対称式の値に関する次の評価は、Brunの篩にあらわれる和の評価に有用である。
が成り立つ。
となる。
となる。
Brun's pure sieveから、ひとつの素数を法とする複数の剰余類を取り除くとき、つぎの評価が得られる。
が成り立つとする。
とおく。さらに、各素数
とおく。
このとき、
を、どの
となる。
相異なる素数の積
とおくと、
となる。
中国式剰余定理
から、相異なる素数の積
となる剰余類
は相異なる剰余類で、
となる(ただし、各
かつ
となる。つまり
が成立する。
とおくと、
となる。
そこで、
が成り立つ。以下、この右辺の各項について考察する。
まず、
となる。
となるので、
補題1
およびStirlingの公式より
となるが、仮定より
となる。
となる。
さらに、仮定より
となる。
となって、定理が証明される。