Clarksonの不等式

同義語:Clarkson不等式クラークソンの不等式Clarkson's inequalitiesClarkson's inequality

概要

Clarksonの不等式(Clarkson's inequalities)とは、σ-有限な測度空間上の実数値の $L^p$ 空間で、$2\le p<\infty$ なら $\|\frac{f+g}2\|_p^p+\|\frac{f-g}2\|_p^p\le\frac{\|f\|_p^p+\|g\|_p^p}2$、$1<p\le2$ なら共役指数 $p'$ を使って $\|\frac{f+g}2\|_p^{p'}+\|\frac{f-g}2\|_p^{p'}\le(\frac{\|f\|_p^p+\|g\|_p^p}2)^{p'-1}$ が成り立つという 2 つの不等式で、$p=2$ ではどちらも平行四辺形の等式になる。これにより $1<p<\infty$ の $L^p$ は一様凸であり、Milman–Pettis の定理から反射的である。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: Lp空間, Hölderの不等式, 凸関数

何を述べる不等式か

Hilbert 空間では、平行四辺形の等式
$$ \Bigl\|\frac{f+g}2\Bigr\|^2+\Bigl\|\frac{f-g}2\Bigr\|^2=\frac{\|f\|^2+\|g\|^2}2 $$
が成り立つ。$L^2$ ではこれは各点の等式 $\bigl(\frac{a+b}2\bigr)^2+\bigl(\frac{a-b}2\bigr)^2=\frac{a^2+b^2}2$ を積分したものである。$p\ne2$ の $L^p$ ではノルムが内積から来ないので等式は成り立たないが、片側の不等式なら残る。それが Clarkson の不等式(Clarkson's inequalities)である。$p\ge2$ では指数 $p$ のままの形(第一不等式)が、$1< p\le2$ では左辺の指数を共役指数 $p'$ に替えた形(第二不等式)が成り立つ。
この 2 つの不等式は、「単位球の 2 点が離れていれば、その中点は球面から一定の距離だけ内側にある」ことを数量的に述べている。つまり $1< p<\infty$ の $L^p$ が 一様凸Banach空間 であることを直接示す。一様凸性から反射性が従うので(Milman–Pettis の定理)、Clarkson の不等式は $L^p$ の反射性(Lp空間の反射性)と双対の記述(Lp空間の双対)の出発点にもなる。

記号

以下、$(X,\mathcal F,\mu)$ を σ-有限な測度空間とし、関数はすべて実数値とする。$L^p=L^p(\mu)$ とそのノルム $\|\cdot\|_p$ は Lp空間 の記事の定義「$L^p$ 空間」のとおりである。$1< p<\infty$ について、共役指数を
$$ p'=\frac p{p-1}\qquad\Bigl(\frac1p+\frac1{p'}=1\Bigr) $$
と書く。次の関係をよく使う。
$$ (p-1)(p'-1)=1,\qquad p'(p-1)=p,\qquad \frac{p'}p=p'-1=\frac1{p-1}. $$
$1< p\le2$ なら $p'\ge2$ であり、$p\ge2$ なら $1< p'\le2$ である。

実数についての不等式

2 つの不等式の土台は、実数についての次の不等式である。指数を $r$ と書き、$L^p$ の指数 $p$ とは区別する。

実数についての Clarkson の不等式

$2\le r<\infty$ とし、$r'=\frac r{r-1}$ とする。実数 $a,b$ について
$$ |a+b|^r+|a-b|^r\le2\bigl(|a|^{r'}+|b|^{r'}\bigr)^{r-1}\le2^{r-1}\bigl(|a|^r+|b|^r\bigr) $$
が成り立つ。

