普遍被覆

同義語:universal covering普遍被覆空間universal covering spaceuniversal cover

概要

普遍被覆(universal covering)とは、位相空間 $X$ の被覆写像 $p\colon\tilde X\to X$ で、被覆空間 $\tilde X$ が単連結であるもののことである。$X$ が弧状連結かつ局所弧状連結なら、普遍被覆は弧状連結なすべての被覆空間を上から覆い、そのため同型を除いてただ一つに決まる。普遍被覆をもつ空間は半局所単連結であり、逆に弧状連結かつ局所弧状連結で半局所単連結な空間は、基点から出る道のホモトピー類の空間として普遍被覆をもつ。被覆変換群は基本群 $\pi_1(X)$ と同型で、$X$ は $\tilde X$ を基本群の作用で割った空間になり、例として $\mathbb{R}\to S^1$ や $n\ge2$ での $S^n\to\mathbb{RP}^n$ がある。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: 被覆空間, 基本群, 単連結空間, 局所弧状連結空間

空間 $X$ の普遍被覆は、$X$ の被覆空間のうち単連結なもの、すなわち $X$ のループの巻き付きをすべてほどいた被覆である。円周 $S^1$ に対する実数直線 $\mathbb{R}$($t\mapsto(\cos2\pi t,\sin2\pi t)$)、トーラスに対する平面、$n\ge2$ のときの実射影空間 $\mathbb{RP}^n$ に対する球面 $S^n$ が典型例である。
普遍被覆が「普遍」と呼ばれるのは、$X$ が弧状連結かつ局所弧状連結なら、$X$ の弧状連結な被覆空間をすべて上から覆い(thm-ucov-universal)、そのため同型を除いてただ一つに決まる(cor-ucov-unique)からである。存在するための条件は半局所単連結性であり(prop-ucov-necessary、thm-ucov-existence)、普遍被覆は基点から出る道のホモトピー類の空間として具体的に構成できる。普遍被覆の被覆変換群は基本群と同型で、$X$ は普遍被覆を基本群の作用で割った空間になる。この記事では、普遍性・一意性・存在定理を証明し、条件を外すと何が崩れるかを例で確かめる。

定義

普遍被覆

$X$ を位相空間とする。被覆写像 $p\colon\tilde X\to X$(被覆空間の記事の定義「被覆写像と被覆空間」。全射を仮定する)で、$\tilde X$ が単連結空間(弧状連結で基本群が自明)であるものを、$X$ の普遍被覆(universal covering)といい、$\tilde X$ を $X$ の普遍被覆空間(universal covering space)という。

これは被覆空間の記事の定義「普遍被覆と被覆変換」と同じである。二つの被覆 $q_1\colon E_1\to X$、$q_2\colon E_2\to X$ の間の連続写像 $f\colon E_1\to E_2$ で $q_2\circ f=q_1$ を満たすものを被覆の射といい、それが同相写像のとき被覆の同型という(被覆空間の記事の定義「被覆の圏」)。
$$ \xymatrix{ E_1 \ar[rr]^{f} \ar[dr]_{q_1} & & E_2 \ar[dl]^{q_2} \\ & X & } $$
この記事の主な定理では、底空間 $X$ を弧状連結かつ局所弧状連結空間と仮定する。このとき被覆空間 $E$ も局所弧状連結であり(局所弧状連結空間の記事の系「被覆写像と局所弧状連結性」)、$E$ が連結であることと弧状連結であることは同値になる(同記事の系「開集合の連結成分」)。

定義の流儀

普遍被覆を「連結な被覆で、他のすべての連結な被覆を覆うもの」と普遍性で定義する流儀もある。$X$ が弧状連結かつ局所弧状連結で普遍被覆をもてば、二つの定義は一致する(cor-ucov-unique の 2)。Mun00 §80(p. 484)と Hat02 §1.3(p. 68)は、この記事と同じく単連結性で定義する。局所弧状連結でない空間では、単連結な被覆が「連結な被覆をすべて覆う」という意味の普遍性をもつとは限らず、二つの流儀が食い違う(ex-ucov-counterexamples の 4 行目)。

直感

$X$ の点 $x_0$ から出る道を被覆空間に持ち上げると、終点は道のホモトピー類だけで決まる。被覆空間が単連結なら、逆に被覆空間の各点は、基点からそこへ行く道のホモトピー類でちょうど一つずつ表される。したがって普遍被覆の点とは「$x_0$ から出る道の、端点を止めた変形類」であり、$X$ の同じ点に着く道でも、異なるループを巻いてから着けば普遍被覆では別の点になる。円周では「何周したか」が実数直線の整数部分として記録される。この見方がそのまま普遍被覆の構成(thm-ucov-existence)になり、基本群のループ $[\alpha]$ は「先に $\alpha$ を回る」ことで普遍被覆の点を動かす被覆変換として働く。

