5-1 射影的完備化と補題 3

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

ベクトル束の零切断は全空間の閉部分空間だが、原論文の公理系が直接扱いやすいのは射影束である。本頁では、階数 $p$ の束 $E$$P(E\oplus\mathbf 1)$ に開部分として埋め、零切断像の基本類を標準線束と $E$ のChern類で表す。旗の束への底変換、完全分裂後の標準切断、最後に現れる空集合までを明示し、原論文の補題3と式 (17) を完結させる。

この頁で示すこと

$X\in\mathbf V$$E$$X$ 上の階数 $p$ のベクトル束とする。本頁の主結果は次の4つである。

  1. 射影的完備化への標準開埋め込み$E$$\widehat E=P(E\oplus\mathbf1)$ の無限遠超平面 $P(E)$ の補集合と標準同型であり、各切断は $\widehat E$ の閉部分空間を定める。[完結]
  2. 旗の束による底変換$E$ を完全分裂させる旗の束へ移したとき、零切断像の基本類と標準線束は横断的に引き戻され、引き戻しの単射性により底へ戻せる。[完結]
  3. 完全分裂時の零切断像:標準切断から得る閉部分空間列は零切断像へ達し、階数を一つ増やした列の最終零点は空集合になる。[完結]
  4. 補題3:零切断像の基本類は次の式で与えられる。[完結]
    $$ p_{\widehat E}(s_0(X)) =\sum_{i=0}^pf^*c_i(E)\xi^{p-i} $$
    である。
    ここで $\xi=c_1(L_{\widetilde E})$ であり、$L_{\widetilde E}=\mathcal O_{P(E\oplus\mathbf1)}(1)$ は、トートロジカル部分線束 $\mathcal O(-1)$ の双対である標準線束である。

追加する圏の条件と公理

原論文 §5 では、第2章までの公理に二つの条件を加える。1つは非特異閉部分空間を圏の対象として扱う条件、もう1つは横断的なCartesian平方における基本類の引き戻しである。

非特異閉部分空間の条件

$X\in\mathbf V$ の非特異閉部分スキーム $Y\subset X$$\mathbf V$ に属すると仮定する。この条件を (V 2) と書く。

本書では「非特異」を基礎体 $k$ 上滑らかという意味で用いる。空集合は既に (V 0) により $\mathbf V$ の対象であり、その基本類は零である。

公理A5

$X,Y\in\mathbf V$$i\colon Y'\hookrightarrow Y$ を非特異閉部分スキーム、$g\colon X\to Y$$Y'$ に横断的な射とする。Cartesian平方
$$ \begin{array}{ccc} X'=X\times_YY'&\xrightarrow{\ i'\ }&X\\ \downarrow&&\downarrow g\\ Y'&\xrightarrow{\ i\ }&Y \end{array} $$
に対し
$$ p_X(X')=g^*p_Y(Y') $$
を要求する。これを公理A5と呼ぶ。

A5は横断的な引き戻しだけを扱う。横断性がない平方に対する過剰交叉公式をA5へ読み込んではならない。本頁では、旗の束への射が滑らかであることを使って横断性を確保する。

射影的完備化

自明線束を $\mathbf1=X\times k$ と書き、
$$ \widetilde E:=E\oplus\mathbf1, \qquad \widehat E:=P(\widetilde E), \qquad f\colon\widehat E\to X $$
と置く。本書の規約では $P(\widetilde E)$ は各ファイバー内の1次元部分空間を分類する。
射影束を1次元商の空間として定義する文献では、標準線束と射影束公式の符号が本書と異なる形に見える。本頁では途中で規約を切り替えず、「点は直線」「トートロジカル部分線束は $L_{\widetilde E}^{\vee}$」「正の標準線束は $L_{\widetilde E}=\mathcal O(1)$」を一組として固定する。式 (17) の各因子が $\xi+f^*x_i$ となるのは、この規約と線束のテンソル積公式を組み合わせた結果である。

射影的完備化への標準開埋め込み

写像
$$ E\longrightarrow\widehat E, \qquad v\in E_x\longmapsto k(v,1)\subset E_x\oplus k $$
$E$$\widehat E-P(E)$ と標準同型にする。さらに任意の切断 $s\colon X\to E$ の像は $\widehat E$ の非特異閉部分スキームである。[完結]

