が成り立つがが成り立たない が存在すると仮定し、そのような最小の をとる。
そのうえで、が成り立つがが成り立たない自然数列 のうち、 が最小のものをとる。
また、 は 以下の整数のみを含んでいるとしてもよい。というのは から より大きな要素を取り除いても、およびが成立するかどうかには関係しないからである。
のときは、 は しか含まないから、 となるので、 に対して
となって、が成り立つならも成り立ってしまう。よって となって、 は正の要素を含むことがわかる。
が成り立たないような が存在することは容易に確かめられる。実際、 は正の要素を含むので、 を の最大の要素とおくと、 は より大きいから、これは に含まれない。
さて、
が成り立つように自然数列 を構成する。
まず、 が成り立たないような、最小の を とおいて
とおくと、 より は を含む。また、 が成り立たないのだから、 に含まれる要素が存在する。よってが成り立つ。
とおくと、 に対して
となるから、が成り立つ。
の場合、
なので、
となるので、が成り立つ。
そこで、 の場合にを示す。まず を任意にとる。 の定義から、 の要素は には含まれないので
となる。
が となる要素を含まないとき、 なので、
となる。
そこで、 が となる要素を含むとし、そのような最小の要素を とおく。
とおくと、 となるから、 以下の の要素 について
が成り立つ。よって
とくに
となる。つまり で が の要素ならば、 も の要素である。
よって
となる。
一方、仮定よりは について成り立つが、 であるから、 のとり方よりも については成り立つ。とくに となる。より
となるから、 となり、
となる。
また、は について成り立つので
が成り立つ。よって
となる。 は となる の最小の要素だから、 となる。よってより
となる。
このようにして、 の場合にが成り立つことが示された。しかし、 とおくと、より に対して
が成り立つがより となるため は成り立たない。つまり をそれぞれ に置き換えるとは成り立つがは成り立たない。一方でより となる。しかし、これは が、が成り立つがが成り立たない の中では最小となるという選び方に反する。
この矛盾から、が成り立つならばも成り立つことが示された。