Casorati–Weierstrassの定理(Casorati–Weierstrass theorem)とは、穴あき円板の上の正則関数 $f$ が中心 $a$ に真性特異点をもつなら、$a$ のどの穴あき近傍の上でも $f$ の値の集合が複素平面で稠密である、という定理である。値を避ける円板があれば $1/(f-w)$ が有界になり、Riemann の拡張定理から $a$ が除去可能特異点か極になることで証明される。逆に、すべての穴あき近傍で値が稠密なら $a$ は真性特異点であり、多項式でない整関数は無限遠で同じ性質をもつ。帰結として、単射な正則関数は真性特異点をもたず、単射な整関数は 1 次関数に限る。
前提知識: Riemannの拡張定理, 極(複素解析), Laurent展開
正則関数が孤立特異点 $a$ をもつとき、$a$ は除去可能特異点($a$ の近くで有界)、極($a$ に近づくと絶対値が無限大に発散する)、真性特異点(そのどちらでもない)のどれかである。Casorati–Weierstrassの定理(Casorati–Weierstrass theorem)は、真性特異点のまわりの関数の振る舞いを述べる:$a$ が真性特異点なら、$a$ のどんなに小さな穴あき近傍の上でも、関数の値の集合は複素平面 $\mathbb{C}$ で稠密である。
除去可能特異点や極のまわりでは、関数は $a$ に近づくとき 1 つの値(極なら $\infty$)に近づく。真性特異点ではそれがまったく起こらず、どの複素数 $w$ についても、$a$ に収束する点列で値が $w$ に収束するものがある。逆にこの性質は真性特異点を特徴づけるので、定理は「真性特異点=値が稠密に散らばる特異点」という言い換えを与える。
孤立特異点の分類そのもの(3 種のちょうど 1 つにあたること、極の因数分解)と、分類の中で示される稠密性の証明は Riemannの拡張定理 の定理「孤立特異点の分類」にある。この記事は真性特異点の側を主にする:定理の証明と逆、無限遠での形(多項式でない整関数)、典型的な例、整関数との合成、単射な関数は真性特異点をもたないこと、その帰結として単射な整関数が 1 次関数に限ることを示す。値が稠密であることを「高々 1 つを除くすべての値をとる」まで強めたのが Picardの小定理 の定理「Picard の大定理」である。
$a\in\mathbb{C}$、$0< R\le\infty$ について、$A(a;0,R):=\{z\in\mathbb{C}\mid0<|z-a|< R\}$ を穴あき円板と書く($R=\infty$ なら $\mathbb{C}\setminus\{a\}$)。$f$ が $A(a;0,R)$ の上で正則なとき、$a$ を $f$ の孤立特異点という。極(複素解析) の定義「孤立特異点と極」に従い、$a$ は次のちょうど 1 つにあたる。
$f$ を穴あき円板 $A(a;0,R)$ の上の正則関数とし、$a$ を $f$ の真性特異点とする。このとき、すべての $0< r\le R$ について、$f(A(a;0,r))$ は $\mathbb{C}$ で稠密である。
ある $0< r\le R$ について $f(A(a;0,r))$ が稠密でないとする。すると $w\in\mathbb{C}$ と $\varepsilon>0$ で、開円板 $B(w,\varepsilon)$ が $f(A(a;0,r))$ と交わらないものがある。すなわち $z\in A(a;0,r)$ なら $|f(z)-w|\ge\varepsilon$ である。
$g(z):=1/(f(z)-w)$ は $A(a;0,r)$ の上で正則で、$|g|\le1/\varepsilon$ である。Riemannの拡張定理 の定理「Riemann の拡張定理」により、$g$ は $B(a,r)$ の上の正則関数 $\tilde g$ に延びる。$\tilde g$ は $A(a;0,r)$ の上で $0$ にならない。
1.$\tilde g(a)\ne0$ の場合:$\tilde g$ は連続なので、$a$ のある近傍で $|\tilde g|\ge|\tilde g(a)|/2>0$ である。そこで $f=w+1/\tilde g$ は有界であり、$a$ は $f$ の除去可能特異点である。
