0-4 表現可能性の判定法

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

原論文は、同じ連作の第 IV 回が与えた表現可能性の判定法を番号で引くだけで進み、その主張を述べ直さない。本頁は、その判定法と、それを支える米田の対応・群構造・スライス圏の事実を、第 9 巻『表現可能関手の一般形式』で証明された結果として主張だけ述べ直し、それぞれに第 9 巻の頁名・結果名・札を添える。証明は第 9 巻にあり、ここでは繰り返さない。本書が断らずに使う「米田の約束」と、第 9 巻の足した仮定のうち本書に効くものもここで述べる。記号は本書『0-6 記号と約束』のとおりで、解析空間の前提は本書『0-3 解析空間と数空間』にある。
前提知識: 表現可能関手, 米田の補題, スライス圏, ファイバー積, 層, 解析空間

第 9 巻の結果の引き方

原論文 Gro61v は、関手を定めて第 IV 回 Gro61iv の判定法を当てる、という形でだけ進む。引く番号は 3.1、3.2、3.13、5.4、5.6、5.7、5.9 で、ほかに第 IV 回 §2 の表現可能関手の言葉(米田の対応と、関手で与える群構造)を黙って使う。所在は頁末の表「原論文での使われ方」に並べた。第 IV 回は第 9 巻の原典である。本書は第 IV 回の本文を開いて照合せず、第 9 巻の頁で証明された結果として引く。
本頁のボックスの名前は、第 9 巻の頁の定義・定理・補題・命題の名前と一字一句同じにした。各ボックスの後に、第 9 巻での所在と札、本書で主に使う頁を書く。主張は第 9 巻の形を保ち、記号だけを本書に合わせた。
札の扱いは次のとおりである(本書『0-6 記号と約束』の状態札の意味)。第 9 巻で[完結]の結果と、第 9 巻の頁『0-2 圏と前層』『1-1 米田の対応と表現可能関手』『1-2 前層の圏の極限と関手で与える構造』で集合と圏の基本事実だけから証明された補題・命題は、本書でも完結の入力に数える。第 9 巻で[条件付き]の結果(第 4 章の判定法)を使う主結果は、本書でも[条件付き]になる。ただし第 9 巻の第 4 章の結果はどれも連作の定理を使わず、札に「解析空間の定義の下では完結」の句が付いているので、それだけに依る本書の主結果には同じ句を添えてよい。
前半の三つの節(米田の対応、群構造、スライス圏と射のクラス)は一般の圏 $\mathbf C$ についての結果である。本書ではそれを $\mathbf C=(\mathrm{An})_{/S}$ か $(\mathrm{An})$ に当てる。記号 $\mathbf C$ を一般の圏の意味で使うのは本頁だけである。集合の大きさの約束(宇宙)は第 9 巻『表現可能関手の一般形式』の頁『0-2 圏と前層』の定義「宇宙と集合の圏」に従い、本書では表に出さない。$\widehat{\mathbf C}$ は $\mathbf C$ 上の前層(反対圏から集合の圏への関手)と前層の射(自然変換)の圏である。

米田の対応と米田の約束

表現可能性の言葉を置き、米田の対応とその二つの帰結を述べる。本書がベクトル束や旗束を「関手を表す空間」として定めるとき、空間の射はすべてこの三つの定理から得られる。

点の前層と点の関手

$\mathbf C$ の対象 $X$ について、前層 $h_X=\mathrm{Hom}(-,X)$(射 $g\colon Y'\to Y$ には写像 $f\mapsto f\circ g$ を対応させる)を $X$ の点の前層と呼ぶ。射 $a\colon X\to X'$ に前層の射 $h_a=a\circ-$ を対応させる関手 $h\colon\mathbf C\to\widehat{\mathbf C}$ を点の関手と呼ぶ。$\mathbf C=(\mathrm{An})_{/S}$ では $h_X(T)=\mathrm{Hom}_S(T,X)$ で、その元を $X$ の $T$ 点とも呼ぶ。

表現可能な前層と普遍元

前層 $F$、対象 $X$、元 $\xi\in F(X)$ について、すべての対象 $Y$ で写像 $\mathrm{Hom}(Y,X)\to F(Y)$、$f\mapsto F(f)(\xi)$ が全単射であるとき、組 $(X,\xi)$ は $F$ を表すといい、$\xi$ を普遍元という。$F$ を表す組があるとき $F$ は表現可能であるといい、$X$ が $F$ を表す、$X$ は $F$ を表す空間である、ともいう。

  • 第 9 巻:頁『1-1 米田の対応と表現可能関手』の定義「点の前層と点の関手」「表現可能な前層と普遍元」。第 9 巻は同型 $h_X\cong F$ との組を普遍問題の解と呼び、二つの言い方が同じであることを同じ頁の補題「表現の二つの言い方」で確かめている。
米田の対応

任意の対象 $X$ と前層 $F$ について、前層の射 $u\colon h_X\to F$ に $u(X)(\mathrm{id}_X)\in F(X)$ を対応させる写像は $\mathrm{Hom}(h_X,F)$ から $F(X)$ への全単射で、その逆は、$\xi$ に「$f\colon Y\to X$ を $F(f)(\xi)$ に送る前層の射」を対応させる写像である。

