Gaussの円問題(Gauss circle problem)とは、原点を中心とする半径 $r$ の円の内部と周の上にある格子点の個数 $N(r)$ が、円の面積 $\pi r^2$ にどのくらい近いかを問う問題である。格子点ごとに 1 辺 $1$ の正方形を置いて 2 つの円で挟むと、$r\ge\frac{\sqrt2}{2}$ のとき $\pi\left(r-\frac{\sqrt2}{2}\right)^2\le N(r)\le\pi\left(r+\frac{\sqrt2}{2}\right)^2$ が成り立つ。したがってすべての $r\ge0$ で $\lvert N(r)-\pi r^2\rvert\le\sqrt2\pi r+\frac{\pi}{2}$ であり、$N(r)/r^2$ は $r\to\infty$ で $\pi$ に近づく。
前提知識: ガウス記号と整数の個数, はさみうちと評価の技法, 区分求積と積分の定義, 三平方の定理(高校数学)
$x$ 座標と $y$ 座標がともに整数である点を 格子点 という。原点を中心とする円の内部と周の上に、格子点はいくつあるだろうか。半径が大きくなると個数は増えていくが、どのくらいの速さで増えるのかを考える。
半径 5 の円の中の格子点 81 個。黒は座標軸の上の点、濃い青は第 1 象限の内側の点で、緑の数字は x=1,2,3,4,5 の列の点の個数
ex-gcp-start では、格子点の個数が円の面積に近かった。この記事で答える問いは次の 3 つである。
| 高校の計算 | この記事の言葉 | 大学の言葉 |
|---|---|---|
| $x$ の値ごとに $y$ の個数を数える | 個数の式 prop-gcp-formula | 格子点の数え上げ |
| 格子点ごとに 1 辺 $1$ の正方形を置く | 半径 $r\pm\frac{\sqrt2}2$ の円で挟む | 基本領域による近似 |
| 個数 $\approx$ 面積 | $\lvert N(r)-\pi r^2\rvert\le\sqrt2\pi r+\frac\pi2$ | 誤差項 $E(r)$ の評価 |
| $\dfrac{N(r)}{r^2}$ の極限 | はさみうちで $\pi$ | 格子点による面積の近似 |
$r\ge0$ とする。$x^2+y^2\le r^2$ を満たす格子点 $(x,y)$ の個数を $N(r)$ と書く。つまり $N(r)$ は、原点を中心とする半径 $r$ の円の内部と周の上にある格子点の個数である。
$N(r)$ が $\pi r^2$ にどのくらい近いかを問う問題を Gauss の円問題 という(Wei26)。$r$ は整数でなくてもよい。たとえば $N(0)=1$(原点だけ)で、$0\le r<1$ なら $N(r)=1$、$1\le r<\sqrt2$ なら $N(r)=5$(原点と $(\pm1,0)$、$(0,\pm1)$)である。$N(r)$ は $r$ を大きくすると、半径がちょうど格子点に届いたところで跳ね上がる階段状の関数である。
$[x]$ を $x$ 以下の最大の整数とする(ガウス記号。ガウス記号と整数の個数)。ex-gcp-start の数え方を式にすると、次のようになる。
$r\ge0$ のとき
$$
N(r)=1+4[r]+4\sum_{i=1}^{[r]}\left[\sqrt{r^2-i^2}\right]
$$
である($[r]=0$ のときは和を $0$ とする)。
方針:格子点を「原点」「座標軸の上(原点以外)」「4 つの象限の内側」に分け、対称性で第 1 象限の内側だけを数える。
段 1(原点と座標軸)。原点は $0^2+0^2\le r^2$ を満たすので $1$ 個。$x$ 軸の正の部分の格子点 $(k,0)$($k$ は正の整数)が円の中にある条件は $k^2\le r^2$、つまり $k\le r$ で、このような $k$ は $1,2,\dots,[r]$ の $[r]$ 個である。$x$ 軸の負の部分、$y$ 軸の正の部分・負の部分も同じく $[r]$ 個ずつなので、座標軸の上の原点以外の点は $4[r]$ 個である。
