深さ

同義語:depth

概要

深さ(depth)とは、Noether局所環 $(A,\mathfrak m,k)$ 上の非零有限生成加群 $M$ に対し、極大イデアル $\mathfrak m$ 内の $M$ 正則列の長さの最大値 $\operatorname{depth}_AM$ をいい、環の深さは $\operatorname{depth}A=\operatorname{depth}_AA$ と定める。深さは $\operatorname{Ext}^i_A(k,M)$ が初めて非零となる次数 $i$ に等しく、極大イデアル内で延長できない正則列はすべて同じ長さをもち、正則元で割ると深さはちょうど一つ下がる。深さ零であることはsocleが非零であることと同値である。短完全列については三つの不等式からなる深さ補題が成り立ち、有限射影次元の加群に対するAuslander–Buchsbaum公式の基礎となる。

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{div}[0]{\mathbin{÷}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

前提知識: Noether環, 局所環, 加群, 正則列, 完全列

次元とは違う長さ

局所環や加群に方程式を課すとき、零因子を避けながら何段進めるかが問題になる。深さは極大イデアルの中の正則列の長さでこれを測る。次元が素イデアルの鎖を測るのに対し、深さは加群に作用する元の単射性を測る。環が同じでも係数加群を変えれば深さは変わる。
定義では正則列を探すが、短完全列の深さを比較するときにはホモロジー的な表示が有効である。剰余体から加群へのExtが最初に非零になる次数は、正則列の長さと一致する。本記事ではその一致と深さ補題を証明する。最大の正則列が存在することと、異なる選択で長さが変わらないことも、それぞれ示す。
以下で扱うのはNoether局所環上の有限生成加群である。一般の非Noether環や無限生成加群の深さについて、同じ主張を無条件に拡張しない。零加群には便宜上無限大の深さを与えるが、正則列の定義で零加群を非零と見なすわけではない。

定義と仮定

$(A,\mathfrak m,k)$ をNoether局所環とし、$k=A/\mathfrak m$ とする。$M$ は非零有限生成加群とする。列 $x_1,\ldots,x_r\in\mathfrak m$ が $M$ 正則であるとは、各段の商上で次の元の掛算が単射で、最後の商が非零となることをいう。空列は長さ零の正則列である。

深さ

$M$ の深さ $\operatorname{depth}_A M$ は、極大イデアル内の $M$ 正則列の長さの最大値である。環の深さは $\operatorname{depth}A=\operatorname{depth}_AA$ とする。零加群については $\operatorname{depth}_A0=\infty$ と約束する。

最大値の存在と、延長できない列が最大長をもつことは以下で証明する。有限生成性から、$\mathfrak m$ 内の有限列で割った商が零ならNakayamaにより元の加群が零になる。従って正則列の各段で最後の非零性を確認する際、局所環上の有限生成加群という条件が働く。
この場で使う有限Nakayamaを確認しておく。有限生成加群 $Q$ が $Q=JQ$、$J\subset\mathfrak m$ を満たすとする。生成元を $q_1,\ldots,q_s$ とし、$q_i=\sum_j c_{ij}q_j$、$c_{ij}\in J$ と書く。行列 $E-C$ の余因子行列を掛けると $\det(E-C)Q=0$ となる。行列式は $1-a$、$a\in J$ の形で、局所環では極大イデアルの外にあるから単元である。従って $Q=0$。生成元が零個の場合は最初から零加群なので、同じ結論を得る。
内容は Mat89 §16 の正則列と深さ、§17 のCohen–Macaulay加群の議論に対応する。本記事ではExtによる特徴づけに必要な基礎も述べる。

随伴素イデアルと零因子

元 $m\ne0$ の零化イデアルを $\operatorname{Ann}(m)$ と書く。これが素イデアルとなる場合、その素イデアルを $M$ の随伴素イデアルという。全体を $\operatorname{Ass}(M)$ とする。

