Causal時空

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chronological時空には区分的 $C^1$ 級CTCは存在しないが、閉じたcausal曲線は存在する可能性はある。

causal時空

閉じた区分的 $C^1$ 級causal曲線が存在しない時空をcausal時空と呼ぶ。

chronologicalだがcausalでない時空には定義より閉causal曲線が存在するが、実は次の命題が成り立つ。

chronologicalであり、かつcausalではない時空に存在する閉causal曲線は閉null測地線である。

もし共役点を持たない $C^1$ 級null測地線でないならその変分曲線でtimelikeなものが存在するため(Lorentz幾何における結論)、chronologicalであることに矛盾する。

chronologicalだがcausalでない時空の例

$\mathbb{R}\times S^1$ に計量 $ds^2=(\cosh^2t-1)(-dt^2+dx^2)+2dtdx$ を入れる。
ただし、$t$$\mathbb{R}$ の座標で、$x$$S^1$ の座標で周期的に同一視をしれておく。
$(\cosh^4t-2\sinh^2t)\nabla_{\partial_x}\partial_x=\cosh t\sinh t^3t\partial_t-\cosh t\sinh t\partial_x$ であるから、$t=0$ のときは $x-$曲線はNull測地線である。
また一般に2次元のLorentz多様体のNull測地線には共役点は存在せず、従ってこのNull測地線と交わるCTCは存在しない(もし存在すれば端点を固定した変分曲線でtimelikeなものが存在することになり、共役点を持たないことに矛盾する)。

chronological時空は $t^\pm$ のtimelike曲線に沿う狭義単調増加性により特徴づけることができた。
しかしcausal時空は同様の方法で特徴づけることはできない。
例えば図1で中央の閉null曲線から一点を取り除いた時空はcausal時空であるが、このnull曲線に沿って $t^\pm$ は一定である。
この例は $t^\pm$ のcausal曲線に沿う狭義単調増加性によりcausal時空を特徴付けれないことを示している。

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