2-3 特異点解消と Grauert–Remmert による証明

$$\newcommand{C}[0]{\mathbb{C}} \newcommand{N}[0]{\mathbb{N}} \newcommand{Q}[0]{\mathbb{Q}} \newcommand{R}[0]{\mathbb{R}} \newcommand{Z}[0]{\mathbb{Z}} $$

局所比較定理 Theorem 2($Y$ に極をもつ有理型微分形式の複体 $\Omega^\bullet_X(*Y)$ のコホモロジー層が $R^qf_*\mathbb C_U$ と一致する)の証明を、原論文の順に組み立てて閉じる。正規交叉因子の場合は Laurent 級数の明示的なホモトピーで計算し、一般の場合は特異点解消 $g\colon X'\to X$ で正規交叉の場合に帰着して、Grauert–Remmert の比較定理により高次順像 $R^qg_*$ の消滅を示し、「標準的な議論」で $g_*$ が擬同型を保つことを確かめる。原論文が「容易な明示計算」「標準的な議論」で済ませた段と、原注 (7) が Grauert–Remmert の暗黙の使用を指摘する段を、本頁で書き下す。
前提知識: de Rham コホモロジー, 特異点解消, 導来関手, 複体とホモロジー, Stein 空間

この頁で示すこと

$X$ を被約な複素解析空間、$Y\subset X$ を各点の近傍で 1 個の正則関数 $\varphi$ の零点集合として書ける閉解析的部分集合、$U=X-Y$ を非特異で $X$ で稠密とし、$f\colon U\to X$ を包含とする。$\mathcal K^\bullet=\Omega^\bullet_X(*Y)$$Y$ に極をもつ有理型微分形式の複体(本書『2-2 極をもつ微分形式と局所比較定理』)、$\mathcal L^\bullet$ を定数層 $\mathbb C_U$ の入射分解とし、写像 (7):$\mathcal H^q(\mathcal K^\bullet)\to R^qf_*\mathbb C_U$ を誘導する複体の射を (10):$\mathcal K^\bullet\to f_*\mathcal L^\bullet$ と書く。$g\colon X'\to X$ を射影的双有理射(特異点解消)、$Y'=g^{-1}(Y)$(被約構造)、$U'=g^{-1}(U)$$f'\colon U'\to X'$ を包含、$\mathcal K'^\bullet=\Omega^\bullet_{X'}(*Y')$ とする。
本頁の主結果は次の七つである。

  1. 正規交叉因子に沿う極をもつ形式の局所計算(原論文 印字 p. 100 の「elementary explicit calculation」、原注 (6) の言及。Atiyah–Hodge の lemma 17 に当たる):$X'$ が複素多様体で $Y'$ が正規交叉因子なら、写像 (7) はすべての $q$ で同型である。[条件付き:Laurent 展開の収束と正則 Poincaré の補題(本書『0-4 複素解析空間と GAGA』)を引用]
  2. 特異点解消による証明の組み立て(原論文 式 (10)(10′)、印字 pp. 98–99):$X$ 上局所的に解消 $g$ をとると、$\mathbb C_U$ の入射分解を $U'\cong U$ で運んだ $\mathcal L'^\bullet$ について、$g_*(f'_*\mathcal L'^\bullet)\cong f_*\mathcal L^\bullet$$g_*\mathcal K'^\bullet\cong\mathcal K^\bullet$ であり、(10) は (10′) に $g_*$ を施したものになる。[条件付き:Hironaka の解析的局所解消と Grauert–Remmert の比較定理を引用]
  3. 有理型形式の複体の順像の同一視(原論文 印字 p. 99 の「natural isomorphisms」、原注 (7) 第 2 段落):$X$ 上の連接層 $\mathcal E$ について、引き戻しは同型 $\mathcal E(*Y)\cong g_*((g^*\mathcal E)(*Y'))$ を誘導し、とくに $\mathcal K^\bullet\cong g_*\mathcal K'^\bullet$ である。[条件付き:Grauert–Remmert の比較定理を引用]
  4. 極をもつ有理型切断の高次順像の消滅(原論文 印字 pp. 99–100):$X'$ 上の任意の連接層 $\mathcal E'$ について $R^qg_*(\mathcal E'(*Y'))=0$$q>0$)。[条件付き:Grauert–Remmert の比較定理を引用]
  5. 式 (11) の消滅(原論文 式 (11)、印字 p. 99):$R^qg_*(\mathcal K'^p)=R^qg_*(f'_*\mathcal L'^p)=0$$q>0$、任意の $p$)。[条件付き:Grauert–Remmert の比較定理を引用]
  6. 非輪状な項をもつ複体の順像(原論文 印字 p. 100 の「standard argument」):各項が $g_*$ 非輪状な有界下複体の間の擬同型は、$g_*$ を施しても擬同型である。[条件付き:導来関手と超コホモロジーの一般論(本書『0-2 Kähler 微分と超コホモロジー』)を引用]
  7. 局所比較定理の証明の完了(原論文 Theorem 2、印字 p. 100):上の 1〜6 を合わせて、写像 (7) はすべての $q$ で同型である。[条件付き:Hironaka の解析的局所解消と Grauert–Remmert の比較定理を引用]
    本頁で閉じるのは 1 と 6(および 3 で使うネータースキーム上の小補題)で、どちらも原論文が一行で済ませた段である。2〜5 と 7 は、解析空間の局所的な特異点解消(Hironaka)と Grauert–Remmert の比較定理(相対 GAGA)を引用するので条件付きとする。原注 (7) が述べる「Grauert–Remmert は GAGA の相対版である」という見方(N7)は解説であって判定の対象ではないので、主結果に数えず、下の注意(Grauert–Remmert は GAGA の相対版)に記録する。

背景と動機

Theorem 1($\mathbb C$ 上の非特異 affine 多様体の複素係数コホモロジーが代数的微分形式の複体で計算できる)の証明は、原論文では次の二段でできている(本書『2-1 affine 被覆による帰着』の見取り図)。第一段は、affine 多様体 $U_0$ を射影閉包 $X_0$ の中に置き、無限遠 $Y_0=X_0-U_0$ に極をもつ有理型形式の複体 $\Omega^\bullet_{X_0}(*Y_0)$ を考えて、その超コホモロジーが $H^\bullet(U_0^h,\mathbb C)$ と一致することに帰着する段である。第二段がその一致の証明で、これは局所的な主張 Theorem 2 と、その系(本書『2-2 極をもつ微分形式と局所比較定理』)から従う。本頁は Theorem 2 の証明そのものを扱う。
Theorem 2 は、$Y$ の近くでの $U$ の位相($R^qf_*\mathbb C_U$ の茎、すなわち $Y$ の点の小さな近傍から $Y$ を除いた空間のコホモロジー)が、$Y$ に極をもつ正則形式だけで捉えられる、という主張である。$Y$ が座標超平面の積 $z_1\cdots z_r=0$ なら、近傍から $Y$ を除いた空間は $(D^*)^r\times D^{n-r}$ で、そのコホモロジーは $dz_i/z_i$ の外積で生成される。Atiyah と Hodge AH55 はこの計算を lemma 17 として用意していた。原論文の要点は、この局所計算を一般の $(X,Y)$ に移す道具立てにある。すなわち、Hironaka Hir64 の特異点解消を解析空間の上で局所的に使って $(X,Y)$ を正規交叉の $(X',Y')$ に取り替え、$X'$ から $X$ へ戻るときに、有理型形式の複体の順像 $g_*$ が高次順像 $R^qg_*$ を伴わないことを示す。この後半で、射影的な射に沿った連接層のコホモロジーを局所環上の代数的なスキームのコホモロジーに移す Grauert–Remmert の比較定理 GR57 が要る。原注 (7) はこれを「GAGA を底が 1 点の場合から一般の解析空間を底とする場合へ一般化したもの」と説明し、その使い方が「少し微妙(a little bit subtle)」だと原注 (6) の末尾で断っている(印字 p. 98)。
原論文の証明は印字 2 頁ほどで、「明示計算」「標準的な議論」「自然な同型」の三箇所が読者に委ねられている。本頁はその三箇所を書き下し、どこで解消と Grauert–Remmert が要るかを段ごとに明示する。