右側の不等式:$A=|a|^{r'}$、$B=|b|^{r'}$ とおく。$r-1\ge1$ なので $t\mapsto t^{r-1}$ は $[0,\infty)$ で凸であり、$\bigl(\frac{A+B}2\bigr)^{r-1}\le\frac{A^{r-1}+B^{r-1}}2$ である。両辺に $2^{r-1}\cdot2$ を掛けると $2(A+B)^{r-1}\le2^{r-1}(A^{r-1}+B^{r-1})$ であり、$r'(r-1)=r$ から $A^{r-1}=|a|^r$、$B^{r-1}=|b|^r$ である。
左側の不等式:両辺は $a$ と $b$ の入れ替えと $b\mapsto-b$ で変わらないので、$|a|\ge|b|$ としてよい。$a=0$ なら $b=0$ で両辺は $0$ である。$a\ne0$ のとき $s=|b|/|a|\in[0,1]$ とおくと、$\{|a+b|,|a-b|\}=\{|a|(1+s),|a|(1-s)\}$ なので、両辺を $|a|^r$ で割れば
$$ (1+s)^r+(1-s)^r\le2\bigl(1+s^{r'}\bigr)^{r-1} $$
を示せばよい(以下、この不等式を「$s$ の不等式」と呼ぶ)。$s=0$ では両辺が $2$、$s=1$ では両辺が $2^r$ で等号が成り立つ。
$0< s<1$ とする。$(0,1)$ 上の関数
$$ F(x)=\bigl(1+x^{1/r}\bigr)^r+\bigl(1-x^{1/r}\bigr)^r $$
を考える。微分すると $\frac d{dx}(1\pm x^{1/r})^r=\pm(1\pm x^{1/r})^{r-1}x^{\frac1r-1}=\pm\bigl(x^{-1/r}\pm1\bigr)^{r-1}$ なので、$u=x^{-1/r}>1$ とおくと
$$ F'(x)=(u+1)^{r-1}-(u-1)^{r-1} $$
である。右辺を $u$ の関数とみると、その導関数 $(r-1)\bigl[(u+1)^{r-2}-(u-1)^{r-2}\bigr]$ は $r\ge2$ なので $0$ 以上である。$x$ が増えると $u$ は減るから、$F'$ は $(0,1)$ で単調非増加であり、$F$ は凹である。したがって $x,y\in(0,1)$ について
$$ F(x)\le F(y)+(x-y)F'(y) $$
が成り立つ(平均値の定理で $F(x)-F(y)=(x-y)F'(\xi)$ と書き、$\xi$ が $x,y$ の間にあることと $F'$ の単調性を使う)。
ここで $t=s^{r'}\in(0,1)$、$x=s^r$、$y=t^r$ とおく。$\frac r{r'}=r-1$ なので $x=t^{r-1}$ であり、$x-y=t^{r-1}(1-t)$ となる。$y^{-1/r}=t^{-1}$ だから
$$ F'(y)=\bigl(t^{-1}+1\bigr)^{r-1}-\bigl(t^{-1}-1\bigr)^{r-1}=t^{1-r}\bigl[(1+t)^{r-1}-(1-t)^{r-1}\bigr] $$
であり、
$$ F(y)+(x-y)F'(y)=(1+t)^r+(1-t)^r+(1-t)\bigl[(1+t)^{r-1}-(1-t)^{r-1}\bigr]=(1+t)^{r-1}\bigl[(1+t)+(1-t)\bigr]=2(1+t)^{r-1} $$
となる。$F(x)=F(s^r)=(1+s)^r+(1-s)^r$、$t=s^{r'}$ なので、これは $s$ の不等式である。$\square$

$r=2$ では $r'=2$ で、3 辺はすべて $2(a^2+b^2)$ に等しい。左側の不等式は、関数 $F$ の接線の値がちょうど右辺になるように接点 $y$ を選んだところが要点である。

Clarkson の第一不等式

Clarksonの第一不等式

$2\le p<\infty$ とする。$f,g\in L^p$ について
$$ \Bigl\|\frac{f+g}2\Bigr\|_p^p+\Bigl\|\frac{f-g}2\Bigr\|_p^p\le\frac{\|f\|_p^p+\|g\|_p^p}2 $$
が成り立つ。

lem-clk-numeric を $r=p$ として、両端を結んだ不等式を各点 $x$ で $a=f(x)$、$b=g(x)$ に使うと
$$ |f+g|^p+|f-g|^p\le2^{p-1}\bigl(|f|^p+|g|^p\bigr) $$
である。$f\pm g\in L^p$ なので両辺は可積分であり、積分すると $\|f+g\|_p^p+\|f-g\|_p^p\le2^{p-1}(\|f\|_p^p+\|g\|_p^p)$ を得る。両辺を $2^p$ で割ればよい。$\square$