例

円周・トーラス・実射影空間
  1. $e\colon\mathbb{R}\to S^1$、$e(t)=(\cos2\pi t,\sin2\pi t)$ は普遍被覆である(被覆空間の記事の例「円周を実数直線で覆う」)。$\mathbb{R}$ は凸なので単連結である(単連結空間の記事の例「凸集合と星状集合」)。
  2. $n$ 次元トーラス $T^n=S^1\times\dots\times S^1$ について、$e\times\dots\times e\colon\mathbb{R}^n\to T^n$ は普遍被覆である。各因子の均一被覆近傍の直積は均一に被覆され(シートはシートの直積)、$\mathbb{R}^n$ は凸なので単連結である。被覆変換は整数ベクトルによる平行移動で、$\pi_1(T^n)\cong\mathbb{Z}^n$ である。
  3. $n\ge2$ のとき、商写像 $S^n\to\mathbb{RP}^n$ は普遍被覆である(被覆空間の記事の例「球面から実射影空間へ」、単連結空間の記事の命題「球面の単連結性」)。被覆変換群は $\{\pm\mathrm{id}\}$ で、$\pi_1(\mathbb{RP}^n)\cong\mathbb{Z}/2\mathbb{Z}$ である(被覆変換群の記事の例「球面と実射影空間、円周の $k$ 重被覆」)。$n=1$ では $S^1\to\mathbb{RP}^1$ は普遍被覆でない($S^1$ は単連結でない)。
群と多様体の例
  1. $\mathrm{SU}(2)$ は 3 次元球面 $S^3$ と同相で単連結であり、二重被覆 $\mathrm{SU}(2)\to\mathrm{SO}(3)$ は $\mathrm{SO}(3)$ の普遍被覆である(SO(3)とSU(2)の記事の定理「二重被覆 $\mathrm{SU}(2)\to\mathrm{SO}(3)$」)。
  2. レンズ空間 $L(p;q_1,\dots,q_n)$ の普遍被覆は $S^{2n-1}$ である(レンズ空間の記事の命題「基本群の計算」)。
  3. 完備で連結な Riemann 多様体で断面曲率がいたるところ $0$ 以下のものの普遍被覆は $\mathbb{R}^n$ と微分同相である(Riemann幾何学の記事の定理「Cartan–Hadamard の定理」)。
  4. 離散群 $G$ の分類空間 $BG$ について、$EG\to BG$ は普遍被覆である(分類空間の記事の系「離散群の分類空間」)。
8 の字の普遍被覆

2 つの円周を 1 点で貼り合わせた 8 の字 $S^1\vee S^1$(ウェッジ和)の普遍被覆は、各頂点から 4 本の辺が出る無限の木(木)で、2 元生成の自由群 $F_2$ の Cayley グラフである。この木の上に $F_2$ が被覆変換として作用し、$\pi_1(S^1\vee S^1)\cong F_2$ となる。この記事では証明しない(Hat02 §1.3、p. 59 の構成と Example 1.45、p. 77)。

普遍性と一意性

普遍被覆の普遍性

$X$ を弧状連結かつ局所弧状連結な空間、$p\colon\tilde X\to X$ を普遍被覆とし、$x_0\in X$、$\tilde x_0\in p^{-1}(x_0)$ とする。$q\colon E\to X$ を被覆写像で $E$ が弧状連結なものとし、$e_0\in q^{-1}(x_0)$ とする。このとき、被覆の射 $f\colon\tilde X\to E$($q\circ f=p$)で $f(\tilde x_0)=e_0$ を満たすものがただ一つ存在し、$f$ はそれ自身被覆写像である。
$$ \xymatrix{ \tilde X \ar@{.>}[rr]^{f} \ar[dr]_{p} & & E \ar[dl]^{q} \\ & X & } $$

