの部分群で割った可換群である。
以下、$1\to A\to B\to C\to1$ を $\Gamma$ 群の短完全列とし、$A$ は $B$ の中心に含まれるとする(中心拡大)。$c\in Z^1(\Gamma,C)$ に対し、各 $\sigma$ について $\pi(b_\sigma)=c_\sigma$ となる $b_\sigma\in B$ を選ぶ。$c$ のコサイクル条件から $\pi\bigl(b_\sigma\sigma(b_\tau)b_{\sigma\tau}^{-1}\bigr)=c_\sigma\sigma(c_\tau)c_{\sigma\tau}^{-1}=1$ なので
$$ a_{\sigma,\tau}:=b_\sigma\,\sigma(b_\tau)\,b_{\sigma\tau}^{-1}\in A $$
である。

中心拡大の連結写像

$A$ が $B$ の中心に含まれる短完全列 $1\to A\to B\to C\to1$ について、次が成り立つ。

  1. $(\sigma,\tau)\mapsto a_{\sigma,\tau}$ は $2$ コサイクルであり、その類は持ち上げ $b_\sigma$ の選び方にも、$c$ のコホモロジー類の代表元の選び方にもよらない。これにより点付き集合の写像 $\Delta\colon H^1(\Gamma,C)\to H^2(\Gamma,A)$ が定まる。
  2. thm-nac-exact の完全列は
    $$ \cdots\to H^1(\Gamma,B)\to H^1(\Gamma,C)\xrightarrow{\ \Delta\ }H^2(\Gamma,A) $$
    へ延び、$H^1(\Gamma,C)$ で完全である。すなわち $\Delta([c])=0$ となるのは $[c]$ が $H^1(\Gamma,B)$ の元の像であるときに限る。

これは GS06 Proposition 4.4.1(p. 96)の主張である。同書では $2$ コサイクルであることの確認が読者に委ねられているので、以下ではそれを含めて証明する。

二通りの括り方を比べる

$2$ コサイクルであること。$x:=b_\sigma\,\sigma(b_\tau)\,\sigma\tau(b_\rho)$ を二通りに計算する。前の二つを括ると $b_\sigma\sigma(b_\tau)=a_{\sigma,\tau}b_{\sigma\tau}$ なので
$$ x=a_{\sigma,\tau}\,b_{\sigma\tau}\,(\sigma\tau)(b_\rho)=a_{\sigma,\tau}\,a_{\sigma\tau,\rho}\,b_{\sigma\tau\rho} $$
である。後ろの二つを括ると $\sigma(b_\tau)\,\sigma\tau(b_\rho)=\sigma\bigl(b_\tau\tau(b_\rho)\bigr)=\sigma(a_{\tau,\rho})\,\sigma(b_{\tau\rho})$ で、$\sigma(a_{\tau,\rho})\in A$ は中心の元だから
$$ x=b_\sigma\,\sigma(a_{\tau,\rho})\,\sigma(b_{\tau\rho})=\sigma(a_{\tau,\rho})\,b_\sigma\sigma(b_{\tau\rho})=\sigma(a_{\tau,\rho})\,a_{\sigma,\tau\rho}\,b_{\sigma\tau\rho} $$
である。比べて $a_{\sigma,\tau}a_{\sigma\tau,\rho}=\sigma(a_{\tau,\rho})a_{\sigma,\tau\rho}$、$A$ は可換なのでこれが $2$ コサイクル条件である。
持ち上げによらないこと。別の持ち上げは $b'_\sigma=e_\sigma b_\sigma$($e_\sigma\in A$)の形で、中心性により
$$ b'_\sigma\,\sigma(b'_\tau)\,b'^{-1}_{\sigma\tau}=e_\sigma\,\sigma(e_\tau)\,e_{\sigma\tau}^{-1}\cdot a_{\sigma,\tau} $$
だから、$a$ は $2$ コバウンダリの分だけ変わる。
代表元によらないこと。$c'_\sigma=g^{-1}c_\sigma\sigma(g)$($g\in C$)とし、$\pi(f)=g$ となる $f\in B$ をとる。$b'_\sigma:=f^{-1}b_\sigma\sigma(f)$ は $c'_\sigma$ の持ち上げで、
$$ b'_\sigma\,\sigma(b'_\tau)\,b'^{-1}_{\sigma\tau}=f^{-1}b_\sigma\sigma(f)\,\sigma(f)^{-1}\sigma(b_\tau)\,\sigma\tau(f)\,\sigma\tau(f)^{-1}b_{\sigma\tau}^{-1}f=f^{-1}a_{\sigma,\tau}f=a_{\sigma,\tau} $$
である。
完全性。$[c]$ が $b\in Z^1(\Gamma,B)$ の像なら、$b_\sigma$ 自身を持ち上げに選べて $a_{\sigma,\tau}=1$ である。逆に $\Delta([c])=0$ で $a_{\sigma,\tau}=e_\sigma\sigma(e_\tau)e_{\sigma\tau}^{-1}$ とする。持ち上げを $b'_\sigma:=e_\sigma^{-1}b_\sigma$ に替えると、上の計算により $b'_\sigma\sigma(b'_\tau)b'^{-1}_{\sigma\tau}=1$、すなわち $b'$ は $B$ に値をもつ $1$ コサイクルで、その像は $c$ である。$\square$