随伴素の有限性と零因子

有限生成 $M\ne0$ について随伴素イデアルは非空有限集合であり、$M$ 上の零因子全体はその和集合である。

非零元の零化イデアルの中で極大なものを取る。Noether条件により存在する。それを $\mathfrak p=\operatorname{Ann}(m)$ とする。$ab\in\mathfrak p$、$b\notin\mathfrak p$ なら $bm\ne0$。$\operatorname{Ann}(bm)$ は $\mathfrak p$ を含み、極大性から同じだから $a\in\mathfrak p$。従って $\mathfrak p$ は素であり、$Am\cong A/\mathfrak p$ である。
この巡回部分加群を商へ取り除いて同じ操作を続けると、$M$ の部分加群の厳密な上昇列になる。$M$ はNoetherなので有限回で停止し、有限フィルトレーションで各因子を $A/\mathfrak p_i$ と書ける。
短完全列 $0\to U\to V\to W\to0$ で $\operatorname{Ass}(V)\subset\operatorname{Ass}(U)\cup\operatorname{Ass}(W)$ を確認する。$v$ の零化素を $\mathfrak p$ とする。$Av\cap U=0$ なら $Av$ は $W$ に単射するので $\mathfrak p$ は $W$ の随伴素。交叉が非零なら $av\ne0$ をその中に選ぶ。$a\notin\mathfrak p$ なので $\operatorname{Ann}(av)=(\mathfrak p:a)=\mathfrak p$、従って $U$ の随伴素である。$A/\mathfrak p_i$ の随伴素は整域の非零元の消去から $\mathfrak p_i$ だけ。フィルトレーションへ反復すると有限性を得る。
$a$ が $M$ の非零元を零化するなら、$a$ で零化される非零元の中から零化イデアルが極大な元を取る。同じ素性の論証では $bm$ も $a$ で零化されるので、極大性はこの限定族でも使える。従って $a$ を含む随伴素が得られる。逆に随伴素に属する元はその素を零化イデアルにもつ非零元を零化する。これで零因子の和集合表示を得る。

有限素回避もここで確認する。イデアル $J$ が有限個の素イデアル $\mathfrak p_i$ のどれにも含まれないなら、その和集合の外に $J$ の元がある。含まれ合う素を整理して、どの $\mathfrak p_j$ も他の $\mathfrak p_i$ に含まれないようにする。$a_i\in J\setminus\mathfrak p_i$ を選び、$b_i\in\bigcap_{j\ne i}\mathfrak p_j\setminus\mathfrak p_i$ を他の素から選んだ元の積で作る。素性により積は $\mathfrak p_i$ を避ける。$\sum_i a_ib_i$ は $J$ に属し、各 $\mathfrak p_i$ を法とすると第 $i$ 項だけが残り非零だから全てを避ける。一個の素なら空積を $1$ とする。

深さ零とsocle

加群のsocleを $\{m\in M\mid\mathfrak m m=0\}$ とする。これは $\operatorname{Hom}_A(k,M)$ と自然に同一である。写像は $1+\mathfrak m$ の像で決まり、その像が極大イデアルに零化されることが必要十分だからである。

深さ零の判定

非零有限生成 $M$ に正則元が極大イデアル内に存在しないことと、socleが非零であることは同値である。

正則元がなければ極大イデアル全体は $M$ の零因子の有限和集合に含まれる。有限素回避から $\mathfrak m$ は一つの随伴素に含まれる。その素は極大イデアルに含まれるので $\mathfrak m$ に等しい。従って極大イデアルに零化される非零元がある。
逆にそのような元があると、極大イデアルのどの元もその非零元を零化するので単射には作用しない。従って正則元を選べない。

正則列を一元ずつ延長し、延長できる限り続けると有限回で停止する。各新しい元は前の生成イデアルに属さない。属せば前の非零商上で零として作用し単射にならないからである。従って生成イデアルは厳密に増える。Noether条件は無限の厳密上昇列を許さないので停止する。終端の商では前の命題からsocleが非零となる。
この段階では、異なる延長の仕方で同じ長さになることはまだ示していない。それをExtの特徴づけから得る。