段 1($f$ の存在と一意性):$\tilde X$ と $E$ は局所弧状連結な $X$ の被覆空間なので局所弧状連結であり(局所弧状連結空間の記事の系「被覆写像と局所弧状連結性」)、ともに弧状連結である。$\tilde X$ は単連結なので $p_*\pi_1(\tilde X,\tilde x_0)$ は自明な部分群であり、$q_*\pi_1(E,e_0)$ に含まれる。したがって持ち上げの判定法(被覆変換群の記事の補題「持ち上げの判定法」を、被覆 $q$ と写像 $p\colon\tilde X\to X$ に当てる)により、$p$ の $q$ に沿った持ち上げ $f\colon\tilde X\to E$ で $f(\tilde x_0)=e_0$ となるものがただ一つ存在する。$q\circ f=p$ は持ち上げであることの言い換えである。
段 2($f$ は全射):$e\in E$ をとり、$E$ の中の $e_0$ から $e$ への道 $\beta$ をとる。$q\circ\beta$ は $X$ の中の $x_0$ から出る道なので、$p$ に沿った持ち上げ $\tilde\beta$ で $\tilde\beta(0)=\tilde x_0$ となるものがある(被覆空間の記事の定理「道の持ち上げ」)。$f\circ\tilde\beta$ は $q\circ f\circ\tilde\beta=p\circ\tilde\beta=q\circ\beta$ を満たし $e_0$ から始まるので、$q\circ\beta$ の $q$ に沿った持ち上げで始点が $\beta$ と同じである。持ち上げの一意性により $f\circ\tilde\beta=\beta$ であり、$e=\beta(1)=f(\tilde\beta(1))$ である。
段 3($f$ は被覆写像):$e\in E$ をとり、$x:=q(e)$ とおく。$x$ の均一被覆近傍を $p$ と $q$ のそれぞれについてとり、その共通部分の中に、局所弧状連結性により弧状連結な開集合 $W\ni x$ をとる。均一被覆近傍の開部分集合は均一に被覆される(被覆空間の記事の注意「定義の流儀」)ので、$W$ は $p$ についても $q$ についても均一に被覆される。$q$ についての $W$ 上のシートで $e$ を含むものを $W_e$ とする。
$p$ についての $W$ 上のシート $V$ を一つとる。$V$ は $W$ と同相なので弧状連結であり、$q(f(V))=p(V)=W$ なので $f(V)\subset q^{-1}(W)$ である。$q^{-1}(W)$ は $q$ のシートたちの互いに交わらない開集合の和であり、弧状連結な $f(V)$ はそのうちの一つのシート $W'$ に含まれる。$V$ の上では $q|_{W'}\circ f|_V=p|_V$ なので
$$ f|_V=(q|_{W'})^{-1}\circ p|_V\colon V\to W' $$
であり、これは同相写像 $p|_V\colon V\to W$ と $(q|_{W'})^{-1}\colon W\to W'$ の合成なので同相写像である。
$f^{-1}(W_e)\subset p^{-1}(W)$ であり、$p^{-1}(W)$ は $p$ のシートの和で、各シートは丸ごと一つの $q$ のシートに写る。よって $f^{-1}(W_e)$ は、$f(V)\subset W_e$ となる $p$ のシート $V$ 全体の和であり、それらは互いに交わらない $\tilde X$ の開集合で、それぞれ $f$ により $W_e$ の上へ同相に写る。すなわち $W_e$ は $f$ について均一に被覆される。$E$ の各点がこのような開近傍をもち、段 2 により $f$ は全射なので、$f$ は被覆写像である。$\square$

段 3 は Mun00 §80 Lemma 80.2 (a)(p. 485)、定理全体は Theorem 80.3(p. 486)と同じ内容である。

普遍被覆の一意性と特徴づけ

$X$ を弧状連結かつ局所弧状連結な空間とする。

  1. $p_1\colon\tilde X_1\to X$、$p_2\colon\tilde X_2\to X$ が普遍被覆で、$\tilde x_1\in p_1^{-1}(x_0)$、$\tilde x_2\in p_2^{-1}(x_0)$ ならば、被覆の同型 $f\colon\tilde X_1\to\tilde X_2$ で $f(\tilde x_1)=\tilde x_2$ となるものがただ一つ存在する。
  2. $X$ が普遍被覆をもつとする。弧状連結な被覆 $q\colon E\to X$ について、$E$ が単連結であることと、弧状連結なすべての被覆 $r\colon Y\to X$ に対して被覆の射 $E\to Y$ が存在することとは同値である。

1:thm-ucov-universal により、基点を保つ被覆の射 $f\colon\tilde X_1\to\tilde X_2$ と $g\colon\tilde X_2\to\tilde X_1$ がある。$g\circ f$ と $\mathrm{id}$ はどちらも $p_1$ の $p_1$ に沿った持ち上げで、$\tilde x_1$ で一致するので、$\tilde X_1$ が連結であることから $g\circ f=\mathrm{id}$ である(被覆空間の記事の定理「持ち上げの一意性」)。同様に $f\circ g=\mathrm{id}$ なので、$f$ は同相写像である。一意性は thm-ucov-universal の一意性による。
2:$E$ が単連結なら、$E\to X$ は普遍被覆なので thm-ucov-universal による。逆に、後者の性質をもつとし、$p\colon\tilde X\to X$ を普遍被覆とする。性質を $Y=\tilde X$ に当てて、被覆の射 $h\colon E\to\tilde X$ をとる。$e_0\in E$ を一つとり $\tilde x_1:=h(e_0)$ とおくと、thm-ucov-universal により被覆の射 $f\colon\tilde X\to E$ で $f(\tilde x_1)=e_0$ となるものがある。$h\circ f$ と $\mathrm{id}$ はどちらも $p$ の $p$ に沿った持ち上げで $\tilde x_1$ で一致するので、$h\circ f=\mathrm{id}$ である。よって $f$ は単射であり、thm-ucov-universal により全射な被覆写像、したがって連続な全単射の開写像(被覆写像は開写像)なので同相写像である。$E$ は単連結な $\tilde X$ と同相なので単連結である。$\square$