2.$\tilde g(a)=0$ の場合:$z\to a$ のとき $|f(z)-w|=1/|\tilde g(z)|\to\infty$ なので $|f(z)|\to\infty$ であり、$a$ は $f$ の極である。
どちらも $a$ が真性特異点であることに反する。$\square$
証明の核は、値を避ける円板 $B(w,\varepsilon)$ があれば、$1/(f-w)$ が有界になって Riemannの拡張定理 が使える、という一点である。$z\mapsto1/(z-w)$ は避けられた円板を無限遠のまわりに移す Möbius 変換で、有界性はその像が無限遠を避けることにあたる。
稠密性は真性特異点を特徴づける。
$f$ を $A(a;0,R)$ の上の正則関数とする。次は同値である。
1 ⇒ 2 は thm-cw-main である。
2 ⇒ 3:$w\in\mathbb{C}$ とする。各 $n$ について $r_n:=\min(R,1/n)$ とおくと、$f(A(a;0,r_n))$ は稠密なので、$z_n\in A(a;0,r_n)$ で $|f(z_n)-w|<1/n$ となるものがある。$|z_n-a|< 1/n$ なので $z_n\to a$、$f(z_n)\to w$ である。$w=\infty$ の場合は、稠密な集合 $f(A(a;0,r_n))$ が有界でないことから、$|f(z_n)|>n$ となる $z_n\in A(a;0,r_n)$ をとればよい。
3 ⇒ 1:$a$ が除去可能特異点なら、$F$ を延長として $z\to a$ のとき $f(z)\to F(a)$ なので、$|f(z_n)|\to\infty$ となる点列 $z_n\to a$ はない。$a$ が極なら $|f(z)|\to\infty$ なので、$f(z_n)\to0$ となる点列 $z_n\to a$ はない。どちらも 3 に反するので、$a$ は真性特異点である。$\square$
2 の「すべての $r$」を「ある $r$」に弱めると、2 ⇒ 1 は成り立たない(下の反例の表)。稠密性は $a$ のまわりの局所的な性質として述べる必要がある。
3 は、Riemann球面 の点としての値の極限の集合($a$ での $f$ の集積値の集合)が $\hat{\mathbb{C}}$ 全体であることを述べている。除去可能特異点ではそれは 1 点 $F(a)$、極では 1 点 $\infty$ である。
$f$ が $\{z\mid|z|>R\}$ の上で正則なとき、$g(w):=f(1/w)$ は $A(0;0,1/R)$ の上で正則であり、$0$ が $g$ の真性特異点であるとき $\infty$ を $f$ の真性特異点という(極(複素解析) の定義「無限遠点の極」と同じ流儀)。整関数 の命題「無限遠の特異点による分類」により、整関数 $f$ について $\infty$ が真性特異点であることと、$f$ が多項式でないことは同値である。
$f$ を多項式でない整関数とする。このとき次が成り立つ。
$g(w):=f(1/w)$ は $A(0;0,\infty)$ の上で正則で、整関数 の命題「無限遠の特異点による分類」の 3 により $0$ は $g$ の真性特異点である。$z\mapsto1/z$ は $\{|z|>R\}$ を $A(0;0,1/R)$ の上へ写すので、$f(\{|z|>R\})=g(A(0;0,1/R))$ であり、thm-cw-main から 1 が従う。2 は thm-cw-characterization の 3 を $g$ に当て、$z_n:=1/w_n$ とおけばよい。$\square$
$e^z$ は多項式でない整関数である。正の実軸に沿って $|z|\to\infty$ なら $e^z\to\infty$、負の実軸に沿えば $e^z\to0$、虚軸の上では $|e^{iy}|=1$ で値は単位円周を回り続ける。$w\ne0$ について $\log w$ の値を 1 つ選ぶと、$z_k:=\log w+2\pi ik$ は $e^{z_k}=w$、$|z_k|\to\infty$ を満たす。値 $0$ は一度もとらないが、$z_n:=-n$ で $e^{z_n}\to0$ となり、cor-cw-entire の 2 と合う。