定義と準備

Theorem 2 の証明で扱う対象は、$Y$ に極をもつ有理型切断の層、写像 (10)、正規交叉因子、そして解消 $g$ である。まず前二者を復習し、記号を固定する。

極をもつ有理型切断の複体と写像 (10)

$X$$Y$$U$$f$ を「この頁で示すこと」のとおりとし、$\mathcal J\subset\mathcal O_X$ を零点集合が $Y$ である連接イデアル層とする。$X$ 上の連接層 $\mathcal E$ について、$Y$ に極をもつ $\mathcal E$ の有理型切断の層を
$$\mathcal E(*Y)=\varinjlim_n\mathcal{H}om_{\mathcal O_X}(\mathcal J^n,\mathcal E)\subset f_*(\mathcal E|_U)$$
と定める。局所的に $Y=\{\varphi=0\}$ なら、その切断は $\omega'/\varphi^n$$\omega'$$\mathcal E$ の切断、$n\ge0$)と書ける $U$ 上の切断である。この表示は $\mathcal J$$\varphi$ の選び方に依らない(本書『2-2 極をもつ微分形式と局所比較定理』の命題(有理型切断の層の帰納極限表示))。$\mathcal K^p=\Omega^p_X(*Y)$ は外微分 $d$ で閉じ、複体 $\mathcal K^\bullet=\Omega^\bullet_X(*Y)\subset f_*\Omega^\bullet_U$ ができる。$\mathcal L^\bullet$$\mathbb C_U$ の入射分解とすると、正則 Poincaré の補題により $\mathbb C_U\to\Omega^\bullet_U$ は分解なので、増大射と両立する複体の射 $\Omega^\bullet_U\to\mathcal L^\bullet$ が鎖ホモトピーを除いて一意に存在する。合成
$$(10)\qquad\mathcal K^\bullet\hookrightarrow f_*\Omega^\bullet_U\longrightarrow f_*\mathcal L^\bullet$$
がコホモロジー層に誘導する射 $\mathcal H^q(\mathcal K^\bullet)\to\mathcal H^q(f_*\mathcal L^\bullet)=R^qf_*\mathbb C_U$ が写像 (7) である。$(X',Y')$ についても同じ手続きで (10′):$\mathcal K'^\bullet\to f'_*\mathcal L'^\bullet$ を定める。

写像 (7) が同型かどうかは層の射の問題なので、各点の茎で調べればよく、したがって $X$ を任意の点の開近傍に取り替えてよい。原論文が解消の存在を「$X$ 上局所的に成り立てば十分」と断るのはこのためである。
次に、明示計算が使える場合の形と、そこへ帰着するための解消の形を定める。

正規交叉因子と埋め込み解消

複素多様体 $X'$ の閉解析的部分集合 $Y'$ が正規交叉因子であるとは、各点 $x\in X'$ の近傍で局所座標 $z_1,\dots,z_n$$x$ が原点)をとって $Y'=\{z_1\cdots z_r=0\}$$0\le r\le n$$x\notin Y'$ なら $r=0$)と書けることをいう。$Y'$ の被約イデアルは局所的に $z_1\cdots z_r$ で生成される。対 $(X,Y)$ の埋め込み解消とは、射影的双有理射 $g\colon X'\to X$$X'$$X\times\mathbb P^N$ の閉解析的部分空間で $g$ が射影の制限)であって、$X'$ が複素多様体、$g$$U'=g^{-1}(U)$ の上で $U$ への同型を誘導し、$Y'=g^{-1}(Y)$(被約構造)が正規交叉因子となるものをいう。$U'$$X'$ で稠密である。

以下の証明で引用する事実を並べておく。第 0 章に言明を置いたものはそこを指す。

引用する事実

次の事実は証明せずに引用する。出典は主に Hir64GR57Car61bGod58EGA3 で、該当箇所は本頁では確認していない。

  1. 解析空間の局所的な特異点解消(Hironaka Hir64。原論文 印字 p. 98 の「possible at least locally on $X$」):$X$$Y$$U$ を上のとおりとすると、任意の点 $x\in X$ は開近傍 $V$ をもち、$(V,Y\cap V)$ は埋め込み解消をもつ。原論文は代数的な場合の Hironaka の定理が解析空間でも「少なくとも局所的には」成り立つと述べるだけで、解析版の文献を挙げていない。本書『0-3 スキームと連接層コホモロジー』の特異点解消の言明 (c) の形で引用する。
  2. Grauert–Remmert の比較定理GR57、Grothendieck の報告 Car61b。原注 (7)。本書『0-4 複素解析空間と GAGA』):$g\colon X'\to X$ を射影的な射、$x\in X$ とし、$\tilde A=\mathcal O_{X,x}$$\tilde X=\operatorname{Spec}\tilde A$ とおく。$x$ の近傍で $X'$ を定める斉次方程式は $\tilde X$ 上の射影的スキーム $\tilde X'\subset\mathbb P^N_{\tilde A}$ を定め、$\tilde g\colon\tilde X'\to\tilde X$ と書く。(a) $g^{-1}(x)$ に沿った $X'$ 上の連接層の芽の圏と $\tilde X'$ 上の連接層の圏の間に圏同値 $\mathcal E'\mapsto\tilde{\mathcal E}'$ があり、$\mathcal{H}om$、イデアル層の冪、$X$ 上の連接層 $\mathcal E$ の引き戻し($g^*\mathcal E\mapsto\tilde g^*\tilde{\mathcal E}$。ここで $\tilde{\mathcal E}$$\mathcal E_x$ の定める $\tilde X$ 上の連接層)と両立する。(b) 各 $q$ について $\mathcal E'$ に関して関手的な同型 $(R^qg_*\mathcal E')_x\cong H^q(\tilde X',\tilde{\mathcal E}')$ があり、$q=0$ では $\mathcal E\to g_*g^*\mathcal E$ の茎を $\Gamma(\tilde X,\tilde{\mathcal E})\to\Gamma(\tilde X',\tilde g^*\tilde{\mathcal E})$ に移す。(c) $g$$U$ の上で同型なら、$\tilde g$$\tilde U=D(\varphi)$ の上で同型である。この形は本頁の証明に要る最小限を書き出したもので、文献の言明と一致するかは本書は確かめていない。
  3. 固有写像の高次順像と帰納極限(Godement God58 II 4.11、4.12 の型):局所コンパクト Hausdorff 空間の固有写像 $g$ と層 $\mathcal F$ について $(R^qg_*\mathcal F)_x\cong H^q(g^{-1}(x),\mathcal F|_{g^{-1}(x)})$ であり、コンパクト空間上ではコホモロジーは層の帰納極限と可換である。したがって固有写像の $R^qg_*$ は帰納極限と可換である。
  4. ネータースキーム上の帰納極限EGA3 の型):ネータースキーム上で準連接層の帰納極限とコホモロジーは可換である。
  5. affine 射と affine スキーム上の消滅(本書『0-3 スキームと連接層コホモロジー』):affine スキーム上の準連接層の高次コホモロジーは消える。大域関数 $s$ の非零点集合 $D(s)\hookrightarrow X$ は affine 射で、affine 射 $j$ と準連接層 $\mathcal F$ について $R^qj_*\mathcal F=0$$q>0$)、したがって $H^q(X,j_*\mathcal F)=H^q(U,\mathcal F)$ である。
  6. flasque 層と入射分解God58 II):入射層は flasque で、flasque 層の順像は flasque、flasque 層は任意の連続写像について高次順像が消える。入射分解は鎖ホモトピーを除いて一意で、分解からの射が存在する。
  7. Stein 空間と Cartan の定理 B(本書『0-4 複素解析空間と GAGA』):多重円板 $D^n$ とその座標超平面の補集合 $(D^*)^r\times D^{n-r}$ は Stein で、Stein 空間上の連接層の高次コホモロジーは消える。超コホモロジーは項が $\Gamma$ 非輪状な複体では大域切断の複体のコホモロジーに等しく、擬同型は超コホモロジーの同型を誘導する(本書『0-2 Kähler 微分と超コホモロジー』)。
  8. 多変数 Laurent 展開$(D^*)^r\times D^{n-r}$ 上の正則関数は $\sum_\alpha a_\alpha z^\alpha$$i\le r$$\alpha_i\in\mathbb Z$$i>r$$\alpha_i\ge0$)に一意に展開され、コンパクト集合上で絶対一様収束する。逆に絶対収束する級数は正則関数を定める。

