編集上の案内: 対応する別の定式化は ネットによる位相空間論7:始位相・直積位相・Tychonoffの定理 を参照。
$X, J$ を空でない集合とし、各 $j\in J$ に対し位相空間 $(X_j,\mathcal{O}_j)_{j\in J}$ と写像 $f_j:X\rightarrow X_j$ が与えられているとする。このとき、
$\{f_{j_0}^{-1}(U_0)\cap \ldots \cap f_{j_{n-1}}^{-1}(U_{n-1}):n\in\mathbb{N}, j_0,\cdots,j_{n-1}\in J, U_0\in\mathcal{O}_{j_0},\ldots,U_{n-1}\in \mathcal{O}_{j_{n-1}}\}$
の要素の合併で表される集合全体 $\mathcal{O}$ は $X$ の位相である。$\mathcal{O}$ は任意の $j\in J$ に対し $f_j:X\rightarrow X_j$ が連続となるような $X$ の位相のうち最弱のものとして特徴付けられる。$\mathcal{O}$ を $(f_j:X\rightarrow X_j)_{j\in J}$ から誘導される始位相と言う。
$X$ に $(f_j:X\rightarrow X_j)_{j\in J}$ から誘導される始位相を入れる。$X$ 上のフィルター $\mathcal{F}$ と $x\in X$ に対し次は互いに同値である。
$J$ を空でない集合とし、各 $j\in J$ に対し位相空間 $X_j$ が与えられているとする。そして直積集合 $X=\prod_{j\in J}X_j$ を考え、各 $j\in J$ に対し $X$ から $X_j$ 上への自然な射影 $\pi_j:X\rightarrow X_j$ が与えられているとする。$(\pi_j:X\rightarrow X_j)_{j\in J}$ が $X$ に誘導する始位相による位相空間 $X$ を、位相空間の族 $(X_j)_{j\in J}$ の直積位相空間と言う。
位相空間の族 $(X_j)_{j\in J}$ の直積位相空間 $X=\prod_{j\in J}X_j$ を考え、各 $j\in J$ に対し $X$から $X_j$ 上への自然な射影を $\pi_j:X\rightarrow X_j$ とする。$X$ のフィルター$\mathcal{F}$ と $x\in X$ に対し、次は互いに同値である。
直積位相の定義と 命題1 による。
コンパクト空間の直積位相空間はコンパクト空間である。
$(X_j)_{j\in J}$ をコンパクト空間の族とし、$X=\prod_{j\in J}X_j$ をその直積位相空間、各 $j\in J$ に対し $X$から $X_j$ 上への自然な射影を $\pi_j:X\rightarrow X_j$ とする。$X$ がコンパクト空間であることを示すには、 定理2 より、 $X$ の任意の超フィルター $\mathcal{F}$ が収束することを示せばよい。 命題4 より各 $j\in J$ に対し $\pi_j[\mathcal{F}]$ は $X_j$ の超フィルターであり、各 $X_j$ はコンパクトであるから 定理2 よりある $y_j\in X_j$ に収束する。そこで $y=(y_j)_{j\in J}\in X$ とおけば、 命題2 より $\mathcal{F}$ は $y$ に収束する。よって $X$ はコンパクトである。