1 により、普遍被覆は(存在すれば)同型を除いて一つに決まり、「$X$ の普遍被覆」と呼んでよい。

存在

普遍被覆があるためには、小さいループが空間の中で縮むことが必要である。$X$ が半局所単連結であるとは、各点 $x$ が近傍 $U$ をもち、$U$ の中の $x$ を基点とするループがすべて $X$ の中で定値ループと道としてホモトピックになることをいう(半局所単連結空間の記事の定義「半局所単連結空間」)。

普遍被覆が存在するための必要条件

位相空間 $X$ が普遍被覆をもてば、$X$ は弧状連結かつ半局所単連結である。

$p\colon\tilde X\to X$ を普遍被覆とする。$X=p(\tilde X)$ は弧状連結な $\tilde X$ の連続像なので弧状連結である。$x\in X$ の均一被覆近傍 $U$ と、$x$ の上の点 $\tilde x$ を含むシート $\tilde U$ をとる。$\lambda$ を $U$ の中の $x$ を基点とするループとすると、$\tilde\lambda:=(p|_{\tilde U})^{-1}\circ\lambda$ は $\tilde U$ の中の $\tilde x$ を基点とするループである。$\tilde X$ は単連結なので、$\tilde\lambda$ から定値ループへの道のホモトピー $\tilde H$ がある。$p\circ\tilde H$ は $\lambda=p\circ\tilde\lambda$ から定値ループへの $X$ の中の道のホモトピーである。$\square$

Hat02 §1.3(p. 63)、Mun00 §80 Lemma 80.4(p. 486)にある。逆に、局所弧状連結性を加えればこの条件は十分である。

普遍被覆の存在

$X$ を弧状連結、局所弧状連結かつ半局所単連結な空間とし、$x_0\in X$ とする。$x_0$ から出る道 $\gamma$ の道のホモトピー類 $[\gamma]$ 全体の集合を $\tilde X$ とし、$p\colon\tilde X\to X$ を $p([\gamma]):=\gamma(1)$ で定める。$\tilde X$ に下の証明の段 3 の位相を入れると、$p$ は $X$ の普遍被覆である。

道の積・逆の道・道のホモトピーは道(位相)と基本群の記事の記法で書く。道の積は道のホモトピー類の上で矛盾なく定まり、類の上では結合的で、$[\gamma\cdot\bar\gamma]$ は定値道の類である(基本群の記事の命題「道の積はホモトピー類の上で矛盾なく定まる」と定理「基本亜群の公理と基本群の群構造」)。以下この性質は断らずに使う。$p$ は、道のホモトピーが終点を止めるので矛盾なく定まり、$X$ が弧状連結なので全射である。
段 1(よい開集合):$X$ の開集合 $U$ で、弧状連結であり、$U$ の中のループ(基点は $U$ のどの点でもよい)がすべて $X$ の中で定値道とホモトピックになるものをよい開集合と呼び、その全体を $\mathcal{U}$ とする。よい開集合に含まれる弧状連結な開集合はよい開集合である。$\mathcal{U}$ は $X$ の開基である。

詳細

$x\in X$ と $x$ を含む開集合 $O$ をとる。半局所単連結性により、$x$ の近傍 $N$ で、$N$ の中の $x$ を基点とするループが $X$ の中で縮むものがある。局所弧状連結性により、弧状連結な開集合 $U$ で $x\in U\subset O\cap N$ となるものがある。$u\in U$ を基点とする $U$ の中のループ $\lambda$ に対し、$U$ の中の $x$ から $u$ への道 $\beta$ をとると、$\beta\cdot\lambda\cdot\bar\beta$ は $N$ の中の $x$ を基点とするループなので $X$ の中で縮み、$[\lambda]=[\bar\beta][\beta\cdot\lambda\cdot\bar\beta][\beta]=[\bar\beta\cdot\beta]=[c_u]$ である。よって $U\in\mathcal{U}$ で、$x\in U\subset O$ である。前半の主張は、小さい開集合の中のループは大きい開集合の中のループでもあることから従う。


よい開集合 $U$ の中の二つの道 $\eta,\eta'$ が始点と終点を共有すれば、$\eta\cdot\bar\eta'$ は $U$ の中のループなので $X$ の中で縮み、
$$ [\eta]=[\eta\cdot\bar\eta'][\eta']=[\eta']\qquad\text{(}X\text{ の中の道のホモトピー類として)} $$
となる。この等式を以下 ($\ast$) と呼ぶ。
段 2(持ち上がった開集合):$U\in\mathcal{U}$ と、$x_0$ から出て終点が $U$ に属する道 $\gamma$ に対し
$$ U_{[\gamma]}:=\{[\gamma\cdot\eta]\mid \eta\text{ は }U\text{ の中の道で }\eta(0)=\gamma(1)\}\subset\tilde X $$
とおく。これは類 $[\gamma]$ だけで決まる。次が成り立つ。