$P(E)$ は第2成分が零である直線の集合である。その補集合の直線 $d\subset E_x\oplus k$ では第2成分への射影が非零だから、第2成分が1である唯一のベクトル $(v,1)$$d$ を生成する。これにより逆写像が得られる。局所自明化では通常の同型
$$ \mathbb A^p\cong\{[z_1:\cdots:z_p:z_{p+1}]\in\mathbb P^p \mid z_{p+1}\ne0\} $$
なのでスキームとしての同型である。
$E\to X$ は分離的であるため切断像は $E$ 内で閉じている。局所的には $s=(s_1,\ldots,s_p)$ の像が
$$ [s_1(x):\cdots:s_p(x):1] $$
というグラフであり、$\widehat E$ 内でも閉じている。切断 $s\colon X\to s(X)$ は同型なので、$s(X)$ は非特異である。

零切断を $s_0\colon X\to E\subset\widehat E$ と書く。局所座標では
$$ s_0(x)=[0:\cdots:0:1] $$
であり、$P(\mathbf1)\subset P(E\oplus\mathbf1)$ と同一視できる。

標準線束と切断上での自明化

$P(\widetilde E)$ 上のトートロジカル部分線束は $\mathcal O(-1)$ である。本書ではその双対を
$$ L_{\widetilde E}:=\mathcal O_{P(\widetilde E)}(1), \qquad \xi:=\xi_{\widetilde E}:=c_1(L_{\widetilde E}) $$
と書く。

アフィン部分上の標準線束

開部分 $E\cong\widehat E-P(E)$ 上で $L_{\widetilde E}$ は標準的に自明である。従って任意の切断 $s\colon X\to E\subset\widehat E$ に対し
$$ s^*L_{\widetilde E}\cong\mathbf1, \qquad s^*\xi=0 $$
である。[完結]

$v\in E_x$ に対応する点は直線 $k(v,1)$ である。この直線から第2成分 $k$ への射影は同型であり、生成元 $(v,1)$ を標準基底1へ送る。従ってトートロジカル部分線束 $\mathcal O(-1)$$E$ 上で自明であり、その双対 $L_{\widetilde E}$ も自明である。切断による引き戻しを取れば結論を得る。

この補題は次頁の式 (18) と (18 bis) で使う。本頁では式 (17) の記号を確定する役割もある。

旗の束への移行

$g\colon X'=D(E)\to X$$E$ の完全旗の束とし、$E':=g^*E$ と置く。本書『1-2 旗多様体と完全分裂』により、$E'$ には線束を逐次商にもつ完全旗があり、
$$ g^*\colon A(X)\longrightarrow A(X') $$
は単射である。
底変換した射影的完備化を
$$ \widehat E':=P(E'\oplus\mathbf1) \cong\widehat E\times_XX' $$
とし、$f'\colon\widehat E'\to X'$$\widehat g\colon\widehat E'\to\widehat E$ を自然な射とする。

旗の束による底変換

$\widehat g$ は零切断像 $s_0(X)\subset\widehat E$ に横断的であり、
$$ \widehat g^*p_{\widehat E}(s_0(X)) =p_{\widehat E'}(s'_0(X')) $$
である。また
$$ \widehat g^*\colon A(\widehat E)\longrightarrow A(\widehat E') $$
は単射である。従って式 (17) は $E'$ について証明すれば $E$ について従う。[完結]

$g$ は反復射影束として構成される滑らかな射である。底変換 $\widehat g$ も滑らかであり、滑らかな射は非特異閉部分スキームに横断的である。零切断像を底変換した閉部分スキームは $s'_0(X')$ なので、公理A5から基本類の引き戻し公式を得る。
$\widehat E'$ は、$\widehat E$ 上で $f^*E$ の旗を一段ずつ作る反復射影束ともみなせる。射影束公式を反復して用いると $\widehat g^*$ は単射である。
Chern類の関手性と標準線束の底変換により
$$ \widehat g^*(f^*c_i(E)\xi^{p-i}) =(f')^*c_i(E')(\xi_{\widetilde E'})^{p-i}. $$
従って $\widehat E'$ 上で式 (17) が成り立てば、両辺の差は単射 $\widehat g^*$ で零へ送られるので、$\widehat E$ 上でも零である。