段 2(第 1 象限の内側を列ごとに数える)。$x\ge1$、$y\ge1$ の格子点 $(i,y)$ が円の中にあるには、$i^2\le r^2$ から $1\le i\le[r]$ が必要である。$i$ を 1 つ決めると、条件は $y^2\le r^2-i^2$、つまり $1\le y\le\sqrt{r^2-i^2}$ で、このような整数 $y$ は $\left[\sqrt{r^2-i^2}\right]$ 個ある($\sqrt{r^2-i^2}<1$ なら $0$ 個)。よって第 1 象限の内側の個数は $\displaystyle\sum_{i=1}^{[r]}\left[\sqrt{r^2-i^2}\right]$ である。
段 3(対称性)。点 $(x,y)$ を $(-x,y)$、$(x,-y)$、$(-x,-y)$ に移しても $x^2+y^2$ は変わらない。この 3 つの移し方で、第 1 象限の内側の点は第 2・第 3・第 4 象限の内側の点に 1 対 1 に移るので、4 つの象限の内側の個数は同じである。
段 1〜3 を足して式を得る。$\square$
| $r$ | $0$ | $1$ | $2$ | $3$ | $4$ | $5$ | $6$ | $7$ | $8$ | $9$ | $10$ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| $N(r)$ | $1$ | $5$ | $13$ | $29$ | $49$ | $81$ | $113$ | $149$ | $197$ | $253$ | $317$ |
| $\pi r^2$ | $0$ | $3.14$ | $12.57$ | $28.27$ | $50.27$ | $78.54$ | $113.10$ | $153.94$ | $201.06$ | $254.47$ | $314.16$ |
表を見ると、$N(r)$ は $\pi r^2$ より大きいこともあり小さいこともある。差 $N(r)-\pi r^2$ は $r=7$ で約 $-4.94$、$r=10$ で約 $2.84$ で、面積に比べればずっと小さい。
prop-gcp-formula の主な部分 $4\displaystyle\sum_{i=1}^{[r]}\left[\sqrt{r^2-i^2}\right]$ は、ガウス記号を外すと、幅 $1$ の長方形の面積の和 $4\displaystyle\sum_{i=1}^{[r]}\sqrt{r^2-i^2}$ になる。これは四分円の面積を表す積分
$$
4\int_0^r\sqrt{r^2-x^2}\,dx=\pi r^2
$$
を区分求積で近似した和である(区分求積と積分の定義)。$N(r)$ が $\pi r^2$ に近い理由の 1 つの見方である。ただし、ガウス記号で切り捨てた分と、長方形と曲線のすき間の分を評価するのは手間がかかる。次の節では、正方形を並べる別の見方で差を評価する。
格子点 $Q(a,b)$ ごとに、$Q$ を中心とする 1 辺 $1$ の正方形
$$
S_Q=\left\{(x,y)\ \middle|\ a-\tfrac12\le x\le a+\tfrac12,\ b-\tfrac12\le y\le b+\tfrac12\right\}
$$
を考える。平面の格子点すべてについてこの正方形を並べると、平面はすき間なく覆われ、異なる 2 つの正方形は辺や頂点を共有するだけで、内側では重ならない。円の中の格子点の個数を、その格子点の正方形を集めた図形の面積と見なすのが、この節の考え方である。
$r\ge\dfrac{\sqrt2}2$ のとき
$$
\pi\left(r-\frac{\sqrt2}2\right)^2\le N(r)\le\pi\left(r+\frac{\sqrt2}2\right)^2
$$
である。
方針:円の中の格子点の正方形を集めた図形 $U$ を作る。$U$ の面積は $N(r)$ である。$U$ が半径 $r+\frac{\sqrt2}2$ の円に含まれ、半径 $r-\frac{\sqrt2}2$ の円を含むことを示し、面積を比べる。
以下、原点 $O$ を中心とする半径 $s$ の円の内部と周をあわせた図形(円板)を $D_s$ と書く。
段 1($U$ の面積)。$D_r$ の中の格子点 $Q$ の正方形 $S_Q$ をすべて集めた図形を $U$ とする。正方形は $N(r)$ 個あり、どれも面積 $1$ で、内側では重ならない。辺の上で重なっても面積は $0$ なので、$U$ の面積は $N(r)$ である。
