集合$X_n=\{1,\cdots,n\}$から$X_n$自身への全単射をn次の置換という。 $n$次の置換全体の集合$S_n$は写像の合成を積として群になる。 $S_n$を$n$次対称群という。 $n$次対称群は位数$n!$の有限群である。
実数を成分に持つ$n$次正則行列全体の集合を$GL(n,\mathbb{R})$と書く。 これは行列の積によって群になる。 複素数を成分に持つ$n$次正則行列についても同様で、$GL(n,\mathbb{R}),GL(n,\mathbb{C})$を$n$次の一般線型群という。
体について既に知っている読者に向けて説明すると、一般線型群は実数や複素数だけでなく一般の体で定義される。 これ以降に出てくる行列によって定義される群も同様である。
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SL(n,\mathbb{R})=\{A\in GL(n,\mathbb{R})|\det A=1\}
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と定義すると、これは行列の積によって群になる。 複素数についても同様で、$SL(n,\mathbb{R}),SL(n,\mathbb{C})$を$n$次の特殊線型群という。 特殊線型群は一般線型群の部分群である。
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O(n)=\{A\in GL(n,\mathbb{R})|A ^tA=E\}
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と定義すると、これは行列の積によって群になる。 $O(n)$を直交群という。 直交群は一般線型群の部分群である。
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SO(n)=\{A\in O(n)|\det A=1\}
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と定義すると、これは行列の積によって群になる。 $SO(n)$を特殊直交群、あるいは回転群という。 特殊直交群は直交群の(正規)部分群である。
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U(n)=\{A\in GL(n,\mathbb{C})|A ^t\overline{A}=E\}
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と定義すると、これは行列の積によって群になる。 $U(n)$を$n$次のユニタリ群という。 ユニタリ群は一般線型群の部分群である。
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SU(n)=\{A\in U(n)|\det A=1\}
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と定義すると、これは行列の積によって群になる。 $SU(n)$を$n$次の特殊ユニタリ群という。 特殊ユニタリ群はユニタリ群の部分群である。
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Q_8=\{\pm1,\pm i,\pm j,\pm k\}
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と定義する。
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ij=k,\ jk=i,\ ki=j
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i^2=j^2=k^2=-1
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によって演算を定めると、$Q_8$は位数8の非可換群になる。 $Q_8$を四元数群という。
$3\leq n\in\mathbb{N}$とする。 $P_n$を単位円に接する正$n$角形で、1つの頂点を$(1,0)$に持つものとする。
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D_n=\{A\in O(2)| AP_n=P_n\}
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と定義すると、これは行列の積によって群になる。 $D_n$を二面体群という。