$f(z)=e^{1/z}$ の $0$ での Laurent 展開は $\sum_{n\ge0}z^{-n}/n!$ で、負の冪が無限個あるので $0$ は真性特異点である。正の実軸に沿って $z\to0$ なら $f(z)\to\infty$、負の実軸に沿えば $f(z)\to0$、虚軸の上では $|f(iy)|=|e^{-i/y}|=1$ である。$w\ne0$ なら、$\log w$ の値を 1 つ選んで $z_k:=1/(\log w+2\pi ik)$($\log w+2\pi ik\ne0$ となる $k\in\mathbb{Z}$)とおくと $f(z_k)=w$、$z_k\to0$ なので、$0$ のどの穴あき近傍でも $f$ は値 $w$ を無限回とる(Picardの小定理 の例「指数関数の真性特異点」)。値 $0$ は一度もとらない。thm-cw-main の結論を「すべての値をとる」に強めることはできず、除外できる値が高々 1 つであることが Picardの小定理 の定理「Picard の大定理」である。
$f(z)=e^{-1/z^2}$ も $0$ に真性特異点をもつ(Laurent 展開 $\sum_{n\ge0}(-1)^nz^{-2n}/n!$)。実軸の上では $f(x)=e^{-1/x^2}\to0$ であり、実数値関数としては $0$ での値を $0$ と定めると $C^\infty$ 級になる。ところが虚軸の上では $-1/(iy)^2=1/y^2$ なので $f(iy)=e^{1/y^2}\to\infty$ であり、直線 $z=te^{i\pi/4}$($t\in\mathbb{R}$)の上では $-1/z^2=i/t^2$ なので $|f|=1$ である。実軸の上でのよい振る舞いは、複素平面での振る舞いについて何も保証しない。
$f(z)=\sin(1/z)$ は $0$ に真性特異点をもつ(Laurent 展開 $\sum_{n\ge0}(-1)^nz^{-2n-1}/(2n+1)!$)。$c\in\mathbb{C}$ について、$\sin w=c$ は $t=e^{iw}$ の 2 次方程式 $t^2-2ict-1=0$ と同値で、2 つの解の積は $-1$ なので解 $t$ は $0$ でなく、$e^{iw}=t$ となる $w$ がある。$w+2\pi k$($k\in\mathbb{Z}$)も解なので、$z_k:=1/(w+2\pi k)$($w+2\pi k\ne0$)は $f(z_k)=c$、$z_k\to0$ を満たす。$f$ は $0$ のどの穴あき近傍でもすべての複素数の値を無限回とり、除外値はない。
$f$ を $A(a;0,R)$ の上の正則関数、$a$ を $f$ の真性特異点とし、$g$ を定数でない整関数とする。このとき $a$ は $g\circ f$ の真性特異点である。
$0< r\le R$ とし、$S:=f(A(a;0,r))$ とおく。thm-cw-main により $S$ の閉包 $\overline S$ は $\mathbb{C}$ である。$g$ は連続なので $g(\overline S)\subset\overline{g(S)}$、すなわち $g(\mathbb{C})\subset\overline{g(S)}$ である。Liouvilleの定理(複素解析) の命題「値を避ける整関数」により、定数でない整関数の像 $g(\mathbb{C})$ は稠密なので、$\overline{g(S)}\supset\overline{g(\mathbb{C})}=\mathbb{C}$ である。$g(S)=(g\circ f)(A(a;0,r))$ なので、$g\circ f$ はすべての $r$ について thm-cw-characterization の 2 を満たし、$a$ は $g\circ f$ の真性特異点である。$\square$
たとえば $f$ が $a$ に真性特異点をもてば、$f^2$、$e^{f}$、$\sin f$ も $a$ に真性特異点をもつ。極については事情が違う:$f$ が $a$ に極をもつとき、$g$ が次数 $d\ge1$ の多項式なら $g\circ f$ も極をもつが($|g(w)|\to\infty$($|w|\to\infty$)による)、$g$ が多項式でなければ $g\circ f$ は真性特異点をもつ($1/z$ と $e^z$ から $e^{1/z}$ ができる)。後者は、$1/f$ を $a$ に正則に延ばして 開写像定理(複素解析) を当てると、各 $r$ について $f(A(a;0,r))$ がある $\{w\mid|w|>M\}$ を含むことが分かり、その像 $g(\{|w|>M\})$ が cor-cw-entire の 1 により稠密になることから従う。