  • 第 9 巻:頁『1-1 米田の対応と表現可能関手』の主結果「米田の対応」(第 IV 回の命題 2.1)。札は[完結]で、本書では完結の入力に数える。
    米田の対応を $F=h_{X'}$ に当てると、点の前層の間の射が対象の間の射と同じものになる。
点の関手の充満忠実性

任意の対象 $X$、$X'$ について、写像 $\mathrm{Hom}(X,X')\to\mathrm{Hom}(h_X,h_{X'})$、$a\mapsto h_a$ は全単射である。

  • 第 9 巻:同じ頁の主結果「点の関手の充満忠実性」(第 IV 回の定理 2.2)。札は[完結]で、本書では完結の入力に数える。$h_a$ が同型なら $a$ も同型であることは、同じ頁の補題「点の前層が同型なら対象も同型」で示されている。
普遍問題の解の一意性

(a) 組 $(X,\xi)$ と $(X',\xi')$ がともに前層 $F$ を表すなら、$F(a)(\xi')=\xi$ となる射 $a\colon X\to X'$ がただ一つあり、$a$ は同型である。
(b) 点の関手 $h$ は、$\mathbf C$ から、表現可能な前層のなす $\widehat{\mathbf C}$ の充満部分圏への圏同値である。

  • 第 9 巻:同じ頁の主結果「普遍問題の解の一意性」(第 IV 回 §2 の表現可能の定義に添えた主張)。札は[完結]で、本書では完結の入力に数える。
  • 本書で使う頁(三つの定理と下の注意「米田の約束」):全頁。定理を名指すのは 1-1、1-3、1-4、2-3、3-1、3-2、4-1、4-2、注意を名指すのは 0-5、1-1、1-3、2-2、2-3、3-1、3-2、4-1、4-2。
    三つの定理を本書はそのたびに名指さずに使う。どう使うかを約束として書いておく。
米田の約束

本書は次のことを断らずに行う。
(1) 表現可能な前層の間の射は、表す空間の間の射とただ一通りに対応する(上の定理(点の関手の充満忠実性))。本書が「関手的に定まる変換を射とみる」「関手的な全単射から射を得る」と書くのはこの意味で、$T$ 点の上の写像を $T$ について自然に与えることで空間の射を定める。
(2) 前層の同型は、表す空間の同型を与える。とくに $T$ について自然な全単射 $\mathrm{Hom}(T,X)\cong\mathrm{Hom}(T,X')$ から同型 $X\cong X'$ を得る。
(3) 前層 $P$ の部分前層 $P'$ が空間 $Z$ で表されるとは、$P'$ が表現可能で $Z$ がそれを表すことをいう。$P=h_X$ のとき、包含 $P'\subset h_X$ は (1) により射 $Z\to X$ を与え、この射はどの $T$ についても $\mathrm{Hom}(T,Z)\to\mathrm{Hom}(T,X)$ を単射にする。
(4) 前層を表す空間は、普遍元を保つ同型を除いてただ一つに決まる(上の定理(普遍問題の解の一意性)の (a))。本書はその一つを選んで名前を付ける(ベクトル束 $V(\mathcal E)$、旗束 $\underline{\mathrm{Drap}}_m(\mathcal E)$ など)。

原論文も同じ約束で書く。ベクトル束の線形構造を関手の側で与える 1.4 と、Plücker 射・Segre 射を関手の準同型から得る §2 の段が典型である(頁末の表)。

群構造

原論文の 1.4 は、ベクトル束の上の線形構造を、それが表す関手の値の上の構造として与える。関手で与える構造と、図式で書く群対象が同じものであることを、第 9 巻は群の場合に示している。

関手で与える代数構造

前層 $F$ の上の群構造とは、各対象 $Y$ について集合 $F(Y)$ の上の群の構造を与え、任意の射 $g\colon Y\to Y'$ について写像 $F(g)\colon F(Y')\to F(Y)$ が群の準同型になるようにしたものをいう。$F$ が対象 $X$ で表されるとき、$F$ の上の群構造を $X$ の上の群構造とも呼ぶ。環・加群など他の代数構造も同じ形で定める。

群対象

$\mathbf C$ に終対象と任意の二つの対象の積があるとする。対象 $X$ と、積の射 $X\times X\to X$、単位の射(終対象から $X$ への射)、逆の射 $X\to X$ の組が群対象であるとは、任意の対象 $T$ について $\mathrm{Hom}(T,X)$ の上の次の演算が群の公理を満たすことをいう:$f$、$f'$ の積は、$(f,f')\colon T\to X\times X$ と積の射の合成、単位元は、$T$ から終対象への唯一の射と単位の射の合成、$f$ の逆元は、$f$ と逆の射の合成。

群構造と群対象の対応

$\mathbf C$ に終対象と任意の二つの対象の積があるとする。
(1) 対象 $X$ について、群対象の構造に、上の定義(群対象)の演算による $h_X$ の上の群構造を対応させる写像は、$X$ の上の群対象の構造の全体から $h_X$ の上の群構造の全体への全単射である。
(2) 前層 $F$ が $(X,\xi)$ で表されるとき、米田の対応が与える同型 $h_X\cong F$ で群構造を移すことにより、$F$ の上の群構造は $X$ の上の群対象の構造と一対一に対応する。