主結果と証明

証明は三つの部分からなる。正規交叉の場合の明示計算、解消による帰着の組み立て、そして $g_*$ で戻る段である。最初の部分は原論文が Atiyah–Hodge の lemma 17 を引くだけの箇所で、本頁は Laurent 級数の項別積分によるホモトピーで閉じる。

正規交叉での明示計算

1 変数の場合、原点に極をもつ有理型関数の de Rham 複体 $\mathbb C\{z\}[z^{-1}]\to\mathbb C\{z\}[z^{-1}]\,dz$ のコホモロジーは $\mathbb C\oplus\mathbb C\,dz/z$ である(本書『0-4 複素解析空間と GAGA』の命題(1 変数の対数的極の計算))。多変数では、多重円板上の関数環は 1 変数の環のテンソル積ではないので代数的な Künneth の公式は使えず、変数を一つずつ処理するホモトピーを明示的に作る。

Laurent 級数の de Rham 複体

$n\ge0$$0\le r\le n$$W=(D^*)^r\times D^{n-r}\subset\mathbb C^n$$D$ は原点中心の円板)とする。$R=\mathcal O(W)$$W$ 上の正則関数の環($W$ で絶対収束する Laurent 級数の環)、$R_b=\mathcal O(D^n)[1/(z_1\cdots z_r)]\subset R$ を、指数が $i\le r$ について下に有界な級数の部分環とする。$A$$R$ または $R_b$ とし、$K^\bullet(A)=A\otimes_{\mathbb C}\bigwedge^\bullet(\mathbb C\,dz_1\oplus\cdots\oplus\mathbb C\,dz_n)$ に外微分 $d(a\,dz_I)=\sum_i\partial_ia\,dz_i\wedge dz_I$ を入れる。$\Lambda_r=\bigwedge^\bullet\bigl(\bigoplus_{i\le r}\mathbb C\,dz_i/z_i\bigr)$ を微分 $0$ の複体とみなす。すると包含 $\Lambda_r\hookrightarrow K^\bullet(A)$ はコホモロジーの同型を誘導する。とくに $H^q(K^\bullet(R_b))\to H^q(K^\bullet(R))$ は同型で、どちらも $\bigwedge^q(\mathbb C^r)$ に同型である。

段 1(帰納法の設定).$n$ についての帰納法による。$n=0$ では $K^\bullet=\mathbb C=\Lambda_0$ である。$n\ge1$ とし、$z_n$ を最後の変数、$A_{n-1}$$z_n$ を除いた変数についての同種の環とする。$A$ の元 $a=\sum_\alpha a_\alpha z^\alpha$ に対して三つの $\mathbb C$ 線型作用素を定める。$P(a)=\sum_{\alpha_n=0}a_\alpha z^\alpha$$z_n$ に依らない部分)、$Q(a)=\sum_{\alpha_n=-1}a_\alpha z^{\alpha+e_n}$$z_n^{-1}$ の係数。$n>r$ なら $Q=0$)、$I(a)=\sum_{\alpha_n\ne-1}\frac{a_\alpha}{\alpha_n+1}z^{\alpha+e_n}$$z_n$ についての原始関数から $z_n^{-1}$ の項を除いたもの)である。
段 2(収束と関係式).$|a_\alpha/(\alpha_n+1)|\le|a_\alpha|$ であり、$z^{\alpha+e_n}$$z^\alpha$$z_n$ 倍で $W$ のコンパクト集合上 $|z_n|$ は有界なので、$I(a)$ の級数は $a$ の級数が絶対収束する所で絶対収束し、$P$$Q$ は部分和なので同様である(引用する事実 8)。$A=R_b$ なら指数の下界は $I$$-N$ から $-N+1$ に、$P$$Q$ で保たれるので、三つとも $R_b$ を保つ。三つとも $\partial_i$$i< n$)と可換で、項別に確かめて $\partial_nI(a)=a-z_n^{-1}Q(a)$$I(\partial_na)=a-P(a)$ が成り立つ($\partial_nz^{\alpha+e_n}=(\alpha_n+1)z^\alpha$$\partial_nz^\alpha=\alpha_nz^{\alpha-e_n}$ で、$\alpha_n=0$ の項が落ちる)。
段 3(ホモトピー).$K^\bullet(A)$ の元を $\omega=\beta+dz_n\wedge\gamma$$\beta$$\gamma$$dz_n$ を含まない)と一意に書き、$d=d'+dz_n\wedge\partial_n$$d'$$z_1,\dots,z_{n-1}$ についての外微分)と分ける。$h(\omega)=I(\gamma)$(係数ごとに $I$)とおくと
$$dh\omega=I(d'\gamma)+dz_n\wedge(\gamma-z_n^{-1}Q\gamma),\qquad hd\omega=I(\partial_n\beta)-I(d'\gamma)=\beta-P\beta-I(d'\gamma)$$
なので、$(dh+hd)\omega=\omega-\pi(\omega)$$\pi(\omega)=P\beta+\frac{dz_n}{z_n}\wedge Q\gamma$ となる。$\pi$ の像は部分複体 $K'^\bullet=K^\bullet(A_{n-1})\otimes\Lambda'$$n\le r$ なら $\Lambda'=\mathbb C\oplus\mathbb C\,dz_n/z_n$$n>r$ なら $\Lambda'=\mathbb C$)に入り、$K'^\bullet$ 上で $\pi$ は恒等である。$1-\pi=dh+hd$$d$ と可換なので $\pi$$d$ と可換で、$\pi\colon K^\bullet(A)\to K'^\bullet$ は包含のレトラクトとなる鎖写像、包含はホモトピー同値である。
段 4(帰納の完了).$K'^\bullet$ のコホモロジーは、$\Lambda'$ が微分 $0$ の有限次元複体なので $H(K^\bullet(A_{n-1}))\otimes\Lambda'$ であり、帰納法の仮定により $\Lambda_{r'}\otimes\Lambda'=\Lambda_r$$r'=\min(r,n-1)$)である。基底 $dz_I/z_I$ は包含で保たれるので、$\Lambda_r\hookrightarrow K^\bullet(A)$ が同型を誘導する。$R_b\subset R$ の包含は $\Lambda_r$ の上で恒等なので、誘導する写像も同型である。