$f$ を $A(a;0,R)$ の上の単射な正則関数とする。このとき $a$ は $f$ の除去可能特異点であるか、位数 $1$ の極である。
1.真性特異点でないこと。 $a$ が真性特異点だとする。$0< r< R$ を実数にとり、$R'$ を $r< R'\le R$ の実数とすると、円環 $V:=\{z\mid r<|z-a|< R'\}$ は空でない連結な開集合で、$f$ は $V$ の上で単射なので定数でない。開写像定理(複素解析) の定理「正則写像の開写像定理」により $f(V)$ は空でない開集合である。一方 thm-cw-main により $f(A(a;0,r))$ は稠密なので $f(V)$ と交わり、$f(z_1)=f(z_2)$ となる $z_1\in A(a;0,r)$、$z_2\in V$ がある。$z_1\ne z_2$ なので単射性に反する。
2.極なら位数は $1$ であること。 $a$ が位数 $m$ の極だとし、極(複素解析) の命題「極の位数の存在と一意性」により $B(a,\delta)$ の上の正則関数 $h$ で $h(a)\ne0$、$f=h/(z-a)^m$ となるものをとる。$\delta$ を小さくして $B(a,\delta)$ の上で $h\ne0$ としてよい。$\varphi:=(z-a)^m/h$ は $B(a,\delta)$ の上で正則で、$A(a;0,\delta)$ の上で $\varphi=1/f$ は $0$ にならず、$\varphi(a)=0$ である。$1/f$ は $A(a;0,\delta)$ の上で単射なので、$\varphi$ は $B(a,\delta)$ の上で単射である。開写像定理(複素解析) の系「単射な正則写像の逆写像」により $\varphi'(a)\ne0$ である。$m\ge2$ なら $\varphi'(a)=0$ となるので、$m=1$ である。$\square$
単射な整関数は、$\alpha\ne0$、$\beta\in\mathbb{C}$ による 1 次関数 $f(z)=\alpha z+\beta$ に限る。したがって、$\mathbb{C}$ からそれ自身への双正則写像の全体は $\{z\mapsto\alpha z+\beta\mid\alpha\in\mathbb{C}\setminus\{0\},\ \beta\in\mathbb{C}\}$ である。
$f$ を単射な整関数とする。$g(w):=f(1/w)$ は $A(0;0,\infty)$ の上で単射な正則関数なので、prop-cw-injective により $0$ は $g$ の除去可能特異点か位数 $1$ の極である。整関数 の命題「無限遠の特異点による分類」の 1 により、前者なら $f$ は定数で、単射性に反する。後者なら同じ命題の 2 により $f$ は次数 $1$ の多項式 $\alpha z+\beta$($\alpha\ne0$)である。逆に $\alpha\ne0$ なら $z\mapsto\alpha z+\beta$ は正則な逆写像 $z\mapsto(z-\beta)/\alpha$ をもつ。$\square$
後半の主張は 双正則写像 の定理「平面の自己同型群」と同じで、そこでは $f(z)$ が無限遠で多項式程度にしか増大しないことを示して多項式に帰着させている。上の証明は、無限遠が真性特異点でないことを thm-cw-main から直接に引き出す。単位円板の自己同型が $e^{i\theta}(z-b)/(1-\bar bz)$($|b|<1$)の形の豊富な族である(双正則写像 の定理「単位円板の自己同型群」)のと対照的に、$\mathbb{C}$ には 1 次関数しか残らない。
| 外す条件 | 反例 | 成り立たなくなること |
|---|---|---|
| $a$ が真性特異点(thm-cw-main) | $A(0;0,1)$ 上の $f(z)=1/z$(極) | 像 $\{\lvert w\rvert>1\}$ は稠密でない |