  • 第 9 巻:頁『1-2 前層の圏の極限と関手で与える構造』の定義「関手で与える代数構造」「群対象」と命題「群構造と群対象の対応」。命題は主結果に数えられていないが、第 9 巻の頁 0-2 と頁 1-1 だけで証明され事実を引用しないので、本書では完結の入力に数える。
  • 本書で使う頁:1-3(二つの定義。命題は証明の型として言及するだけで、1-3 は自分の命題で証明する)。
    第 9 巻の証明が使う積は $X\times X$ と、$T$ から終対象への射だけである(第 9 巻の証明の段 1〜3)。$(\mathrm{An})_{/S}$ の終対象は $S$ 自身で、二つの対象の積は、存在すれば $S$ 上のファイバー積と同じものである(下の補題(スライス圏)の (1)(2))。しかし $(\mathrm{An})_{/S}$ に任意の二つの対象の積が存在することは、本書では連作第 III 回 Gro61iii の定理 2.1(本書『0-3 解析空間と数空間』の定理「解析空間のファイバー積の存在」。本書は判定法には使わないと上の注意(本書が使わない第 9 巻の結果)の (3) で述べた事実)からしか出ない。したがって本書は上の命題(群構造と群対象の対応)をそのままの形では $(\mathrm{An})_{/S}$ に当てず、$X\times_SX$ など存在が別に分かっているファイバー積についてだけ、命題の証明と同じ議論を使う。第 9 巻の命題は群構造についてのもので、環・加群・$k$ ベクトル空間の構造については述べていない。$k$ ベクトル空間の構造と群対象(の加法版)の対応は、本書『1-3 ベクトル束の群構造と閉はめ込み』が必要な積の存在を確かめた上で自分で証明する。

スライス圏と底変換

$S$ 上の解析空間の圏 $(\mathrm{An})_{/S}$ は、解析空間の圏のスライス圏である(本書『0-3 解析空間と数空間』の定義「解析空間の射」)。底を取り替える操作の基本を、一般の圏で述べる。

スライス圏

$S$ を $\mathbf C$ の対象とする。$S$ 上の対象の圏 $\mathbf C/S$ は、対象が組 $(T,p_T)$($p_T\colon T\to S$ は構造射)、射 $(T,p_T)\to(T',p_{T'})$ が $p_{T'}\circ g=p_T$ を満たす $\mathbf C$ の射 $g\colon T\to T'$($S$ 射)である圏とする。$S$ 射の集合を $\mathrm{Hom}_S(T,T')$ と書く。$(T,p_T)$ は混乱の無いとき $T$ と略す。

スライス圏

$S$ を $\mathbf C$ の対象とする。
(1) $(S,\mathrm{id}_S)$ は $\mathbf C/S$ の終対象である。
(2) $\mathbf C/S$ の射 $X\to Z$、$Y\to Z$ について、$\mathbf C$ の射 $x\colon P\to X$、$y\colon P\to Y$ の組が $\mathbf C$ でのファイバー積であることと、$P$ に構造射 $p_X\circ x$ を与えて $\mathbf C/S$ でのファイバー積であることは同値である。とくに、$\mathbf C/S$ で $X$ と $Y$ の積が存在することは、$\mathbf C$ でファイバー積 $X\times_SY$ が存在することと同値で、両者は同じものである。
(3) $T$ を $\mathbf C/S$ の対象とする。$\mathbf C/S$ の中の $T$ 上の対象の圏 $(\mathbf C/S)/T$ の対象 $((U,p_U),q)$ に $\mathbf C/T$ の対象 $(U,q)$ を対応させることで、射の上では恒等写像として、圏の同型 $(\mathbf C/S)/T\cong\mathbf C/T$ が得られる。

  • 第 9 巻:頁『0-2 圏と前層』の定義「スライス圏」と補題「スライス圏」の (1)〜(3)。第 9 巻の補題には有効エピについての (4) もあるが、本書では使わない。第 9 巻の頁 0-2 で証明され、第 9 巻で完結の入力に数えたもので、本書でも完結の入力に数える。
  • 本書で使う頁:0-3、0-5、1-1、1-3、2-1、2-2、2-3、3-1、3-2、4-2。ほかに、$(\mathrm{An})_{/S}$ のファイバー積を $(\mathrm{An})$ のファイバー積として扱う所(全頁)。
  1. により、$S$ 上の空間 $T$ の上の空間を考えるとき、$(\mathrm{An})_{/S}$ の中で考えても $(\mathrm{An})_{/T}$ で考えても同じである。次に、前層を底の上の圏へ制限する操作を置く。
スライス圏への制限

$\mathbf C$ 上の前層 $F$ について、$\mathbf C/S$ 上の前層 $F_{/S}$ を $F_{/S}(T,p_T)=F(T)$(射の上でも $F$ の値)で定め、$F$ の $\mathbf C/S$ への制限という。$S$ 上の対象 $(S',s)$ について、$\mathbf C/S$ 上の前層 $F$ の $\mathbf C/S'$ への制限 $F_{/S'}$ を $F_{/S'}(T,q)=F(T,s\circ q)$ で定める。