中心でない正規部分群 $A$ については、$H^2$ への写像はこの形では定まらず、$A$ をコサイクルでねじった群を使う別の扱いが必要になる(GS06 Remark 4.4.2 の 1、p. 96。この記事では扱わない)。また $H^1(\Gamma,C)\to H^2(\Gamma,A)$ は一般に群準同型ではない($H^1(\Gamma,C)$ が群でないため)。

応用

Hilbert の定理 90 と二次形式

Hilbertの定理90 の定理「一般線形群のコホモロジーの消滅(一般形)」により、有限次 Galois 拡大 $L/K$、$\Gamma=\operatorname{Gal}(L/K)$ について $H^1(\Gamma,\mathrm{GL}_n(L))=1$ である。これと thm-nac-exact を組み合わせると、可換でない群に値をもつ $H^1$ が具体的な対象を分類する。
$K$ を標数 $2$ でない体、$S\in M_n(K)$ を可逆な対称行列とし、$S$ に付随する二次形式を $q_S(x)={}^txSx$ とする。$\mathrm{O}(S)(L):=\{h\in\mathrm{GL}_n(L)\mid {}^thSh=S\}$ は $\Gamma$ が成分ごとに作用する $\Gamma$ 群である。可逆な対称行列 $S'\in M_n(K)$ で、ある $g\in\mathrm{GL}_n(L)$ により $S'={}^tgSg$ となるもの($L$ 上で $S$ と同値な形式)を考え、$S'$ と $S''$ が $K$ 上同値($S''={}^tkS'k$、$k\in\mathrm{GL}_n(K)$)なものを同一視した集合を $Q_L(S)$ とする。

二次形式の分類

$S'={}^tgSg$ に $\sigma\mapsto g\,\sigma(g)^{-1}$ の類を対応させる写像は、$S$ の類を基点に写す全単射
$$ Q_L(S)\xrightarrow{\ \sim\ }H^1\bigl(\Gamma,\mathrm{O}(S)(L)\bigr) $$
である。

Hilbert の定理で行列を戻す

要点:全射性で Hilbert の定理 90 を使う。

詳細

$\sigma(S')=S'$ より ${}^t\sigma(g)S\sigma(g)=S'$ なので、$h_\sigma:=g\sigma(g)^{-1}$ について ${}^th_\sigma Sh_\sigma={}^t\sigma(g)^{-1}\,{}^tgSg\,\sigma(g)^{-1}=S$、すなわち $h_\sigma\in\mathrm{O}(S)(L)$ である。$h_\sigma\sigma(h_\tau)=g\sigma(g)^{-1}\sigma(g)\sigma\tau(g)^{-1}=h_{\sigma\tau}$ でコサイクルである。$g$ の別の選び方は ${}^tg'Sg'=S'$ から $u:=g'g^{-1}\in\mathrm{O}(S)(L)$、$g'=ug$ で、$g'\sigma(g')^{-1}=u\,h_\sigma\,\sigma(u)^{-1}$ はコホモロガスである($u^{-1}$ を使う)。$S''={}^tkS'k$($k\in\mathrm{GL}_n(K)$)なら $gk$ を選べて $gk\,\sigma(gk)^{-1}=h_\sigma$ なので、写像は $Q_L(S)$ 上 well-defined で、$S$ 自身($g=1$)は基点に写る。

単射性:$S'={}^tg'Sg'$、$S''={}^tg''Sg''$ のコサイクルがコホモロガスで $g''\sigma(g'')^{-1}=u^{-1}g'\sigma(g')^{-1}\sigma(u)$($u\in\mathrm{O}(S)(L)$)とする。整理すると $k:=g'^{-1}ug''$ は $\sigma(k)=k$ を満たすので、成分が $L^\Gamma=K$ に入り $k\in\mathrm{GL}_n(K)$ である。${}^tkS'k={}^tg''\,{}^tu\,{}^tg'^{-1}\,{}^tg'Sg'\,g'^{-1}ug''={}^tg''\,{}^tuSu\,g''={}^tg''Sg''=S''$ である。