$n=r=1$ ではこれは 1 変数の計算そのものである。$g\,dz=\sum_kb_kz^k\,dz$$b_{-1}\,dz/z+d\bigl(\sum_{k\ne-1}b_kz^{k+1}/(k+1)\bigr)$ と書け、原始級数は $|b_k/(k+1)|\le|b_k|$ により同じ領域で収束する。この補題を茎に当てれば、正規交叉の場合の Theorem 2 が出る。

正規交叉因子に沿う極をもつ形式の局所計算

$X'$ を複素多様体、$Y'\subset X'$ を正規交叉因子、$U'=X'-Y'$$f'\colon U'\to X'$ を包含とする。写像 (7):$\mathcal H^q(\Omega^\bullet_{X'}(*Y'))\to R^qf'_*\mathbb C_{U'}$ はすべての $q$ で同型である。すなわち $(X',Y')$ について Theorem 2 が成り立つ。

段 1(設定).層の射の同型は茎で調べる。$x\in X'$ をとり、局所座標で $x=0$$Y'=\{z_1\cdots z_r=0\}$$x\in U'$ なら $r=0$)とし、半径 $\varepsilon$ の多重円板 $D_\varepsilon^n$$x$ の近傍の基本系にとる。$W_\varepsilon=D_\varepsilon^n\cap U'=(D_\varepsilon^*)^r\times D_\varepsilon^{n-r}$ とおく。
段 2(左辺の茎).$Y'$ の被約イデアルは $z_1\cdots z_r$ で生成されるので、局所方程式にこれをとれる。$\Omega^p_{X'}(*Y')$$x$ での茎は $\varinjlim_\varepsilon\Gamma(D_\varepsilon^n,\Omega^p_{X'}(*Y'))$ で、各元は十分小さい $\varepsilon$ の上で $\omega'/(z_1\cdots z_r)^m$$\omega'$$D_\varepsilon^n$ 上正則な $p$ 形式)と書ける。よって茎は $\varinjlim_\varepsilon K^p(R_b(\varepsilon))$$R_b(\varepsilon)=\mathcal O(D_\varepsilon^n)[1/(z_1\cdots z_r)]$)であり、帰納極限は完全なので $\mathcal H^q(\mathcal K'^\bullet)_x=\varinjlim_\varepsilon H^q(K^\bullet(R_b(\varepsilon)))$ となる。上の補題(Laurent 級数の de Rham 複体)により各項は $\bigwedge^q(\mathbb C^r)$ で、制限写像は基底 $dz_I/z_I$ を保つので同型である。
段 3(右辺の茎).$(R^qf'_*\mathbb C_{U'})_x=\varinjlim_\varepsilon H^q(\Gamma(W_\varepsilon,\mathcal L'^\bullet))=\varinjlim_\varepsilon H^q(W_\varepsilon,\mathbb C)$ である。$W_\varepsilon$ は Stein で $\Omega^j_{W_\varepsilon}$ は連接なので $H^p(W_\varepsilon,\Omega^j)=0$$p>0$)、したがって超コホモロジー $\mathbf H^q(W_\varepsilon,\Omega^\bullet)$ は大域切断の複体 $K^\bullet(R(\varepsilon))$$R(\varepsilon)=\mathcal O(W_\varepsilon)$)のコホモロジーに等しい(引用する事実 7、8)。一方 $\mathbb C\to\Omega^\bullet_{W_\varepsilon}$ は分解なので $\mathbf H^q(W_\varepsilon,\Omega^\bullet)\cong H^q(W_\varepsilon,\mathbb C)$ であり、この同型は $\Omega^\bullet\to\mathcal L'^\bullet$ が誘導するものと一致する(どちらも $\mathbb C_{U'}$ の分解の間の射が誘導する超コホモロジーの同型で、入射分解への射の一意性による)。まとめて、$\Gamma(W_\varepsilon,\Omega^\bullet)\to\Gamma(W_\varepsilon,\mathcal L'^\bullet)$ はコホモロジーの同型 $H^q(K^\bullet(R(\varepsilon)))\cong H^q(W_\varepsilon,\mathbb C)$ を誘導する。
段 4(写像の同一視).(7) の $x$ での茎は、合成 $K^\bullet(R_b(\varepsilon))\hookrightarrow K^\bullet(R(\varepsilon))\to\Gamma(W_\varepsilon,\mathcal L'^\bullet)$ がコホモロジーに誘導する写像の極限である。第 2 段は段 3 により同型、第 1 段は上の補題の最後の主張により同型である。ゆえに (7) は $x$ で同型である。$x\in U'$ のときは $r=0$ で、両辺とも $q=0$$\mathbb C$$q>0$$0$ となり、正則 Poincaré の補題の再証明になっている。

これで、$Y'$ が正規交叉因子であれば Theorem 2 が閉じた。使ったのは Laurent 展開、Stein 空間の定理 B、超コホモロジーの一般論だけで、Atiyah–Hodge の lemma 17 は引いていない。一般の $(X,Y)$ をこの場合に帰着するのが解消の役目である。

解消と入射分解の組み立て

特異点解消による証明の組み立て

$X$$Y$$U$$f$ を「この頁で示すこと」のとおりとし、$x\in X$ を固定する。引用する事実 1 により、$x$ の開近傍 $V$(以後 $X$$V$ に取り替えて同じ字で書く)と埋め込み解消 $g\colon X'\to X$ がとれる。$\mathcal L^\bullet$$\mathbb C_U$ の入射分解、$\mathcal L'^\bullet=(g|_{U'})^{-1}\mathcal L^\bullet$ を同相 $g|_{U'}\colon U'\to U$ で運んだ $\mathbb C_{U'}$ の入射分解とする。このとき次が成り立つ。

  1. 自然な同型 $g_*(f'_*\mathcal L'^\bullet)\cong f_*\mathcal L^\bullet$ がある。
  2. 引き戻し $g^*$ は同型 $\mathcal K^\bullet\to g_*\mathcal K'^\bullet$ を誘導する。
  3. 1、2 の同一視のもとで $g_*(10')$ は (10) に一致する。