スライス圏への制限の表現可能性

$\mathbf C$ 上の前層 $F$ が $(X,\xi)$ で表され、$S$ が $\mathbf C$ の対象のとき、$F_{/S}$ が $\mathbf C/S$ 上で表現可能であることは、積 $X\times S$ が存在することと同値である。そのとき、$S$ 上の対象 $(X\times S,\mathrm{pr}_2)$ と $F(\mathrm{pr}_1)(\xi)$ の組が $F_{/S}$ を表す。

  • 第 9 巻:頁『2-1 制限と底変換』の主結果「スライス圏への制限の表現可能性」(第 IV 回の命題 3.1)。札は[完結]で、本書では完結の入力に数える。
  • 本書で使う頁:定義は 1-4、4-1(底変換の段)。定理は証明に使わない(1-1 の注意と 0-5 の段で、原論文の命題 1.1 の証明の段の説明として触れるだけ)。
    原論文の命題 1.1 の証明は、この定理から「$S$ 上では $E^p\times S$ が表す」と結ぶ。定理は積の存在と同値であることを言うので、その段には積 $E^p\times S$ の存在が要る。本書はそれを本書『0-5 閉部分空間と零点と積』の補題「底と数空間の積」で作り、この定理を証明には使わない。
スライス圏の間の底変換

$\mathbf C/S$ 上の前層 $F$ が、$S$ 上の対象 $(X,p_X)$ と $\xi\in F(X)$ の組で表され、$(S',s)$ が $S$ 上の対象であるとする。$F_{/S'}$ が $\mathbf C/S'$ 上で表現可能であることは、$p_X$ と $s$ のファイバー積 $X\times_SS'$ が存在することと同値である。そのとき、$S'$ 上の対象 $(X\times_SS',\mathrm{pr}_2)$ と $F(\mathrm{pr}_1)(\xi)$ の組が $F_{/S'}$ を表す。

  • 第 9 巻:頁『2-1 制限と底変換』の主結果「スライス圏の間の底変換」(第 IV 回の系 3.2)。札は[完結]で、本書では完結の入力に数える。
  • 本書で使う頁:0-5、1-1、1-3、1-4、3-2、4-1。
    本書はこの定理を、同値の向きを逆に使うことが多い。$S$ 上の前層を $S'$ の上へ制限したものが別の構成で表現可能だと分かれば、それだけでファイバー積 $X\times_SS'$ が存在し、それが制限を表す。ベクトル束と旗束の底変換(本書『1-4 ベクトル束の底変換とファイバー』『4-1 射影束の規約と底変換とファイバー』)はこの形である。

射のファイバーと射のクラス

前層の射を、底の上の対象ごとのファイバーに分けて調べる言葉を置く。閉はめ込みのような射のクラスを関手の側で判定するのに使う。

射のファイバー

前層の射 $u\colon F\to G$、$\mathbf C$ の対象 $S$、元 $\eta\in G(S)$ について、$S$ 上の対象 $T$ ごとに
$$F_\eta(T)=\{x\in F(T)\ :\ u(T)(x)=G(p_T)(\eta)\}$$
とおき、$S$ 射 $g\colon T'\to T$ について $F_\eta(g)$ を $F(g)$ の制限とする。この $\mathbf C/S$ 上の前層を、$u$ の $\eta$ の上のファイバーという。

  • 第 9 巻:頁『2-2 ファイバーと表現可能な射』の定義「射のファイバー」。
底変換で安定な射のクラス

$\mathbf C$ の射の集まり $\mathcal S$ が底変換で安定であるとは、$\mathcal S$ に属する任意の射 $f\colon X\to Y$ と任意の射 $g\colon Y'\to Y$ について、ファイバー積 $X\times_YY'$ が存在し、そのどの選び方 $(P;a,f')$($a\colon P\to X$、$f'\colon P\to Y'$、$f\circ a=g\circ f'$)についても、$Y'$ への射影 $f'$ が $\mathcal S$ に属することをいう。

底変換で安定な射のクラスの判定

$\mathcal S$ を $\mathbf C$ の底変換で安定な射のクラスとする。
(a) $\mathcal S$ に属する射は、どの射に沿ってもファイバー積をもつ(底変換可能である)。
(b) $f\colon X\to Y$ が $\mathcal S$ に属し、$\varphi\colon X'\to X$、$\psi\colon Y'\to Y$ が同型なら、$\psi^{-1}\circ f\circ\varphi$ も $\mathcal S$ に属する。
(c) 前層の射 $u\colon F\to G$ で $G$ が表現可能なものを考える。$F$ も表現可能で、$F$、$G$ を表す組 $(X,\xi_X)$、$(Y,\eta_Y)$ について $u$ に対応する射($G(f)(\eta_Y)=u(X)(\xi_X)$ となるただ一つの射 $f\colon X\to Y$)が $\mathcal S$ に属することは、任意の対象 $S$ と $\eta\in G(S)$ について、ファイバー $F_\eta$ が $\mathbf C/S$ のある対象 $Z$ で表され、その構造射 $Z\to S$ が $\mathcal S$ に属することと同値である。(b) により、どちらの条件も表す組の選び方によらない。