Extを計算する自由解像度

$k$ の自由解像度 $P_\bullet\to k$ を取る。各段で有限個の生成元から全射を作り、その核もNoether性により有限生成なので、すべての $P_i$ を有限自由にできる。$\operatorname{Ext}^i_A(k,M)$ は $\operatorname{Hom}_A(P_\bullet,M)$ の次数 $i$ のコホモロジーとして計算する。
解像度の選択によらないことを確認する。二つの自由解像度の間に $k$ の恒等を持ち上げる鎖写像を、次数零から帰納で作る。次の段の写像の像が目標のサイクルに入るため、目標解像度の完全性と始域の自由性で次の持上げを選べる。同じ写像を持ち上げた二つの鎖写像の差は零とホモトピックである。次数零の差は増大写像で零になるので次の微分の像へ持ち上げられ、既に作ったホモトピーを差から引いて同じ操作を各次数で繰り返す。逆向きも構成すると合成は恒等とホモトピックになるので、Hom複体のコホモロジーは自然に同型となる。
短完全列 $0\to L\to N\to Q\to0$ にHom複体を適用すると、各 $P_i$ が自由だから各次数で短完全列になる。そこからコホモロジーの長完全列を得る。接続写像は右端のサイクルを中央へ持ち上げ、その微分を左端へ戻した類である。代表を変えると境界だけが変わる。接続の像が零なら持上げを左端の元で補正してサイクルにでき、逆も同じ計算になる。これが各箇所の像と核の一致を示す。

極大イデアルのExtへの作用

すべての $i$ について $\mathfrak m\operatorname{Ext}^i_A(k,M)=0$ である。

$x\in\mathfrak m$ の自由解像度 $P_\bullet$ 上の掛算写像は、$k$ 上で零を誘導する。これが鎖ホモトピーで零になることを明示する。次数零では $xP_0$ は増大写像の核に入り、次の微分の像に入るので、自由性を使って写像 $h_0:P_0\to P_1$ へ持ち上げる。
$h_0,\ldots,h_{i-1}$ までできたなら、$x\operatorname{id}_{P_i}-h_{i-1}d_i$ の微分を取ると、前のホモトピー恒等式により零になる。従ってその像は次の微分の像に入り、自由性で $h_i:P_i\to P_{i+1}$ へ持ち上げる。こうして $dh+hd=x\operatorname{id}$ を得る。
Hom複体では $x$ の値域への掛算と、始域 $P_i$ 上の掛算による前合成は同じである。鎖ホモトピーはコホモロジー上で零だから、$x$ の作用は零となる。任意の $x\in\mathfrak m$ について成立するので主張を得る。

正則元で割ったときの次数移動

正則商と最初の非零Ext

$x\in\mathfrak m$ が $M$ に単射に作用し、$Q=M/xM$ とする。すべての $i\ge0$ に対して短完全列
$$0\to\operatorname{Ext}^i_A(k,M)\to\operatorname{Ext}^i_A(k,Q)\to\operatorname{Ext}^{i+1}_A(k,M)\to0$$
がある。また $\operatorname{Hom}_A(k,M)=0$ である。

$0\to M\xrightarrow{x}M\to Q\to0$ へ前節の長完全列を適用する。二つの $M$ のExtの間の写像は $x$ 倍であり、極大イデアルの零化補題から零である。従って長完全列は表示した短完全列に分かれる。
$\operatorname{Hom}(k,M)$ の元の像は $\mathfrak m$ に零化されるので、特に $x$ に零化される。$x$ の作用が単射だからその像は零で、Homは零となる。

正則列とExtによる深さ

非零有限生成 $M$ の深さは有限であり、
$$\operatorname{depth}_A M=\min\{i\ge0\mid\operatorname{Ext}^i_A(k,M)\ne0\}$$
となる。極大イデアル内で延長できない正則列はすべて同じ長さをもつ。正則元 $x$ で割ると深さはちょうど一つ下がる。