  • (a) $p$ の $U_{[\gamma]}$ への制限は $U$ の上への全単射である。全射性は $U$ が弧状連結であることから、単射性は、$U$ の中の $\gamma(1)$ から同じ点への道 $\eta,\eta'$ について ($\ast$) から $[\gamma\cdot\eta]=[\gamma][\eta]=[\gamma][\eta']=[\gamma\cdot\eta']$ となることから従う。
  • (b) $[\gamma']\in U_{[\gamma]}$ ならば $U_{[\gamma']}=U_{[\gamma]}$ である。
  • (c) $V,U\in\mathcal{U}$、$V\subset U$、$\gamma(1)\in V$ ならば $V_{[\gamma]}=U_{[\gamma]}\cap p^{-1}(V)$ である。
    (b) と (c) の確かめを開く

    (b):$[\gamma']=[\gamma\cdot\eta]$($\eta$ は $U$ の中の道)とする。$U_{[\gamma']}$ の元 $[\gamma'\cdot\mu]$ は $[\gamma\cdot(\eta\cdot\mu)]$ に等しく、$\eta\cdot\mu$ は $U$ の中の $\gamma(1)$ から出る道なので $U_{[\gamma]}$ に属する。逆に $U_{[\gamma]}$ の元 $[\gamma\cdot\mu]$ は $[\gamma\cdot\eta\cdot\bar\eta\cdot\mu]=[\gamma'\cdot(\bar\eta\cdot\mu)]$ に等しく、$\bar\eta\cdot\mu$ は $U$ の中の $\gamma'(1)=\eta(1)$ から出る道なので $U_{[\gamma']}$ に属する。

    (c):$V_{[\gamma]}\subset U_{[\gamma]}\cap p^{-1}(V)$ は定義から明らか。逆に $[\gamma\cdot\eta]\in U_{[\gamma]}$ で $\eta(1)\in V$ とする。$V$ は弧状連結なので $V$ の中の $\gamma(1)$ から $\eta(1)$ への道 $\eta'$ があり、$\eta,\eta'$ はよい開集合 $U$ の中の同じ端点の道なので、($\ast$) により $[\gamma\cdot\eta]=[\gamma\cdot\eta']\in V_{[\gamma]}$ である。

段 3(位相):$\mathcal{B}:=\{U_{[\gamma]}\}$ は $\tilde X$ のある位相の開基になる。実際、各 $[\gamma]\in\tilde X$ は $\gamma(1)$ を含む $U\in\mathcal{U}$ について $U_{[\gamma]}$ に属する($\eta$ を定値道にとる)。また $[\gamma'']\in U_{[\gamma]}\cap V_{[\gamma']}$ なら、(b) により $U_{[\gamma]}=U_{[\gamma'']}$、$V_{[\gamma']}=V_{[\gamma'']}$ であり、段 1 により $W\in\mathcal{U}$ で $\gamma''(1)\in W\subset U\cap V$ となるものをとれば、(c) により $[\gamma'']\in W_{[\gamma'']}\subset U_{[\gamma]}\cap V_{[\gamma']}$ である。$\tilde X$ にはこの開基の生成する位相を入れる。
段 4($p$ は被覆写像):まず $p$ は連続である。$X$ の開集合 $O$ と $[\gamma]\in p^{-1}(O)$ に対し、$\gamma(1)\in V\subset O$ となる $V\in\mathcal{U}$ をとれば $[\gamma]\in V_{[\gamma]}\subset p^{-1}(O)$ だからである。次に、$p|_{U_{[\gamma]}}\colon U_{[\gamma]}\to U$ は同相写像である。(a) により全単射で、連続であり、$U_{[\gamma]}$ の開集合は開基の元 $W_{[\gamma']}\subset U_{[\gamma]}$ の和で、その像 $p(W_{[\gamma']})=W$ は開集合だから、開写像でもある。最後に $U\in\mathcal{U}$ について、$p^{-1}(U)$ は $\gamma(1)\in U$ となる $[\gamma]$ についての $U_{[\gamma]}$ の和であり、(b) により二つの $U_{[\gamma]}$、$U_{[\gamma']}$ は一致するか交わらない。よって $p^{-1}(U)$ は互いに交わらない開集合の和で、各々が $U$ の上へ同相に写る。$\mathcal{U}$ は $X$ を覆うので、$p$ は被覆写像である。
段 5($\tilde X$ は弧状連結):$\tilde x_0:=[c_{x_0}]$ とおく。$x_0$ から出る道 $\gamma$ と $t\in I$ に対し $\gamma_t(s):=\gamma(ts)$ とおき、$\Gamma(t):=[\gamma_t]$ と定める。$\Gamma$ は $\tilde X$ の中の $\tilde x_0$ から $[\gamma]$ への道であり、$p\circ\Gamma=\gamma$ を満たす。