  • 第 9 巻:頁『2-4 安定性と射のクラス』の定義「底変換で安定な射のクラス」と主結果「底変換で安定な射のクラスの判定」(第 IV 回の注意 3.13)。札は[完結]で、本書では完結の入力に数える。
  • 本書で使う頁:定義「射のファイバー」は 2-2、2-3、定義「底変換で安定な射のクラス」は 0-5、定理「底変換で安定な射のクラスの判定」は 2-3。
    本書がこの定理を当てるのは、$(\mathrm{An})_{/S}$ の閉はめ込みのクラスである。閉はめ込みのクラスが底変換で安定であることは、本書『0-5 閉部分空間と零点と積』の補題「閉部分空間の普遍性と閉はめ込みの計算」の (b) で、連作の定理を使わずに示す。第 9 巻の頁 2-4 の主結果「解析空間のはめ込みのクラスの底変換」(連作第 II 回 Gro61ii の定理を引く[条件付き])は使わない。

局所的な関手と貼り合わせによる表現

ここから先は解析空間の圏についての結果である。$S$ を解析空間とし、前層は $(\mathrm{An})_{/S}$ の反対圏から集合の圏への関手とする。$T$ の開集合 $U$ は、誘導された構造(本書『0-3 解析空間と数空間』の定理「解析空間の開部分空間とはめ込み」)と構造射の制限で $(\mathrm{An})_{/S}$ の対象とみる。解析空間は分離的とは限らない(同じ頁の定義「解析空間の定義」)。

局所的な関手

$G$ を $(\mathrm{An})_{/S}$ 上の前層とする。$(\mathrm{An})_{/S}$ の対象 $T$ について、$T$ の開集合 $U$ に $G(U)$ を、開集合の包含 $V\subset U$ に制限写像 $G(U)\to G(V)$ を対応させると、$T$ の上の前層 $G|_T$ が得られる。どの対象 $T$ についても $G|_T$ が、空集合の空の被覆を含めて層の条件を満たすとき、$G$ は局所的であるという。とくに局所的な前層 $G$ では $G(\emptyset)$ は一点集合である。

表現可能な関手は局所的

$(\mathrm{An})_{/S}$ 上の前層 $G$ が表現可能なら、$G$ は局所的である。

  • 第 9 巻:頁『4-2 局所的な関手の表現可能性』の定義「局所的な関手」(第 IV 回の定義 5.4)と主結果「表現可能な関手は局所的」。札は[条件付き]で、第 9 巻の頁 0-3 の層の定義と環付き空間と射の貼り合わせ、頁 0-4 の命題「開はめ込みの底変換と非交和」を引用し、「解析空間の定義の下では完結」の句と「足した仮定:空の和と空の被覆を含める」が付く。本書で使えば[条件付き]で、句を添えてよい。
  • 本書で使う頁:定義は 0-5、1-1、2-2。定理は 1-2(定義「二つの規約」の後の段の説明だけ)。
    局所的な前層は、底の開被覆の上で表現可能なら全体で表現可能になる。それを述べるために、射のファイバーが開部分空間で表されることの意味を確かめる補題を置く。
開部分空間が表す前層

$T$ を $(\mathrm{An})_{/S}$ の対象、$W$ を $T$ の開集合とする。$T$ 上の対象 $q\colon T''\to T$ について、$\mathrm{Hom}_T(T'',W)$ は $q(T'')\subset W$ なら一点、そうでなければ空である。したがって、$(\mathrm{An})_{/T}$ 上の前層 $P$ で、$P(T'')$ が $q(T'')\subset W$ のとき一点、そうでないとき空であるものは、$W$ で表される。

  • 第 9 巻:頁『4-2 局所的な関手の表現可能性』の補題「開部分空間が表す前層」。主結果には数えられていない。証明は第 9 巻の頁 0-4 の命題「開はめ込みの底変換と非交和」(本書『0-3 解析空間と数空間』の同名の命題)に依るので引用に依るが、連作の定理は使わない。これを使う本書の主結果は[条件付き]で、句を添えてよい。
  • 本書で使う頁:0-5、2-2。
    $(\mathrm{An})_{/T}$ は、上の補題(スライス圏)の (3) により、$(\mathrm{An})_{/S}$ の中の $T$ 上の対象の圏と同じものである。射 $u\colon F\to G$ と $\eta\in G(T)$ のファイバー $F_\eta$ が $T$ の開部分空間 $W$ で表されるとは、包含 $W\to T$ を構造射とする $(\mathrm{An})_{/T}$ の対象 $W$ が $F_\eta$ を表すことをいう(第 9 巻の頁 4-2 の定義「射のファイバーと開部分空間による表現」。本頁では、ベクトル束の記号 $V$ と衝突しないよう開集合を $W$ と書いた)。
開部分関手で覆われる局所的な関手の表現可能性