段 2(上からの評価)。$U$ の点 $X$ をとると、$X$ はある $S_Q$($Q$ は $D_r$ の中の格子点)の中にある。lem-gcp-near (1) から $QX\le\dfrac{\sqrt2}2$、$Q$ が $D_r$ の中にあるので $OQ\le r$ である。三角形の 2 辺の和は残りの 1 辺以上なので(3 点が一直線上にあるときも含めて)
$$
OX\le OQ+QX\le r+\frac{\sqrt2}2
$$
である。よって $U$ は円板 $D_{r+\frac{\sqrt2}2}$ に含まれ、面積を比べて $N(r)\le\pi\left(r+\dfrac{\sqrt2}2\right)^2$ である。
段 3(下からの評価)。$r\ge\dfrac{\sqrt2}2$ なので、半径 $r-\dfrac{\sqrt2}2\ge0$ の円板 $D_{r-\frac{\sqrt2}2}$ を考えられる。その中の点 $X$ をとる。lem-gcp-near (2) から、$X$ を含む正方形 $S_Q$ がある。(1) から $QX\le\dfrac{\sqrt2}2$ なので
$$
OQ\le OX+XQ\le\left(r-\frac{\sqrt2}2\right)+\frac{\sqrt2}2=r
$$
である。よって $Q$ は $D_r$ の中の格子点で、$S_Q$ は $U$ をつくる正方形の 1 つである。したがって $X$ は $U$ の中にある。$X$ は $D_{r-\frac{\sqrt2}2}$ のどの点でもよかったので、$D_{r-\frac{\sqrt2}2}$ は $U$ に含まれ、面積を比べて $\pi\left(r-\dfrac{\sqrt2}2\right)^2\le N(r)$ である。$\square$
証明で使った面積の性質は、「内側で重ならない図形を合わせた図形の面積は、面積の和」と「図形 $A$ が図形 $B$ に含まれれば、$A$ の面積は $B$ の面積以下」の 2 つだけである。
半径 4 の円の中の格子点 49 個の正方形(青)を集めた図形は、黒の破線の円(半径 4+√2/2)に含まれ、緑の破線の円(半径 4−√2/2)を含む
図 2 では、正方形の角が赤い円(半径 $4$)から外にはみ出しているが、黒い破線の円からははみ出さない。緑の破線の円の中には、正方形のすき間がない。
thm-gcp-main の両辺から $\pi r^2$ を引くと、差 $N(r)-\pi r^2$ の大きさが分かる。この差を $E(r)=N(r)-\pi r^2$ と書く。
prop-gcp-formula で $N(r)$ を計算すると次のとおりである(小数は四捨五入)。
| $r$ | $N(r)$ | $\pi r^2$ | 差 $E(r)$ | $E(r)/r$ | $N(r)/r^2$ | 評価 $\sqrt2\pi r+\frac\pi2$ |
|---|---|---|---|---|---|---|
| $10$ | $317$ | $314.16$ | $2.84$ | $0.284$ | $3.1700$ | $46.0$ |
| $20$ | $1257$ | $1256.64$ | $0.36$ | $0.018$ | $3.1425$ | $90.4$ |
| $50$ | $7845$ | $7853.98$ | $-8.98$ | $-0.180$ | $3.1380$ | $223.7$ |
| $100$ | $31417$ | $31415.93$ | $1.07$ | $0.011$ | $3.1417$ | $445.9$ |
| $1000$ | $3141549$ | $3141592.65$ | $-43.65$ | $-0.044$ | $3.14155$ | $4444.5$ |
$N(r)/r^2$ は $\pi=3.14159\cdots$ に近づいている。実際の差は、cor-gcp-limit (1) の評価よりずっと小さい。たとえば $r=100$ では、評価は $445.9$ だが実際の差は約 $1.07$ である。
差 E(r) を r で割った値(青)は、r が大きくなっても定理の評価の幅(赤の破線)の中にあり、実際には幅よりずっと小さい