原論文はこの射をmorphisme fibrantと呼んで横断性を使うが、その語の定義と局所確認を記さない。本頁では反復射影束の滑らかさを根拠に補った。単に「旗の束へ移る」とだけ書くと、基本類を引き戻すA5の仮定と、底へ戻す単射性の二つが抜ける。

完全分裂後の標準切断

以下、$E$ 自身が
$$ E=E_0\supset E_1\supset\cdots\supset E_p=0 $$
という完全旗をもつ場合を考える。商線束とその第1 Chern類を
$$ M_i:=E_{i-1}/E_i, \qquad x_i:=c_1(M_i) \quad(1\leq i\leq p) $$
と書く。
$\widetilde E=E\oplus\mathbf1$ には
$$ E_0\oplus\mathbf1 \supset E_1\oplus\mathbf1 \supset\cdots\supset E_p\oplus\mathbf1=\mathbf1 \supset0 $$
という長さ $p+1$ の列がある。
トートロジカル包含
$$ L_{\widetilde E}^{\vee}\hookrightarrow f^*\widetilde E $$

$$ G:=L_{\widetilde E}\otimes f^*\widetilde E $$
の切断 $\sigma$ を定める。各点 $d\subset\widetilde E_x$ で、$\sigma$ は包含 $d\hookrightarrow\widetilde E_x$ に対応するため、どこでも零にならない。
部分束列を
$$ G_i:=L_{\widetilde E}\otimes f^*(E_i\oplus\mathbf1) \quad(0\leq i\leq p), \qquad G_{p+1}:=0 $$
と置く。$G_0=G$ である。

完全分裂時の零切断像

$\sigma$ を商 $G/G_j$ へ写した切断の零点スキームを $Y_j$ とする。このとき
$$ Y_j=P(E_j\oplus\mathbf1) \quad(0\leq j\leq p), $$
特に
$$ Y_0=\widehat E, \qquad Y_p=P(\mathbf1)=s_0(X). $$
$Y_j$ から $Y_{j+1}$ への切断は零切断に横断的であり、最終段は
$$ Y_{p+1}=\emptyset $$
である。[完結]

$\widehat E$ の点を直線 $d\subset E_x\oplus k$ とする。$\sigma$$G/G_j$ での値が零であることは、包含 $d\hookrightarrow E_x\oplus k$ の像が $(E_j)_x\oplus k$ に入ることと同値である。従って零点スキームは $P(E_j\oplus\mathbf1)$ である。
局所的に $E\cong\mathcal O_X^{\oplus p}$ とし、$E_j$ を最後の $p-j$ 個の基底が張る部分束とする。すると
$$ Y_j\cong X\times\mathbb P^{p-j} $$
であり、$Y_j$ 上で $G_j/G_{j+1}$ に誘導される切断は斉次座標の一つが定める $\mathcal O(1)$ の切断である。アフィン座標では一つの座標関数なので、その零点は $Y_{j+1}$ であり、微分は法方向で非零である。従って横断性が成り立つ。
$j=p$ では $Y_p=P(\mathbf1)$ であり、$G_p=L_{\widetilde E}\otimes f^*\mathbf1$ に誘導される切断は直線 $\mathbf1\subset E\oplus\mathbf1$ 上の恒等写像に対応する。これはどこでも零にならないので $Y_{p+1}=\emptyset$ である。空集合上の横断性は空虚に成り立ち、(V 0) により空集合も $\mathbf V$ の対象である。

最後の空集合は飾りではない。列を階数 $p+1$ の束 $G$ に対する補題2の仮定へ正確に合わせ、最終切断がどこでも零にならないことを記録する。空集合を圏の対象とせず、その基本類を零とする公理を置かなければ、この再帰を最後まで適用できない。

補題3と式 (17)

