Lucas数列は、一般的な
円分多項式
$$\Phi_n(X, Y)=(X^n-Y^n)/\prod_{d< n, d\mid n}\Phi_d(X, Y)=Y^{\varphi(n)}\Phi_n(X/Y, 1)$$
を用いて
$$u_n=\prod_{d\mid n, d>1}\Phi_d(\alpha, \beta)$$
とあらわされる。
$\Phi_d(\alpha, \beta)$ の整除性については、つぎの定理が成り立つ。
$q_d=\Phi_d(\alpha, \beta)$ と定めると、
$p$ が $2Q$ を割り切らない素数で $q_n$ を割り切るとき $n=\rho(p) p^k$ となる。
$m=\rho(p)$ とおく。$p$ が $q_n$ を割り切るから $u_n$ も割り切るので $m\mid n$ である。
$m< n$ と仮定し、$s$ を $m\mid (n/s)\mid n$ となる素数とする。
$q_n$ は
$$\prod_{d\mid n, (n/s)\nmid d}q_d=\frac{u_n}{u_{n/s}}$$
を割り切るので
$p$ は $u_n/u_{n/s}$ を割り切る。
前ページの定理2
より
$$p^e\mid\mid u_m, p^f\mid\mid \frac{n}{sm}$$
となる整数 $e, f$ をとると
$$p^{e+f}\mid\mid u_{n/s}$$
かつ
$$p^{e+f+1}\mid u_n$$
となるが、
前ページの定理2
より
$$p^{f+1}\mid \frac{n}{m}$$
となるから、 $f$ のとり方より $s=p$ である。よって $n/m$ は $p$ の冪でなければならない。