$G$ を $(\mathrm{An})_{/S}$ 上の前層、$(u_i\colon F_i\to G)_{i\in I}$ を前層の射の族とし、各 $F_i$ は $(\mathrm{An})_{/S}$ の対象 $X_i$ で表されるとする。次の二条件は同値である。
(i) $G$ は $(\mathrm{An})_{/S}$ の対象 $Y$ で表され、$u_i$ を表す射 $f_i\colon X_i\to Y$ はすべて開はめ込みで、像 $f_i(X_i)$ は $Y$ を覆う。
(ii) 次の a と b が成り立つ。a. $(\mathrm{An})_{/S}$ のどの対象 $T$ とどの $\eta\in G(T)$ についても、$u_i$ の $\eta$ の上のファイバー $F_{i\eta}$ は $T$ の開部分空間 $T_{i\eta}$ で表され、$T=\bigcup_iT_{i\eta}$ である。b. $G$ は局所的である。

  • 第 9 巻:頁『4-2 局所的な関手の表現可能性』の主結果「開部分関手で覆われる局所的な関手の表現可能性」(第 IV 回の命題 5.6)。札は[条件付き]で、「解析空間の定義の下では完結」の句と「足した仮定:解析空間は分離的とは限らない、空の和と空の被覆を含める、同値の対の読み」が付く。本書で使えば[条件付き]で、句を添えてよい。同値の対の読みは第 9 巻の証明の中でだけ使われ、本書の主張には現れないので、本書の札には書かない。
  • 本書で使う頁:2-2(0-3 の注意と 4-2 の背景と動機では言及だけ)。
    この定理を、底 $S$ の開被覆から作る開部分関手の族に当てると、表現可能性が底の上で局所的な性質であることが分かる。前層 $G$ の $(\mathrm{An})_{/S_i}$ への制限を $G_{/S_i}$ と書く。$T$ が $S_i$ 上の対象なら $G_{/S_i}(T)=G(T)$ である。
底の開被覆による表現可能性の判定

$(S_i)_{i\in I}$ を $S$ の開被覆、$G$ を $(\mathrm{An})_{/S}$ 上の前層とする。$G$ が表現可能であることは、$G$ が局所的で、各 $G_{/S_i}$ が $(\mathrm{An})_{/S_i}$ 上で表現可能であることと同値である。

  • 第 9 巻:頁『4-2 局所的な関手の表現可能性』の主結果「底の開被覆による表現可能性の判定」(第 IV 回の系 5.7)。札は[条件付き]で、「解析空間の定義の下では完結」の句と「足した仮定:解析空間は分離的とは限らない、空の和と空の被覆を含める」が付く。本書で使えば[条件付き]で、句を添えてよい。
  • 本書で使う頁:0-5、1-1、2-2(0-3 と 1-4 の注意では言及だけ)。
    開被覆として $S$ 自身だけからなる族をとると、$G_{/S}=G$ なので十分性の向きは自明で、分離性の読みにも空の被覆の約束にも触れない。本書『0-5 閉部分空間と零点と積』の補題「底と数空間の積」は、$S$ が一つの模型で覆われるときこの形で済む。
    上の定理の証明は分離的でない空間を通るが、結論そのものは分離的な空間だけの圏でも成り立つ。本書『1-1 双対規約のベクトル束とその存在』と本書『4-2 旗束の射影束への閉はめ込み』は、分離的な読みでベクトル束と旗束を扱う段で、別の道として次の命題に触れる(どちらも証明には使わない)。
分離的な読みでの底の開被覆による判定

$S$ を分離的な解析空間、$(S_i)$ をその開被覆、$G$ を分離的な $S$ 上の解析空間の圏の上の前層とする。$G$ が分離的な対象で表されることは、$G$ が局所的で(分離的な $T$ の開集合の上で層で)、各 $S_i$ の上への制限が分離的な対象で表されることと同値である。

  • 第 9 巻:頁『4-2 局所的な関手の表現可能性』の命題「分離的な読みでの底の開被覆による判定」。主結果には数えられていない。証明は層と環付き空間の貼り合わせの引用に依るが、連作の定理は使わない。
  • 本書で使う頁:(1-1 の注意「足した仮定の効き方と分離的な読み」、4-2 の命題「分離的な読みでの旗束と Grassmann 束」の後の段。どちらも別の道として触れるだけ)。

開はめ込みの点ごとの判定

原論文は Grassmann 束の存在の証明の段 b で、第 IV 回の 5.9 の判定を名指して使う。本書はその段を本書『0-5 閉部分空間と零点と積』の補題「全射になる点の開集合」で直接示すので、この判定は原論文の道と比べる注意でだけ使う。

点の部分空間と点での値
  1. 解析空間 $T$ と点 $t\in T$ について、$t$ だけを台とし環 $\mathcal O_{T,t}/\mathfrak m_t$ をもつ $T$ の閉部分空間(本書『0-3 解析空間と数空間』の補題「点の部分空間の存在」の $e_t$)を $t$ の点の部分空間と呼び、包含を $i_t\colon e_t\to T$ と書く。
  2. $T$ が $S$ 上の解析空間のとき、$e_t$ は構造射と $i_t$ の合成で $S$ 上の解析空間とみる。
  3. $(\mathrm{An})_{/S}$ 上の前層 $G$ と $\eta\in G(T)$ について、$\eta_t=G(i_t)(\eta)$ を $\eta$ の点 $t$ での値と呼ぶ。
  4. 前層の射 $u\colon F\to G$ と $\eta\in G(T)$ について、$\eta_t$ が $u(e_t)$ の像に入る点 $t\in T$ の全体を $T_\eta$ と書く。
開はめ込みの点ごとの判定