第一不等式だけなら、一様凸Banach空間 の記事の命題「$p\ge2$ の $L^p$ 空間」の証明のように、凸関数 $t\mapsto t^{p/2}$ の優加法性から直接示すこともできる。ここでは第二不等式と同じ補題から導いた。

逆向きの Minkowski の不等式

第二不等式は、補題を指数 $p'$ で使ったうえで、指数 $p-1\in(0,1]$ の「ノルムもどき」の性質を使って積分する。指数が $1$ より小さいと、Minkowski の不等式(Lp空間 の記事の定理「Minkowskiの不等式」)は非負関数について向きが逆になる。

逆向きの Minkowski の不等式

$0<\theta\le1$ とし、$F,G$ を $X$ 上の非負可測関数とする。$N(H)=\bigl(\int H^\theta\,d\mu\bigr)^{1/\theta}\in[0,\infty]$ とおくと
$$ N(F)+N(G)\le N(F+G) $$
が成り立つ。

$N$ は単調である($0\le H_1\le H_2$ なら $N(H_1)\le N(H_2)$)。$N(F)=0$ なら $N(G)\le N(F+G)$ から、$N(G)=0$ でも同様に、結論が従う。$N(F)$ か $N(G)$ が $\infty$ なら $N(F+G)=\infty$ である。
そこで $0< a=N(F)<\infty$、$0< b=N(G)<\infty$ とし、$\lambda=\frac a{a+b}\in(0,1)$、$\varphi=F/a$、$\psi=G/b$ とおく。$\int\varphi^\theta=\int\psi^\theta=1$ であり、$\frac{F+G}{a+b}=\lambda\varphi+(1-\lambda)\psi$ である。$t\mapsto t^\theta$ は $[0,\infty)$ で凹なので、各点で
$$ \Bigl(\frac{F+G}{a+b}\Bigr)^\theta\ge\lambda\varphi^\theta+(1-\lambda)\psi^\theta $$
が成り立つ($\varphi,\psi$ が有限の点で。$\int\varphi^\theta<\infty$ からそれ以外の点は零集合をなす)。積分すると $\int\bigl(\frac{F+G}{a+b}\bigr)^\theta\ge1$、すなわち $N(F+G)\ge a+b$ である。$\square$

$\theta=1$ では $N$ は積分そのもので、等号が成り立つ。$0<\theta<1$ では $N$ は一般に三角不等式を満たさない(ノルム空間 の記事の例「反例:$p=1/2$ の「ノルム」」)。

Clarkson の第二不等式

Clarksonの第二不等式

$1< p\le2$ とする。$f,g\in L^p$ について
$$ \Bigl\|\frac{f+g}2\Bigr\|_p^{p'}+\Bigl\|\frac{f-g}2\Bigr\|_p^{p'}\le\Bigl(\frac{\|f\|_p^p+\|g\|_p^p}2\Bigr)^{p'-1} $$
が成り立つ。

$p'\ge2$ であり、$p'$ の共役指数は $p$ である。lem-clk-numeric の左側の不等式を $r=p'$ として各点で使うと
$$ |f+g|^{p'}+|f-g|^{p'}\le2\bigl(|f|^p+|g|^p\bigr)^{p'-1} $$
が各点で成り立つ。$\theta=p-1\in(0,1]$ として lem-clk-reverse-minkowski の $N$ を考える。$p'\theta=p$、$\frac1\theta=\frac{p'}p$ なので
$$ N\bigl(|f+g|^{p'}\bigr)=\Bigl(\int|f+g|^p\Bigr)^{p'/p}=\|f+g\|_p^{p'},\qquad N\bigl(|f-g|^{p'}\bigr)=\|f-g\|_p^{p'} $$
である。一方 $(p'-1)\theta=1$ なので、各点の不等式と $N$ の単調性から
$$ N\bigl(|f+g|^{p'}+|f-g|^{p'}\bigr)\le N\Bigl(2\bigl(|f|^p+|g|^p\bigr)^{p'-1}\Bigr)=2\Bigl(\int\bigl(|f|^p+|g|^p\bigr)\Bigr)^{1/\theta}=2\bigl(\|f\|_p^p+\|g\|_p^p\bigr)^{p'-1} $$
である。lem-clk-reverse-minkowski により左辺は $\|f+g\|_p^{p'}+\|f-g\|_p^{p'}$ 以上なので
$$ \|f+g\|_p^{p'}+\|f-g\|_p^{p'}\le2\bigl(\|f\|_p^p+\|g\|_p^p\bigr)^{p'-1} $$
を得る。両辺を $2^{p'}$ で割り、$2^{1-p'}=\bigl(\frac12\bigr)^{p'-1}$ を使えば結論になる。$\square$