延長できない正則列を前に構成したように選び、その長さを $r$ とする。終端の商 $Q_r$ はsocleが非零なので、最初の非零Extは次数零である。正則商の短完全列を逆に一段ずつたどる。
商の最初の非零Extが次数 $s$ なら、元の加群の最初の非零Extは次数 $s+1$ となる。実際、元のHomは零で、$0\to E^i(M)\to E^i(Q)\to E^{i+1}(M)\to0$ を次数零から順に使えば、$i< s$ で次のExtも零となる。$i=s$ では左端はすでに零、中央が非零なので右端が非零になる。従って元の $M$ の最初の非零Extは次数 $r$ である。
Extは $M$ に固有のものだから、別の延長できない列も同じ長さ $r$ となる。任意の正則列は延長できない列へ有限回で延ばせるので、その長さは $r$ 以下となる。従って最大長の定義と一致する。正則元 $x$ についても同じ次数移動を使えば、商の深さが一つ下がる。

この証明では深さが先に有限と仮定されたのではなく、Noetherの上昇鎖条件で終端を作り、そのsocleとExtの移動から有限性を得た。正則列の長さが選択によらないこともこの証明に含まれる。

深さ補題の三つの不等式

深さ補題

有限生成加群の短完全列 $0\to L\to N\to Q\to0$ に対して
$$\operatorname{depth}N\ge\min(\operatorname{depth}L,\operatorname{depth}Q),$$
$$\operatorname{depth}L\ge\min(\operatorname{depth}N,\operatorname{depth}Q+1),$$
$$\operatorname{depth}Q\ge\min(\operatorname{depth}L-1,\operatorname{depth}N)$$
が成り立つ。零加群の深さは無限大、無限大に有限整数を加減しても無限大とする。

Extの長完全列の各次数で、両隣が零なら中央が零であることを使う。$i$ が $L,Q$ の深さより小さければ $E^i(L)=E^i(Q)=0$ なので $E^i(N)=0$。これが第一の不等式。
$i$ が $N$ の深さと $Q$ の深さに一を加えた値より小さければ、$E^{i-1}(Q)=E^i(N)=0$ なので $E^i(L)=0$。負次数のExtは零と約束し、次数零も含めて第二を得る。
$i$ が $L$ の深さから一を引いた値と $N$ の深さより小さければ、$E^i(N)=E^{i+1}(L)=0$ なので $E^i(Q)=0$。これが第三である。前の特徴づけで最初の非零次数へ戻せば、表示した深さの不等式になる。零加群ではExtが全次数零なので、無限大の規約も同じ計算と両立する。

例えば $\operatorname{depth}L< \operatorname{depth}N$ なら、長完全列を最初の非零次数で見ると $\operatorname{depth}Q=\operatorname{depth}L-1$ となる。ただし $\operatorname{depth}L=0$ の場合、この不等式の配置自体が起きない。Homの列で非零の $\operatorname{Hom}(k,L)$ が零の $\operatorname{Hom}(k,N)$ に単射することは不可能だからである。こうした場合を区別せずに、三つの数の一つを機械的に減らしてはいけない。