補題3

$X\in\mathbf V$$E$ を階数 $p$ のベクトル束とする。射影的完備化
$$ \widehat E=P(E\oplus\mathbf1), \qquad f\colon\widehat E\to X $$
$\xi=c_1(L_{\widetilde E})$ に対し、零切断像の基本類は
$$ \text{(17)}\qquad p_{\widehat E}(s_0(X)) =\sum_{i=0}^pf^*c_i(E)\xi^{p-i} \in A^p(\widehat E) $$
である。[完結]

$p=0$ なら $E=0$$\widehat E=P(\mathbf1)=X$$s_0=\mathrm{id}_X$ であり、両辺は $1=c_0(E)$ である。以下 $p\geq1$ とする。
旗の束による底変換の定理により、$E$ が完全分裂する場合を証明すれば十分である。完全分裂時の零切断像の定理で作った列へ、本書『2-1 公理 A 1〜A 4 と補題 2』の積公式を適用する。$Y_p=s_0(X)$ までの $p$ 段の商線束は
$$ G_{i-1}/G_i \cong L_{\widetilde E}\otimes f^*M_i \quad(1\leq i\leq p) $$
である。従って
$$ p_{\widehat E}(s_0(X)) =\prod_{i=1}^pc_1(L_{\widetilde E}\otimes f^*M_i). $$
線束のテンソル積に対する第1 Chern類の加法性から
$$ c_1(L_{\widetilde E}\otimes f^*M_i) =\xi+f^*x_i. $$
よって
$$ p_{\widehat E}(s_0(X)) =\prod_{i=1}^p(\xi+f^*x_i). $$
Chern類の乗法性により $c_i(E)=e_i(x_1,\ldots,x_p)$ だから、基本対称式として展開すると
$$ \prod_{i=1}^p(\xi+f^*x_i) =\sum_{i=0}^pf^*c_i(E)\xi^{p-i}. $$
これが完全分裂時の式 (17) である。一般の場合は旗の束上でこの等式を得て、$\widehat g^*$ の単射性で $\widehat E$ へ戻す。

低階数での検算

階数1の束

$E=L$ を線束、$x=c_1(L)$ とする。$\widehat E=P(L\oplus\mathbf1)$ は相対射影直線束で、零切断像は余次元1である。式 (17) は
$$ p_{\widehat E}(s_0(X))=\xi+f^*x $$
となる。これは完全分裂時の積 $\prod_i(\xi+f^*x_i)$ の最初の場合である。

自明束

$E=\mathbf1^{\oplus p}$ なら $c_i(E)=0$$i>0$)なので
$$ p_{\widehat E}(s_0(X))=\xi^p. $$
局所的には $\widehat E=X\times\mathbb P^p$、零切断像は固定点 $[0:\cdots:0:1]$ の族である。$p$ 個の独立な超平面座標を零にする完全交叉として、その類が $\xi^p$ になることと一致する。

階数2の束

$E$ の階数が2なら
$$ p_{\widehat E}(s_0(X)) =\xi^2+f^*c_1(E)\xi+f^*c_2(E). $$
旗の束上で根を $x_1,x_2$ とすれば、右辺は
$$ (\xi+f^*x_1)(\xi+f^*x_2) $$
である。係数比較は射影束関係式ではなく、零切断像を二段の横断的零点として得た幾何から生じている。

規約を誤った場合の反例

反例:標準線束の双対を取り違える

$P(\widetilde E)$ を直線の空間とする本書の規約では、トートロジカル部分束は $\mathcal O(-1)=L_{\widetilde E}^{\vee}$ であり、式 (17) に現れるのは $\xi=c_1(\mathcal O(1))$ である。
$X$ を一点、$E=k$ とすると $\widehat E=\mathbb P^1$ で、零切断像は一点の正の超平面類 $\xi$ をもつ。$c_1(\mathcal O(-1))=-\xi$ を用いる誤った式は一点の類を $-\xi$ とする。破れているのは射影束の点を直線とする規約のもとで標準線束の双対を取り違えた点である。

反例:A5なしに基本類を引き戻す

環準同型としての通常の引き戻し $g^*$ が存在しても、閉部分スキームの基本類が常に
$$ g^*p_Y(Y')=p_X(g^{-1}(Y')) $$
を満たすとは公理A1〜A4だけから従わない。非横断的な交叉では過剰交叉項が現れ得る。
本頁の旗の束への移行で等式が使えるのは、$\widehat g$ が滑らかで零切断像に横断的であり、さらに公理A5を仮定したからである。破れているのは基本類の横断的引き戻しを保証する公理を省いた点である。