図 3 の青い線は、thm-gcp-main の評価を $r$ で割った幅(赤の破線。上は $\sqrt2\pi+\frac{\pi}{2r}$、下は $-\sqrt2\pi+\frac{\pi}{2r}$)の中に収まっている。評価の幅は $r\to\infty$ で $\pm\sqrt2\pi\approx\pm4.44$ に近づくが、青い線は $0$ の近くで揺れ続けている。差 $E(r)$ が実際にはどのくらい小さいかは、節「大学数学で見る」で触れる。
thm-gcp-main と cor-gcp-limit の仮定や形を変えると何が崩れるかを並べる。
| 外す条件 | 反例 | 成り立たなくなること |
|---|---|---|
| $r\ge\frac{\sqrt2}2$ | $r=0$ | 下からの評価 $\pi\left(r-\frac{\sqrt2}2\right)^2\le N(r)$ |
| 広げる幅が $\frac{\sqrt2}2$ | 幅を $\frac14$ にして $r=1$ | 上からの評価 $N(r)\le\pi\left(r+\frac14\right)^2$ |
| 図形が円 | 細長い長方形 $0.1\le x\le0.9$、$0\le y\le L$ | 格子点の個数と面積の比が $1$ に近づく |
| 比 $\frac{N(r)}{r^2}$ を見る | 差 $N(r)-\pi r^2$ そのもの | 極限をもつ |
$r=0$ では $N(0)=1$(原点だけ)だが、
$$
\pi\left(0-\frac{\sqrt2}2\right)^2=\frac\pi2\approx1.571>1=N(0)
$$
である。式としては計算できるが、thm-gcp-main の下からの評価は成り立たない。prf-gcp-main の段 3 は「半径 $r-\frac{\sqrt2}2$ の円板」を使うので、半径が負になる $r<\frac{\sqrt2}2$ では議論ができない。ただし cor-gcp-limit (1) の差の評価は、prf-gcp-limit で別に確かめたとおり、すべての $r\ge0$ で成り立つ。
thm-gcp-main の $\dfrac{\sqrt2}2$ を $\dfrac14$ に取りかえた「$N(r)\le\pi\left(r+\dfrac14\right)^2$」は、$r=1$ で成り立たない。実際
$$
\pi\left(1+\frac14\right)^2=\frac{25}{16}\pi\approx4.909<5=N(1)
$$
である。prf-gcp-main の段 2 で見ると、格子点 $(1,0)$ の正方形の角 $(1.5,\,0.5)$ は原点からの距離が $\sqrt{2.25+0.25}=\sqrt{2.5}\approx1.581$ で、半径 $1.25$ の円からはみ出す。正方形の中の点は中心から $\dfrac{\sqrt2}2\approx0.707$ まで離れうるので、それより狭い幅では正方形の集まりを円の中に収められない。
幅 0.8 の細長い長方形は、どれだけ長くしても格子点を 1 つも含まない
半径 1 の円の中の格子点 5 個の正方形は、半径 1.25 の破線の円から角がはみ出す
$L>0$ として、長方形 $0.1\le x\le0.9$、$0\le y\le L$ を考える(図 4)。面積は $0.8L$ で、$L$ を大きくするといくらでも大きくなる。一方、この長方形の中の点の $x$ 座標は $0.1$ 以上 $0.9$ 以下で整数にならないので、格子点は $0$ 個である。格子点の個数と面積の比は $0$ のままで、$1$ に近づかない。
thm-gcp-main の証明で差が生じるのは、図形の周に沿った幅 $\dfrac{\sqrt2}2$ の帯の中だけだった。円では帯の面積が $r$ に比例し、円の面積 $\pi r^2$ に比べて小さい。細長い長方形では、帯(幅 $0.8$ の長方形の両側)が図形全体を覆ってしまうので、評価が役に立たない。
$r=5$ のとき、円 $x^2+y^2=25$ の上には $(\pm5,0)$、$(0,\pm5)$、$(\pm3,\pm4)$、$(\pm4,\pm3)$ の $12$ 個の格子点がある。$r$ が $5$ より少しだけ小さいとき($24< r^2<25$ のとき)、この $12$ 個は円の外に出るが、ほかの格子点は $x^2+y^2\le24$ なので中に残る。よって