全射性:$h\in Z^1(\Gamma,\mathrm{O}(S)(L))$ は $\mathrm{GL}_n(L)$ のコサイクルでもあるので、Hilbert の定理 90 によりある $b\in\mathrm{GL}_n(L)$ で $h_\sigma=b^{-1}\sigma(b)$ と書ける。$g:=b^{-1}$ とおくと $h_\sigma=g\sigma(g)^{-1}$ である。$S':={}^tgSg$ とおくと、${}^th_\sigma Sh_\sigma=S$ を書き直して ${}^tgSg={}^t\sigma(g)S\sigma(g)=\sigma(S')$ なので $S'\in M_n(K)$ であり、対称で可逆である。$S'$ の類は $h$ の類に写る。$\square$

これは GS06 Example 2.3.5(p. 26)が、同書 Theorem 2.3.3(p. 26、テンソルをもつベクトル空間のねじれ形式と $H^1$ の対応)の特別な場合として述べているものである。同じ型の議論で、$L$ 上で $M_n(L)$ と同型になる $K$ 上の中心単純環の同型類は $H^1(\Gamma,\mathrm{PGL}_n(L))$ と一対一に対応する(GS06 Theorem 2.4.3、p. 30。この記事では証明しない)。

中心単純環と Brauer 群

$\Gamma$ 群の中心拡大 $1\to L^\times\to\mathrm{GL}_n(L)\to\mathrm{PGL}_n(L)\to1$($L^\times$ はスカラー行列)に thm-nac-central を当てると、完全列
$$ H^1(\Gamma,\mathrm{GL}_n(L))\to H^1(\Gamma,\mathrm{PGL}_n(L))\xrightarrow{\ \Delta\ }H^2(\Gamma,L^\times) $$
が得られる。左端は Hilbert の定理 90 により $1$ なので、$\Delta$ の核は基点だけである。すなわち、$L$ で分裂する次数 $n$ の中心単純環が $H^2(\Gamma,L^\times)$ の $0$ に写るのは、それが行列環 $M_n(K)$ のときに限る。$n$ を動かして合わせた写像が群の同型を与え、$\mathrm{Br}(L/K)\cong H^2(\Gamma,L^\times)$ となることは GS06 Theorem 4.4.5(p. 98)・Theorem 4.4.7(p. 99)にある(この記事では証明しない。Brauer群)。スキーム $X$ の上でも、群の層の中心拡大 $1\to\mathbb{G}_m\to\mathrm{GL}_r\to\mathrm{PGL}_r\to1$ から同じ形の余境界が得られ、Azumaya代数 の定理「Brauer群のコホモロジーへの埋め込み」と コホモロジー的Brauer群 の議論に使われる。

群の層の場合

位相空間や景の上の群の層 $G$ については、Čechコホモロジー の定義「非可換な係数の1次Čechコホモロジー」の $\check H^1(X,G)$ が $G$ トーサーの同型類と一致する(トーサー の定理「トーサーとコサイクルの対応」)。群の層の短完全列からも thm-nac-exact・thm-nac-central と同じ形の点付き集合の完全列が得られる(トーサー の注意「非可換な1次コホモロジー」。この記事では証明しない)。局所自由層 の節「遷移関数と非可換コホモロジーによる分類」の、階数 $r$ の局所自由層と $\mathrm{GL}_r$ に値をもつ $H^1$ の対応はその典型例である。

例

自明な作用

$\Gamma$ が $A$ に自明に作用するとき、$1$ コサイクルは群準同型 $\Gamma\to A$ であり、コホモロガスは $A$ の元による共役である。したがって $H^1(\Gamma,A)=\operatorname{Hom}(\Gamma,A)/A$(共役類の集合)である。たとえば $\Gamma=\mathbb{Z}/2$、$A=\mathfrak{S}_3$ なら、準同型は自明なものと、生成元を 3 つの互換のどれかに写すものの 4 個で、互換どうしは共役なので $H^1$ は 2 元からなる。