段 1(項目 1).$g\circ f'=f\circ g|_{U'}$ であり、$g|_{U'}$ は同相なので $g_*f'_*\mathcal L'^\bullet=f_*(g|_{U'})_*(g|_{U'})^{-1}\mathcal L^\bullet=f_*\mathcal L^\bullet$ である。
段 2(項目 3).$\mathcal K^\bullet\to g_*\mathcal K'^\bullet\to g_*f'_*\mathcal L'^\bullet=f_*\mathcal L^\bullet$ は、有理型形式を $X'$ に引き戻し、$U'=U$ に制限し、$\Omega^\bullet_U\to\mathcal L^\bullet$ で送る写像である。引き戻しと制限は可換なので、これは (10) そのものである。
段 3(項目 2).下の補題(有理型形式の複体の順像の同一視)で $\mathcal E=\Omega^p_X$ とすればよい。

項目 2 は原論文が「natural isomorphisms」と書くだけの箇所で、原注 (7) の第 2 段落が、ここに Grauert–Remmert の定理が暗に含まれると付言している。本頁では、$X$ 上の有理型形式が $X'$ 上の有理型形式の順像を尽くすこと(全射性)を、$g_*$ の茎を局所環上の代数的なスキームに移して示す。移した先で要る小補題を先に置く。

ネータースキーム上の局所化

$Z$ をネータースキーム、$s\in\Gamma(Z,\mathcal O_Z)$$\mathcal I=s\mathcal O_Z$$\mathcal F$ を準連接層、$U_Z=D(s)$$j\colon U_Z\to Z$ を包含とする。$U_Z$$\mathcal I^n=\mathcal O_{U_Z}$ なので $u\mapsto u(1)|_{U_Z}$ は射 $\varinjlim_n\mathcal{H}om(\mathcal I^n,\mathcal F)\to j_*(\mathcal F|_{U_Z})$ を定める(推移写像は $\mathcal I^{n+1}\subset\mathcal I^n$ による制限)。この射は同型である。

主張は局所的なので $Z=\operatorname{Spec}B$(ネーター環)、$\mathcal F=\tilde M$ としてよい。$s^nB\cong B/\operatorname{Ann}(s^n)$ なので $\operatorname{Hom}(s^nB,M)=\{m\in M:\operatorname{Ann}(s^n)m=0\}$$u\mapsto u(s^n)$)である。$\operatorname{Ann}(s)\subset\operatorname{Ann}(s^2)\subset\cdots$ はネーター性により $n\ge n_0$$I=\operatorname{Ann}(s^{n_0})$ に安定し、$M'=\{m:Im=0\}$ とおくと $n\ge n_0$$\operatorname{Hom}(s^nB,M)=M'$ である。推移写像は $u(s^{n+1})=s\,u(s^n)$ により $M'\xrightarrow{s}M'$ なので、極限は $M'_s$ である。$Is^{n_0}M=0$ から $s^{n_0}M\subset M'$ で、$M'_s\to M_s$ は単射(局所化は完全)かつ全射($m/s^k=s^{n_0}m/s^{k+n_0}$)である。$M_s=\Gamma(D(s),\tilde M)$ で、合成は $u\mapsto u(s^n)/s^n=u(1)|_{D(s)}$ に一致する。

この補題は零因子・被約性・稠密性を使わない。

有理型形式の複体の順像の同一視

$g\colon X'\to X$ を上の埋め込み解消、$\mathcal E$$X$ 上の連接層、$\mathcal E'=g^*\mathcal E$ とする。引き戻しは $f_*(\mathcal E|_U)$ の部分層の間の射 $\mathcal E(*Y)\to g_*(\mathcal E'(*Y'))$ を誘導し、これは同型である。とくに、$g^*\Omega^p_X\to\Omega^p_{X'}$$U'$ 上同型であることから $\mathcal K^p\cong g_*\mathcal K'^p$ であり、$d$ と両立して $\mathcal K^\bullet\cong g_*\mathcal K'^\bullet$ となる。

段 1(射の定義と単射性).局所的に $Y=\{\varphi=0\}$ とする。$\varphi\circ g$ の零点集合は $Y'$ なので $\varphi\circ g$$Y'$ の局所方程式であり(上の定義の表示は方程式の選び方に依らない)、$\omega'/\varphi^n\mapsto g^*\omega'/(\varphi\circ g)^n$$\mathcal E(*Y)\to g_*(\mathcal E'(*Y'))$ を定める。両辺は $f_*(\mathcal E|_U)=g_*f'_*(\mathcal E'|_{U'})$ の部分層で、写像はその中の包含なので単射である。$\mathcal E=\Omega^p_X$ のとき、$g^*\Omega^p_X\to\Omega^p_{X'}$$U'$ 上同型なので、本書『2-2 極をもつ微分形式と局所比較定理』の命題(有理型切断の層の帰納極限表示)の「$U$ 上同型な連接層の射は $(*Y)$ の同型を誘導する」により $(g^*\Omega^p_X)(*Y')=\Omega^p_{X'}(*Y')$ である。
段 2(茎の帰納極限表示).全射性を $x\in Y$ の茎で示す。$\mathcal J'=(\varphi\circ g)\mathcal O_{X'}$ とおくと $\mathcal E'(*Y')=\varinjlim_n\mathcal E'_n$$\mathcal E'_n=\mathcal{H}om(\mathcal J'^n,\mathcal E')$ であり、$g$ は固有なので引用する事実 3 により $(g_*\mathcal E'(*Y'))_x=\varinjlim_n(g_*\mathcal E'_n)_x$ である。
段 3(Grauert–Remmert による代数化).引用する事実 2 (b) の $q=0$ により $(g_*\mathcal E'_n)_x\cong\Gamma(\tilde X',\tilde{\mathcal E}'_n)$、(a) により $\tilde{\mathcal E}'_n=\mathcal{H}om(\tilde{\mathcal J}'^n,\tilde{\mathcal E}')$$\tilde{\mathcal E}'=\tilde g^*\tilde{\mathcal E}$$\tilde{\mathcal J}'=(\varphi\circ\tilde g)\mathcal O_{\tilde X'}$ である。
段 4(局所環上の計算).$\tilde X=\operatorname{Spec}\tilde A$$\tilde A=\mathcal O_{X,x}$$\tilde U=D(\varphi)=\operatorname{Spec}\tilde A_\varphi$$\tilde U'=\tilde g^{-1}(\tilde U)=D(\varphi\circ\tilde g)$ とおく。引用する事実 2 (c) により $\tilde g$$\tilde U$ の上で同型である。$\tilde X'$ はネーターで $\tilde{\mathcal J}'$ は大域関数 $\varphi\circ\tilde g$ で生成されるので、上の補題(ネータースキーム上の局所化)により $\varinjlim_n\mathcal{H}om(\tilde{\mathcal J}'^n,\tilde{\mathcal E}')=\tilde f'_*(\tilde{\mathcal E}'|_{\tilde U'})$ である($\varphi\circ\tilde g$ が零因子かどうか、$\tilde{\mathcal E}'$ が捩れをもつかどうかは問わない)。$\tilde X'$ はネーターで準コンパクトなので大域切断は帰納極限と可換であり、
$$(g_*\mathcal E'(*Y'))_x\cong\varinjlim_n\Gamma(\tilde X',\tilde{\mathcal E}'_n)=\Gamma(\tilde U',\tilde{\mathcal E}'|_{\tilde U'})=\Gamma(\tilde U,\tilde{\mathcal E}|_{\tilde U})=\mathcal E_x[1/\varphi]=\mathcal E(*Y)_x$$
を得る($\tilde U'\cong\tilde U$$\Gamma(D(\varphi),\tilde{\mathcal E})=\mathcal E_x[1/\varphi]$、最後は帰納極限表示の茎。$X$ が被約で $U$ が稠密なので $\varphi$$\mathcal O_{X,x}$ の零因子でなく、$\mathcal{H}om((\varphi^n),\mathcal E)_x\cong\mathcal E_x$ である)。
段 5(引き戻しとの一致).(b) の $q=0$ での両立性により、$\mathcal E_x\to(g_*g^*\mathcal E)_x$$\Gamma(\tilde X,\tilde{\mathcal E})\to\Gamma(\tilde X',\tilde g^*\tilde{\mathcal E})$ に移り、$\varphi$ で局所化した写像 $\mathcal E_x[1/\varphi]\to\Gamma(\tilde U',\tilde g^*\tilde{\mathcal E})$$\tilde g|_{\tilde U'}$ の同型による引き戻しなので同型である。したがって段 1 の引き戻し $\mathcal E(*Y)_x\to(g_*\mathcal E'(*Y'))_x$ は段 4 の同型と一致し、同型である。