$\Gamma$ の連続性の確かめを開く

$t_0\in I$ をとり、$\gamma(t_0)$ を含む $U\in\mathcal{U}$ と、$J:=I\cap(t_0-\delta,t_0+\delta)$ について $\gamma(J)\subset U$ となる $\delta>0$ をとる。$t\in J$ に対し、$\eta_t(s):=\gamma(t_0+s(t-t_0))$ は $U$ の中の $\gamma(t_0)$ から $\gamma(t)$ への道である。$\gamma_{t_0}\cdot\eta_t=\gamma\circ\varphi$、$\gamma_t=\gamma\circ\psi$ と書ける。ここで $\varphi(s)=2st_0$($s\le1/2$)、$\varphi(s)=t_0+(2s-1)(t-t_0)$($s\ge1/2$)、$\psi(s)=ts$ であり、どちらも $I$ から $I$ への連続写像で $0\mapsto0$、$1\mapsto t$ を満たす。$H(s,u):=\gamma((1-u)\varphi(s)+u\psi(s))$ は端点 $\gamma(0)$、$\gamma(t)$ を止めた道のホモトピーなので、$\Gamma(t)=[\gamma_{t_0}\cdot\eta_t]\in U_{[\gamma_{t_0}]}$ である。$p(\Gamma(t))=\gamma(t)$ なので、$J$ の上で $\Gamma=(p|_{U_{[\gamma_{t_0}]}})^{-1}\circ\gamma$ であり、段 4 によりこれは連続である。$\Gamma(0)=[c_{x_0}]$、$\Gamma(1)=[\gamma]$ である。


$\tilde X$ のどの点も $\tilde x_0$ と道で結べるので、$\tilde X$ は弧状連結である。
段 6($\tilde X$ は単連結):$\tilde\alpha$ を $\tilde x_0$ を基点とする $\tilde X$ のループとし、$\alpha:=p\circ\tilde\alpha$ とおく。段 5 により $t\mapsto[\alpha_t]$ は $\alpha$ の持ち上げで $\tilde x_0$ から始まるので、道の持ち上げの一意性(被覆空間の記事の定理「道の持ち上げ」)により $\tilde\alpha(t)=[\alpha_t]$ である。とくに $\tilde x_0=\tilde\alpha(1)=[\alpha_1]=[\alpha]$ なので、$\alpha$ は定値道とホモトピックであり、$p_*[\tilde\alpha]=[\alpha]$ は単位元である。$p_*$ は単射なので(被覆空間の記事の定理「基本群との関係」の 1)、$[\tilde\alpha]$ は単位元である。段 5 と合わせて $\tilde X$ は単連結であり、$p$ は普遍被覆である。$\square$

この構成は Hat02 §1.3(pp. 63–65)、Mun00 §82 Theorem 82.1(p. 495)と同じものである。prop-ucov-necessary と合わせて次を得る。

普遍被覆が存在するための条件

弧状連結かつ局所弧状連結な空間 $X$ について、$X$ が普遍被覆をもつことと、$X$ が半局所単連結であることは同値である。

普遍被覆をもてば半局所単連結であることは prop-ucov-necessary、逆は thm-ucov-existence による。$\square$

この系は Mun00 §82 Corollary 82.2(p. 498)であり、半局所単連結空間の記事の定理「普遍被覆の存在(引用)」の内容である。多様体と CW複体は局所可縮なので、弧状連結ならこれらの条件を満たし、普遍被覆をもつ(被覆空間の記事の注意「分類定理の証明について」)。

基本群の作用と被覆の分類

普遍被覆 $p\colon\tilde X\to X$ の被覆変換群($p\circ\sigma=p$ を満たす同相写像 $\sigma$ の群)は基本群 $\pi_1(X,x_0)$ と同型であり、ファイバー $p^{-1}(x_0)$ に自由かつ推移的に作用する(被覆変換群の記事の系「普遍被覆の被覆変換群」)。thm-ucov-existence の構成では、$[\alpha]\in\pi_1(X,x_0)$ は $[\gamma]\mapsto[\alpha\cdot\gamma]$(先に $\alpha$ を回ってから $\gamma$ をたどる)として働く。実際、$\sigma_\alpha([\gamma]):=[\alpha\cdot\gamma]$ は類の上で矛盾なく定まり、終点を変えないので $p\circ\sigma_\alpha=p$ を満たし、$\sigma_{\bar\alpha}$ を逆写像にもつ。さらに段 2 の集合 $U_{[\gamma]}$ を $U_{[\alpha\cdot\gamma]}$ の上へ全単射に写し、そこでは $\sigma_\alpha=(p|_{U_{[\alpha\cdot\gamma]}})^{-1}\circ p|_{U_{[\gamma]}}$ なので連続である。よって $\sigma_\alpha$ は被覆変換であり、$\sigma_\alpha\circ\sigma_\beta=\sigma_{\alpha\cdot\beta}$ かつ $\sigma_\alpha(\tilde x_0)=[\alpha]$ である。被覆変換は 1 点での値で決まる(被覆変換群の記事の補題「被覆変換は 1 点で決まる」)ので、どの被覆変換 $\sigma$ も $\sigma(\tilde x_0)=[\alpha]$ となる $\sigma_\alpha$ に等しく、$[\alpha]\mapsto\sigma_\alpha$ が上の同型を与える。普遍被覆は正則被覆なので、$\tilde X$ を被覆変換群で割った空間は $X$ と同相である(被覆変換群の記事の命題「被覆変換群の作用は被覆空間作用」)。
さらに、$\pi_1(X,x_0)$ の部分群 $H$ に対し、$\tilde X$ を $H$ の作用で割った空間 $\tilde X/H\to X$ は、$H$ に対応する被覆空間である(Hat02 §1.3 Proposition 1.36、p. 66)。こうして弧状連結な被覆空間の同型類は $\pi_1(X,x_0)$ の部分群の共役類と一対一に対応する(被覆空間の記事の定理「普遍被覆の存在と被覆空間の分類」)。thm-ucov-universal は、この対応で自明な部分群が他のすべての部分群に含まれることの、被覆の側での表れである。