計算例と零因子の影響

体 $k$、$A=k[t]_{(t)}$ とする。$t$ は非零因子で $A/tA=k$ は非零なので、一元列は正則である。商の $k$ には正則元がないため、深さは一である。有限自由加群 $A^s$、$s\ge1$ も同じ深さをもつ。正則元は座標ごとに作用し、商のsocleは非零だからである。
$M=A/(t^n)$、$n\ge1$ とすると、$t^{n-1}$ の剰余類は非零で、極大イデアルに零化される。従って深さは零である。環の深さと加群の深さは同じであるとは限らない。
二変数局所環 $B=k[x,y]_{(x,y)}$ では座標列 $(x,y)$ は正則で、商は $k$。終端のsocleから逆に次数を移すと深さは二である。$B/(x)$ の深さは一、$B/(x,y)$ の深さは零となる。正則商の一段ごとの深さの下降を直接確認できる。
零因子をもつ局所環でも深さが必ず零になるわけではない。$C=(k[x,y]/(xy))_{(x,y)}$ で $x+y$ の作用を考える。まず局所化前の環 $C_0=k[x,y]/(xy)$ を考える。その元は $c+x f(x)+y g(y)$ の形で表せるので、二つの商への写像 $C_0\to k[x]\times k[y]$ は単射である。$x+y$ を掛けて零なら、両商でそれぞれ $x$ と $y$ を掛けて零となり、整域性により元の両像が零になる。従って元も零で、$x+y$ は $C_0$ 上の非零因子である。局所化は単射を保存する。実際、局所化後にある分数が零へ写るなら、分母集合の元を掛けた分子が元の写像で零となり、元の単射性でその分子も零となる。このため $C$ 上でも $x+y$ の作用は単射である。商では $y=-x$、$x^2=0$ となり、非零の $x$ が極大イデアルに零化される。従って深さは一である。
一方 $D=k[\varepsilon]/(\varepsilon^2)$ は局所環で、非零元 $\varepsilon$ が極大イデアルに零化されるため深さ零である。被約性や整域性だけを深さの定義へ置き換えず、具体的な掛算と商を確認する。

有限性を省いた反例

$A=\mathbb Z_{(p)}$、$M=\mathbb Q/\mathbb Z_{(p)}$ とする。$pM=M$ であるが $M\ne0$ である。各元はある $p$ の冪で零化されるので、$p$ の掛算は単射でない。加群は有限生成でなく、有限Nakayamaで $pM=M$ から零と結論できない。この例は、有限生成性を省くと、本記事の議論で使った行列式論法がそのままでは使えないことを示す。
非局所環では極大イデアルが一つでないので、深さは通常素イデアルやイデアルを指定して定義する。本記事の深さは一つの局所環とその剰余体に関するものである。異なる局所点の数値を同じものとして比較しない。

直和の深さと不等式の読み方

有限生成加群 $M_1,\ldots,M_s$ の有限直和について、深さは各深さの最小値である。自由解像度にHomを適用すると、有限直和のHom複体は各Hom複体の直和になる。微分も座標ごとであり、核と像も有限直和なので、各次数のExtは各Extの直和となる。従って最初に非零になる次数は各加群の最初の非零次数の最小値である。すべて零なら双方の深さは無限大になる。空の直和にも同じ規約を用いる。
例えば上の離散付値環 $A$ で $A\oplus k$ の深さは零である。$A$ の座標には $t$ が単射に作用するが、$k$ の座標を零化するため、直和全体の正則元にはならない。短完全列 $0\to A\to A\oplus k\to k\to0$ の中央の深さが零であることは、深さ補題の第一の不等式とも一致する。
三つの不等式は、常に三者の深さを等号で結ぶという主張ではない。どのExtが最初に非零になるかが隣の写像の単射性や全射性によって変わるためである。必要な等号を得るときには、具体的な最初の非零次数の長完全列を確認する。零加群を含む場合も、無限大の規約だけで非零のExtが存在すると仮定しない。

応用への接続

非零有限自由加群、すなわち階数が一以上の有限自由加群の深さは環の深さと同じである。Hom自由解像度でのExtは有限直和と交換するから、最初の非零次数が変わらない。この事実と深さ補題は、短い自由解像度から加群の深さを計算するときの基礎になる。
有限射影次元の加群については、最小自由解像度と深さ補題を組み合わせることでAuslander–Buchsbaum公式へ進む。その公式には有限射影次元という別の仮定があり、Extによる深さの特徴づけだけから任意の加群へ拡張できるものではない。本記事で扱ったのは、深さの基礎と短完全列での比較である。

関連項目

参考文献

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