これで、(10) を (10′) の順像として扱ってよいことが分かった。残るのは、$g_*$ を施すときに高次順像が現れないことである。それが式 (11) で、原論文はより一般に任意の連接層について示す。

高次順像の消滅

極をもつ有理型切断の高次順像の消滅

上の命題(特異点解消による証明の組み立て)の設定で、$X'$ 上の任意の連接層 $\mathcal E'$ について $R^qg_*(\mathcal E'(*Y'))=0$$q>0$)が成り立つ。

$x\in Y$ で示す($x\in U$ の上では $g$ は同型)。局所的に $Y=\{\varphi=0\}$$\mathcal J'=(\varphi\circ g)\mathcal O_{X'}$ とする。
段 1(帰納極限表示).$\mathcal E'(*Y')=\varinjlim_n\mathcal E'_n$$\mathcal E'_n=\mathcal{H}om(\mathcal J'^n,\mathcal E')$ で、各 $\mathcal E'_n$ は連接である。
段 2(固有写像と極限).$g$ は固有なので、引用する事実 3 により $(R^qg_*\mathcal E'(*Y'))_x=\varinjlim_n(R^qg_*\mathcal E'_n)_x$ である。
段 3(Grauert–Remmert).引用する事実 2 (b) により $(R^qg_*\mathcal E'_n)_x\cong H^q(\tilde X',\tilde{\mathcal E}'_n)$、(a) により $\tilde{\mathcal E}'_n=\mathcal{H}om(\tilde{\mathcal J}'^n,\tilde{\mathcal E}')$ である。
段 4(代数側の極限).$\tilde X'$ はネーターなので、引用する事実 4 と上の補題(ネータースキーム上の局所化。$\tilde{\mathcal J}'$ は大域関数 $\varphi\circ\tilde g$ で生成される)により $\varinjlim_nH^q(\tilde X',\tilde{\mathcal E}'_n)=H^q(\tilde X',\tilde f'_*(\tilde{\mathcal E}'|_{\tilde U'}))$ となる。
段 5(affine 射).$\tilde U'=D(\varphi\circ\tilde g)$$\tilde X'$ の大域関数の非零点集合なので、引用する事実 5 により $\tilde f'\colon\tilde U'\to\tilde X'$ は affine 射であり、$H^q(\tilde X',\tilde f'_*(\tilde{\mathcal E}'|_{\tilde U'}))=H^q(\tilde U',\tilde{\mathcal E}'|_{\tilde U'})$ である。
段 6(消滅).$\tilde U'\cong\tilde U=\operatorname{Spec}\tilde A_\varphi$ は affine なので、引用する事実 5 によりこれは $q>0$$0$ である。

$Y$ が局所 1 方程式であるという仮定は、段 5 と段 6 で本質的に使われている。$\tilde Y$$\tilde X$ で 1 方程式なので $\tilde Y'$$\tilde X'$ で 1 方程式になり $\tilde f'$ が affine 射になること、そして $\tilde U$ 自身が affine になることの二点である。この仮定を外すと何が起きるかは、下の反例で見る。式 (11) はこの定理の特別な場合と flasque 層の性質から従う。

式 (11) の消滅

$R^qg_*(\mathcal K'^p)=R^qg_*(f'_*\mathcal L'^p)=0$$q>0$、任意の $p$)。

第 1 の消滅は上の定理(極をもつ有理型切断の高次順像の消滅)で $\mathcal E'=\Omega^p_{X'}$ とすればよい。第 2 は、$\mathcal L'^p$ が入射的なので flasque、$f'_*\mathcal L'^p$ も flasque であり、flasque 層は $R^qg_*$ で消えること(引用する事実 6)による。

証明の完了

原論文は (11) と正規交叉での計算から「標準的な議論により」(10) が擬同型であると結論する。その議論は、各項が $g_*$ 非輪状な複体の上では $g_*$ が導来関手 $\mathbf Rg_*$ と一致する、という事実である。写像錐を使って書けば次のようになる。

非輪状な項をもつ複体の順像

$g\colon X'\to X$ を連続写像、$u\colon\mathcal A^\bullet\to\mathcal B^\bullet$$X'$ 上の有界下複体の間の擬同型で、各項が $R^qg_*\mathcal A^p=R^qg_*\mathcal B^p=0$$q>0$)をみたすとする。すると $g_*u\colon g_*\mathcal A^\bullet\to g_*\mathcal B^\bullet$ も擬同型である。

段 1(写像錐への帰着).写像錐 $\mathcal C^\bullet=\operatorname{Cone}(u)$$\mathcal C^i=\mathcal A^{i+1}\oplus\mathcal B^i$)は有界下の完全複体で、各項は有限直和なので $g_*$ 非輪状である。$g_*$ は加法的なので $g_*\mathcal C^\bullet=\operatorname{Cone}(g_*u)$ であり、$g_*\mathcal C^\bullet$ が完全であることを示せばよい。
段 2(サイクルの非輪状性).$\mathcal Z^i=\ker(\mathcal C^i\to\mathcal C^{i+1})$$\mathcal C^i=0$$i< i_0$)とする。完全性から短完全列 $0\to\mathcal Z^i\to\mathcal C^i\to\mathcal Z^{i+1}\to0$ があり、その長完全列で $R^qg_*\mathcal Z^{i+1}\cong R^{q+1}g_*\mathcal Z^i$$q\ge1$)。完全性から $\mathcal Z^{i_0}=0$ なので、帰納的に $R^qg_*\mathcal Z^{i+1}\cong R^{q+i+1-i_0}g_*\mathcal Z^{i_0}=0$$q\ge1$)。
段 3(完全性).すべての $\mathcal Z^i$ が非輪状なので、$R^1g_*\mathcal Z^i=0$ から $0\to g_*\mathcal Z^i\to g_*\mathcal C^i\to g_*\mathcal Z^{i+1}\to0$ は完全であり、つなげて $g_*\mathcal C^\bullet$ は完全である。