位数 4 の巡回群の中心拡大

$\Gamma=\mathbb{Z}/2=\{1,s\}$ が自明に作用する中心拡大 $1\to A\to\mathbb{Z}/4\to\mathbb{Z}/2\to1$($A=\{0,2\}$)で、恒等写像 $c\colon\Gamma\to\mathbb{Z}/2$ をとる(加法で書く)。持ち上げ $b_1=0$、$b_s=1$ から得る $2$ コサイクルは 群コホモロジー の例「位数 4 の巡回群と $H^2(\mathbb{Z}/2,\mathbb{Z}/2)$」の $f$ と同じで、$2$ コバウンダリでない。よって $\Delta([c])\ne0$ であり、thm-nac-central から $c$ は $\mathbb{Z}/4$ への準同型に持ち上がらない。実際 $\mathbb{Z}/2\to\mathbb{Z}/4$ の準同型の像は $\{0,2\}$ に入る。

反例

可換な係数の長完全列では当たり前の性質のうち、係数の可換性や短完全列の仮定を外すと成り立たなくなるものを挙げる。各行は 1 つの条件だけを外す。

外す条件反例成り立たなくなること
係数 $A$ の可換性$\Gamma=\mathbb{Z}/2$ が $\mathfrak{S}_3$ に自明に作用コサイクルの各点ごとの積がコサイクルになること($H^1$ の群構造)
部分群 $A$ が $B$ の中心に含まれること$\Gamma=\mathbb{Z}/3$ が自明に作用する $1\to\mathfrak{A}_3\to\mathfrak{S}_3\to\mathbb{Z}/2\to1$核が自明な $H^1(\Gamma,A)\to H^1(\Gamma,B)$ の単射性(cor-nac-central-fiber)
$B\to C$ の全射性$\Gamma$ が自明に作用する $1\to1\to\mathbb{Z}/2\to\mathbb{Z}/4$(包含)$C^\Gamma$ での完全性
反例の確かめ

要点:各行で、性質を破る具体的な元を示す。

各行の確認を開く

1 行目。ex-nac-trivial-action のとおりコサイクルは準同型 $\mathbb{Z}/2\to\mathfrak{S}_3$ である。$s\mapsto(1\,2)$ と $s\mapsto(2\,3)$ の各点ごとの積は $s\mapsto(1\,2)(2\,3)$ で、これは位数 $3$ の元なので、$a_{s}a_{s}=a_{s^2}=a_1=1$ を満たさず、準同型ではない。

2 行目。$\mathfrak{A}_3=\{1,\rho,\rho^2\}$($\rho=(1\,2\,3)$)は $\mathfrak{S}_3$ の正規部分群だが中心には含まれない。作用が自明なので $H^1(\Gamma,\mathfrak{A}_3)=\operatorname{Hom}(\mathbb{Z}/3,\mathfrak{A}_3)$ は 3 元 $1,\chi,\chi'$(生成元 $\gamma$ を $1,\rho,\rho^2$ に写す)からなる($\mathfrak{A}_3$ は可換なので共役で動かない)。$H^1(\Gamma,\mathfrak{S}_3)=\operatorname{Hom}(\mathbb{Z}/3,\mathfrak{S}_3)/\text{共役}$ では、$(1\,2)\rho(1\,2)=\rho^2$ なので $\chi$ と $\chi'$ は同じ類に写り、自明な準同型と共役な非自明な準同型はないので核は基点だけである。したがって核は自明だが単射でない。これは thm-nac-exact の 3 で $c\in C^\Gamma=\mathbb{Z}/2$ の生成元が $\chi$ と $\chi'$ を入れ替える作用に当たる。

3 行目。$H^1(\Gamma,1)$ は 1 点なので、もし thm-nac-exact の形の完全列があれば $C^\Gamma$ での完全性から $B^\Gamma\to C^\Gamma$ は全射でなければならない。しかし作用が自明なので $B^\Gamma=\mathbb{Z}/2$、$C^\Gamma=\mathbb{Z}/4$ で、包含は全射でない。持ち上げのない元 $1\in\mathbb{Z}/4$ には $\delta$ も定義できない。

関連項目

参考文献

[1]
Philippe Gille, Tamás Szamuely, Central Simple Algebras and Galois Cohomology, 初版, Cambridge University Press, Cambridge Studies in Advanced Mathematics 101, 2006, Definition 2.3.2(p. 25)、Theorem 2.3.3・Example 2.3.5(p. 26)、Construction 2.3.6・Remark 2.3.7(pp. 26–27)、Theorem 2.4.3(p. 30)、Proposition 2.7.1(p. 40)、Proposition 4.4.1・Remark 4.4.2(p. 96)、Theorem 4.4.5(p. 98)、Theorem 4.4.7(p. 99)

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