二つの平面を合わせると次元は足し算になるのか。共通の直線は何回数えるべきだろうか。
このページでできるようになること
和と共通部分の次元公式で、重複を正確に差し引けるようになる。
二つの部分空間を合わせるとき、単純に次元を足すと共通部分を二重に数えます。
部分空間 $U,W\subset V$ に対し
$$
U+W:=\{u+w\mid u\in U,w\in W\}
$$
と定め、部分空間の和という。
$U+W$ は零を含み、$a(u_1+w_1)+b(u_2+w_2)=(au_1+bu_2)+(aw_1+bw_2)$ も同じ形なので部分空間です。
共通部分の基底を両方へ延長し、重複部分を一度だけ含む和空間の基底を作る。
$U,W$ を有限次元部分空間とすると
$$
\dim(U+W)+\dim(U\cap W)=\dim U+\dim W.
$$
$U\cap W$ の基底を $a_1,\ldots,a_k$ とする。これを $U$ の基底
$$
a_1,\ldots,a_k,u_1,\ldots,u_p
$$
と $W$ の基底
$$
a_1,\ldots,a_k,w_1,\ldots,w_q
$$
へ延長する。
結合した列 $a_i,u_j,w_\ell$ は $U+W$ を生成する。独立性を示すため
$$
\sum_i c_ia_i+\sum_jd_ju_j+\sum_\ell e_\ell w_\ell=0
$$
とする。$\sum_jd_ju_j=-\sum_i c_ia_i-\sum_\ell e_\ell w_\ell$ は $U$ と $W$ の両方に属するので $U\cap W$ に属する。したがって $U$ の基底の独立性からすべての $d_j=0$。残った式を $W$ の基底で見ればすべての $c_i,e_\ell=0$。よって結合列は基底である。
したがって $\dim(U+W)=k+p+q$、$\dim U=k+p$、$\dim W=k+q$、$\dim(U\cap W)=k$ であり、式が従う。
$U=\{(x,y,0)\}$、$W=\{(x,0,z)\}$ なら共通部分は $x$ 軸で一次元、和は $\mathbb{R}^3$ です。よって
$$
3+1=2+2.
$$
$x$ 軸と $y$ 軸の和集合は $(1,0),(0,1)$ を含むが、その和 $(1,1)$ を含まないので部分空間でない。部分空間の和は和集合ではなく、両方から一つずつ取った和をすべて加えた集合である。
$\dim U=4,\dim W=3,\dim(U\cap W)=2$ のとき $\dim(U+W)$ を求めよ。
次元公式から $\dim(U+W)=4+3-2=5$。
共通部分が零だけなら、分解の重複がなくなります。これを直和と呼びます。
集合の包除原理に似た数え方が、方向の自由度にも成立することが分かった。
次へ持ち越す問い
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