条件を外した反例

外す条件反例成り立たなくなること
半局所単連結性(thm-ucov-existence)ハワイの耳飾り $\mathbb{H}$普遍被覆が存在すること
被覆空間の単連結性(thm-ucov-universal)円周の 2 重被覆 $S^1\to S^1$、$z\mapsto z^2$他の弧状連結な被覆($\mathbb{R}\to S^1$)を覆うこと
覆われる側の被覆の弧状連結性(thm-ucov-universal)円周の自明な 2 重被覆 $S^1\sqcup S^1\to S^1$被覆の射 $f$ が全射(被覆写像)であること
底空間の局所弧状連結性(普遍性を連結な被覆で述べる流儀、rem-ucov-conventions)ワルシャワ円 $W$ と恒等写像 $W\to W$単連結な被覆が連結な被覆をすべて覆うこと
反例の確かめ

1 行目:$\mathbb{H}$ は弧状連結かつ局所弧状連結である(局所弧状連結空間の記事の例「ハワイの耳飾りの局所弧状連結性」)が、半局所単連結でない(半局所単連結空間の記事の命題「Hawaiianイヤリングは半局所単連結でない」)。prop-ucov-necessary により $\mathbb{H}$ は普遍被覆をもたない。
2 行目:$s(z)=z^2$ は弧状連結な被覆である(被覆空間の記事の例「円周の $n$ 重被覆」)が、$\pi_1(S^1)\cong\mathbb{Z}$ なので被覆空間 $S^1$ は単連結でない。被覆の射 $f\colon S^1\to\mathbb{R}$($e\circ f=s$)があるとすると、誘導準同型について $s_*=e_*\circ f_*$ は $\pi_1(\mathbb{R})=\{1\}$ を経由するので自明である。ところが被覆写像の誘導準同型は単射であり(被覆空間の記事の定理「基本群との関係」の 1)、$\pi_1(S^1)$ は自明でないので矛盾する。よって $s$ は $e$ を覆わない。
3 行目:$E:=S^1\times\{1,2\}$、$q(z,j):=z$ は被覆だが弧状連結でない。$e\colon\mathbb{R}\to S^1$ から $E$ への被覆の射は、$\mathbb{R}$ が連結なので像が一方の $S^1\times\{j\}$ に入り、全射でない。
4 行目:$W$ は弧状連結で基本群が自明なので単連結であり(局所弧状連結空間の記事の例「ワルシャワ円と持ち上げの判定法」の 1)、恒等写像 $W\to W$ は単連結な被覆である。しかし $W$ には、恒等写像が覆わない連結な 2 重被覆 $\pi\colon E\to W$ がある。したがって、普遍性を連結な被覆で述べる流儀では、$W$ の単連結な被覆は普遍性をもたない。

2 重被覆の構成と確かめを開く

位相幾何学者の正弦曲線の記事の命題「ワルシャワ円のホモトピー群と可縮性」の証明の段 4 の記号を使う:$I=\{0\}\times[-1,1]$、同相写像 $h\colon W\setminus I\to(0,1)$($G$ 上で $h(x,\sin(1/x))=x/2$、$L$ 上では $h\to1$ で $(0,-1)$ に近づく)、連続写像 $q\colon W\to S^1$($W\setminus I$ 上で $q=e^{2\pi ih}$、$I$ 上で $q=1$)。

構成:$E:=\{(w,z)\in W\times S^1\mid z^2=q(w)\}$、$\pi(w,z):=w$ とおく。$s(z)=z^2$ の均一被覆近傍 $V$(シート $V_1,V_2$、$\sigma_j:=(s|_{V_j})^{-1}$)をとると、$\pi^{-1}(q^{-1}(V))$ は互いに交わらない開集合 $E\cap(q^{-1}(V)\times V_j)$($j=1,2$)に分かれ、各々は $\pi$ により $q^{-1}(V)$ の上へ同相に写る(逆写像は $w\mapsto(w,\sigma_j(q(w)))$)。よって $\pi$ は 2 重被覆である。