$$
N(r)=81-12=69\qquad\left(\sqrt{24}< r<5\right)
$$
である。$r=5$ では $E(5)=81-25\pi\approx2.46$、$r$ が $5$ に左から近づくと $E(r)=69-\pi r^2$ は $69-25\pi\approx-9.54$ に近づく。
一般に、正の整数 $k$ について、$r$ が $k$ に左から近づくときの $E(r)$ の値と $E(k)$ の差は、円 $x^2+y^2=k^2$ の上の格子点の個数に等しく、$(\pm k,0)$、$(0,\pm k)$ があるので $4$ 以上である($\pi r^2$ は $r$ について連続なので、跳ぶのは $N(r)$ の分だけ)。もし $E(r)$ が $r\to\infty$ である値 $c$ に近づくなら、十分大きい $k$ で $E(k)$ も $k$ の少し左の $E(r)$ も $c$ に近いので、その差は $4$ より小さくなるはずで、矛盾する。したがって $E(r)$ は極限をもたない。cor-gcp-limit (2) は、差を $r^2$ で割った比についての主張である。
cor-gcp-limit (1) の形で書くと、$N(r)=\pi r^2+E(r)$、$\lvert E(r)\rvert\le\sqrt2\pi r+\dfrac\pi2$ である。Wei26 によれば、Gauss はこれとほぼ同じ形の評価 $\lvert E(r)\rvert\le2\sqrt2\pi r$ を示した。図 3 や ex-gcp-table が示すように、実際の $E(r)$ はこれよりずっと小さい。どこまで小さいかが、Gauss の円問題の本題である。
$\lvert E(r)\rvert\le Cr^\theta$($C$ は定数)の形の評価で、指数 $\theta$ をどこまで小さくできるかが問われる。thm-gcp-main の方法で得られるのは $\theta=1$ である。
Wei26 によれば、$\theta$ を $\dfrac12$ より小さくはできないことが、1915 年に Hardy と Landau によってそれぞれ独立に示された。一方、上からの評価では、Huxley(2003 年)により $\theta=\dfrac{131}{208}\approx0.6298$ までとれることが知られている。$\dfrac12$ と $\dfrac{131}{208}$ の間のどこまで下げられるかは分かっていない。これらの結果は、この記事では証明しない。
$n$ を 2 つの平方数の和 $x^2+y^2$ で表す表し方($x,y$ の順序と符号を区別する)の個数を $r_2(n)$ とする。円周 $x^2+y^2=n$ の上の格子点の個数が $r_2(n)$ なので、$r^2$ 以下の $n$ について足すと $N(r)=\displaystyle\sum_{n=0}^{[r^2]}r_2(n)$ である($r_2(0)=1$)。
$r_2(n)$ には、$n$ の正の約数のうち $4$ で割って $1$ 余るものの個数から $3$ 余るものの個数を引いて $4$ 倍した値に等しい、という公式がある(Fermatの二平方定理 の注意「表し方の個数」。この記事では証明しない)。これを足し合わせると、Wei26 にあるように
$$N(r)=1+4\sum_{i=0}^{\infty}\left(\left[\frac{r^2}{4i+1}\right]-\left[\frac{r^2}{4i+3}\right]\right)$$
となる(和は実際には有限個の項)。両辺を $r^2$ で割って $r\to\infty$ とすると、左辺は cor-gcp-limit (2) により $\pi$ に近づき、右辺からは $4\left(1-\dfrac13+\dfrac15-\dfrac17+\cdots\right)$ が現れて、Leibniz の級数
$$\frac\pi4=1-\frac13+\frac15-\frac17+\cdots$$
が得られる(Wei26。極限と無限和の順序の入れかえには注意が要り、この記事では証明しない)。
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