右辺の指数 $p'-1$ は $\frac1{p-1}$ とも書ける。$p=2$ では 2 つの不等式は同じもので、どちらも平行四辺形の等式に一致する。
$p>2$ で第二不等式の形を、$1< p<2$ で第一不等式の形を使うことはできない。次の例がそれを示す。

2 点の空間での比較

$X=\{1,2\}$ に数え上げ測度を入れ、$L^p$ の元を数の組 $(x_1,x_2)$ で表す。

  • $f=(1,0)$、$g=(0,1)$ とすると $\frac{f\pm g}2=(\frac12,\pm\frac12)$ なので、第一不等式の左辺は $2\cdot2\cdot2^{-p}=2^{2-p}$、右辺は $1$ である。$1< p<2$ では左辺が右辺より大きく、第一不等式の形は成り立たない。
  • $f=(1,1)$、$g=(1,-1)$ とすると $\frac{f+g}2=(1,0)$、$\frac{f-g}2=(0,1)$ なので、第二不等式の左辺は $2$、右辺は $\bigl(\frac{2+2}2\bigr)^{p'-1}=2^{p'-1}$ である。$p>2$ なら $p'<2$ なので右辺は $2$ より小さく、第二不等式の形は成り立たない。
    逆に、$p\ge2$ での第一不等式は 2 つ目の組で、$1< p\le2$ での第二不等式は 1 つ目の組で等号になる(1 つ目の組では左辺 $2\cdot2^{-p'}\cdot2^{p'/p}=2^{1-p'+p'-1}=1$、右辺 $1$)。

この例の 2 つの組は、互いに $(f,g)\mapsto\bigl(\frac{f+g}2,\frac{f-g}2\bigr)$ で移り合う(1 つ目の組を移すと 2 つ目の組の $\frac12$ 倍になる)。

$L^p$ の一様凸性

Banach 空間が一様凸であるとは、任意の $\varepsilon>0$ に対して $\delta>0$ があり、$\|f\|\le1$、$\|g\|\le1$、$\|f-g\|>\varepsilon$ なら $\bigl\|\frac{f+g}2\bigr\|<1-\delta$ となることである(一様凸Banach空間 の記事の定義「一様凸Banach空間」)。

$L^p$ の一様凸性

$1< p<\infty$ とし、$m=\max(p,p')$ とおく。$0<\varepsilon<2$ について
$$ \delta(\varepsilon)=1-\Bigl(1-\Bigl(\frac\varepsilon2\Bigr)^m\Bigr)^{1/m}>0 $$
とすると、$\|f\|_p\le1$、$\|g\|_p\le1$、$\|f-g\|_p>\varepsilon$ を満たす $f,g\in L^p$ について $\bigl\|\frac{f+g}2\bigr\|_p<1-\delta(\varepsilon)$ が成り立つ。したがって $L^p$ は一様凸 Banach 空間である。

$p\ge2$ なら $m=p$ であり、thm-clk-first から $\bigl\|\frac{f+g}2\bigr\|_p^p\le1-\bigl\|\frac{f-g}2\bigr\|_p^p<1-\bigl(\frac\varepsilon2\bigr)^p$ である。$1< p\le2$ なら $m=p'$ であり、thm-clk-second から $\bigl\|\frac{f+g}2\bigr\|_p^{p'}\le1-\bigl\|\frac{f-g}2\bigr\|_p^{p'}<1-\bigl(\frac\varepsilon2\bigr)^{p'}$ である。どちらも $\frac1m$ 乗すれば結論になる。$\varepsilon\ge2$ では $\|f-g\|_p\le2$ から条件を満たす組がないので、一様凸性の条件は $0<\varepsilon<2$ で確かめれば足りる。$L^p$ の完備性は Lp空間 の記事の定理「$L^p$ 空間の完備性(Riesz–Fischer)」である。$\square$