$u\colon F\to G$ を $(\mathrm{An})_{/S}$ 上の前層の射とし、$G$ は $(\mathrm{An})_{/S}$ の対象 $Y$ で表されるとする。$F$ が $(\mathrm{An})_{/S}$ の対象 $X$ で表され、$u$ を表す射 $X\to Y$ が開はめ込みであるためには、次の三つが成り立つことが必要十分である。
(a) すべての対象 $T$ について、$u(T)\colon F(T)\to G(T)$ は単射である。
(b) すべての $T$ と $\eta\in G(T)$ について、$T_\eta$ は $T$ の開集合である。
(c) $T$ と $\eta\in G(T)$ について $T_\eta=T$ なら、$\eta$ は $u(T)$ の像に入る。
さらにそのとき、各 $T$ と $\eta$ について、ファイバー $F_\eta$ は $T_\eta$ の開部分空間とその包含で表される。

  • 第 9 巻:頁『4-3 開はめ込みの点ごとの判定』の定義「点の部分空間と点での値」と主結果「開はめ込みの点ごとの判定」(第 IV 回の命題 5.9)。札は[条件付き]で、「解析空間の定義の下では完結」の句が付き、足した仮定は無い。
  • 本書で使う頁:(2-2 の注意と 0-5 の補題「全射になる点の開集合」の後の段だけ。原論文の段 b の道の確認)。

第 9 巻の足した仮定と本書が使わない結果

第 9 巻は第 4 章の判定法を三つの足した仮定の下で証明した。そのうち本書の札に効くのは二つである。

本書に効く第 9 巻の足した仮定
  1. 解析空間は分離的とは限らない。第 9 巻は連作第 II 回の定義に従い、解析空間に分離性を要求しない読みで上の定理(開部分関手で覆われる局所的な関手の表現可能性)と定理(底の開被覆による表現可能性の判定)を証明した。前者は分離的な空間だけの圏では一般に偽である(第 9 巻『表現可能関手の一般形式』の頁『4-2 局所的な関手の表現可能性』の反例「反例:分離的な読みでは局所的な関手の判定が崩れる」)。後者は上の命題(分離的な読みでの底の開被覆による判定)のとおり分離的な読みでも成り立つ。本書では、証明(またはその証明が直接使う補題)でこの二つの定理のどちらかを引く主結果の札に「足した仮定:解析空間は分離的とは限らない」と書く。本書の存在定理の結論は分離的な読みでも成り立つことを、本書『4-2 旗束の射影束への閉はめ込み』の命題「分離的な読みでの旗束と Grassmann 束」で示す。
  2. 空の和と空の被覆を含める。局所的な関手の層の条件に空集合の空の被覆を含める約束である。これを除くと、空の添字集合や空の底で二つの定理が崩れる(同じ頁の反例「反例:空の被覆を除くと判定が崩れる」。そこでは空の解析空間で二点をとる前層が使われる)。本書が扱う関手は、空の解析空間の上の加群がすべて $0$ なので、どれも空の解析空間で一点をとり、この型の崩れ方は起きない。約束が効くのは、判定法を空の被覆や空の添字集合で引く証明の段だけである。札には (1) と同じ主結果に「足した仮定:空の和と空の被覆を含める」と書く。
  3. 同値の対の読み。第 9 巻の命題 5.6 の証明の中でだけ使われ、本書が引く主張には現れない。本書の札には書かない。
  4. 第 9 巻は、第 IV 回の命題 5.6 の原論文の証明に、そのままでは通らない段があることを指摘し、別の道で埋めた(同じ頁の注意「原論文の段と局所化射」)。本書は第 9 巻で証明された主張を引くので、この段は本書に影響しない。

第 9 巻には、本講演が引かない結果や、本書が意図して使わない結果もある。札を読むときに取り違えないよう、ここで名前を挙げておく。

本書が使わない第 9 巻の結果
  1. 第 9 巻は、第 IV 回の命題 3.10 (iii) の印字の形が偽であることを示し、訂正形を主結果にした(頁『2-4 安定性と射のクラス』の主結果「合成から因子の表現可能性を戻す(訂正形)」)。本講演はこの命題を引かない。
  2. 第 9 巻の頁『0-4 解析空間』の定理「はめ込みの底変換」(連作第 II 回の注意 2.10 の後半)と、頁『2-4 安定性と射のクラス』の主結果「解析空間のはめ込みのクラスの底変換」は使わない。本書は閉はめ込みの底変換を本書『0-5 閉部分空間と零点と積』の補題「閉部分空間の普遍性と閉はめ込みの計算」で示す(同じ頁の注意「第 9 巻のはめ込みの底変換を使わない」)。
  3. 解析空間のファイバー積の一般の存在(連作第 III 回の定理 2.1。第 9 巻の頁 0-4 の定理「解析空間のファイバー積の存在」)は、本書の判定に使わない。本書『0-3 解析空間と数空間』に同名の定理として引き、原論文の段を説明する注意でだけ触れる。

