$0$ 以上の整数全体の集合 $\N_{\geq 0}$ の部分集合 $\AA$ は
$0$ 以上の整数の狭義単調増加列(以下、単純に整数列 (integer sequence) という)
$$0=a_0< a_1< a_2<\cdots$$
あるいは
$$0< a_1< a_2<\cdots$$
とみることができる。
整数列 $\AA$ に対して、
$n$ 以下の正の項の個数を $A(n)$ であらわす。ただし $A(0)=0$ とおく。
$A(n)$ を $\AA$ の計数関数 (counting function) という。
$$k=A(n)\Longleftrightarrow a_k\leq n< a_{k+1}$$
が成り立つ。
$2$つの整数列 $\AA, \BB$ の和集合 (sumset) を、$\AA$ と $\BB$ の要素の和であらわされる数全体の集合
$$\AA+\BB=\{a+b\mid a\in\AA, b\in\BB\}$$
と定める(unionとは全く別概念なので、混同しないように)。
$h\AA\supset \BB$ となるとき、$\AA$ を $\BB$ の位数 $h$ の加法的基 (additive basis) あるいは単に基 (basis) という。
そのような整数 $h\geq 1$ が存在するとき、$\AA$ を $\BB$ の加法的基あるいは単に基という。
先と同様、素数全体の集合を $\PP$, $0$ を含む平方数全体の集合を $\SS$ であらわすと、
Waring-Lagrangeの四平方数定理は
$$\SS + \SS + \SS + \SS = \N_{\geq 0}$$
あるいは、$\SS$ が $\N_{\geq 0}$ の位数 $4$ の基であるとあらわされ、Goldbach予想は
$$\{2n\mid n\geq 2, n\in\N\}\subset \PP + \PP$$
とあらわされる。