$p\ge2$ の場合は 一様凸Banach空間 の記事の命題「$p\ge2$ の $L^p$ 空間」と同じ結論である。$1< p<2$ の場合が、第二不等式を必要とする部分である。$\delta(\varepsilon)$ は $\varepsilon\to0$ で $\frac1m\bigl(\frac\varepsilon2\bigr)^m$ 程度に小さくなり、$p$ が $1$ や $\infty$ に近づくと $m\to\infty$ なので、同じ $\varepsilon$ に対する $\delta$ は小さくなる。
一様凸性から Milman–Pettis の定理(一様凸Banach空間 の記事の定理「Milman–Pettisの定理」)により、$1< p<\infty$ の $L^p$ は反射的である。詳しくは Lp空間の反射性 で扱う。

端点で成り立たなくなること

外す条件反例成り立たなくなること
$p\ge2$(第一不等式を $1< p<2$ で使う)2 点の数え上げ測度で $f=(1,0)$、$g=(0,1)$第一不等式
$p\le2$(第二不等式を $p>2$ で使う)2 点の数え上げ測度で $f=(1,1)$、$g=(1,-1)$第二不等式
$p>1$($p=1$ にする)2 点の数え上げ測度で $f=(1,0)$、$g=(0,1)$一様凸性
$p<\infty$($p=\infty$ にする)2 点の数え上げ測度で $f=(1,1)$、$g=(1,-1)$一様凸性

1・2 行目は ex-clk-two-points で確かめた。3 行目:$L^1$ で $\|f\|_1=\|g\|_1=1$、$\|f-g\|_1=2$ だが $\bigl\|\frac{f+g}2\bigr\|_1=1$ なので、どの $\varepsilon<2$ に対しても $\delta>0$ はとれない。4 行目:$L^\infty$ で $\|f\|_\infty=\|g\|_\infty=1$、$\|f-g\|_\infty=2$ だが $\bigl\|\frac{f+g}2\bigr\|_\infty=1$ である。どちらも単位球面が線分を含む(一様凸Banach空間 の記事の例「一様凸でない空間」)。$p=1$ と $p=\infty$ では、$L^p$ は一般に反射的でもない(Lp空間の反射性)。

補足

文献

第一不等式は Bre11 Theorem 4.10 の証明の Step 1(pp. 95–96)にあり、そこでは $\alpha^p+\beta^p\le(\alpha^2+\beta^2)^{p/2}$ と $t\mapsto t^{p/2}$ の凸性から示されている。第二不等式とそれによる $1< p\le2$ の一様凸性は同書 Remark 3(p. 97)に述べられ、証明は Problem 20(pp. 461–462)に問題として与えられている。Problem 20 の A は lem-clk-numeric の 2 つの不等式と、関数 $F$ の凹性と接線の不等式を誘導する。C は第二不等式の証明として、双対性による方法と、A の不等式を Exercise 4.11(pp. 120–121。指数が $1$ より小さいときの逆向きの Minkowski の不等式)と組み合わせる方法の 2 つを挙げている。この記事の証明は後者の方法を、この記事の記号で書き直したものである。

関連項目

参考文献

[1]
Haim Brezis, Functional Analysis, Sobolev Spaces and Partial Differential Equations, Springer, 2011, Theorem 4.10 の証明の Step 1・Step 2(pp. 95–96、第一不等式と $2\le p<\infty$ の一様凸性)、Remark 3(p. 97、第二不等式と $1<p\le2$ の一様凸性)、Exercise 4.11(pp. 120–121、指数が $1$ より小さいときの逆向きの Minkowski の不等式)、Problem 20(pp. 461–462、実数についての不等式と第二不等式の証明の誘導)

Mathpediaは寄付と、参考文献の書籍リンク(Amazonアソシエイト)の紹介料で運営されています。 支援について / 寄付する