第 9 巻との対応

本頁の見出しと、第 9 巻の頁・結果・札の対応をまとめる。「本書での扱い」の「完結の入力」は、使っても本書の札を[条件付き]にしないことを、「条件付き(句)」は、使えば[条件付き]になるが「解析空間の定義の下では完結」の句を添えてよいことを言う。

第 IV 回の番号本頁の見出し第 9 巻の頁と結果第 9 巻の札本書での扱い
2.1定理「米田の対応」1-1 主結果「米田の対応」[完結]完結の入力
2.2定理「点の関手の充満忠実性」1-1 主結果「点の関手の充満忠実性」[完結]完結の入力
§2定理「普遍問題の解の一意性」1-1 主結果「普遍問題の解の一意性」[完結]完結の入力
§2命題「群構造と群対象の対応」1-2 命題「群構造と群対象の対応」主結果でない(事実を引用しない)完結の入力
§3補題「スライス圏」0-2 補題「スライス圏」頁 0-2 で証明完結の入力
3.1定理「スライス圏への制限の表現可能性」2-1 主結果「スライス圏への制限の表現可能性」[完結]完結の入力(本書は証明に使わない)
3.2定理「スライス圏の間の底変換」2-1 主結果「スライス圏の間の底変換」[完結]完結の入力
3.13定理「底変換で安定な射のクラスの判定」2-4 主結果「底変換で安定な射のクラスの判定」[完結]完結の入力
5.4定義「局所的な関手」、定理「表現可能な関手は局所的」4-2 定義「局所的な関手」、主結果「表現可能な関手は局所的」[条件付き](句。空の和と空の被覆)条件付き(句)
5.6定理「開部分関手で覆われる局所的な関手の表現可能性」4-2 主結果「開部分関手で覆われる局所的な関手の表現可能性」[条件付き](句。分離性、空の和と空の被覆、同値の対の読み)条件付き(句)
5.6 の中補題「開部分空間が表す前層」4-2 補題「開部分空間が表す前層」主結果でない(引用に依る)条件付き(句)
5.7定理「底の開被覆による表現可能性の判定」4-2 主結果「底の開被覆による表現可能性の判定」[条件付き](句。分離性、空の和と空の被覆)条件付き(句)
5.7 の分離的な読み命題「分離的な読みでの底の開被覆による判定」4-2 命題「分離的な読みでの底の開被覆による判定」主結果でない(引用に依る)条件付き(句)
5.9定理「開はめ込みの点ごとの判定」4-3 主結果「開はめ込みの点ごとの判定」[条件付き](句)注意でだけ使う

原論文での使われ方

原論文の中で本頁の事実が使われる箇所を並べる。原論文が第 IV 回の番号を書く箇所は、その番号を括弧で添えた。

原論文の箇所印字頁本頁の事実
命題 1.1 の証明の局所性による帰着(第 IV 回 5.4、5.7)12-02局所的な関手、表現可能な関手は局所的、底の開被覆による表現可能性の判定
命題 1.1 の証明の $E^p\times S$(第 IV 回 3.1)12-03スライス圏への制限の表現可能性
1.4(ベクトル束の線形構造を関手の値で与える)12-04米田の対応、点の関手の充満忠実性、群構造と群対象の対応
命題 1.7(第 IV 回 3.2)12-05スライス圏の間の底変換
2.4 の底変換(第 IV 回 3.2)12-09スライス圏の間の底変換
§3 冒頭の局所性による帰着(第 IV 回 5.4、5.7)12-10局所的な関手、底の開被覆による表現可能性の判定
§3 の段 a.〜c. の枠組み(第 IV 回 5.6)12-11開部分関手で覆われる局所的な関手の表現可能性、開部分空間が表す前層
§3 の段 b.(第 IV 回 5.9)12-11開はめ込みの点ごとの判定
§3 の一般の旗の段(第 IV 回 3.13)12-12底変換で安定な射のクラスの判定、射のファイバー
§2 の関手の準同型、§3 の Plücker 射と Segre 射12-08〜12-09、12-12〜12-14米田の約束

参考文献

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Alexander Grothendieck, Techniques de construction en géométrie analytique. V. Fibrés vectoriels, fibrés projectifs, fibrés en drapeaux(exposé n° 12), Séminaire Henri Cartan, Familles d'espaces complexes et fondements de la géométrie analytique 13e année (1960/61), tome 13, n° 1, 1961, 1–15
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Alexander Grothendieck, Techniques de construction en géométrie analytique. III. Produits fibrés d'espaces analytiques(exposé n° 10), Séminaire Henri Cartan, Familles d'espaces complexes et fondements de la géométrie analytique 13e année (1960/61), tome 13, n° 1, 1961, 1–11
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Alexander Grothendieck, Techniques de construction en géométrie analytique. IX. Quelques problèmes de modules(exposé n° 16), Séminaire Henri Cartan, Familles d'espaces complexes et fondements de la géométrie analytique 13e année (1960/61), tome 13, n° 2, 1961, 1–20
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Alexander Grothendieck, Techniques de construction en géométrie analytique. II. Généralités sur les espaces annelés et les espaces analytiques(exposé n° 9), Séminaire Henri Cartan, Familles d'espaces complexes et fondements de la géométrie analytique 13e année (1960/61), tome 13, n° 1, 1961, 1–14

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