公理と証明段の対応

補題3の証明が使う条件を整理する。

  • (V 0) と (A 0):最終段 $Y_{p+1}=\emptyset$ を対象として扱い、その基本類を零とする。
  • (V 1):射影束と旗の束を $\mathbf V$ の対象として扱う。
  • (V 2):零切断像と途中の非特異閉部分空間を $\mathbf V$ の対象として扱う。
  • A1:射影束公式から旗の束への引き戻しの単射性を得る。
  • A2〜A4:横断的な逐次零点に対する補題2の積公式を使う。
  • A5:旗の束への滑らかな底変換で零切断像の基本類を引き戻す。
    式の最終形だけを見るとA5と空集合の役割は隠れる。しかし両者を省くと、一般の束から完全分裂した束へ移る段、または階数 $p+1$ の標準切断列を閉じる段が欠ける。

原論文との境界

原論文 Gro58 は補題3で旗の束へ移り、完全分裂した $E\oplus\mathbf1$ に補題2を適用して式 (17) を得る。紙面では旗の束への射の横断性、局所座標での各切断の横断性、最終段が空集合になることが短縮されている。本頁はこれらを反復射影束の滑らかさと斉次座標の計算で補った。
射影束と標準線束の後代的な基礎については EGA2、交叉理論における零切断と最高次Chern類の標準的な扱いについては Ful98 を参照できる。ただし本頁の式 (17) の証明は、公理A1〜A5と本書内の補題2を用いて閉じており、後代のrefined Gysin写像には依存しない。
原論文の証明末尾では標準線束が $L_E$ と印字されるが、類が住む空間は $P(E\oplus\mathbf1)$ なので、本書では一貫して $L_{\widetilde E}$ と書く。これは内容を変える現代化ではなく、対象を明示する記号修正である。

原論文との対応表

本頁原論文印字頁状態
条件 (V 2) と公理A5§5 冒頭pp.151–152公理
射影的完備化 $P(E\oplus\mathbf1)$§5、補題3の準備p.152完結
旗の束への底変換§5、補題3p.152完結
完全分裂後の標準切断列§5、補題3pp.152–153完結
零切断像の類補題3、式 (17)p.153完結
標準線束の添字補題3末尾p.153$L_{\widetilde E}$ に修正

本頁で得た式 (17) は、次頁で任意の切断 $s\colon X\to E\subset\widehat E$ により引き戻される。$s^*\xi=0$ なので最高次成分 $c_p(E)$ だけが残る。ただし、その引き戻しを被約零点集合の基本類や重複度付き零点サイクルと同一視できる条件は別であり、本書『5-2 零点サイクルの類』で横断的場合と一般の場合を分ける。

参考文献

[3]
Friedrich Hirzebruch, Neue topologische Methoden in der algebraischen Geometrie, Ergebnisse der Mathematik und ihrer Grenzgebiete (N.F.) 9, Springer, 1956
[8]
Séminaire C. Chevalley(Claude Chevalley 他), Classification des groupes de Lie algébriques, tome 1(années 1956–1958), Secrétariat mathématique, Paris, 1958
[9]
Alexander Grothendieck, Théorèmes de dualité pour les faisceaux algébriques cohérents, Séminaire Bourbaki 1956/57–1957/58, exposé 149(Numdam: SB_1956-1958\_\_4\_), 1957, 169–193
[12]
Alexander Grothendieck, Sur quelques propriétés fondamentales en théorie des intersections, Séminaire C. Chevalley, Anneaux de Chow et applications 2e année, tome 3, exposé 4, 1958, 36 p.
[27]
Alexander Grothendieck, Jean Dieudonné, Éléments de géométrie algébrique II : Étude globale élémentaire de quelques classes de morphismes, Publications Mathématiques de l'IHÉS, 1961, 5–222
[32]
Alexander Grothendieck, Jean Dieudonné, Éléments de géométrie algébrique IV(4部構成:Première–Quatrième partie), Publications Mathématiques de l'IHÉS 20, 24, 28, 32, 1964

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