| $a$ が孤立特異点(thm-cw-main) | $U:=B(0,1)\setminus(-1,0]$ 上の $f(z)=\sin(\operatorname{Log}z)$($\operatorname{Log}$ は主値) | $z\to0$ で収束も発散もしないが、$\lvert f\rvert\le\cosh\pi$ で像は稠密でない |
| $f$ が正則(thm-cw-main) | $A(0;0,1)$ 上の $f(z)=e^{i/\lvert z\rvert}$($C^\infty$ 級) | $z\to0$ で極限をもたないが、像は単位円周で稠密でない |
| すべての $r$ で稠密(thm-cw-characterization の 2 を「ある $r$」に弱める) | $A(0;0,\infty)$ 上の $f(z)=1/z$ | 像 $\mathbb{C}\setminus\{0\}$ は稠密だが、$0$ は極 |
| $f$ が単射(prop-cw-injective) | $A(0;0,1)$ 上の $f(z)=e^{1/z}$ | $0$ は真性特異点 |
| 定義域が $\mathbb{C}$ 全体(cor-cw-entire-injective) | $A(0;0,\infty)$ 上の $f(z)=1/z$ | 単射な正則関数だが 1 次関数でない |
1・4・6 行目は直接分かる。2・3・5 行目を確かめる。
2 行目:$0\notin U$ で、$0$ のどの穴あき近傍も $U$ に含まれないので、$0$ は $f$ の孤立特異点ではない。$z=re^{i\theta}$($-\pi<\theta<\pi$)なら $\operatorname{Log}z=\log r+i\theta$ で、$\sin(s+it)=\sin s\cosh t+i\cos s\sinh t$ から $|\sin(s+it)|^2=\sin^2s+\sinh^2t\le\cosh^2t$ なので $|f|\le\cosh\pi$ である。正の実軸の上では $f(x)=\sin(\log x)$ が $x\to0$ で $-1$ と $1$ の間を振動するので、$z\to0$ のとき $f(z)$ は収束せず、$\infty$ にも発散しない。
3 行目:$z\mapsto1/|z|$ は $A(0;0,1)$ の上で $C^\infty$ 級なので $f$ も $C^\infty$ 級で、$|f|=1$ である。$z=x>0$ で $x=1/(2\pi k)$ なら $f=1$、$x=1/((2k+1)\pi)$ なら $f=-1$ なので、$z\to0$ で極限をもたない。$\partial|z|/\partial\bar z=z/(2|z|)$ から $\partial f/\partial\bar z=-\frac{i}{2}\,f\,z/|z|^3\ne0$ なので、$f$ は正則でない。
5 行目:ex-cw-exp-inverse で真性特異点であることを見た。$z_1:=1/(2+2\pi i)$、$z_2:=1/2$ をとると $1/z_1=2+2\pi i$、$1/z_2=2$ なので $e^{1/z_1}=e^{1/z_2}$ で、$|z_1|<1$、$z_1\ne z_2$ だから $f$ は単射でない。
thm-cw-main の主張と、$1/(f-w)$ に Riemannの拡張定理 を当てる証明は Leb26c Theorem 5.2.7(p. 129)にある。BMPS25 Theorem 9.1.9(p. 142)は同じ定理を、$1/(f-w)$ の有界性から $(f-w)/(z-a)$ が極をもつことを導く形で証明している。thm-cw-characterization の逆向き、prop-cw-composition、prop-cw-injective、cor-cw-entire-injective の証明は、thm-cw-main と既存の記事の定理から組み立てたものである。
$n\ge2$ 変数の正則関数には孤立特異点がない:$\mathbb{C}^n$ の点の穴あき近傍の上の正則関数は、Hartogsの拡張定理 によりその点まで正則に延びる。このため真性特異点の現象は 1 変数に特有のものである。
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