材料が揃ったので、Theorem 2 の証明を閉じる。

局所比較定理の証明の完了

$X$ を被約な複素解析空間、$Y$ を局所 1 方程式の閉解析的部分集合、$U=X-Y$ を非特異かつ稠密とする。写像 (7):$\mathcal H^q(\Omega^\bullet_X(*Y))\to R^qf_*\mathbb C_U$ はすべての $q$ で同型である。

段 1(局所化と解消).主張は $X$ 上局所的なので、上の命題(特異点解消による証明の組み立て)の設定に取り替える。
段 2(正規交叉での同型).$X'$ は複素多様体で $Y'$ は正規交叉因子なので、上の定理(正規交叉因子に沿う極をもつ形式の局所計算)により (10′) は擬同型である。
段 3(順像).$\mathcal K'^\bullet$$0\le p\le\dim X'$ の有界複体、$f'_*\mathcal L'^\bullet$ は有界下複体で、各項は上の系(式 (11) の消滅)により $g_*$ 非輪状である。上の補題(非輪状な項をもつ複体の順像)により $g_*(10')$ は擬同型である。
段 4(戻り).命題(特異点解消による証明の組み立て)の項目 3 により $g_*(10')=(10)$ である。よって (10) は擬同型で、(7) はコホモロジー層の同型である。

これで Theorem 2 が閉じ、本書『2-2 極をもつ微分形式と局所比較定理』の系を経て Theorem 1 の第一の道が完成した。外部に依るのは、解析空間の局所解消(段 1)と Grauert–Remmert の比較定理(順像の同一視と高次順像の消滅)の二つである。原注 (7) の指摘を注意として記録しておく。

Grauert–Remmert は GAGA の相対版

原注 (7) は三つのことを述べる。第一に、本頁の証明は原注 (6) の代数的な証明(本書『2-4 代数的な別証明と affine 補集合の消滅』)と本質的に同じで、GAGA への言及を Grauert–Remmert の定理への言及に置き換えたものである。第二に、Grauert–Remmert の定理は、GAGA を底が 1 点の場合から任意の複素解析空間を底とする場合へ一般化したものと見るべきで、その考え方は著者の Séminaire Cartan の報告 Car61b の最終頁の注意にある。第三に、Grauert–Remmert の定理は同型 $g_*\mathcal K'^\bullet\cong\mathcal K^\bullet$ の証明に暗に含まれ、それは原注 (6) の (8″) に対応する。本頁の証明はこの付言を裏づける。上の定理(極をもつ有理型切断の高次順像の消滅)の六段(帰納極限表示、固有写像と極限、比較定理、代数側の極限、affine 射、affine 上の消滅)は、原注 (6) の (8′) の証明で GAGA が担う段をそのまま局所環 $\mathcal O_{X,x}$ の上に移したものであり、上の補題(有理型形式の複体の順像の同一視)は同じ道の $q=0$ の場合で、(8″) の相対版である。この見方は解説であって、本書の判定の対象ではない。

原論文の証明との違い

原論文が省いた段は三つある。「natural isomorphisms」の $g_*\mathcal K'^\bullet\cong\mathcal K^\bullet$ は上の補題(有理型形式の複体の順像の同一視)で、「elementary explicit calculation(A-H, lemma 17)」は上の補題(Laurent 級数の de Rham 複体)と定理(正規交叉因子に沿う極をもつ形式の局所計算)で、「standard argument」は上の補題(非輪状な項をもつ複体の順像)で補った。原論文の印字 p. 99 末行は $R^qf_*(\mathcal E'_n)$ と印字するが、$R^qg_*(\mathcal E'_n)$ の意であり($f$ は包含 $U\to X$)、同 p. 100 の本文中の $f'$ は波線つきの $\tilde f'$ の意である。また同 p. 99 の $\mathcal{H}om_{\mathcal O_X}(\mathcal J'^n,\mathcal E')$ の係数環は $\mathcal O_{X'}$ と読む。

例と反例

以下の例は、正規交叉での計算の具体形と、正規交叉でない場合に解消がどう働くか、そして $Y$ の局所 1 方程式性を外すと証明の道が閉じないことを示す。

1 変数の計算

$X=\mathbb C$$Y=\{0\}$$U=\mathbb C^*$ とする。原点での $\mathcal K^\bullet$ の茎は $A\to A\,dz$$A=\mathbb C\{z\}[z^{-1}]$ である。$a=\sum_{k\ge-N}a_kz^k$ について $da=\sum ka_kz^{k-1}dz$ だから、$\ker d=\mathbb C$ である。$b\,dz=\sum_kb_kz^k\,dz$ については、$k\ne-1$ の項は $z^{k+1}/(k+1)$ の微分であり、$\sum_{k\ne-1}b_kz^{k+1}/(k+1)$$|b_k/(k+1)|\le|b_k|$ により同じ円板で収束するので、$b\,dz\equiv b_{-1}\,dz/z$ である。$dz/z$ 自身は完全でない($\sum ka_kz^{k-1}$$z^{-1}$ の項はない)。ゆえに $\mathcal H^0_0=\mathbb C$$\mathcal H^1_0=\mathbb C\,dz/z$ で、右辺の茎 $\varinjlim_\varepsilon H^q(D_\varepsilon^*,\mathbb C)$$q=0,1$$\mathbb C$)と一致し、写像 (7) は $dz/z$ を穴あき円板の生成元($\frac{1}{2\pi i}\oint dz/z=1$)に送る。

2 変数の正規交叉

$X=\mathbb C^2$$Y=\{z_1z_2=0\}$$U=(\mathbb C^*)^2$ とする。原点での $\mathcal K^\bullet$ の茎は $A=\mathbb C\{z_1,z_2\}[1/(z_1z_2)]$ 上の de Rham 複体で、上の補題(Laurent 級数の de Rham 複体)の $n=r=2$ により、そのコホモロジーは $\Lambda_2=\bigwedge^\bullet(\mathbb C\,dz_1/z_1\oplus\mathbb C\,dz_2/z_2)$、すなわち次数 $0,1,2$$\mathbb C$$\mathbb C^2$(基底 $dz_1/z_1$$dz_2/z_2$)、$\mathbb C$(基底 $dz_1/z_1\wedge dz_2/z_2$)である。右辺の茎は $\varinjlim_\varepsilon H^q((D_\varepsilon^*)^2,\mathbb C)$ で、$(D^*)^2$ はトーラス $S^1\times S^1$ とホモトピー同値なので Betti 数は $1,2,1$ である。両辺は一致する。ホモトピーの働きを見るには $\omega=dz_1\wedge dz_2/(z_1z_2)^2$ をとればよい。$\gamma=-dz_1/(z_1^2z_2^2)$$I$ を当てると $I(\gamma)=dz_1/(z_1^2z_2)$$Q(\gamma)=0$ なので $\omega=d\bigl(dz_1/(z_1^2z_2)\bigr)$ は完全であり、対数的な項をもたない形式は消える。

