篩法 (sieve method) は、全体集合から、与えられた条件をすべて満足する(あるいはいずれも満足しない)ものの個数を評価する技法である。 最も古い篩法は、与えられた範囲内の素数をすべて発見するEratosthenesの篩であるが、20世紀になって篩法が素数に関する様々な問題の研究に盛んに用いられるようになり、近年では他の数論や組合せ論の問題への応用も行われるようになっている。 この参考書では、20世紀以降飛躍的に進展した、篩法の素数に関する問題への応用について解説する。
篩法 (sieve method) は、全体集合から、与えられた条件をすべて満足する(あるいはいずれも満足しない)ものの個数を評価する技法である。 最も古い篩法は、与えられた範囲内の素数をすべて発見するEratosthenesの篩であるが、20世紀になって篩法が素数に関する様々な問題の研究に盛んに用いられるようになり、近年では他の数論や組合せ論の問題への応用も行われるようになっている。本章では篩法の歴史と一般原理について簡単に解説する。
本章では篩法の研究が本格的に進展する以前に論じられた古典的な篩法について解説する。本章で解説する篩法はいわば現代的な篩の前史とよぶべきものである。