連結性:$W\setminus I$ 上の連続写像 $\tau_\pm(w):=(w,\pm e^{\pi ih(w)})$ は $E$ に値をとり、$E=\tau_+(W\setminus I)\cup\tau_-(W\setminus I)\cup(I\times\{1\})\cup(I\times\{-1\})$ である。4 つの集合はどれも連結である。$G$ の点 $w_k:=(1/(k\pi),0)$ は $(0,0)$ に近づき $h(w_k)\to0$ なので、$\tau_\pm(w_k)\to((0,0),\pm1)$ である。$L$ の点 $w'_k\to(0,-1)$ では $h(w'_k)\to1$ なので、$\tau_+(w'_k)\to((0,-1),-1)$ である。よって $\tau_+(W\setminus I)$ の閉包は $I\times\{1\}$ と $I\times\{-1\}$ の両方と交わり、$\tau_-(W\setminus I)$ の閉包は $I\times\{-1\}$ と交わる。連結集合 $C$ と、$C$ の閉包と交わる連結集合 $D$ の和は連結なので、4 つの和 $E$ は連結である。

覆わないこと:恒等写像から $\pi$ への被覆の射とは、連続写像 $k\colon W\to E$ で $\pi\circ k=\mathrm{id}_W$ を満たすもの(切断)である。$E$ は Hausdorff なので $k(W)=\{y\in E\mid k(\pi(y))=y\}$ は閉集合である。また $w\in W$ について、$k(w)$ を含む上のシート $\tilde V$ をとると、$N:=k^{-1}(\tilde V)$ は $w$ の開近傍で、$k(N)=\tilde V\cap\pi^{-1}(N)$ は開集合である。よって $k(W)$ は $E$ の空でない開かつ閉集合であり、$E$ は連結なので $k(W)=E$ となる。すると $\pi$ は $E$ 上で単射になるが、$\pi$ の各ファイバーは 2 点なので矛盾する。


一方、$E$ は弧状連結でない。実際、$E$ が弧状連結なら、弧状連結な $W$ の被覆として、ファイバーの点の個数は部分群 $\pi_*\pi_1(E)$ の $\pi_1(W)$ における指数に等しい(被覆空間の記事の定理「基本群との関係」の 2)。$\pi_1(W)$ は自明なので指数は $1$ であり、ファイバーが 2 点であることに反する。同じ理由で、$W$ の弧状連結な被覆はすべて 1 重、すなわち同相写像であり、恒等写像はそれらをすべて覆う。つまり、弧状連結な被覆について述べた thm-ucov-universal の結論は $W$ でも成り立っている。この例が示すのは、局所弧状連結でない底空間(同例の 2)では連結な被覆と弧状連結な被覆が分かれ、普遍性を連結な被覆で述べる流儀と弧状連結な被覆で述べる流儀(rem-ucov-conventions)が食い違うことである。

補足

普遍被覆の使い方

普遍被覆は、基本群を「単連結な空間に作用する群」として実現する。単連結かつ局所弧状連結な空間 $Y$ に群 $\Gamma$ が被覆空間作用で作用していれば、$Y\to Y/\Gamma$ は普遍被覆で $\pi_1(Y/\Gamma)\cong\Gamma$ となる(被覆変換群の記事の命題「被覆空間作用による商は正則被覆」と系「普遍被覆の被覆変換群」)。トーラス、Klein の壺、レンズ空間の基本群はこの方法で計算される。逆に、空間の性質を普遍被覆の性質に帰着させることも多い。たとえば非正曲率の完備 Riemann 多様体は、普遍被覆が $\mathbb{R}^n$ と微分同相になる(ex-ucov-groups の 3)ので、$\mathbb{R}^n$(と微分同相な空間)を基本群と同型な被覆変換群で割った空間として表される(上の節の被覆変換群の命題による)。

出典

普遍被覆の定義と普遍性は Hat02 §1.3(p. 68)、Mun00 §80(pp. 484–486、Lemma 80.2・Theorem 80.3)、必要条件は Hat02 p. 63、Mun00 Lemma 80.4(p. 486)、存在定理の構成は Hat02 pp. 63–65、Mun00 §82 Theorem 82.1(p. 495)と Corollary 82.2(p. 498)、ハワイの耳飾りが普遍被覆をもたないことは Mun00 §80 Example 1(p. 487)による。

関連項目

参考文献

[1]
Allen Hatcher, Algebraic Topology, Cambridge University Press, 2002, §1.3, pp. 59, 63–68(普遍被覆の必要条件と構成、Proposition 1.36・1.37、Theorem 1.38、普遍性)、Example 1.45, p. 77(8 の字の普遍被覆)
[2]
James R. Munkres, Topology, 2nd ed., Prentice Hall, 2000, §80, pp. 484–487(Lemma 80.2、Theorem 80.3、Lemma 80.4、Example 1)、§82 Theorem 82.1, p. 495、Corollary 82.2, p. 498

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