三本の直線と 1 回のブローアップ

$X=\mathbb C^2$$Y=\{xy(x-y)=0\}$(原点を通る三本の直線)とする。$Y$ は原点以外では正規交叉だが、原点では三つの枝が通るので正規交叉因子でなく、上の補題(Laurent 級数の de Rham 複体)の項別積分は原点の茎には使えない(三つの枝を同時に座標超平面にする座標がない)。原点のブローアップ $g\colon X'\to X$ をとると、例外曲線 $E\cong\mathbb P^1$ と三本の直線の固有変換は、$E$ 上の相異なる三点で横断的に交わり、$Y'=g^{-1}(Y)$ は正規交叉因子になる。すなわち 1 回のブローアップが埋め込み解消を与える。本頁の定理により原点での $\mathcal H^q(\mathcal K^\bullet)$ の茎は $\varinjlim_\varepsilon H^q(D_\varepsilon^2-Y,\mathbb C)$ に等しい。$Y$ は錐なので $D_\varepsilon^2-Y$$U=\mathbb C^2-Y$ と同じホモトピー型をもち、$(x,y)\mapsto(x,[x:y])$ の型の写像により $U\cong\mathbb C^*\times(\mathbb P^1-\{3\text{ 点}\})$ なので、Betti 数は $(1+t)(1+2t)=1+3t+2t^2$ から $1,3,2$ である。$H^1$ は三つの対数形式 $dx/x$$dy/y$$d(x-y)/(x-y)$ で張られ、$H^2$ はそれらの外積 3 個の間に 1 個の関係があって 2 次元になる。同じ状況は尖点 $y^2=x^3$ でも起きる。原点で正規交叉でないので項別積分は使えず、埋め込み解消には 3 回のブローアップが要る。原点の茎の右辺は三葉結び目の補空間のコホモロジー($q=0,1$$\mathbb C$$q=2$$0$)であり、本頁の定理はそれが $\mathbb C\{x,y\}[1/(y^2-x^3)]$ 上の de Rham 複体のコホモロジーに等しいと述べる。

反例:局所 1 方程式でない閉集合

$Y$ が局所的に 1 個の方程式で定義される」という仮定を外す。$X=\mathbb C^2$$Y=\{0\}$(原点。定義には $x=y=0$ の 2 個の方程式が要る)、$U=\mathbb C^2-\{0\}$ とする。

  • 破れる段:$\tilde A=\mathbb C\{x,y\}$$\tilde X=\operatorname{Spec}\tilde A$$\tilde U=\tilde X-\{\mathfrak m\}$ とすると、$\tilde U=D(x)\cup D(y)$ の Čech 複体 $\tilde A_x\oplus\tilde A_y\to\tilde A_{xy}$ の余核は $x^{-i}y^{-j}$$i,j\ge1$)の類を含んで $0$ でなく、$H^1(\tilde U,\mathcal O)\ne0$ である。したがって $\tilde U$ は affine でなく、上の定理(極をもつ有理型切断の高次順像の消滅)の証明の段 6 が閉じない。$g$ を恒等写像にとれば $Y'=Y$ は因子でなく段 5 の $\tilde f'$ も affine でない。原点のブローアップ $g$ をとれば $Y'=E$ は滑らかな因子で $\tilde f'$ は affine 射になるが、段 6 が同じ理由で閉じず、実際に段 1〜5 をそのまま辿ると $R^1g_*(\mathcal O_{X'}(*E))_0\cong H^1(\tilde U,\mathcal O)\ne0$ となって、定理の結論自体が破れる。
  • Theorem 2 について:$\mathcal E(*Y)=\varinjlim_n\mathcal{H}om(\mathfrak m^n,\mathcal E)$ の形で定義を延長すると、$\mathfrak m^n$ から $\mathcal O$ への準同型は $U$ 上で正則関数 $h$ による乗法であり、Hartogs の定理により $h$ は原点まで延びるので $\mathcal O(*Y)=\mathcal O$$\Omega^\bullet_X(*Y)=\Omega^\bullet_X$ となる。その茎のコホモロジーは Poincaré の補題により $q=0$$\mathbb C$$q>0$$0$ だが、右辺 $\varinjlim_\varepsilon H^q(D_\varepsilon^2-\{0\},\mathbb C)=H^q(S^3,\mathbb C)$$q=3$$\mathbb C$ である。ただし原論文の $\Omega^\bullet_X(*Y)$ の定義は局所 1 方程式の $Y$ に対するもので、この場合に何を意味するかを原論文は定めていないので、本書は Theorem 2 がこの場合に偽であるとまでは判定しない。本書『0-3 スキームと連接層コホモロジー』の反例(余次元 2 の補集合)は同じ現象の代数版である。

その後の発展

以下は後代の結果の紹介である(執筆時点 2026 年。文献を開いていないものはその旨を記す)。

  • 対数的 de Rham 複体(Deligne Del70、1970 年、および Del71、1971 年):正規交叉因子 $Y'$ について、極の位数を 1 に制限した部分複体 $\Omega^\bullet_{X'}(\log Y')\subset\Omega^\bullet_{X'}(*Y')$ は連接層の複体で、包含は擬同型である。上の補題(Laurent 級数の de Rham 複体)で $\Lambda_r$ の基底 $dz_I/z_I$ がすでに対数的形式であることがその内容で、Deligne の混合 Hodge 理論はこの複体の上に組まれる。
  • Grauert–Remmert の定理と特異点解消の現代的な解説:固有写像の高次順像の連接性を含む解析空間の連接層の理論は GR84(1984 年)に、相対 GAGA の形での言明は Car61b にあり、本書はどちらの該当箇所も確かめていない。Hironaka の定理の現代的な証明と埋め込み解消の形は Kol07(2007 年)にある。
  • 特異多様体への一般化:Hartshorne Har75(1975 年)は特異な多様体の代数的 de Rham コホモロジーを埋め込みと形式的完備化で定義し、比較定理を一般化した。

原論文との対応表

本頁が対応する原論文は Grothendieck, On the de Rham cohomology of algebraic varieties Gro66 である。

本頁原論文印字頁
定義(極をもつ有理型切断の複体と写像 (10))Theorem 2 の N.B.、式 (10)(10′)、原注 (5)97、99
定義(正規交叉因子と埋め込み解消)、命題(特異点解消による証明の組み立て)「Now to the proof of theorem 2」から (10′) まで98–99
補題(有理型形式の複体の順像の同一視)「natural isomorphisms」、原注 (7) 第 2 段落99
定理(極をもつ有理型切断の高次順像の消滅)「we have more generally」から「This establishes (11)」まで99–100
系(式 (11) の消滅)式 (11) とその直後99
補題(Laurent 級数の de Rham 複体)、定理(正規交叉因子に沿う極をもつ形式の局所計算)「elementary explicit calculation (A-H, lemma 17)」、原注 (6) の「easy explicit computation」100、98
補題(非輪状な項をもつ複体の順像)、定理(局所比較定理の証明の完了)「by a standard argument」「is now complete」100
注意(Grauert–Remmert は GAGA の相対版)原注 (7)99
注意(原論文の証明との違い)印字 pp. 99–100 の誤植99–100

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